愛犬と一緒に寝ている飼い主さんは多いのではないでしょうか?
しかし、犬と一緒に寝るのは良くない…なんて話を聞いたりもしますよね。
実は、犬と一緒に寝たことによって犬が死亡するという悲しい事故が実際に起きているそうで、その他にも犬と一緒に寝ることには様々なリスクが伴います。
今回は、犬と一緒に寝ることで起こる危険性について詳しく解説します。
犬と一緒に寝るのは危険?
犬と一緒に寝ることはそもそも危険が伴うことなのでしょうか?普通に考えたら「何が危険なのかな?」と疑問に思う人もいるでしょう。
しかし、犬と一緒に寝ることはときに犬の命を奪ってしまう可能性が…。布団や人間の足が犬を潰してしまい犬が窒息してしまう危険性があるんです。
また、他にも主従関係の崩壊や感染症のリスクもあります。たかが一緒に寝る行為でも、日常的に繰り返してしまうことで大きなトラブルに繋がってしまう恐れがあるんですよ。
でも、大切なかわいい愛犬ですから一緒に寝たいという飼い主もいるでしょう。「私は犬と一緒に寝ることが夢だった…」なんて思いを抱えている人もいるかもしれませんね。
一緒に犬と寝ることはリスクが伴うことを認識しできるだけ危険を回避できるような対策をおすすめします。
犬と一緒に寝て死亡事故があった口コミがあった
犬と一緒に寝ていたことによって、犬の死亡事故にまで発展してしまったという口コミが実際にありました。
知人から聞いた話です。生後間もないチワワを飼い始めたとたん、一緒の布団で寝て寝返りを打ったらそこにわんちゃんがいて窒息死させてしまったとのこと。
愛犬と一緒に寝ていて潰してしまい怪我をさせた方いますか?またそういう話を聞いた… – Yahoo!知恵袋
同じ方が、再度チワワを飼い、また懲りずに一緒に寝たところチワワがベッドから落ち死んでしまったとのこと。
実際に自分の寝返りが原因で愛犬が死んでしまうなんて…立ち直れないですよね。
死亡まではいかなくても怪我等をした犬もたくさんいる
死亡事故にまでは発展しなかったけれど犬と一緒に寝ていたことによって犬が怪我をしてしまったという口コミは多くありました。
こちらではその一部を紹介したいと思います。
うちの病院に、寝てる時に飼い主が蹴ってしまいベッドから落ちて怪我したワンコは来ました。骨折まではいかなかったですが、びっこひいてましたよ。
引用:ヤフー知恵袋
寝てる間に蹴ってしまった飼い主。ベッドから落ちてしまって犬は怪我をしてしまったそうです。こちらも大きな怪我には繋がらなかったのが幸いですが、一歩間違えたら…と思うとゾッとします。
一度だけ熟睡して足をポイってした下に愛犬がいたようで…しかし犬も私も気づかず数分、愛犬が息ができなくて咳をした時に気づいて慌てて起きました。乗っかったのはそれ一度だけですが、かなり怖かったです。
引用:ヤフー知恵袋
こちらは、死亡まではいかなかったけれど愛犬の上に足が乗っていたようで愛犬が息ができなかったのだそう。途中で飼い主が起きたことで大事にはならなかったようですが、これは本当にヒヤッとしますね。無事でよかったです…。
人間が噛まれるケースもある
一緒に寝ていて噛みつかれたので何だと思ったら、寝返りを打った時に乗っかっちゃったそうです。犬も苦しかったんでしょうなw
引用:ヤフー知恵袋
犬に寝返りをしたときに当たったのをきっかけに犬に噛みつかれたかたもいるようですね。
ちなみに、このケースは権勢症候群といって既に主従関係が破綻している可能性すらありあまり良い状況ではないでしょう。
犬が一緒に寝たがるのは何故?
犬が一緒に寝てくれるのは飼い主にとっては嬉しいことですよね。
しかし、なぜ犬は寝るときになると寄ってくるのでしょうか?犬が一緒に寝たがるのは以下の4つの理由が考えられます。
- 飼い主の匂いが好き
- 布団が好き
- 本能的に群れる習性
- 甘えん坊や寂しがり
それでは、詳しくみていきましょう。
1:飼い主の匂いが好き
犬は飼い主の匂いが大好き。飼い主の靴下や靴が好きな犬もいますよね?あれは大好きな飼い主の匂いが付いているからです。
犬は外敵に襲われるリスクを減らすために眠っている間も警戒していることは珍しくありません。
しかし、この状態は犬にとっては気が休まらず大きなストレスがかかっている状態です。
飼い主の匂いに包まれることで飼い主に守られている安心感からリラックスした状態で眠ることができるのでしょうね。
2:布団が好き
犬は布団のように柔らかくてふわふわしているのが好きな子が多いです。ふわふわに包まれていると気持ちがいいのでしょう。
自分のベッドがあるのに、よりふわふわの布団を求めて寄ってくることもあります。
人が使う布団は犬用のベッドよりも質が良く心地が良いのかもしれませんね。
3:本能的に群れる習性
犬は群れで生活する動物です。
野生の世界では一人でぽつんといるよりも集団でいる方が敵に狙われる確率は下がります。
そのため、自分の安全を守るために飼い主にくっついて寝ている可能性もあります。
このように自分の安全を確保する目的がある場合にはクレートやタオルをかけたケージなどで過ごせるようになると犬もより安心して生活できるようになりますよ。
4:甘えん坊や寂しがり
犬が飼い主と一緒に寝たがるのは甘えん坊や寂しがりの性格をしているからではないでしょうか?
飼い主が大好きで常に一緒にいたい!そんな風に思っているからでしょう。
犬種としては、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなどのレトリバー種やプードルなどは人が大好きなので飼い主とくっついていたいのかもしれませんね。
一方で柴犬などの和犬を始め自立心旺盛な犬は、飼い主とは離れて寝ることも珍しくありません。
犬と一緒に寝ることは他にも様々なリスクがある
犬と一緒に寝ることは死亡事故や怪我の危険性があるほか、他にもさまざまな危険性があります。
考えられる危険性は以下の4つ。
- ノミやダニアレルギー
- 主従関係の崩壊
- 感染症の心配
- 犬が一人でいられなくなる
犬と一緒に寝られることは飼い主にとってはとても嬉しいことですが、一歩間違えれば大変なことになってしまうこともあるため注意しましょう。
1:ノミやダニアレルギー
犬は散歩中にノミやダニを連れて帰ってきてしまうことがあります。
特に長毛種の犬はノミやダニが短毛種に比べるとつきやすい傾向があります。ノミやダニの薬をつけていても、家まで一緒にくっついてくることはあります。
犬につくノミやダニは人間を刺すこともありますので注意が必要です。
特にマダニが媒介する感染症【重症熱性血小板減少症候群】通称「SFTS」は毎年、100名程度の患者が報告されているようです。
SFTSは重症化し死に至ることもある恐ろしい感染症です。特に高齢者や乳幼児は注意しなければなりません。犬と共に寝ることはこのような感染者やノミアレルギーなどのリスクもあるのです。
2:主従関係の崩壊
犬と飼い主が一緒のベッドで寝ることで主従関係が崩壊する危険性があります。
いつのまにか犬の方が上の立場になっていることも…。そうなると、しつけがうまく入らなくなったりわがままになることもあるでしょう。
犬には自分が主導権を握ろうとする権勢本能とリーダーの指示に従い生きていく服従本能が備わっています。
しつけがうまく入り主従関係がしっかりしている場合には服従本能が優位になっていますが、この主従関係がひとたび崩れると権勢本能によって自分が優位に立とうとします。
犬をリーダーにしてしまうと問題行動に繋がることが多くなりますので、注意が必要です。
寝床をともにすることはお互いの関係性が曖昧になりやすくなるのです。
3:感染症の心配
犬と一緒に寝ることは、犬から人に移る感染症の問題が挙げられます。
「うちの子は病気なんて持っていない…」「うちの子は清潔にしてるから平気」なんて考える飼い主もいるでしょう。
しかし、どんなに清潔にしていても残念ながら犬から人に病気が移るケースはあります。
一般的に動物から人に移る可能性のある病気を「人獣共通感染症(ズーノーシス)」と呼ばれています。
このズーノーシス、一体どのくらいあると思いますか?
WHOで確認されているズーノーシスは150種類ほど、日本ではそのうち50種類ほどのズーノーシスがあると言われています。50種類ってとんでもない数ですよね。
ズーノーシスはウイルスや細菌、カビや寄生虫等が原因となっています。マダニも恐ろしい感染症を引き起こしますが、他にも危険な病気はたくさんあるんですよ。
特に乳幼児や高齢者がいる家庭は気をつけた方が良いでしょう。ちょっとしたことが命を脅かす可能性もあるので慎重になりましょう。
4:犬が一人でいられなくなる
飼い主と常にべったりすることによって、犬が一人でいることに不安を感じてしまうリスクがあります。
ひどくなると分離不安といって飼い主が少し見えなくなるだけでパニックに陥ってしまうようになることも…。
こうなると、飼い主は仕事に行くのも遊びに行くのも犬を置いておけなくて生活に支障が出てしまう可能性があります。
犬が可愛いのはわかりますが、過度な依存は犬にとっても良くありません。
犬と寝るときの対策
犬と一緒に寝るときの対策は以下の4つです。
- 大きなベッドを用意する
- クレートで寝れるようにする
- ベッドや布団には上がらせないようにする
- トイレは寝室にも置いておく
犬と一緒に寝たい!と思っている飼い主も多いでしょうが、危険や関係性の崩壊などさまざまなリスクがあるので、しっかり対策をしたうえで一緒に寝るようにしましょう。
1:大きなベッドを用意する
どうしても一緒の布団で寝たい場合には、大きなベッドを用意するようにしましょう。
狭いベッドだと犬の居場所が人に近くなることで寝返りを打ったときに潰してしまう危険性が高まります。
特に超小型犬から小型犬と寝るときは注意が必要です。
ただ、中型犬や大型犬なら狭いベッドで平気なのか?というとそうではありません。
ベッドから落ちてしまうこともあるので、スペースに余裕を持たせることはどの犬種と寝るときでも重要なことです。
ただ、犬は飼い主の足の間で寝ることも多く、例え大きなベッドを用意しても足の間にいることで寝返りを打ったときに窒息してしまったり、寝返りの勢いで犬が飛んでしまう危険性もあります。
小型犬であれば大きな怪我に繋がる可能性があり大変危険ですよね。このようなリスクを認識したうえでベッドで共に寝るようにしましょう。
2:犬がクレートで寝られるようにする
寝るときには犬がクレートで寝られるようにトレーニングしておきましょう。
同じベッドで寝ることはもちろんですが、フリーで寝かすのも本来であればおすすめはできません。
地震や誤飲などの危険性から守るためには愛犬から目を離すときにはクレートで過ごさせるようにするとより安全です。
また、犬は元々狭くて暗い場所が好きな動物です。
ケージでも良いのですが、四方八方が塞がれていないケージは犬にとってはストレスや不安に繋がることも…。
そのため、しっかり壁として四方八方が守られているクレートがよりおすすめです。
どうしてもケージを利用する場合には、タオルなどを上からかけてあげると安心できるスペースになるでしょう。
(クレートトレーニングは災害が起きて避難所に避難する時も重宝します。クレートに入れれば避難所に入れるケースもあるため必ずクレートトレーニングはしておきましょう。)
3:ベッドや布団には上がらせないようにする
どうしても犬をフリーで寝かせたい場合には、せめて布団やベッドにはあがらせないようにするトレーニングをしましょう。
この場合、クレートやケージはなくとも犬の定位置として犬のベッドを置いてあげると犬は理解しやすいかもしれません。
ベッドや布団で一緒に寝ることで主従関係が崩れたり、ダニやノミなどのアレルギーなどの心配もあるので、極力人間と犬が寝る場所は分けましょう。
犬との生活拠点を分けることはあなたがリーダーとしての意思を主張することになり犬との関係性にもいい影響を与えます。
4:トイレは寝室にも置いておく
本来、就寝時に犬をクレートなどで過ごさせる場合にはトイレは朝までしないことも珍しくありません。
しかし、フリーで過ごしている子は水も自由に飲めるケースが多いことから、夜中にトイレに行きたくなる可能性が高まります。
自由にトイレに行ける環境を整えてあげておいた方がストレスにはならずに済むかもしれません。
まとめ
今回は犬と一緒に寝ることで起こる危険性と犬が一緒に寝たがる理由について解説しました。
犬を飼っている人であれば、一度は同じ布団で寝たことがある飼い主も多いと思います。
特に中型犬から大型犬までの大きな犬を飼っている場合、抱き枕のような心地よさがありますよね。
しかし、犬と一緒に寝ることはさまざまなリスクがあり、時には命の危険にまで及ぶ可能性があることを知っておきましょう。
特別一緒に寝なければいけない理由がないのであれば、いくら可愛くても犬とはしっかり適切な距離感を保つようにすることをおすすめします。
ぜひ参考にしてくださいね!
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