量子力学スピリチュアルは怪しい？詐欺？真実と嘘を解説

「量子力学×スピリチュアル」は、近年注目を集めているテーマの一つです。しかし、一部の人々からは、その信憑性について疑問視する声もあります。

本記事では、「量子力学スピリチュアル」について、なぜここまで注目を集め、なぜ一部の人々から疑問視されるのかについて、その背景や理由について詳しく解説していきます。

量子力学とスピリチュアルの接点について

量子力学がスピリチュアルと結びつけられる主な理由は、量子力学の理論が一般的な物理学の法則から大きく異なることです。

量子力学は、微小な粒子や系の振る舞いを説明するための理論であり、この理論によって、物理現象は通常の経験に基づいて予測できない、奇妙な結果が生じることがあります。

これらの奇妙な現象は、通常の直感や感覚では理解できないため、スピリチュアルな解釈が与えられることがあります。

例えば、量子力学の理論によれば、観測者の意識が物理系の振る舞いに影響を与えることがあるとされています。

この考え方から、スピリチュアルな立場からは、人間の意識や精神が物質的な世界に影響を与える可能性があると主張されることがあります。

スピリチュアル的には、これらは引き寄せの法則や、潜在意識の影響と言われています。

ツインレイという概念と量子力学の関係

ツインレイとは、スピリチュアルな世界観において、一つの魂が二つに分かれた存在であるとされています。

ツインレイ同士は、魂のレベルで深く結ばれており、肉体を超えて繋がっていると考えられています。

このようなツインレイの結びつきについて、量子力学的な解釈をすることが試みられています。

量子力学においては、物質は単一の粒子としてではなく、波動としても振る舞うとされています。

つまり、物質は単一の存在ではなく、多数の粒子や波動が集合したものとして存在していると考えられています。

同様に、ツインレイも、単一の魂が二つに分かれた存在というよりも、同一の魂から派生した多数の魂が、肉体を超えて結びついた存在として考えられることがあります。

このような考え方は、量子力学の「量子エンタングルメント」という現象に似ています。

量子エンタングルメントとは、複数の粒子が相互作用を通じて相関を持つようになる現象であり、一度相互作用を経た粒子同士は、その後も繋がりを持ち続けます。

同様に、ツインレイ同士も、一度結ばれた魂同士は、その後も肉体を超えた繋がりを持ち続けると考えることができます。

量子力学を語るスピリチュアリストたちの主張

一部のスピリチュアリストたちは、量子力学に基づいたスピリチュアルな主張を行っています。その主張の一例を以下に示します。

• 全ては意識から生まれる
• 波動の共鳴により現実が変わる
• 量子エンタングルメントにより、全ては繋がっている

量子力学においては、物質が波動として振る舞うことが示唆されており、物質が存在するかどうかは、観測者の意識に依存するとされています。

このような、スピリチュアルな言説には科学的な根拠が乏しい場合が多く、また、科学的な証明が不可能であることも多いため、科学とは異なる領域とされてきました。

しかし、この引き寄せの法則の主張を、科学的に裏付けてしまうような、人類の歴史を変える大事件が2022年12月に起こりました。

それが「量子もつれ」です。

アインシュタインは、量子力学が提示する「不確定性原理」に対して不快感を示し、物理学の常識を覆すこの理論に対して抵抗を示したことが知られています。

つまり、アインシュタインさえ理解できなかった、常識はずれの現象が起こっていることが、現実に起きていることがわかってしまったのです。

「量子もつれ」についてはアインシュタインをはじめ、多くの著名な研究者が疑問を投げかけていましたがアスペ教授らは実験によってその正しさを証明しました。

2022年のノーベル物理学賞に「量子もつれ」の研究者3人｜ノーベル賞2022 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize/2022/physics/article_12.html

人類最高峰の脳を持つアインシュタインさえ不気味だと怖がらせた、量子の振る舞い。

これが科学的にも証明され、これはまさにスピリチュアル的なものが起こっている可能性を示唆していると言わざるをえません。

量子力学をスピリチュアルな言説に利用する危険性について

しかし、量子力学がスピリチュアル的な現象であると結論づけることはできません。

量子力学は、科学的な理論であり、科学的な実験や観測に基づいて構築されたものです。

そのため、科学的に検証可能なものであり、スピリチュアル的な現象とは異なるものであるということに注意が必要です。

また、スピリチュアリストたちは、量子力学を誤解した解釈を行うことがあるため、注意が必要です。

ここでは、量子力学をスピリチュアルな言説に用いることの危険性を解説します。

科学的な根拠の欠如

スピリチュアルな言説には、科学的な根拠が乏しいことが多く、量子力学をその根拠として引用することがあります。

しかし、量子力学は、実験結果に基づいて構築された科学的な理論であり、それをスピリチュアルな言説に無理やり当てはめることは科学的に不正確であり、誤解を招くことがあります。

悪徳商法の温床になる

スピリチュアルな言説には科学的な根拠が乏しいため、商品やセッションなどを販売することがあります。

これらの商品やセッションは、科学的に検証されたものではなく、適切な助言や治療を行う医療機関や専門家の代替としては不適切であることがあります。

量子力学がスピリチュアルな言説に利用される場合、これらの商品やセッションを提供する悪徳商法の温床になる可能性があるため、注意が必要です。

量子力学スピリチュアルの真実と嘘について

真実として言えるのは、量子力学は物質の微視的な振る舞いを説明する科学的な理論であること、一方でスピリチュアルな世界観は個人的な信念に基づいていることです。

この2つを結びつけて考えること自体、可能性はゼロではありませんが、科学的な根拠に乏しいので注意が必要なのです。

一部のスピリチュアリストたちは、量子力学に基づいたスピリチュアルな主張を行っています。

その主張の一部は、科学的に正確な根拠が乏しいとされています。

例えば、「全ては意識から生まれる」という主張は、量子力学において物質の存在に意識が依存するということを指摘しているものの、それが意識の力で物質を作り出せるということを証明しているわけではありません。

一方で、量子力学においては、物質が波動として振る舞うことが示唆されており、波動の共鳴や量子エンタングルメントなど、スピリチュアルな言説に類似する現象もあります。しかし、これらの現象がスピリチュアルな世界観を証明しているわけではありません。

まとめ

量子力学は、物質の振る舞いを説明する科学的な理論であり、精神や意識が物質に影響を与えることを科学的に立証するためには、さらなる研究と実験が必要です。

しかし、スピリチュアルと量子力学の関係性が否定されているわけではないというところがポイントです。

かつてアインシュタインは、「宗教のない科学は不自由であり、科学のない宗教は盲目である。」と言い、また「すべての宗教、芸術、科学は同じ木の枝にある」とも言いました。

宗教とスピリチュアルは厳密には違いますが、インターネットによって多くの人が情報を発信している人から教えを受けて、同じ信念を共有しているというのは、ある意味で宗教に近い状態にあるともいえます。

つまり、スピリチュアルな言説も、科学の発展には欠かせない存在なのです。実際に、人類はそうやって進化してきました。

最終的に、量子力学とスピリチュアルな世界観を結びつけることによって、新たな科学的な発見が生まれる可能性はあるのです。