仕事や私用などの外出で、一定時間猫に留守番をさせている飼い主もいるでしょう。
できることなら、留守番なんてさせないでずっと一緒にいたい…と思う人は多いと思いますが、生きていくためにはそうも言っていられないですよね。
しかし、人間が住む家には猫にとっては危険がいっぱい留守番中に死んでしまった…なんてことも実際には起こっているようです。
そこで今回は、猫が留守番中に死んでしまう理由と対策について解説します。
猫が留守番で死んでしまう理由とは?
猫が留守番で死んでしまう理由は以下の7つです。
- 戸締りを忘れていた
- 誤飲してしまった
- 落下してしまった
- 熱中症
- 餓死・脱水
- 感電してしまった
- 自然災害に巻き込まれた
- 窒息してしまった
- 溺れてしまった
安全を確保しているつもりでも、見落としが発生していることもあります。人間が想像できないような原因で死んでしまうことがあるので注意が必要です。それでは、詳しく見ていきましょう。
1.脱走してしまった
猫が留守番中に死んでしまった理由のひとつに、猫の脱走があります。
例えば、自宅の戸締りを忘れてしまったなどの原因によって、猫が脱走してしまい交通事故に遭ってしまった…なんてことが起こる危険性があるのです。
特に、自宅周りに交通量の多い道路がある場合では、このリスクはとても高くなります。
猫の交通事故は猫の飛び出しによるものが多いことから、車の方もその瞬間はかなりのスピードが出ているものと想像できます。
スピードの出た車にはねられれば、体の小さい猫が致命的な傷を負うことは免れないでしょう。
また、自宅の周囲に川や崖がある場合には転落の可能性もあります。
川に転落すればそのまま流されて溺死してしまう危険がありますし、崖からの転落であればいくら運動神経の良い猫であっても助かる可能性は低くなってしまうでしょう。
2.誤飲をしてしまった
猫が留守番中に死んでしまう理由には、猫の誤飲が考えられます。誤飲が生じる原因は実に多くあります。
まず、ひとつめがゴミの悪戯です。留守中にゴミ箱やゴミ袋を漁ってしまい、生ゴミやプラスチックゴミを食べてしまうのです。
ゴミを漁ることで、猫にとって危険な食べ物を飲み込んでしまったり、プラスチックゴミを飲み込んでしまい窒息してしまう恐れがあります。
ふたつめは、子供のおもちゃの誤飲です。特に小さい子供がいる家庭では、おもちゃが散乱している…なんてこともあるでしょう。
小さい部品やおもちゃを誤って飲んでしまうことで、猫が窒息してしまう危険があります。
3つめは、観葉植物などの土を食べてしまうケース。観葉植物を置いている家では気をつけなければなりません。
「猫が土を掘るのが楽しくて悪戯をしてしまう…」と悩んでいる飼い主は多いようです。遊んでいるうちに、つい食べてしまうことも考えられるのではないでしょうか?
また、窒息の危険だけではなく、肥料入りの土が猫に危険を及ぼすことがあります。飲み込んでしまった土が胃や消化管に蓄積され炎症を起こしてしまい、最悪壊死してしまうこともあるようですよ。
3.落下してしまった
猫は踏み台になる場所があれば、どこでも登ってしまうことができます。
人間からしたら「そんなところにまで登るの?」なんて思うこともあるでしょう。それほど、猫は機敏で運動神経の良い動物です。
棚やテーブルだけではなく、エアコンの上やカーテンレールの上、冷蔵庫の上にまで登ってしまうことも珍しくありません。
ほとんどのケースでは、自宅の中の高い場所であれば事故に繋がることはないでしょうが、何かの拍子に落下してしまい着地に失敗してしまうということも起こらないとは限りません。
怪我で済めば良いですが、体を強打してしまえば死んでしまうことも…。
4.熱中症を発症
猫が留守番中に死んでしまう原因には、夏場であれば熱中症も考えられます。熱中症は、近年動物に限らず多くの人が命を落としている恐ろしい病です。
特に、猫は人間と比べて体温調節がそれほど上手ではありません。
人間のように皮膚から汗を出して対応を調整することができない上に、犬のようにハァハァと舌を出して調節することもできません。そのため、犬と比べても体温調節が不得意だと思って良いでしょう。
熱中症にかかると、時間が経つにつれ症状が重くなり最悪死に至ることも珍しくありません。
5.餓死・脱水
数日家を空けてしまうことで、猫が餓死をしたり脱水になってしまうことがあります。
特に、水は一日飲まなければ体に異常が生じる危険性があります。出かけるときにはご飯や水を入れて行ったとしても、2日はもたないと考えた方が良いです。
6.感電してしまった
猫が留守中に死んでしまう理由には、感電してしまうことが考えられます。
感電死で1番考えられるのは、コンセントのコードからの感電です。かじったり引っ掻いたりして遊んでいるうちに感電してしまう危険性があるでしょう。
7.自然災害に巻き込まれた
猫が留守中に死んでしまう理由に、家を空けている間に自然災害に見舞われてしまうというケースが考えられます。
自然災害はいつどこで起こるかわかりません。台風や雨は、ある程度天気予報で予測することができますが、地震は予測は不可能ですよね。特に、地震大国である日本では、いつ大きな地震が起きても不思議ではありません。
大きな地震が起きれば、家具の転倒や自宅の倒壊などの心配もありますし、自宅が海の近くや川の近くであれば、二次被害である津波や川の逆流が心配です。
すぐに自宅に戻れる距離にいればまだしも、仕事や遊びに出かけていればすぐに戻れないこともあるでしょう。留守中の自然災害では、ペットが命を落としてしまう危険性は決して低くはないといえます。
8.窒息してしまう
猫が留守番時に死んでしまう原因として首輪が何かに引っかかり取れなくなってしまいそのまま窒息してしまうケース、カーテンで遊んでいる最中に首に巻きついてしまい窒息してしまうケースなどがあるようです。
猫は好奇心旺盛な動物です。さらに揺れるものや動くものに飛びつく習性があります。遊びに夢中になっているうちに、危険な状態になってしまうこともあるのです。
9.溺れてしまった
猫が留守番中に死んでしまう理由に、溺れてしまったということが考えられます。
自宅内で溺れる危険性があるとすると、それはお風呂です。防災のためにお風呂の水をためている人もいるのではないでしょうか?
誤ってお風呂場に行ってしまい、足を滑らせ落ちてしまうことも考えられます。
猫を留守番中に死なせないためには?
猫を留守番中に死なせないためには、以下の5つのことを徹底するようにしましょう。
- 戸締りをしっかりする
- 入れるエリアを決めておく
- 長時間留守にしない
- 泊まりの時は預ける
- 室温を調整する
全て飼い主ができる対策です。猫の命を守るためにも猫が過ごす場所の安全を確保しましょう。
1.戸締りをしっかりする
猫を留守番で死なせないためには、自宅の戸締りをしっかりして猫の脱走を防ぐようにしましょう。
窓を閉めておくだけでは不十分です。猫は賢い動物。鍵さえ開いていれば窓を自分で開けることもできる場合があります。そのため、鍵をしっかりかけ必要であれば補助鍵もつけておくとより安全です。
また、戸締りをしっかりしておかなければならないのは大きな窓だけではありません。
人間は出入りはできない小さな窓であっても、猫にとっては簡単に出ることができてしまいます。小さい窓であっても開けておくのはやめましょう。
2.入れるエリアを決めておく
猫が留守番のときには、猫が自由に動き回れるエリアとそうでないエリアをしっかり仕切るようにしましょう。
猫にとって危険なものを棚の上や高いところに置いたところで猫には通用しません。
誤飲や感電、脱走などを防ぐためには、行動範囲を狭めるか、ケージに入れておくのがおすすめです。
ケージで行動制限するのは可哀想…と思うかもしれませんが、フリーの状態で安心できる場所がないのは猫にとっては不安で仕方ありません。
せめて目を離すときだけでもケージに入れるなどの対策をしましょう。
3.長時間留守にしない
猫を留守番で死なせないためには、できる限り長時間家を空けないようにしましょう。
仕事や出かけるために家を空けるのは仕方ないかもしれませんが、不必要な外出は避けて極力一緒にいれるように調整するようにしてください。
長い時間留守にしなければいけないときには、見守りカメラなどを使うとより安全ではないでしょうか?
安いものであれば、ネットで1万円ほどで手に入るので設置しておきましょう。
4.泊りの時は預ける
猫を留守番で死なせないためには、泊まりで家を空けるときに猫だけを家に残すのではなく、知人もしくは動物病院、ホテルなどにしっかり預けるようにしましょう。
一部の飼い主には、一泊から2拍程度であれば「餌を置いとけば大丈夫でしょう」なんて、軽い気持ちで猫だけ置いていく人もいるようですが、それは安全面からおすすめはできません。
もちろん動物病院やホテルに預ける場合には費用がかかりますが、自分の代わりにしっかりと見てくれる人がいれば安全ですし何より安心です。
ホテルや動物病院によっても宿泊の料金は変動しますが、大体の相場は3,000円から5,000円前後です。
できれば、かかりつけの動物病院など猫が安心して過ごせる宿泊先を選んであげましょう。
5.熱中症対策をする
猫を留守番で死なせないためには、特に夏場は熱中症対策をしっかりと行うことをおすすめします。
具体的な熱中症対策は以下の4つです。
- 室温を20度から28度前後に保つ
- 日頃からブラッシングをし毛量を減らす
- クールマットなどを置いてあげる
- 清潔な水をたっぷり用意しておく
上記のようなことを徹底するだけでも熱中症の危険性はぐっと下がります。
もっと安全性を高めるためには見守りカメラの使用がおすすめ。
離れていてもスマホで猫の様子を確認できるものもあるため、併用して利用すると安心です。
猫を留守番中に死なせてしまったら…
猫を不幸なことに留守番中に死なせてしまった場合、原因を追求することも大切ですがまずは猫の供養をしっかりしましょう。
猫が死んだあとは感謝の気持ちで送り出してあげましょう。
ペットメモリアルなどのペット専用の葬儀屋を選ぶと、思い出のグッズを作れたり骨壷や骨壷カバーを可愛いデザインのものを選ぶことができます。
後悔の念に苛まれて仕方がないでしょうが、まずは猫の旅立ちを穏やかな気持ちで見守ってあげましょう。
猫を留守番中に死なせてしまっても自分を必要以上に責めないで!
猫を留守番中に死なせてしまったら、誰であっても後悔と申し訳なさでいっぱいになってしまうでしょう。死んでしまった原因が自分の不注意だった場合、その気持ちはより膨らみますよね。
死んでしまった事実ももちろん辛いですが、なかには自分が殺してしまった…と自責の念に苦しむ人もいるのでは?
しかし、決して自分を責めないでください。猫はあなたが大好きです。あなたが苦しむ姿は猫にとっては1番の苦しみなのです。
傷はすぐには癒えないかもしれませんが、少しずつ猫との良い思い出を思い出せるようになります。そして、もしまた猫を迎えることがあれば、その時にはこの教訓を生かしていくようにしましょう。
辛い経験を未来に生かすことができれば、猫の死は無駄にはなりません。
ペットロスには時間が必要!
大切な猫が死んでしまったら、多くの飼い主はペットロスになるでしょう。猫との時間が濃厚であればあるほど、その喪失感は想像を絶します。
ペットロスはひどくなると日常生活が送れなくなるほどの事態にまで発展してしまうことがあります。
しかし、焦りは禁物。大切な家族を亡くした苦しみは、そう簡単になくなりはしません。
ペットロスには時間が必要です。焦らずにゆっくり悲しみと向き合い傷を癒していきましょう。
家族や友達など信頼できる人がいれば、あなたが抱えている苦しい気持ちを話してみるのもおすすめです。
まとめ
今回は、猫が留守番中に死んでしまう理由とその対処法について解説しました。
どんなに対策をしても、避けられない不幸な出来事が起こることはあります。それは、動物に限らず人間でもそうです。
大切なのは、原因を突き止めること、そして二度と同じことを繰り返さないことです。ぜひ参考にしてくださいね。
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