「六曜を気にする人がいるのはなぜ?」
あなたの周りにも六曜にこだわる人がいるかもしれません。また、自分が六曜を気にしているという人もいますよね。
この記事では、
「六曜気にする人はなぜ?」
「六曜にこだわる人の心理」
「六曜の歴史」
「六曜の意味」
「六曜にこだわる人の心理【シーン別】7選!」
について解説していきます。六曜にこだわる心理や、ルーツや意味について知りたい人は、ぜひ、参考にしてください。
六曜気にする人はなぜ?
「結婚式は大安の日にしよう」
「友引の葬式は避けたい」
日本人は六曜を気にする人が多いですよね。若い人は六曜を気にしない人も増えてきましたが、「人生のイベント」があるときにカレンダーを見て六曜を確認する人は多いです。
なぜ、六曜にこだわるのでしょうか?そして、そもそも六曜はどのような意味があるのか知りたくなりますよね。
「六曜の歴史」「六曜の意味」「六曜にこだわる人の心理【シーン別】」について解説していきます!
六曜にこだわる人の心理
若い人たちを始め「六曜は迷信」と考える人は増えていますが、まだまだ祝いごとをするときに六曜を気にする人はいますよね。
2023年7月9日~7月13日に日本トレンドリサーチが全国の男女1000名に実施したアンケートでは、六曜を気にする人は「47.7%」となっています。
六曜を気にする人は「古くからの習慣だから」「周囲の年配者の影響」「祝いごとは大安にしたほうが気分が良い」という心理が働くようです。
六曜の歴史
古くから日本人の生活に影響を与えてきた六曜ですが、どのような歴史があるのか触れていきます。
(1)六曜とは
六曜は、日時の吉凶を占う暦注です。14世紀頃に中国から日本に渡ってきました。
唐の天文学者・数学者の李淳風(りじゅんぷう)が提唱した「六壬承訣(りくじんしょうけつ)」が六曜のもとになったという説があります。「六壬承訣」は「大安」「留連」「赤口」「将吉」「空亡」「速喜」に分かれていますが、六曜と似ていますね。
六輝(ろっき)や宿曜(すくよう)といわれることもあります。
六曜は暦のなかで下記の順番が繰り返されます。
「先勝」→「友引」→「先負」→「仏滅」→「大安」→「赤口」→「先勝に戻る」
旧暦の1日でリセットされ、各月で決まっている六曜の日からスタートして順番を繰り返します。
1月1日先勝→友引・・・
2月1日友引→先負・・・
3月1日先負→仏滅・・・
4月1日仏滅→大安・・・
5月1日大安→赤口・・・
6月1日赤口→先勝・・・
7月1日先勝→友引・・・
8月1日友引→先負・・・
9月1日先負→仏滅・・・
10月1日仏滅→大安・・・
11月1日大安→赤口・・・
12月1日赤口→先勝・・・
上記は旧暦のため、新暦のカレンダーでは日付が変わります。
旧暦は月の動き、新暦は太陽の動きに合わせた暦のため、日付にズレがあるのです。
旧暦は三年に1度13ヶ月になる閏月があり、閏月は前の月と同じ順番になります。
六曜の流行り
六曜は、鎌倉時代に中国から日本に入ってきたといわれていますが、人々のあいだで流行り始めたのは江戸末期となります。
昭和20年以降に民間で大流行して、影響力をもちました。
六曜は禁止されたことがある?
江戸末期以降、人々は六曜を日時の運勢や吉凶を占うことに利用していました。しかし、明治時代になると政府が旧暦から新暦に改暦するにあたり「暦注は迷信」として禁止をしたのです。
歴注の禁止に人々は反発をして違法の「おばけ暦」を発行しました。この「おばけ暦」には「六曜」をはじめ「三隣亡」「九星」のような暦注も記載されていたのです。
明治政府により、新暦に改編されたさいに多くの暦注は迷信としましたが、六曜と旧暦は略本暦(りゃくほんれき)として残されました。
旧暦から新暦に改暦されたことで、六曜は注目度があがったといえますね。
六曜の意味
「大安」や「仏滅」「友引」は知っていても、六曜のほかの日の意味はよくわからないという人も多いですよね。
六曜の意味を、それぞれ解説していきます!
(1)先勝(せんしょう・さきがち)
「先んずれば即ち勝ち(さきんずればすなわちかち)」
午前は「吉」午後は「凶」といわれています。先手必勝で、午前中に行動すると良いといわれる日です。戦国時代には武将たちが戦の開戦日時を占っていたといわれます。
(2)先負(せんぶ・さきまけ)
「先んずれば即ち負ける(さきんずればすなわちまける)」
午前は「凶」午後は「吉」
先勝とは逆で、急ぎの用事や勝負ごとは避けるべきとされています。江戸時代には「周吉」呼ばれて、穏やかに過ごすのが良いとされていました。
(3)友引(ともびき)
「友を引く」
午前・夕方は「吉」、夜(午後4時から午後6時)は「大吉」とされ、昼(午前11時から午後1時)は「凶」といわれています。
現在は「友を引く」という意味で解釈されていますが、古くは「共引き(ともびき)」で「勝負なき日と知るべし」といわれていました。
古くは「引き分け」の意味があったのです。
現在は「友を引く」の解釈で、葬式で友人を道連れにするといわれ、友引の日は休みの火葬場もあります。
結婚や祝いごとは「友に幸せをお裾分けする」といわれ良い日とされることが多いです。
(4)仏滅(ぶつめつ)
「仏も滅する大凶日」
何をするにも良くない日とされる凶日といわれています。「仏も滅する」ということから仏教に関係していると思うかもしれませんが、まったく関係ありません。
江戸時代には「虚亡」と呼ばれていた頃もあり、その後「物滅」となり「仏滅」に変化しました。
祝いごとは良くない日といわれ、六曜を気にする人は仏滅に「結婚式」や「入籍」「納車」は避けることがあります。
仏滅に披露宴を避ける人が多いため、「仏滅割引」される結婚式場もあります。
(6)赤口(しゃっこう)
「火の元や刃物に気をつけるべき凶日」
午前11時から午後1時のあいだのみ「吉」それ以外の時間は「凶」となります。
六曜では仏滅の次に凶日といわれているのです。陰陽道の「赤舌日」がルーツといわれて、赤口神が鬼神を使い人々を苦しめる日といわれます。
六曜を気にする人は、仏滅と同じように赤口の祝いごとも避けるでしょう。とくに「火と刃物を連想」することから結婚式を避ける傾向があるのです。また、大切な契約や訴訟をするのは避けたほうが良い日とされています。
(5)大安(たいあん)
「大いに安し」
何ごとも成功する日といわれ、六曜では1番の吉日となります。そのため、結婚式や入籍、引っ越し、納車、地鎮祭が行われることが多いのです。江戸時代(寛政)には「泰安」と呼ばれている時期もありました。
内閣組閣も大安に行われることが多いのです。
六曜にこだわる人の心理7選【シーン別】7選!
六曜にこだわる人は、どのようなシーンで気になるのか触れていきます。
(1)結婚式・入籍
六曜にこだわる人のシーン1つ目は「結婚式・入籍」です。
六曜を気にする人は「大安」に結婚式や入籍をすることが多いでしょう。大安は「大安吉日」と呼ばれるくらい、午前、午後、すべての時間帯が吉とされます。祝いごとには「大安」の次は「友引」が良いとされ、友引に披露宴をあげたり、引き出物を送る場合もあります。
前述した「日本トレンドリサーチ」のアンケートでは結婚式や祝いごとで六曜を気にする人は「59.3%」となっていて半数以上の人が気にしていることがわかりますね。
(2)お葬式
六曜にこだわる人のシーン2つ目は「お葬式」です。
古くから「友引」は「友を引く」といわれ、お葬式は避ける場合がみられます。
なぜなら、六曜を気にする人は「親しい友人を冥土へ道連れにしてしまう」と考えることがあるからです。
古くからの慣習で、「友引」は休みの火葬場もあります。
前述した「日本トレンドリサーチ」のアンケートでは友引は葬式を避ける人が「68.2%」という結果がでていて、多い印象です。
(3)地鎮祭
六曜にこだわる人のシーン3つ目は「地鎮祭」です。地鎮祭とは「土地の使用を神様に報告して、安全祈願をする」ことです。
地鎮祭は「先勝」「大安」「友引」に行われることが多いといえます。
(4)開業
六曜にこだわる人のシーン4つ目は「開業」です。
六曜を気にする人はの開業や開店は「大安」を選ぶことが多いでしょう。
なぜなら、「大安」は何をしても成功する日といわれ、新しいことをスタートするのに適しているといわれているからです。「先勝」も午前中は吉のため、開店の日として選ばれることがあります。
(5)引っ越し
六曜にこだわる人のシーン5つ目は「引っ越し」です。
六曜を気にする人は「大安」や「先勝の午前中」に引っ越しをすることが多いです。実際に引っ越しの予約は大安に集中しやすいといわれます。
「仏滅」は凶日のため、避けたほうが良いとされることが多いです。しかし、一方で昔は「物滅」といわれていたことから「古いものを壊し、新しいものを生み出す」と考えて引っ越し日に選ばれることもあります。
(6)新車の納車
六曜にこだわる人のシーン6つ目は「新車の納車」です。
六曜を気にする人は「大安」や「友引」を選ぶことが多いでしょう。なぜなら、「仏滅」や「赤口」のような凶日を選ぶと事故にあったり運気が下がると思い、気にするからです。
「大安」は何をするにも成功する日とされるため、納車の予約でディーラーが混むことが多いといわれます。
「大安」の次に吉日とされる「友引」に納車をする人も多いです。混雑した日をさけるのであれば「友引」を選ぶのもひとつの方法です。
ただし、友引は「午前11時から午後1時は凶」といわれるので時間に注意が必要ですね。
しかし、都合で「大安」や「友引」に納車の予約ができない場合もありますよね。その場合、法務省への登録日を「大安」や「友引」に選ぶケースもあります。
(7)商談
六曜にこだわる人のシーン7つ目は「商談」です。
六曜を気にする人は「大安」や「先勝の午前中」を選ぶ人が多いといえます。
なぜなら、商談を勝負ごとと捉える人もいるからです。また何をするにも成功するという「大安」を選ぶことで、商談がうまくいくように験担ぎをしているといえるでしょう。
取引先の相手が六曜を気にしている場合を考えて「大安」や「先勝の午前中」が選ばれることもあります。また、大切な契約はしないほうが良いといわれる「赤口」は避ける傾向があるでしょう。
六曜以外で縁起が良い日
六曜以外にも、大安のように縁起が良いといわれる選日があります。
天赦日(てんしゃび)
天赦日(てんしゃび)は「天がすべてのことを許す日」といわれています。そのため、六曜の大安よりも縁起が良い日といわれることもあるのです。大安や天赦日と同じように、結婚式や入籍、事業開業、財布の新調日に選ばれています。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は「1粒の籾から、万倍の稲穂がなる」といわれる吉日です。大安と同じように縁起が良い日といわれて、結婚式や入籍、財布の新調日に選ばれることがあります。ただし、仏滅や縁起が悪い日が重なる場合は、祝いごとは避けることが多いです。
まとめ
この記事では「六曜の歴史」「六曜の意味」「六曜にこだわる人の心理7選!【シーン別】」について解説しました。
六曜は日時の吉凶を占う暦注で、14世紀に中国から日本に入ってきました。
現代でも下記のようなイベントのさいに六曜を気にする人は多いです。
- 結婚式や入籍
- お葬式
- 地鎮祭
- 開業
- 引っ越し
- 新車の納車
- 商談
六曜にとらわれすぎることなく、自分の考えや都合を第一に優先しましょう。その上でうまく取り入れていければよいですね。
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