小さくて丸っこい体でテクテクと走る姿が可愛らしいハムスター。その可愛さにペットとして家に迎える人も少なくはありません。
しかし、ハムスターを安易に買ってしまうのはNG行動です。本記事では、ハムスターを買ってはいけない理由について詳しく解説します!
寿命が短い
ハムスターの寿命は2〜3年と言われており、多くのハムスターは平均寿命で亡くなることが多いです。病気になってしまえば、平均寿命よりもさらに短い生涯になることもあるため、想像よりもお別れが早く訪れることも…。
2〜3年が短いと感じる人もいれば、長いと感じる人もいるでしょう。いずれにしても、ハムスターを買ったのであれば最期まで愛情を持ちお世話をする覚悟が必要です。
手間がかかる
ハムスターの世話は一見楽な印象がありますが、意外と手間がかかります。ハムスターを買えば、ケージの掃除や餌や水の準備、排泄物の処理が最低限必要になります。
また、小さい体ながらも運動量も多く、ケージ内では運動ができる工夫をしてあげなければなりません。良くみられるのが回し車やトンネルの形をしたおもちゃです。
安心して眠れるように寝床の準備も必須。
さらに、ハムスターも病気になったり怪我をしたりすることがあります。その都度、動物病院に連れて行く必要があるため手間の他にも経済的な負担も多少かかることになります。
繁殖力が高い
ハムスターは非常に繁殖力の高い動物です。一度の妊娠で10匹程度の子供が生まれるので、管理を怠っているとどんどん増えていってしまう恐れがあります。
また、知識のないまま繁殖を行ってしまうと、親ハムスターが育児放棄をしてしまったり、子供を食べてしまったりすることもあるため注意が必要です。
特別な理由がない限りは繁殖しないよう配慮しましょう。
餌や水の管理が難しい
ハムスターも他のペット同様に毎日の餌や水をあげる必要があります。ただし、ハムスターは夜行性なので餌の時間は夕方から夜にします。
また、体の小さなハムスターは一度に多くの餌を食べることができないため、体重の5〜10%の量を目安にすると良いでしょう。水は常に清潔に保ち、衛生面に気を使ってあげてください。
ケージやおもちゃのメンテナンスが大変
ハムスターを買うと、ケージやおもちゃの適度なメンテナンスが必要になります。
長年同じものを使用していると、経年劣化で壊れやすくなっていたり、実際に壊れてしまっている部分があったりするもの。このような状態だと、何らかの拍子にハムスターが怪我をしたり最悪死んでしまったりするリスクもあります。
そのため、定期的に壊れている場所がないか、劣化している部分はないかを見ていかなければなりません。必要に応じて新しく買い替えることも必要になります。
掃除が大変
ハムスターを飼っていると、糞や汚れの掃除が必要になります。放っておくと衛生的に良くない状態になり、最悪そのせいで病気になったりする可能性も…。
また、汚い状態が続くと虫が湧いたりすることもあるため定期的に掃除をする手間がかかります。
夜行性の動物
ハムスターは夜行性の動物です。
そのため、家族が寝静まったあとに活動的になることが多く、人によってはハムスターの動く音が気になってしまうことも…。特に回し車で遊びだしてしまえば、カラカラと音が鳴り響くことになります。
些細な音に敏感な人は生活に支障が出ることもあるため注意が必要でしょう。
また、昼間はハムスターは就寝していたり休んでいる時間ですので、無理に遊んだりするとハムスターのストレスになることもあります。人間との生活リズムとは異なるので、ペットと戯れたい!という気持ちが強い人にはハムスターはおすすめできません。
噛む力が強い
ハムスターは意外にも噛む力がとても強いです。本気で噛まれれば血が出ることもあります。血が出るほどでなくても、歯型がつくくらいの威力はありますので、痛みは感じるでしょう。
特に、危険を察知した時には本気で噛むことがあるため注意が必要です。
臭い
ハムスターの体臭はそれほどありませんが、ハムスターの尿はとても強烈な匂いを発します。そのため、体に尿がついてしまったり尿をそのまま放置していると、悪臭が目立つようになることも。
匂いを軽減させるためには、トイレのケアをしっかりやることです。トイレの掃除やトイレ砂をこまめに変えるようにしましょう。
ハムスターアレルギーの可能性もある
ハムスターによって、アレルギー反応を起こしてしまう人も中にはいます。フケや尿、唾液などが合わずに皮膚のかゆみや赤みを生じさせる可能性があります。
ひどくなると呼吸困難を起こすアナフィラキシーショックになる危険性があるため注意が必要です。自身にどのようなアレルギーがあるのか事前に調べておくと安心ですが、そのためには病院にいき自費でアレルギー検査を受ける必要があるため、手間と費用がかかります。
買ってはいけないハムスター4選
ハムスターを選ぶ時には、「可愛いから」や「安いから」という理由で適当に買うのはやめましょう。
特に以下に該当するハムスターには注意が必要です。
- 病気や障害のあるハムスター
- 性格が合わないハムスター
- 品種改良されたハムスター
- 年齢が高すぎるまたは低すぎる
それでは、上記の特徴について詳しく見ていきましょう。
病気や障害のあるハムスター
元々病気や障害を持っているハムスターは買うのはやめておきましょう。
同情から連れて帰りたくなるかもしれませんが、病気や障害のある動物は想像以上にお世話が大変だったり経済的に負担がかかったりすることがあります。
介護が必要になるケースもあり、自身の時間の多くをハムスターのお世話に費やす覚悟も必要です。
特に初心者やハムスター飼育の経験が浅い人は、健康で丈夫なハムスターを選ぶようにしましょう。
性格が合わないハムスター
ハムスターにもその子その子で性格や特性が違います。穏やかな子もいれば気性の荒い子もいたり…、全てのハムスターが同じ性格をしているわけではありません。警戒心が強ければ、本気で噛みつかれる可能性もあり、想像とは違う生活になることも…。
血縁関係があるハムスター同士を買ってしまうと近親交配する可能性があり障害や病気の子供が生まれるリスクがあがります。そのため、異性のハムスターを一緒に買う時には避妊や去勢をし確実に増やさないようにする配慮が必要でしょう。
また、基本的に動物は同性同士はぶつかることも多くトラブルになる危険性もあるため、多頭飼いする場合には性別にも注意しましょう。
品種改良されたハムスター
人工的に品種改良をされたハムスターは遺伝性疾患の発症や病気にかかりやすかったり、寿命が他のハムスターに比べ短い可能性があります。見た目の可愛さや色の美しさを求めるあまり、積極的に無理な交配を行う業者もいるため注意が必要です。
健康で丈夫なハムスターを買いたいのであれば、自然な交配で生まれた純血のハムスターを選ぶようにしましょう。
年齢が高すぎるまたは低すぎる
年齢が高いハムスターはそれだけ平均寿命に近づいている証拠であり、せっかく買ってもすぐに病気になったりお別れしなくてはいけなくなる可能性があります。そのため若いハムスターを買うことをおすすめしますが、あまりにも若すぎるのもそれはそれで問題があります。
動物はあまりにも早く母親から引き離すと、社会科が不十分だったり体が弱かったりするリスクが生じます。誕生から4週間は母親のもとにいたほうが良いと言われているため、その期間以降の月齢のハムスターを選ぶようにしましょう。
ハムスターを買ってはいけない人の特徴
犬や猫と違って、小さいハムスターは飼育しやすい印象がありますが、どんなに小さくても尊い命であることは変わりありません。
そのため、最期まで責任をもって飼育する必要がありますが、以下のようなタイプの人は十分なお世話ができない危険性があるので注意が必要です。
- 衝動的にハムスターを買いたくなった人
- ハムスターを飼う時間がない・世話する時間がない
- 長時間家を空けることが多い人
- 子供を主な飼い主とする家庭
- 短期間で飽きやすい人
- 他のペットとの共存を考えていない人
- ハムスターにお金をかけられない人
- ハムスターを飼う環境が整っていない・スペースがない人
- ハムスターを飼う責任を理解していない人
- アレルギー体質の人
それでは、それぞれのタイプについて詳しく見ていきましょう。
衝動的にハムスターを買いたくなった人
ハムスターはとても可愛いことから、ペットショップなどで見かけるとつい衝動的に買いたくなることもあります。手が出しやすい価格設定がされているのも、衝動買いの原因になっているのでしょう。
しかし、ハムスターとはいえ一つの命ですから買ってしまえば責任が伴います。途中で「もういらない」と思ってもやり直しは効きません。
そのため、衝動的に買いたい!と思ったとしても、3年程度はハムスターにしっかり愛情を注げるか考える必要があります。
ハムスターを飼う時間がない・世話する時間がない人
ハムスターは犬や猫ほどお世話に手間がかからなくても、毎日の餌や水やりやケージの掃除などの手間はかかります。
そのため、仕事が忙しかったりプライベートが忙しくて家にあまり帰らない生活の人にはハムスターに限らずペットとの共存は不可能に近いでしょう。
例え、忙しい合間を縫って世話ができたとしてもそれがいつまで続けられるのかはわかりません。日頃から自分の生活でいっぱいいっぱいの人は最初からハムスターを買うのはやめておきましょう。
また、旅行などで何日も家を空ける可能性がある人もハムスターは買わないほうが良いです。何日も餌や水がなかったり、不衛生なままにしていると病気になったり最悪死んでしまう可能性もあります。
子供を主な飼い主とする家庭
ペットを買うきっかけに「子供が欲しがったから」という理由は非常に多いのではないでしょうか??
「世話は全部自分がするから」なんて言葉も良くありますよね。しかし、子供の「世話をする」は大抵最初だけになります。
そのうちに世話をしなくなり、親が代わりに世話を引き継ぐということになることも珍しくありません。
親が引き継いで世話ができるのであれば良いですが、親も面倒を放棄してしまうとハムスターは生きていくことができなくなります。
また、年齢が低い子供は動物との関わり方が上手なわけではありません。力の加減がわからなかったり、餌や水やりを適切にできない可能性もあるため、子供にメインに世話を任せることを考えている場合はペットを買うのはやめたほうが良いでしょう。
ハムスターにお金をかけられない人
ハムスターとはいえ、飼育費用や医療費、冷暖房費など経済的負担は免れません。
そのため、経済的に困窮している人やペットに余計なお金をかけたくない人ははじめからハムスターを買うことはやめたほうが良いでしょう。
思わぬ病気や怪我をすれば、治療費や通院費も想像以上にかかる可能性もあります。
ハムスターを飼う環境が整っていない・スペースがない人
ハムスターの習性や性格を理解しないまま飼育してしまうと、生活環境がストレスとなり病気になったり早死にしてしまったりする危険性があります。
また、ハムスターを飼育するスペースや住環境が整っていない場合には、最初は良くてもだんだんとハムスターを飼育することが困難になることも考えられます。
また、ハムスターは過度なスキンシップを好まないので、そのような特性を理解できない人にも向いていないといえます。
さらに、ハムスターは寿命が2年〜3年とペットとしては短いです。長い期間共に暮らしたい気持ちが強い人にはおすすめできません。
ハムスターを飼う責任を理解していない人
ハムスターも命のある動物ですので、最期まで責任を持って飼育する必要があります。アクセサリー感覚やいっときの感情で飼育して良いものでは決してありません。
命を買うということに責任感が欠けている人はそもそもペットを買うべきではないでしょう。「こんなはずではなかった…」と、ペットも人間も不幸になってしまう危険性があります。
アレルギー体質の人
ハムスターの唾液や糞、フケや尿なとにアレルギー反応を起こしてしまう危険性がある人は特に注意が必要です。
例え軽度であっても、常に触れることで重症化し最悪の場合にはアナフィラキシーショックになるり命の危険を感じることになるかも…。
また、子供がいる場合には自分は大丈夫であっても子供がアレルギーを持っている可能性があります。そのため、家族がいる人は自分以外の体質も考慮しなければなりません。
検査の結果、ハムスターのアレルギーを持っていることがわかったら、どんなに飼育したくても諦めたほうが良いでしょう。
ハムスターを飼う前に準備しよう
ハムスターは小さくて飼育しやすい印象がありますが、意外と手間がかかったり習性を理解する必要があったり…決して簡単ではありません。
ハムスターを買うのであれば、さまざまな視点から本当に飼育できるのかを考えたうえで行動するようにしましょう。家族がいる場合には、家族全員がハムスターの飼育に同意していなければなりません。
命を買うということに責任を持ち、後悔しないよう事前に準備をするようにしましょう。
おわりに
本記事では、ハムスターを買ってはいけない理由を紹介しました。
ハムスターはとても可愛らしく手に入りやすいペットですが、飼育方法がわからなかったり覚悟が足りないと悲惨な結果を招かざるをえません。ハムスターを買う決断をする前に、買ったあとの生活がどのように変わるかを想像してみてくださいね!
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