盲導犬や聴導犬など、人間のサポート役として活躍することも多いラブラドールレトリバー!
そんなラブラドールレトリバーは、家庭犬としても賢くて飼いやすい犬種なのですが、実は「ラブラドールレトリバーは飼ってはいけない」なんて言われることもあることをご存知ですか?
そこで今回は、ラブラドールレトリバーはなぜ飼ってはいけないと言われているのか?その理由に迫ります。
また、ラブラドールレトリバーを飼うのにふさわしくない人の特徴も解説しますので、ラブラドールレトリバーを飼うことを検討している人はぜひ参考にしてくださいね!
ラブラドールレトリバーを飼ってはいけない理由とは?
ラブラドールレトリバーはとても賢く従順な犬種です。
我慢強く、訓練されることも好きなので、初心者でも飼いやすいと言われることも多い一方で、「飼わない方がいい」と言われることもあるようです。
その理由には、ラブラドールの身体的特徴や性格によるものが影響していると考えられます。
ここでは、ラブラドールレトリバーを飼ってはいけない6つの理由について解説します。
やんちゃすぎる
ラブラドールレトリバーはとても賢く温厚な犬種ですが、特に仔犬から3歳くらいまではやんちゃで手がつけられないことも珍しくありません。
ラブラドールレトリバーは、好奇心が旺盛で活発なのでありとあらゆるものを噛んだり振り回してしまうのです。
そのやんちゃっぷりが高じて「破壊王」や「破壊魔」なんて言われることも…。
リモコンやソファー、椅子の足、棚、ときには壁などもガジガジと噛み砕いてしまいます。
特に幼犬の間は活動意欲がとても高いので、その欲求が満たせないことで破壊に走ることがあります。
また、歯の生え変わりによって生じる口内の違和感を解消するために噛んでしまうなど……。
ラブラドールにとっては決して無駄に破壊しているわけではないのですが、人間にとってみたら多大なストレスになってしまうのも無理はありません。
「なにもものが置けない…」「携帯やメガネなど破壊されるのでお金がかかる」など、ラブラドールレトリバーの破壊癖に悩まされている飼い主は意外と多いのです。
運動欲求が高く散歩が大変
ラブラドールレトリバーは運動欲求がとても高いため散歩は長時間になることが多いです。
1日2回の散歩の時間はそれぞれ1時間は当たり前でそれ以外にも遊びで欲求を満たしてあげている…なんて声も…。
よく、ラブラドールレトリバーはゴールデンレトリバーと比較をされることがありますが、その運動欲求はゴールデンレトリバーよりもはるかに強いと言われています。
運動欲求が満たせないと、ストレスがたまり破壊や問題行動に繋がることも…。
- 共働きでラブラドールレトリバーに関わる時間があまりない…
- 忙しくて散歩に時間をかけられない
場合には、運動欲求が満たせず手に負えなくなってしまう危険性があります。
賢いがゆえにしつけが大変
ラブラドールレトリバーは、とても賢く従順なことから盲導犬やセラピードッグ、聴導犬、介助犬などで活躍することも多い犬種です。
人のサポートをする仕事をする犬として知られているため、手がつけられないイメージを持つ人が少ないかもしれませんが、その賢さゆえに飼い主がコントロールできないと大変なことになることも…。
賢い犬種と聞くと何もしつけしなくても賢いと勘違いする人もいますが、それは間違いです。
賢い犬種だからこそしっかりとしつけをしないと、飼い主を見下してしまい言うことを聞かなくなるケースが多々あります。
犬には、権勢本能と服従本能が備わっており、しっかりとしたリーダーがいると服従本能によって下につき、リーダー不在であれば権勢本能によって自分がリーダーになろうとします。
これは群れで生活をしてきた犬にとっては自然なこと。
もちろんこれはどの犬種にも備わっている本能であり、ラブラドールレトリバーも例外ではありません。
賢い犬種というのは、それだけ状況判断に長けているのでしっかりしつけをすることが大切になるのです。
ラブラドールレトリバーのしつけに失敗し主導権を握られてしまうと、飼い主の言うことは全く聞かずに手がつけられなくなる恐れがあります。
病気になりやすい
ラブラドールレトリバーは病気にかかりやすい犬種とも言われています。
もちろん、病気にならず寿命を全うするラブラドールレトリバーもたくさんいますが、中には命に関わる病気になり若い年齢で命を落としてしまったラブラドールレトリバーも多いです。
特に、「悪性腫瘍」いわゆる〝ガン〟の発生がとても多い犬種と言われています。
- 肥満細胞種
- 組織球肉腫
- 悪性メラノーマ
- リンパ腫
- 骨肉腫
など…。
犬の悪性腫瘍は、進行が早く予後も極めて悪いことが多いようです。
悪性腫瘍は若年層でもかかることがありとても厄介。
ラブラドールレトリバーに限らず大型犬は、このような命に関わる〝ガン〟の発生頻度が高いため、想像よりも早いお別れになってしまうことも多いのです。
そのほかの病気では、
- 胃捻転胃拡張症候群
- 外耳炎
- 皮膚病
の発生も多いと言われています。
抜け毛が多い
ラブラドールレトリバーは、ダブルコートの犬種なので抜け毛がとても多くなります。
短毛種ということから抜け毛のイメージがつきにくく、飼った後で「こんなに毛抜けるの?」のガッカリしてしまうかもしれません。
ダブルコートの犬種は夏と冬に換毛期という季節に合わせて毛が生え変わる時期があります。
この時期にはとんでもない量の抜け毛が発生するため、人によってはストレスになることもあるでしょう。
また、換毛期以外は毛が抜けないのか?というとそうではありません。
換毛期ほどではありませんが、抜け毛自体は一年中あります。
【注意ポイント!】
近年では、室内犬が当たり前になり冷暖房により気温が一年を通して一定に保たれていることも多くなった影響で、換毛期という換毛期がなく年中抜け毛が多くなる傾向もあります。
介護が大変
犬も年齢を重ねると段々と年老いていき、できることが少なくなり寝たきりになっていきます。
寝たきりになると、排泄のお手伝いや食事の介助、床ずれ予防に体勢をこまめに変えるなどのお世話が必要になります。
どんな犬種を飼っても、飼い犬が寿命を全うするには〝介護〟は免れません。
病気で若くして亡くなるケースでも、晩年は介護が必要になることはとても多いです。
ラブラドールレトリバーは大型犬なので介護も小型犬に比べたら大変なものになります。
それなりの体重もありますから、体勢を変えたり排泄に連れって行ったりするのもなかなかの重労働です。
場合によっては病院にも連れて行かなくてはいけないときもあり、ラブラドールレトリバーの介護はとても大変になります。
ラブラドールを飼ってはいけない人の特徴とは?
可愛いから!賢いから!という理由だけでラブラドールレトリバーを飼ってしまうと犬にとっても飼い主にとっても不幸な結果になってしまいかねません。
ここでは、ラブラドールレトリバーを飼ってはいけない人の特徴について解説します。
当てはまるかたは、安易にラブラドールレトリバーを飼わないようにしましょう!
体力に自信がない
ラブラドールレトリバーは、運動欲求がとても高い犬種です。
長時間の散歩に加え、遊びやトレーニングを取り入れながら運動欲求を満たしてあげる必要があります。
そのため、体力がない人はラブラドールレトリバーの飼育には向いていないでしょう。
- 歩くのがしんどい
- 遊ぶのがすぐ疲れちゃう
- 病弱でかまってあげられない
上記のような飼い主では、ラブラドールレトリバーは欲求を満たすことができずストレスを抱えてしまうことになります。
金銭的余裕がない
ラブラドールレトリバーを飼うのであれば金銭的余裕は絶対に必要です。
犬を飼うことはお金がかかります。
大型犬となれば、その出費はとても大きいものに。
毎月かかってくる固定費にプラスして、予期せぬ出費があることもあります。
特に、病気にかかりやすいラブラドールレトリバーは、病院にかかる回数も多くなりそう。
例えば外耳炎ですが、外耳炎は治っても再発するケースがとても高く、治療が長引くことも珍しくありません。
また、ラブラドールレトリバーがなりやすいと言われているガンの場合には、治療費自体が高額になることがあり金銭的余裕がなければ家計も圧迫しどうしようもなくなってしまうでしょう。
犬を飼うだけでもお金はかかりますから、金銭的余裕のない人は飼わない方が良いでしょう。
忍耐力がなく結果をすぐに求める人
ラブラドールレトリバーは、しつけをしっかりしないと手がつけられなくなることがあります。
しかし、しつけは一回教えたからといってすぐに覚えてくれるものではなく、何度も何度も繰り返し教える必要があります。
そのため犬のしつけにはある程度忍耐が必要になるのですが、忍耐力がなくすぐに結果を求めがちになる人はラブラドールレトリバーに限らず犬を飼うことはおすすめしません。
なかなか思うようにいかない状況にイライラしたりしてしまうこともあるのでは?
犬は人間の感情にとても敏感です。
人間のイライラが伝わると犬も緊張して余計心を開かなくなります。
忍耐力がないとこのような悪循環が生まれ、うまくいくものもうまくいかなくなってしまうのです。
神経質な人
ラブラドールレトリバーは、神経質な人にはおすすめしません。
理由は以下の2つ。
- ダブルコートゆえに抜け毛が多い
- やんちゃすぎるため多少の諦めも大事
ダブルコートの犬種は抜け毛が多く、気づいたら部屋の隅に抜け毛の塊が溜まっていることも珍しくありません。
また、同じ空間で一緒に生活をしていれば洋服に抜け毛がついたりタオルに抜け毛が大量につくのは避けられないこと。
お出かけのときや来客のときには、抜け毛をとるのにガムテープやコロコロクリーナーは欠かせない!なんてことは当たり前です!神経質な人はその抜け毛の多さにストレスを感じてしまうでしょう。
また、ラブラドールレトリバーはやんちゃすぎるがゆえに家具やものを破壊することも多いです。
買ってあげたおもちゃも秒でボロボロ…なんてことも…。
「せっかく買ってあげたのに!」「もったいない!」と思ってしまうタイプの人はそもそもラブラドールレトリバーを飼うのはやめたほうがいいかもしれません。
ラブラドールレトリバーを飼うなら覚悟が必要!
ラブラドールレトリバーを飼うのであれば覚悟が必要です。
ラブラドールレトリバーの寿命は10年〜13年ほど。
仮に、寿命を全うできるとしたら12年ほどはラブラドールレトリバーと一緒に生活することになります。
もちろん、命を飼うということは年数に関わらず責任が伴いますが、犬の場合には10年以上生きることからより飼うのには覚悟が必要になります。
ラブラドールレトリバーを飼ってから、「こんなはずではなかった…!」「こんな大変だと思わなかった…!」と思っても、取り返しがつかないのです。
「里親を探す」という選択もありますが、飼ったからには責任を持って最期までみる義務が飼い主にはあります。
ラブラドールレトリバーを飼うのであれば、
- 抜け毛が多い
- やんちゃで破壊王
- しつけをしっかりする
- 病気の知識をつけて予防に努める
- 思わぬ出費のためにお金を準備しておく
上記のような覚悟を持って飼うようにしましょう。
「賢いから!」というイメージだけで、安易に飼わないようにしましょうね!
まとめ
今回は、ラブラドールレトリバーを飼ってはいけない理由について解説しました。
ラブラドールレトリバーは、さまざまなシーンで活躍していることから賢くておとなしい犬種というイメージが一人歩きしてしまっていますが、実はやんちゃで好奇心旺盛、しつけができないと手がつけられなくなることがあるという特徴もある犬種です。
もちろん特性を理解ししっかりしつけができる人にとっては、ラブラドールレトリバーは良きパートナーになるでしょう。
ラブラドールレトリバーを飼うことを検討のさいには、ラブラドールレトリバーの大変な部分にも目を向けて、自分が飼えるかどうか見極めてから迎えてくださいね!
不幸な犬と飼い主を増やさないためにも、ぜひ参考にしてください!
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