カタツムリをペットにしてはいけない?飼育の危険性

カタツムリをペットにしてはいけない?飼育の危険性ペット

雨の日に郵便受けや花壇など雨に濡れている所を見るとカタツムリが這っている事があります。

小さい頃、カタツムリを見つけると触覚が伸びていれば触ってみた事があるのではないでしょうか。

すぐにカタツムリは触覚を引っ込めてしまいました。

カタツムリに触る時は雨が降っている場合が多いので触っても雨水も一緒に触る事になり、雨水に濡れた程度にしか思わなかったのかも知れません。

しかもカタツムリは殻を背負っているので、カタツムリを触るとは、殻を触る事になる場合が殆どではなかったでしょうか。

触覚をツンツンと触ると即座に殻の中に入り込んでしまうカタツムリ。

カタツムリも貝の一種なのです。

あの殻は貝と呼んでも良いのです。

そして学術名はマイマイと言うそうです。

小さい頃に触ったカタツムリは、実は殻を掴んでいただけではなかったでしょうか。

素早い動きで中々、カタツムリ本体を触る事は出来なかったはずです。

カタツムリに興味を持っていたのは小さい頃でしたが、そんな可愛らしいカタツムリをペットとして飼う事もあるそうです。

特に小さい子供は虫籠に土や葉っぱを入れて、その上でカタツムリを飼う事も考えられます。

ペットとして家の中で、身近にカタツムリを飼う事に問題はあるのでしょうか。

先に結論:「カタツムリを飼育するのはやめたほうがいい」

実はカタツムリの身体には寄生虫がいると言われています。

外にいるカタツムリを眺めるだけなら危険性はありませんが、カタツムリに触るのは避けた方が良い様です。

カタツムリの体内には寄生虫がいる為です。

傷口から感染する場合もある為、カタツムリに触ったら必ず手洗いしなければいけないと言われています。

野生の生物にはどんな寄生虫がいるのか、は気を付けておかなければいけないのかも知れません。

植物採集をしていて、栗のイガを触っただけで痺れてしまったという話も聞いた事があります。

栗のイガの表面には毒素があるそうです。

野生の生き物は思わぬ罠を持っているのです。

そうやって動植物は自分の身を守っているのです。

カタツムリをペットにしてはいけないと言われる理由3つ



寄生虫が多いから


カタツムリの体内には寄生虫が多く付いています。

人間に有害な寄生虫もいる為、カタツムリの世話をした後は必ず手を洗って下さい。

出来ればアルコールで手を消毒して下さい。


広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅう)が特に強烈な有毒寄生虫と言われています。

他にもいくつかの有毒寄生虫が発見されている様です。

vol26 カタツムリと寄生虫 | 微に入り細に入り | エフシージー総合研究所
https://archive.fcg-r.co.jp/micro/micro26.html

触ったら必ず洗うこと

カタツムリそのものには毒がありませんが、体内に付いている寄生虫の中に有毒なものがいる為、危険だと言われるのです。

カタツムリに触ったら、必ず手洗いしましょう。

出来ればアルコール消毒も一緒にしておきましょう。

ナメクジを食べて亡くなった人がいる

2018年オーストラリアのシドニーでナメクジを食べて亡くなった男性のニュースがCNNで流れました。

男性はふざけてナメクジを食べたそうですが、その後1年以上昏睡状態が続き、全身麻痺で亡くなったそうです。

ナメクジに寄生していた広東住血線虫が原因であると診断されました。

手話動画:ナメクジ・カタツムリは触らない!-宮城県聴覚障害者情報センター
http://www.mimisuppo-miyagi.org/douga201905_06.html

海外ではカタツムリが死を運ぶものとしてニュースにもなっている

ハワイではカタツムリは危険生物として扱われています。

ハワイの保険当局では、カタツムリやナメクジを触らない様に警告を出している様です。

カタツムリの体内に生息する寄生虫、広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅう)による感染の報告が増加しているからです。

まずこの感染症は台湾で1944年に見つかっています。

カタツムリを食べたネズミが広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅう)を体内に入れた事でネズミ達が冒され、台湾から海外に輸出出向する荷物の中にネズミが入り込み、海外へ広まっていったと言われています。


実際にハワイではカタツムリやナメクジが増加しており、感染症に注意喚起されている様です。

もはやカタツムリは見掛けても触っていけない危険生物と呼ばれているのです。

カタツムリに触る時はビニール手袋をして触るのが常識と化しているほどです。

アフリカマイマイは台湾では食用として用いられています。

加熱して調理すれば美味しく食べられるのです。

このアフリカマイマイと呼ばれるカタツムリの一種を食べ、感染した女性がいるそうです。

彼女はアフリカマイマイを食べた記憶はないそうですが、何とアフリカマイマイの体内から分泌する粘液を摂取していたのだそうです。

お店で作られたスムージーを買い飲んだのでした。

そのスムージーの原料であるレタスにアフリカマイマイの粘液が付いていた様です。

アフリカマイマイは有害動物指定を受けている生物となっています。

しかし輸入品や輸入原料の中に粘液が入ってしまっている可能性もあるという事が分かります。

日本でも船の出港地で見つかるネズミから広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅう)が見つかっています。

今から20年程前、日本の米軍基地でアフリカマイマイからの感染で死んでしまった人もいるそうです。

日本には沖縄にアフリカマイマイの生息地がある様です。

戦前に沖縄は海外から食用アフリカマイマイが輸入されていた為、今では野生として残っているのだそうです。

生野菜を食べる時は十分洗って食べる様に、注意喚起されています。

船から船へと全世界に広まった有毒寄生虫を持つカタツムリ、アフリカマイマイ。

人々を死に至らしめるカタツムリとして恐れられています。

どうしてもカタツムリを飼いたい人へ

NHKでは足立区生物園の方がかたつむりの飼育方法を解説しているので参考にしてください

子どもと一緒に虫を飼おう!(2)エサ – NHK すくすく子育て情報
https://www.nhk.or.jp/sukusuku/p2018/ms_724.html

カタツムリは見た目が可愛く、歩くスピードも遅く、扱い易い為部屋の中に連れてきたい気になるのも頷けます。

とは言え、そのまま部屋に置いておくと、気が付いた時には姿が消えており、探しまわると天井を這っていたという事にもなり兼ねません。

やはり飼育が必要となります。

餌と飼育場を用意しましょう。

カタツムリは晴れた日は日陰に生息しています。

そして重要な事はメスとオスの両用性があり、性別は持っていません。

オスでもありメスでもあるのです。

【餌】

カタツムリは野菜や果実を食べますが、餌を与える時にはキャベツなどの葉っぱをそのまま置いても良い様です。

皮のある野菜や果実なら、皮を置いておけば食べてくれるそうです。

りんごの皮、メロンの皮などを入れておきましょう。

野菜や果実は腐り易いので毎日新しいものと交換して下さい。

新鮮なものを好むそうです。

【与えてはいけない餌】

紫陽花。

紫陽花の葉には毒があります。

6月の雨の季節と言えば、紫陽花の側を這うカタツムリは定番ですが、だからと言ってカタツムリが紫陽花の葉を食べる事はないそうです。

米などでんぷん質のものは消化が悪くなるので与えない様にして下さい。

【カタツムリの殻】

カタツムリが住んでいる様に見える殻には内蔵が入っているカタツムリの身体の一部で、体内で分泌された炭酸カルシウムの塊です。

卵の殻や貝殻を置いておけばカタツムリは噛み砕いて食べるそうです。

カタツムリの殻の為にカルシウムを与えてあげて下さい。

【飼育に当たって用意するもの】

カタツムリが生活する場所が必要です。

家の中に放し飼いにするとすぐに行方不明になるでしょう。

虫ケース(下半分がプラスティックケースになっており、上半分が網になっているものがお薦め)や水槽(這い出さない様に網状などの蓋をして下さい)を用意します。

◎床作り・・・腐葉土などを敷きます。

水分が好きなカタツムリです。

とは言え、奥内で飼うのでカビ臭くならない様に定期的に新しい土と交換してあげて下さい。

土の上に葉っぱ、枝、石などを置くと、いつもの様にカタツムリが動き回るでしょう。

放置しておけばどこにでも這っていくカタツムリ。

隠れる場所が好きな様なので、カタツムリが隠れる事が出来る様な物体を置くと良いそうです。

木片や土団子など工夫して置いてみて下さい。

1ヶ月に1回は籠ケースを洗い、太陽干しして下さい。

部屋の中で飼う時には通気性が悪くなるので、腐葉土などの下に砂を入れておくと良い様です。

【カタツムリの寿命】

大きいカタツムリは10年以上、5cm以下の大きさのカタツムリは1年位と言われていますが、平均3年位だそうです。

【カタツムリの籠の置き場所】

カタツムリは春、秋に活動し、夏や冬は休眠するそうです。

風通しの良い場所に置いておくと良い様です。

休眠中のカタツムリの世話は霧吹きによる噴射ので良いそうです。

【カタツムリの卵】

カタツムリにも産卵期があります。

5月から8月に産卵期を迎えます。

30個以上の卵を生むそうです。

卵を見つけたら、別の籠ケースに移します。

暗い場所に置いて霧吹きで時々湿り気を与えて下さい。

やがて孵化してきます。

カタツムリは雄雌同体ですが、別のカタツムリと交尾するのが殆どだそうです。

【エスカルゴ】

フランス料理のエスカルゴは食用として育てられているエスカルゴを使っているのだそうです。

加熱処理してあるので安全です。

とは言え、その辺りを歩いているカタツムリを食べてしまった猫や犬がいたとしても、カタツムリ自体に毒はないので問題には至らない様です。

しかしそれでも外を歩いている生のカタツムリを食べない様に注意した方が良いと言われています。

【生のカタツムリ】

人間は生のカタツムリを食べない様に注意して下さい。

カタツムリの体内には寄生虫が沢山いるからです。

中でも広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅうしょう)の幼虫が危険だそうです。

加熱すれば死滅する様ですが、感染すると脳や脊髄に害を与え、死に至る事もあるとの事。

生のカタツムリを触った手で食べ物に触るのは避けて下さい。

もし感染してしまったら、やがて発熱し頭痛や嘔吐症状が出るそうです。

1週間程の潜伏期間があるそうなので、原因はカタツムリかどうかは判別出来ます。

但し人間の体内で成虫になる事はないので、その内に寄生虫は死滅し体調回復する様です。

【注意点】

カタツムリは水分のある場所に生息しています。

常に湿気のある事が条件となります。

乾燥しない様に、虫ケースに水分を軽く1,2度噴射して下さい。

1日に2回が良い様です。

但しカビ臭くなったりしては困りますので、1ヶ月に一度は土を入れ替えて下さい。

【カタツムリの種類】

日本に生息するカタツムリの種類は約800種類と言われています。

ナメクジとカタツムリは共に雨期に多く現れますが、どちらも同じカタツムリです。

殻を背負っていないものはナメクジと分類されますが、殻を背負っているカタツムリの中身はナメクジとなるのです。

そしてカタツムリの触覚の先端に目があります。

【カタツムリを手に入れるには】

雨の日などに屋外の土の上で見つける他に、ペットショップで購入できる様です。

種類が豊富で1000円も出せば手に入れる事が出来ます。

カタツムリ・ナメクジ – 有限会社プラスト
https://arkpet.ocnk.net/product-list/198

《カタツムリを飼うメリット》

カタツムリは動作の遅い、ゆっくり系の生物です。

そして小さく、可愛らしい渦巻き型の殻に入っています。

一言で言えば、可愛いのがカタツムリです。

屋外で見つけると思わず観察して仕舞う人も多い様です。

特に小さな子供に人気です。

大人にとっても、あのゆっくり動く様子を眺めていると気持ちが落ち着く、癒されるとの声が多く人気がある様です。

まとめ

カタツムリは可愛らしくつい触れてみたくなりますが、実は体内に寄生虫を持ち、有毒な寄生虫である広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅうしょう)に十分注意する必要があります。

カタツムリの粘液が野菜に付着している可能性がある事に十分注意して下さい。

生野菜は必ず良く水洗いする様にしなければならないという事が分かりました。

カタツムリそのものは危険ではありませんが、体内に生息する寄生虫から発せられる分泌物を人間が摂取してしまうと潜伏期間を経て発熱、嘔吐などの症状が出てきます。

カタツムリをペットにするとは、野生の生き物を飼うのだという事を忘れないで下さい。

カタツムリは体内に寄生虫を持っています。

必ず飼育ケースに入れて、触った時は手洗い、アルコール消毒をする様にしましょう。

これを守り、ペットして大事にしていけば、意思疎通が出来るほどに飼育ケースの中から懐いてくれるかも知れません。

ただし飼育には危険が伴う事を忘れないで下さい。

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