白いモフモフの美しい毛をまとい、「サモエドスマイル」と呼ばれる愛嬌のある可愛い表情が特徴的なサモエド。
その温和な雰囲気に魅了される人も多いのではないでしょうか?
そんなサモエドですが、なんでも「サモエドの子犬は見てはいけない!」なんて言われているのをご存知ですか?
- 「見てはいけないってどういうこと?」
- 「見ると何か起こるの?」
なんて、不思議に思う人も多いでしょう。
そこで今回は、サモエドの子犬を見てはいけないと言われている理由をはじめ、サモエドの基本的な性格や特徴、飼い方のポイントについて解説していきます!
サモエドの子犬見てはいけない?その理由とは?
「サモエドの子犬見てはいけない…」
このようなことを言われても、なぜ?と思う人が大半のはず!
サモエドの子犬を見てはいけないと言われているのは、ズバリ「可愛すぎるから」のようです。
コロコロのボディとわたがしのような真っ白い毛、そして愛らしい表情が可愛すぎることで、虜になってしまう恐れがあるのです。
飼おう!と思ってなくても、思わず欲しくなってしまうほどの可愛さをしているので、注意しなければなりません。
サモエドは大型犬ですので、「可愛い」だけで安易に飼ってはいけない犬種です。
サモエドの子犬は判断を鈍らせるほどの強烈な可愛さを持っていますので気をつけなければなりません!
後先考えずに飼ってしまうことのないように、サモエドの子犬からは目を背けましょう!
万が一見てしまったら、飼いたくなってもサモエドがどんな犬種でどんな特徴があるのかをしっかり学んでからにしてくださいね!
サモエドってどんな犬種?
サモエドはシベリア地方の「サモエド族」という遊牧民と生活を共にしてきた犬種です。
そり引きや魚とりなど、民族の暮らしを豊かにしてきました。
体高はオスで55cm前後、メスで50cm前後、体重はオスで30kg前後、メスで20kg前後となり、大型犬に分類されています。
サモエドの性格と特徴
サモエドはとても友好的で社交性が、高い特徴があります。
サモエド族と共に暮らしてきた背景もあり、人と接することが大好きで人見知りもしません。基本的に攻撃性はなく温厚ですので小さい子供との共存も可能です。
人を信頼していること、そして飼い主に従順なことからしつけも比較的入りやすいでしょう。適切なしつけをすることでどんどん吸収してくれます!
また、サモエドの魅力は性格の良さだけではありません。「サモエドスマイル」と呼ばれているその可愛い表情が最大の魅力でもあります。
真っ黒のつぶらな瞳と口角があがった可愛い笑顔に虜になること間違いなし!見ているだけで癒される不思議な魅力がたくさん詰まっているんですよ!
サモエドのかかりやすい病気とは?
サモエドは純血種ですが、ほかの犬種と比べると遺伝的な病気が少ないのも特徴です。
しかし、サモエドにも気をつけたい疾患はあります。
サモエドが特にかかりやすい病気は、
- 股関節形成不全
- 関節炎
- 胃捻転
の3つです。
ここでは、それぞれどのような病気なのか簡単に解説します。
股関節形成不全
股関節形成不全は、特に大型犬に多い遺伝性の疾患です。
この疾患は遺伝的要因がとても多く股関節形成不全の両親から誕生した犬は股関節形成不全を発症する可能性が高くなります。
しかし、両親が股関節形成不全でなくても股関節形成不全を発症する犬もいるようです。
股関節形成不全は、関節部分の骨の異常によりうまく股関節が噛み合わない病気です。
腰をプリプリと振って歩いたり、歩くのを嫌がったり横座りをするなどの症状があると股関節形成不全の疑いがあります。
関節炎
サモエドは関節炎になりやすい犬種です。
関節炎とは骨と骨の間にある軟骨部分に炎症が生じてしまう病気です。
肥満や運動不足、加齢などさまざまな要因で発症することがあります。
痛みで歩行困難になることも…。
足を引きずったり散歩に出たがらなくなったり、動かなくなったりの症状がある場合には関節炎になっている可能性があります。
痛みはときに攻撃性を高めることにもなりますので、様子がおかしいと感じたら病院に連れて行ってあげるようにしましょう。
予防には、体重管理をしっかりすること、そして運動不足にならないようにケアをしてあげることです。
一方で過度な運動によって負担がかかり関節炎になることも…。関節を痛めるような過剰な運動はさせないようにしましょう。
また、滑りやすいフローリングも気をつけなければなりません。
フローリングは犬にとっては足に負担がかかります。マットを敷くなりして滑らないよう工夫をしましょう。
胃捻転
胃捻転は大型犬に特に多い病気です。
簡単に言うと「胃が捻れてしまう」のです。
胃が捻れてしまうことで血液の流れが止まってしまうと壊死し命に関わります。
症状が現れたら一刻も早く処置をする必要があり、最悪処置が遅れると命を落とすケースもある怖い病気です。
症状としては、何度も吐き出そうとする仕草をしたりお腹が膨れてきたりします。
また、ぐったりとしたり逆に落ち着きがなくなって様子がおかしくなることも…。
サモエドの子犬を飼いたい!サモエドのお世話ポイントとは?
サモエドの子犬を見たら誰もが「連れて帰りたい!」と思うはず!
もし、サモエドを飼いたい!と思っているのであれば、以下の飼育ポイントを押さえておきましょう!
- こまめなブラッシング
- 熱中症に注意
- 運動欲求が高いので十分に運動させる
- 食後の激しい運動は避ける
- コミュニケーションをしっかり
それでは、上記の5つのポイントを詳しく解説していきます!
ブラッシングはこまめに
サモエドを飼うのであれば、こまめなブラッシングは必須です。
サモエドはダブルコートの犬種ですので、換毛期はもちろん通常の時期でも抜け毛は多くなりがち。
しっかりブラッシングをしてあげないと汚れが溜まり痒みの原因になったり炎症を起こすことも…。
特に換毛期は相当な抜け毛が出ますので、しっかりケアしてあげるようにしましょう。
トリミングは基本的には必要ありません。シャンプーは月に2回ほどはしてあげられるとGOOD!
せっかくの美しい被毛もボサボサでは可哀想です。
ブラッシングをこまめにしてあげることは抜け毛を取る目的もありますが、毛並みもとても良くなりますよ!
熱中症には注意
サモエドはシベリア地方原産の犬種ですので、暑さにはめっぽう弱いです。
特に夏場は「熱中症」になる危険性が高まります。
サモエドに限らず全犬種に熱中症のリスクはあるのですが、寒い地域原産の犬種は特に気をつけなければなりません。
夏場はエアコンで温度を下げ快適に過ごせるようにケアしてあげてください。
また、散歩の時間も工夫しなければなりません。夏場は朝は日が出る前に、夕方は日が落ちてから行くようにします。
日中の日が照っている時間帯はアスファルトの表面温度は60度以上にもなるんだとか…。
熱々の鉄板の上を裸足で歩いているようなものだと想像すれば、日中の散歩がいかに危険かがわかると思います。
熱中症予防に加え、足の裏の火傷予防のためにも夏場の散歩の時間は慎重になってください!
運動欲求が高いので十分に運動させる
サモエドは運動欲求がとても高い犬種です。そり引きなどをするほどの体力があるため、ただ歩いているだけでは欲求を満たすことができません。
散歩以外にもボール投げや引っ張りっこなどをして欲求を満たしてあげるようにしましょう。
散歩の時間は大体1回1時間程度の散歩を朝と夕に2回いくことが理想です。
運動欲求が満たせないとストレスが溜まり、問題行動に繋がりやすくなります。
【ワンポイントアドバイス】
ドッグランで走らせるのもアリですが、ロングリードを使用すれば近場の広場などでも運動欲求を満たせる遊びができます。
ロングリードは、犬を安全にかつできるだけ自由を与えたいときには大活躍しますよ!
(※ただし広場や公園がロングリードNGであればその規約に従ってください。また、ドッグラン以外の場所ではどんなに人が居なかろうがノーリードで遊ばせることはやめましょう。思わぬ事故につながることがあり大変危険です)
食後の激しい運動は避ける
サモエドは胃捻転を起こしやすい犬種とも言われています。
胃捻転は主にご飯の時に大量の空気を一緒に取り込んでしまうことで、胃が膨張してねじれてしまう病気です。
この胃捻転は食後に激しい運動をした時になることが多いため、早食いと食後の運動はさせないように気をつけましょう。
【ワンポイントアドバイス】
食事は散歩の後に与えるようにしましょう。
また、早食いにならないよう餌皿を凹凸のついているものにするのもおすすめです。
構ってしまうと興奮して遊んでしまうことがあるので、食後はあまり構わずにゆっくりさせてあげてください。
コミュニケーションをしっかり
サモエドは古くから人と密接に関わり生活をしてきました。
そのため、人に対する信頼度は高めなうえに甘えん坊のところもあります。
人との触れ合いに喜びを感じる犬種ですのでしっかりコミュニケーションをとってあげることが大切!
信頼関係を築くためにもサモエドと関わる時間を積極的に取るようにしましょう。
サモエドを飼うのに向いている人とは?
サモエドの飼育方法をいくら学んだとしても、飼い主の特性が飼育するのにふさわしくないといけません。
サモエドを飼育するのに向いている人は、
- 犬が好きでお世話が苦じゃない
- 金銭的余裕がある
- 時間的余裕がある
といった特徴がある人です。
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
犬が好きでお世話が苦じゃない
サモエドを飼育するのに向いている人は、犬が好きでお世話が苦じゃない人です。
サモエドは特別とても手がかかる犬種ではありませんが、ダブルコートですのでこまめなブラッシングは必須です。
「たかがブラッシング」と思うかもしれませんが、毎日となると「面倒くさい」と思ってしまうことも珍しくありません。
もちろん絶対に毎日欠かさずブラッシングをしなければいけないか?というとそうではありませんが、こまめにブラシをかけてあげる必要があるでしょう。
また、サモエドに限らず病気や歳で介護が必要になることもあります。
介護が必要になれば、自分の時間は減り犬のお世話優先になることも。
自分の時間を多少犠牲にしてでも犬のお世話ができる人でないとサモエド含む犬を飼うことは難しいです。
金銭的余裕がある
サモエドを飼育するのにふさわしい飼い主は、金銭的余裕がある人です。
サモエドに限った話ではありませんが犬を飼うこと自体お金がかかること。
毎月の固定費プラス予期せぬ出費が加わることもあります。
また、犬には人間のように健康保険制度がないため病気や怪我に関わる治療や薬などは自費になるので高額になるケースも珍しくありません。
そのため、金銭的余裕がないと何かあったときに治療費が出せない…ということにもなりかねないのです。
【ワンポイントアドバイス】
犬には健康保険制度はありませんが、犬の病院代の負担軽減ができる民間の保険会社があります。
犬種や年齢によって毎月の保険代は異なりますが、保険に入っておくと治療が必要になったときに負担を軽減させることができます。
(※ある一定の年齢になると犬の保険は入れなくなることが多いため、保険を検討のさいには若い頃に入るようにしましょう。また、病気になってから入ろうとしても難しいので事前に準備しておくようにしてくださいね!)
時間的余裕がある
サモエドを飼育するのにふさわしい人は時間的余裕がある人です。
サモエドは運動欲求が高いこと、そして飼い主への欲求も高いため散歩やコミュニケーションの時間を多くとってあげることが望ましいです。
散歩は最低でも朝と夕で1時間ずつ。それに加えてボール遊びや引っ張りっこでストレスを発散させてあげるとGOOD!
ただし、時間的余裕がないとなかなか難しいでしょう。
忙しすぎる人はそもそも犬を飼うのは難しいかもしれません。
まとめ
今回は、サモエドの子犬を見てはいけない理由と、サモエドの基本的な性格や特徴、飼育のさいのポイントを解説しました!
眩しいほどのキラキラした表情が特徴のサモエドの子犬を見たら絶対に連れて帰りたくなってしまう…このようなことから見てはいけない!と言われていることがわかりましたね。
たしかにあの愛らしい顔で見つめられたら無理もありません。
しかし、サモエドを可愛いからといって安易に飼うのは危険!
しっかりとサモエドの特徴を学び、それでも飼えると思ったらお迎えしてあげるようにしましょう!
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