人間に深い愛情と癒しを与えてくれる犬。
近年、自宅にいることが多くなったことから犬を飼う人が多くなっています。
そんななか、小型犬のマルチーズを飼ったことを後悔し捨てたいと思っている人が急増しているんだとか…。
そこで今回はマルチーズを捨てたい人が急増している理由と捨てる前にあなたができることを徹底解説します。
「捨てたい…」と思ってしまったのは仕方のないことかもしれませんが、もう一度初心に返ってみましょう。
マルチーズを捨てたい人が急増している
マルチーズを飼ったのはいいけれど、捨てたい…こんなふうに思ってしまう人が急増しているなんて、とても悲しい現実です。
しかし、実際にはここ数年は生活スタイルがガラッと変わったことによって、
- 「寂しい」
- 「暇」
というような気持ちが芽生えたことによる犬の飼育が増えているのは確かでしょう。
そのため、マルチーズという犬種がどのような犬なのか?を事前にリサーチせずに、勢いで飼ってしまう…なんてことが起きているのだと思います。
まさに、理想と現実のギャップを埋められずに手放すという選択を迫られているのでしょうね。
しかし、そもそもなぜ「捨てたい」と思うのか、具体的な理由が気になりませんか?
次の項目ではそのあたりも徹底的に見ていきましょう。
マルチーズを捨てたいと思う理由
小型犬で飼いやすく可愛いイメージがあるマルチーズですが、なぜ〝捨てたい〟と思ったのか?
考えられる具体的な理由を解説します。
マルチーズが凶暴化してしまった
特に、犬を「ただ可愛いから」という理由だけで飼ってしまう人にはありがちの理由です。
ただ可愛いから飼ってしまう人の中には、しつけをしっかりできない人も多いです。
ひどい場合には「犬は賢い動物」というイメージだけが根付いていて、人間がしつけをする必要性があることを知らなかった…なんて人も…。
また、「小型犬だからしつけなんてしなくて大丈夫」と思っているケースもあり、小さい時、飼い始めの時にしっかりトレーニングをしてこなかったがために、マルチーズがわがまま放題になってしまったのかもしれません。
いずれにしても、犬との生活の基本を知らずに主導権を握られ凶暴化してしまったのだと考えられます。
凶暴化した犬にトレーニングを入れてコントロールすることはそう簡単なことではありません。
特に小さい子どもがいる家庭では、「これでは飼うことはできない…」という答えにいきついたのでしょう。
想像よりも思いの外お金がかかる
小型犬のマルチーズは、大型犬や中型犬に比べれば飼育費用はかからないでしょう。
しかし、犬には時期によって必ずかかる「固定費」があります。
具体的には、
- 狂犬病予防注射:年1回
- フィラリア予防薬:5月頃〜12月頃まで(毎月)
- 混合ワクチン:年1回
- ノミマダニ予防薬
上記のうち、狂犬病予防注射は飼い主の義務で、ほかは任意です。
が、任意だとしても犬が生きていくには推奨されているものばかり。
特に「フィラリア予防薬」は欠かせません。
このほかに、トリミング代・健康診断費用・餌代などがかかってきます。
小型犬だから安いと思っていても、毎月のことだと思いの外費用が嵩むと感じてしまう可能性はありそうですね。
また忙しくなった
ここ数年、世の中は在宅ワークで仕事をする人が増えてきました。
ただ、当初に比べると通常の業務に戻っている会社も多くあり、また忙しい日々が始まったことでお世話ができなくなった…なんてケースもあるのではないでしょうか?
なんとも身勝手な話ではありますが、このように生活環境の変化によって「捨てたい」「もう飼えない」となるケースはこれまでも多々起きていたんですよね。
ただ、ここ数年の激しい環境の変化でより増えたのだという印象を持ちます。
子供のアレルギーなどのトラブル
小型犬のマルチーズを飼っている家庭のなかには、小さい子どもがいる場合も多いのでは?
子供に犬アレルギーや喘息、アトピーなどがあると、程度によっては飼い続けることが不可能になってしまうことも…。
特に子供が産まれる前からマルチーズを飼っていた場合、子供が産まれた後にトラブルが出てくることも珍しくないようです。
もちろん、捨てなくて良い方法を模索して欲しいところではありますが、子供に健康被害が出てしまうのであれば、マルチーズを手放すという選択肢も仕方ないのかもしれません。
自身の病気や怪我で世話ができない
これまで健康で過ごしてきた人でも、ある日突然事故に遭ったり、病気になってしまったりする可能性があります。
特に一人暮らしだった場合には、困ってしまいますよね。
マルチーズを飼う前に、このような未来を予想するのはほぼ不可能です。
病気や怪我の程度によっては、マルチーズの世話ができないこともあるでしょう。
このようは予期せぬトラブルによって、結果世話ができないことで「捨てたい」と思っている飼い主もいるのでは?
マルチーズを捨てる前にあなたがしてあげられること
マルチーズを捨てたい…そんなふうに感じてしまった場合、今一度立ち止まりしっかり考える必要があります。
感情的に、「もう捨てたい」と思っているのであれば、まだ決断するのは早いです。
一度冷静になって、あなたができることをしてみましょう。
①マルチーズがあなたの家に最初に来た日を思い出そう!
マルチーズを捨てたい…そう思ったらまずマルチーズがあなたの家に最初に来てくれた日のことを思い出してください。
あなたはマルチーズが家に来た時、どんな顔をしていましたか?
どんな一声をマルチーズにかけましたか?
そしてマルチーズはそんなあなたにどんな反応を見せたでしょうか?
きっとあなたは、とびっきりの笑顔で、
- おいで
- これから一緒に生きようね
- 楽しもうね
- 来てくれてありがとう
- 大好きだよ
- かわいいね
なんて、褒めて褒めて抱きしめたのではないでしょうか?
そんなあなたに、マルチーズも小さい尻尾をちぎれんばかりに振って、喜びを表現していたのでは?
もちろん、慣れてくれば誰だってあの舞い上がっていた当初のようなテンションは持っていないでしょう。
だけど、あなたは確かにマルチーズを愛おしく思ったはずです。
無理に思い出せとは言いませんが、少し立ち止まって思い出を振り返ってみては?
初心を思い出すことで、マルチーズに対しての気持ちにも変化があるかもしれません。
②プロのトレーナーさんに相談しよう
マルチーズを捨てたい理由が「凶暴化」や「言うことを聞かない」からであれば、一度プロのトレーナーさんに相談してみるのもおすすめです。
犬のしつけやトレーニングは、どんなに自己流でやろうとしてもなかなか難しいものがあります。
もちろん、お手やおすわりなどの一般的なしつけは、素人でも簡単に教えることはできますが、「凶暴化」や「いうことを聞かない」などのトレーニングは素人には難しいと言わざるを得ません。
犬種によっても年齢によっても最適なしつけ方法は異なります。
また、素人が訳もわからずしてしまうことで、逆効果になり一向に問題が解決しない、もしくは余計悪化してしまうケースもあります。
案外、自分では手に負えなかったけど、トレーナーさんに相談しトレーニング方法や関わり方を指導してもらうだけでもかなり変わった!と思うかもしれませんよ!
③悩みを共有できそうな知人に打ち明けよう
悩みを共有できそうな知人に打ち明けてみましょう。
相談の内容が内容なだけにあまり人には言いたくないと思うでしょうが、意外と話してみたら「私もそんな時あった…」なんて話が聞けるかも。
④一旦預かってもらうのもあり
友人や知人に預かってもらえるのであれば、少し距離を置くのもいいかもしれません。
おそらく、今は「捨てたい」と「どうしよう」がモヤモヤと交錯しているでしょうから、一旦白紙に戻して友人や知人にマルチーズをショートステイさせてもらってみては?
少し離れてみたら、「マルチーズがいないと寂しい」なんて気持ちが芽生えるかもしれませんよ!
こんなにかわいいマルチーズ
マルチーズを捨てたい!と思っている人は、今はマルチーズに対して嫌な感情しか浮かんでいないのかもしれません。
しかし、マルチーズは本来はとってもかわいい犬種です。
①マルチーズは見た目が可愛い
マルチーズはコロンっとした体つきがとても可愛い犬種です。
真っ白な美しい毛をまとっていて、まるでふわふわの綿菓子のよう。
そんな丸みのある体でテクテクと歩く姿はそれはそれはもう心がきゅんとなるでしょう。
②マルチーズは性格がいい
マルチーズは、社交的な性格をしていて楽しいことが大好き。
飼い主さんと遊ぶこともとっても好きなんですよ!
どんな遊びでも、楽しそうにしてくれるでしょう。
③マルチーズは活発で元気
マルチーズはその体の小ささからは想像ができないほど活発です。
そのため、散歩で運動させてあげるのが必須!
体力があるので、一緒にいろんなところに出かけたりすることもへっちゃらです。
④マルチーズはとても賢くて従順
マルチーズはとても賢くて飼い主に従順な犬種です。
賢すぎるがゆえに、しつけができないとわがまま放題になってしまうことも…。
しかし、飼い主がしっかりしつけをすれば、良きパートナーになります。
賢いため、本来はしつけもしやすく飼いやすい犬種なので、飼い主がしつけ方を学ぶだけでも、しつけがしやすくなるでしょう。
マルチーズは褒めてもらうのが好きなので、褒めるしつけが向いていますよ!
⑤マルチーズは勇敢
マルチーズは、その見た目とは違いとても勇敢です。
強気な性格もあるため、危険が迫ると一目散に家族を守ろうとするかのような行動をとることがあります。
マルチーズが凶暴化して手がつけられない…このほとんどは、マルチーズの勝ち気で勇敢な性格が関係していると考えられます。
うまくコントロールすれば、家族に攻撃性を向けることはなくなるはずですよ!
どうしてもマルチーズを捨てなければならないときの対処法
たくさん考えても、どうしてもマルチーズを捨てたい…
とても残念ですが、どうにもならないこともあるでしょう。
ただ、その辺でリードをくくって捨てる…なんてことは絶対にしないこと!
捨てるにしてもしっかりとマルチーズの今後を考えてくださいね。
ここでは、どうしてもマルチーズを捨てなければならないときの対処法を紹介します。
里親募集に出す
マルチーズを捨てたいと思ったら、里親募集に出しましょう。
まずは、友人や知人に里親になりたい人がいないかどうか聞いてみるのもよいかもしれません。
友人や知人であれば、素性がわかっていますしその後もマルチーズの様子を教えてくれたりと、安心です。
そのほかにも、動物病院で張り紙をしてもらうなども手です。
無料の掲示板で里親募集をかけている人もいるようですが、虐待が目的で近づいてくる人も中にはいるので、おすすめはしません。
ペット殺処分ゼロの取り組みをしている団体に引き取ってもらう
ペット殺処分ゼロの取り組みをしている団体は増えています。
なかには、預かりながら里親募集に手を貸してくれる民間の団体もあります。
里親が決まるまでのお世話代として料金がかかることが多いですが、今すぐ手放したい…そんな人は検討してみては?
このような団体は犬や猫の幸せを願っている人ばかりが運営しているので、素人が里親募集をかけるよりも安全性が高いですよ。
お住まいの市や区の保健所に相談する
お住まいの市や区の保健所に相談することもできます。
さまざまな知恵や対処法を教えていただけるかもしれません。
ただ、保健所に引き取ってもらうことは極力避けていただきたいです。
犬は保健所に引き取られると、里親希望や民間の保護団体が引き出してくれないと、最終的に処分されてしまいます。
日本では、年間数万匹の犬や猫が殺処分をされていると言われています。
犬も殺されるために産まれてきたわけではありません。
生涯にわたり、幸せになる権利があるんです。
そのため、保健所は最終手段としても利用はせずに里親募集で次の飼い主を見つけてあげてください。
まとめ
今回は、マルチーズを捨てたい…このように苦しい思いを抱えている飼い主に向けて、マルチーズを捨てる前にできること、どうしてもマルチーズを捨てたい時の対処法を解説しました。
犬との出会いは縁です。
犬との生活はいいことばかりではありません。
当然、犬にも感情はありますし、犬種によってもその子によっても性格も異なります。
いい時も悪い時もきっとあるでしょう。
マルチーズを捨てたい!そう思ったら、まずは捨てる前にあなたができることをしてみてください。
それでもどうしても…の時には、闇雲に捨てるのではなく、マルチーズの今後の幸せな犬生のために飼い主としての責務を果たしましょう。
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