スラッとした体格と光沢のある皮毛が美しいドーベルマン。
ずば抜けた賢さと忠誠心を持つドーベルマンは、警察犬や軍用犬、護衛犬などで活躍している犬ですが、近年では家庭犬としても人気があります。
しかし、ドーベルマンを一般家庭で飼うことが多くなってきた一方で、「ドーベルマンは飼わないで!」と言われることも多いようです。
そこで今回はドーベルマンは飼わないで!と言われる理由やドーベルマンを飼う大変さ、そしてドーベルマンの飼育に向いていない人の特徴について解説します。
ドーベルマンの飼育を検討しているかたは、ぜひ参考にしてください!
ドーベルマンを飼えるか診断
ドーベルマンは、犬の中でも非常に賢い犬種です。
警戒心や忠誠心も高いため、軍用犬、護衛犬、警察犬などでも活躍しています。
家庭犬としても飼育することはもちろん可能ですが、これだけの優秀な犬ですからやはり飼育することは簡単なことではありません。
大型犬ですから、体も大きい分それだけ飼育は大変になります。
ドーベルマンの飼育を検討している人もいるかと思いますが、まずは自分がドーベルマンを飼育できるかどうか診断してみましょう。
飼育してから「こんなはずではなかった…」と後悔することのないようにしてくださいね!
ドーベルマンは飼わないで!と言われている理由
ドーベルマンは飼わないで!と言われるのは一体どんな理由があるのでしょうか?
この、〝飼わないで〟は、どうやら「ドーベルマンを安易に飼わないで!」という意味で使われているようです。
考えられる理由について解説します。
①事故が多い
ドーベルマンは、とても勇敢で飼い主に忠実な犬種です。
しかし、一方で攻撃性も持ち合わせているため時として重大な事故を引き起こしてしまうことも。
- 実際に、ある夫婦の飼い犬ドーベルマンがマンション内で隣人に噛み付いてしまった事故。
- 2012年には散歩中のドーベルマンが通行人を噛み付き怪我をさせてしまった事故
- 2015年には自宅から抜け出したドーベルマンが通行人4名に噛み付く事故
など、ドーベルマンの噛み付き事故は多数起こっています。
また、自宅でしっかり犬舎で飼育していたとしても、なんらかの原因で脱走してしまうトラブルも…。
このようなことはしっかりしつけや生活環境の徹底によって防げることも多いですが、安易に飼育してしまうとこのようなトラブルを引き起こしてしまうことがあるのです。
②特定犬種に指定されていることがある
「特定犬種」という言葉をご存知ですか?
特定動物のように飼育制限が法律で定められているわけではありませんが、市や県の条例によって、特定の犬種を飼育するためには許可が必要だったり飼育するにあたって定められたルールがあります。
この、特定犬種には重大な事故を起こす可能性がある犬種や、噛みついた際に被害にあった方に重大な怪我をさせる恐れのある犬種が登録されています。
県や自治体によっても、特定されている犬種さ様々ですが、特定犬種の飼育条例を定めている自治体ではほぼ以下の8種類は登録されていると思っていいでしょう。
- 秋田犬
- 紀州犬
- 土佐県
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ドーベルマン
- グレートデン
- セントバーナード
- ピットブル
上記以外の犬種でも、サイズなどによって特定犬種に定められていることもあります。
特定犬種を飼育するためには、特定犬種の飼育条件を満たさなければなりません。
例えば、十分な強度があり人との距離を保てるおりで飼育すること…など。
このように、特定犬種として登録されているということは、それだけ飼育に慎重にならなければならないということです。
このことを踏まえると、安易に飼育してはいけない…と言われている理由がわかると思います。
ドーベルマンを飼うのが大変な理由
ドーベルマンを実際に飼育する場合には、ドーベルマンの持つ特性や気質を良く調べ検討する必要があります。
ドーベルマンは一般的に飼育するのが大変!と言われる理由には以下の4つが関係しているでしょう。
- しつけが大変
- 抜け毛が多い
- 運動量がが多い
- お金がかかる
それではくわしく解説します。
①しつけが大変
ドーベルマンは、もともととても賢い犬種です。飼い主に従順な性格をしていることから、「賢いならしつけもしやすいのでは?」なんて思うかもしれませんが、そうではありません。
一般的に賢い犬種というのは、賢いがゆえにしつけが通らないと手がつけれなくなる可能性があります。
②抜け毛が多い
ドーベルマンはシングルコートの短い毛が特徴的な犬種です。
光沢のある皮毛に覆われており、見た感じだけでは抜け毛が多いイメージは持たないことが多いでしょう。
しかし、抜け毛の多さは必ずしも毛の長さに比例するものではありません。
毛が短い犬種でも抜け毛が多い犬種は存在します。
また、一般的にはダブルコートの犬種は抜け毛が多い!というイメージがありますが、シングルコートはダブルコートのように換毛期がない一方で、年中毛が抜ける…なんてことも珍しくありません。
もちろん、比較をしたらダブルコートの方がトータルの抜け毛や抜け毛の処理は大変にはなりますが、シングルコートは抜け毛が少ないというイメージでドーベルマンを飼育してしまうと、「意外と抜け毛がすごい…」という、ギャップが生まれるかも…。
③運動量が多い
ドーベルマンは運動量が多い犬種です。
スマートな見た目から、そこまで散歩は必要ないのでは?と感じるかたもいるかもしれませんが、間違いです!
大型犬というだけでも、運動量は小型犬や中型犬の比ではありません。
ドーベルマンの運動量をしっかりと飼い主が把握し満たしてあげる必要があります。
最低限でも1日30分〜できれば60分の散歩を2回は必要です。
しかも、ただ歩くだけでなく広い公園でロングリードーを使用して走らせてあげるなどの工夫も必要になります。
④お金がかかる
犬を飼育すること自体、お金がかかるもの。
数多くいるペットの中でも、犬はお金のかかる動物と言っても過言ではありません。
特に体が大きい犬種ほど一般的にはお金がかかります。
毎月かかる固定費に加え、犬には狂犬病やフィラリア、ノミマダニ予防、混合ワクチン、シャンプー代などが上乗せされてきますので、意外と支出はあります。
特定犬種に定められている市町村で飼育する場合、オリなどを準備しなければならないためその分の費用もドーベルマン飼育にはかさんでくるでしょう。
ドーベルマンを飼わないほうがいい人の特徴
ドーベルマンはとても優秀で性格的にも飼いやすいと言われることもあります。
しかし、一般的な家庭犬のような感覚で飼育してしまうと、のちのちトラブルが発生したり後悔してしまったりすることも。
このような悲しい結果にならないためにも、ここではドーベルマンを飼わないほうがいい人の特徴について解説します。
①いいイメージだけで飼う
どんな犬種にも言えますが、犬種のいいイメージの部分だけしか見ずに飼育しようとする人はドーベルマンは飼わないほうがいいでしょう。
例えば、ドーベルマンのいいところは、
- 飼い主に従順
- 賢い
- 活気がある
などがありますが、ここだけ見て飼育を決めるのは大変危険です。
ドーベルマンは上記の気質のほかにも、
- 警戒心が高い
- 勇敢
- プライドが高い
があります。
勇敢は考え方によってはとてもとても良い特性ですが、勇敢な性格が高じて家族を守ろうという気持ちが大きくなりすぎて、飛びかかったり噛み付いてしまったりというトラブルにつながることも。
犬には、犬種によって持っている気質はそれぞれですが、このようにトラブルに発展する恐れのある部分はきちんとコントロールしなければなりません。
良いイメージだけで飼ってしまい、「こんなはずではなかった…」と捨ててしまう飼い主も実際にはいるのです。
②体力がない
ドーベルマンはとても運動量の高い犬種です。
そのため、最低でも1日2回の散歩は必須。
散歩の時間はできれば1回60分は欲しいところです。
また、ただ歩くだけではドーベルマンの運動欲求は満たすことはできません。
遊びに付き合ったり、走らせたりと飼い主もアクティブに動くことが求められます。
体力とともに健康でないとなかなか難しいでしょう。
③忙しい
仕事やプライベートで忙しい人はドーベルマンを飼育するには適していません。
また、長時間家を空けることが多い人も向いていないでしょう。
ドーベルマンは、実はとても甘えん坊です。
そのため、たとえ留守番ができたとしても寂しい思いをさせてしまうことになります。
ほかにも、忙しすぎる人は散歩に時間を割けないこと、コミュニケーションをとる時間がないことが多いため、ドーベルマンのストレスは計り知れません。
ストレスをうまく発散させてあげることができないと、ストレスから問題行動に繋がる恐れもあります。
④金銭的に余裕がない
金銭的に余裕がない人は、ドーベルマンに限らず犬を飼うのには向いていません。
犬はとてもお金がかかります。
特に大型犬になると小型犬よりもひとつひとつにかかる費用は高くなるのが一般的です。
犬にかかる固定費とその他の費用についてまとめてみました。
【毎月の固定費】
- 餌代
- 排泄物をとる袋
【月によって変動する費用】
- 狂犬病予防注射(飼い主の義務:年1回)
- 混合ワクチン接種(任意:年1回)
- ノミマダニ予防(任意:6月頃〜12月頃(年中予防する人もいる)
- フィラリア予防薬(任意:6月頃〜12月頃)
- トリミングやシャンプー
- 爪切り
- 健康診断
【その他の費用】
- 病気や怪我の時の病院代・薬代
- 介護費用
- 旅行などのレジャー費
- シャンプーなどの消耗品
ざっとあげただけでも、これだけの費用が犬にはかかります。
また、フィラリアやノミマダニ、混合ワクチンは任意ではありますが、犬が感染すると死に至る恐れのある病気を予防できることから、ほとんどの家庭では犬に受けさせているのが一般的です。
また、これらの費用は大型犬は高くなることが普通です。
経済的に余裕がないと、これらの出費は到底家計を圧迫してしまうでしょう。
特に子供がいる家庭では、子供にもお金がかかるため相当余裕がないと厳しいと思います。
また、犬は人間のように健康保険がありません。そのため犬の治療費は高額になるケースが多く、「お金がないから治療を受けさせてあげられない…」なんてこともあるようですよ。
万が一のために民間が出している保険に入ることはできますが、その保険費用も年齢が上がるごとに高くなりますし、犬種ごとに金額が異なることもあります。
⑤しつけができない人
ドーベルマンを飼うのに向いていない人は、しつけができない人です。
ドーベルマンに限ったことではありませんが、犬との生活はしつけがとても大切。
特に警戒心が高く攻撃性も持ち合わせているような犬種は適切なしつけができないと大変危険です。
もちろん、ドーベルマンは温厚で甘えん坊の性格をしていますが、しつけを間違えると賢いがゆえに手がつけられなくなることも。
手がつけられなくなったとしても家庭内で問題が完結するのであればいいですが、そんな都合のいい話はなく他人を傷つけたり迷惑をかけたりしてしまう危険性も出てきます。
しつけの方法がわからないのであればプロのトレーナーさんを頼ってもよいでしょう。
ドーベルマンとの関わり方やしつけ方法を学んでみてくださいね!
しつけは他人に危害を加えないようにすることだけが目的ではありません。
しつけがしっかりできていると、犬との関係が良好になりとても生活がしやすくなります。
ただ、プロのトレーナーさんを頼ったとしても飼い主が変わらなければなかなか犬をしつけることは難しいです。
犬のしつけに時間が割けない…面倒くさい…なんて人は、ドーベルマンの飼育は向いていません。
まとめ
今回は、ドーベルマンは飼わないで!と言われている理由とドーベルマンを飼うのに向いていない人の特徴について解説しました。
ドーベルマンはとても優秀で賢い犬です。
しかし、しっかりとトレーニングをしてドーベルマンの気質をコントロールできないと、大きなトラブルに発展してしまう恐れがあり大変危険です。
安易な気持ちで飼っていい犬種ではありません。ただドーベルマンは魅力的な犬種ですから「飼いたい!」と思うのもわかります。
自分の体力や生活スタイルがドーベルマンを飼うのにふさわしいかしっかり見極めて飼うようにしましょう。
コメント
内容はなるほどなと思ったけれど、写真がドベではないものが混ざっていたのが気になるな〜と。
メッセージ性の高い内容なのだから、説得力持たせるためにも写真もきちんと管理してほしいと、元ドベ飼いとして思いました?
ネガティブに入りすぎ。
我が家のオスのドーベルマンは体重40キロごえの大きさで、確かに見た目は怖そう➡️そのようにつくられたのです。また、特定犬種に土佐犬を土佐県とまちがったり、写真もドーベルとは違う犬を載せたり、推敲してない、ずさんなもの。実際ドーベルを飼ったことなく、イメージだけで書いていますね。受け狙いかしりませんが、公に発表するなら、しっかり勉強してください。確かに訓練必須の犬で、相当金銭的余裕がないと(継続的不労所得を持つなど)飼えません。しかし、文章を読む限り、
ドーベルに対する根拠のない悪意ばかりが際立ちました。ドーベルは、警察犬訓練所などで、シェパードと同じ訓練を受け、充分な日々の運動量(私は55才の時毎日4時間)➡️脚側行進。で、飼育環境も良く、亡くなって一年になりますが、最期まで忠実で愛情深い良い犬でした。ドーベルにかぎらず、トイプードルなどで、非常に危険な、小さな犬も、膨大なかずがいます。ようは、ドーベルは飼わないで、ではなく、犬は適正に飼いましょう、ではないでしょうか?代々、ドーベル、シェパードしか飼ったことありませんが、
土佐闘犬は、論外ですが、要は人間次第ですよ。