皆さんは「大日如来様」をご存じでしょうか。あまり馴染みのない方は「如来」から連想して仏教の仏様なのかなと思われるかもしれません。大枠ではそれでも間違ってはいません。
より正確には「大日如来様」とは、真言密教の教主である仏様なのです。万物の慈母であると同時に宇宙の中心でもあり、宇宙の真理そのものであると考えられています。
この記事では、真言密教の教えの中では「真理」そのものであると崇められている大日如来様の全容に迫っていきたいと思います。
大日如来様とは
冒頭でも少し触れましたが、「大日如来様」とは真言密教の教主である仏様のことです。
真言宗の教えであり、仏教の中では密教と顕教に区別がなされている。
密教は、今生きているうちに成仏できる可能性があるという教えから成り立っています。
さらに真言宗では宗祖の弘法大師が即身成仏を説いていますので、現世に生きている状態で仏様に成る可能性を教えています。大日如来様とはこの真言密教のご本尊となっています。
万物の慈母とされ、「森羅万象」この世の真理であると考えられています。
大日如来様の効果・ご利益
- 家運上昇
- 災難消除
- 安産
- 厄除け
- 転禍招福 など
大日如来様のご利益は多岐にわたり、万物の慈母であり宇宙の根源という性質上、全ての事象にご利益をもたらすとまで言われています。
さらに、密教の経典では大日如来様は仏様の中で最も格式の高い存在として崇められています。
仏像の姿も他の如来と名の付く仏様とは一線を画しており、一般的には如来の仏像は悟りを開いている姿を表現するため質素な服装であることが多いのですが、大日如来様の仏像はきらびやかな服装や宝冠、腕飾りなどを身に着けていることが多いのです。
この威厳ある大日如来様の仏像を拝むだけで、魂の波動は高まり、心身の充実感を得ることができると言われています。
さらに後程詳しく説明しますが、大日如来様の姿を拝み「真言」(マントラとも言いますが)を唱えることでさらに強大なご利益を得ることができます。
大日如来様は待受にしても効果・ご利益はある?
結論から言いますと、大日如来様を待受けにすることは絶大な効果・ご利益があります。
もちろんこれは大日如来様を待受けにするだけで運気が上がったり、突然幸運が舞い込んでくるという意味ではありません。
現代では一人1台スマートフォンを所有しており、何処に行くにも必ず持ち歩くものになっています。
身に着けるものに大日如来様を映し出すことで魂の波動は高い状態を維持し、大日如来様の庇護下にいることを意味します。
しかしこのご利益は、常日頃から信仰心を磨いておかなければ効果を発揮することはありません。信仰心を磨き授かることのできたプラスのパワーを保持し高める効果であると考えてください。
大日如来様と不動明王の関係
仏教の教えに少しでも触れると必ず耳にする仏様、「大日如来様」と「不動明王様」ですが、大変深い関りにあると考えられています。みなさんも名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。
厳しい姿、怒りの表情が特徴的です。さらにその姿の背後には迦楼羅炎という火災光が存在しており、異端や欲望を燃やし滅する力を持っているとされています。
大日如来様の使徒として、忿怒の姿となった不動明王様が降りかかる災いに勇敢に立ち向かって人々を守り、さらに悪事に対しては厳しく叱責して正しさを説く、厳父のような存在であると言い伝えられています。
また別の言い伝えでは、不動明王様は大日如来様の化身と言われています。密教では仏様が人の前に姿を現す時は、その相手の人格や能力によって姿を変化させるとされます。
不動明王様は変化した姿の1つであり、煩悩や私欲にまみれた者を剣と炎と憤怒の力で正しい道へと導く役を担っています。
大日如来様の真言(マントラ)
みなさんは真言(マントラ)とは何かご存じでしょうか。
サンスクリット語で「文字」や「言葉」を意味しています。
密教ではそれぞれの仏様の教えや功徳などが含まれている言語であるとされます。また祝詞や賛歌、呪詛などもマントラに含まれます。
真言密教では、仏様に対して祈祷を捧げたり儀式に強い効力を付与するためにマントラを唱えます。マントラには霊力が宿るとされ、ある種の言霊であると認識されます。
そして大日如来様の真言(マントラ)ですが、発音を表記すると「オンアビラウンケンバザラダトバン」です。少し詳しく掘り下げると、
- 金剛界・・・「オンバザラダトバン」
- 胎蔵界・・・「オンアビラウンケン」
と言います。目の前に存在する大日如来様が金剛界なのか胎蔵界なのかは仏像の印などでわかるのですが、基本的には「オンアビラウンケンバザラダトバン」のマントラを唱えることで間違いはありません。
大日如来様と宇宙
大日如来様と宇宙はとても深い関わりがあります。まず、大日とは「大いなる日輪」を意味しています。プラスのパワーの源とも言える太陽をその名に持っているのです。
さらに、真言密教では大日如来様は宇宙の真理であると考えられており、宇宙そのものとも言われています。
- 宇宙の真理
- 万物の創造主
- 慈母としての役目
などからこの世の創造から終焉までを見届ける存在でもあります。
このように密教の教えでは大日如来様は最も格式高い仏様として崇められており、世界創造の物語を紐解いていくと必ず大日如来様の存在に行き着くのです。
大日如来様といろいろな存在
仏教や密教の教えの中には数多くの御仏様が存在しています。
大日如来様は全ての仏様のルーツであり、「最高仏」もしくは「唯一の御仏様」との教えがある
それぞれの仏様の言い伝えなどを深く掘り下げてみると必ずと言ってよい程、大日如来様の名前が登場し、ルーツとなっていたり深い関係にあることがわかります。
大日如来様と釈迦如来様について
実在していた人物であり、古代インドの釈迦族の王子です。名を「ゴータマ=シッダールタ」と言います。
元は妻も子供もおり普通の生活を営んでいましたが、修行の末、極致にたどり着き悟りを開くことで仏教の開祖である釈迦如来様へと至ったといわれています。
この有名な言葉もゴータマ=シッダールタの言葉です。さて、この仏教の開祖である釈迦如来様ですが一部の文献や言い伝えの中では、大日如来様が姿を変化させたものであると言われています。
大日如来様が宇宙の根源・真理を人々に説くために姿を変えて現れたのが釈迦如来様なのです。
大日如来様と阿弥陀如来様
仏教の教えの中で厳しい修行の末、悟りを開放し如来となったとされる仏様
極楽浄土のご本尊とされており、阿弥陀如来様はこの世に生きる全てのものを極楽浄土へと導くと言われています。
どんな人間でも「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで極楽浄土に往生できるという教えもあり、「他力本願」もここから派生しています。
さて、この極楽浄土のご本尊でもある阿弥陀如来様ですが、一部の言い伝えの中では真の姿は大日如来様だと言われています。人々を極楽浄土へと導くために阿弥陀如来様として姿を変えたのです。
守護霊・アセンデッドマスターとしての大日如来様
大日如来様は宇宙の真理であり最高仏と呼ばれ強大なパワーを持った存在ですが、万物の慈母という特質上、信仰心をもつ全て者に寄り添っています。「守護霊」は聞き覚えがあるかもしれません。
読んで字の如く、あなたを庇護下に入れ見守ってくださる存在です。また、大日如来様はアセンデッドマスターとして信仰心に応えてくださいます。
- 天界に存在している高潔な魂を持つ人達のこと
- 元は肉体を持ち現世で生きていた経験があり、その死後に魂の格が上がり超越者として天界に昇っていく
大日如来様もアセンデッドマスターの一人だと考えられており、現在も次元を超えて信仰心に寄り添い、人々を導いているのです。
大日如来様がついてる人の特徴3つ
大日如来様が守護霊と成り、個人を見守るということはよくあります。霊視の能力を持っている人が見ればすぐにわかります。
- 大日如来様の姿が日輪と共にはっきりと見える
- 守護霊体として光の球として現れる
など、人それぞれになる様です。大日如来様が守護霊としてついている人には、ある特徴が見受けられます。必ずこの通りという訳ではありませんが、一部をご紹介します。
1つ目は、信仰心を持っており活発に生活をしている人です。何よりも信仰心が重要です。信じる心がなくては守護霊は降りてくることができないのです。
深層意識に守護霊を、大日如来様を感じることが必要です。そして活発に生活を営むことです。活発に行動することはプラスのパワーを集めることに直結します。
プラスのパワーは自身の魂の波動を高めます。いくら信仰に厚くても、波動が低い状態では守護霊とリンクすることができません。
波動が低い状態ではせっかく降りてきてくださった守護霊の庇護下に入ることができないのです。信じる心を持ち、いきいきと生活することで大日如来様が降りてきてくださいます。
2つ目は、「ひつじ年」もしくは「さる年」生まれであるということです。仏教の教えの中では、生まれ年の干支によって一生を守護してくださる守本尊様が決められています。
「未」「申」の年は大日如来様の年なので、その年の生まれであれば一生を大日如来様が守護してくださいます。
3つ目は、誕生の時刻が「午後1時から午後5時まで」の人です。こちらも午後1時から午後5時までは「未」と「申」の時間帯であると考えられているからです。
2つ目の生まれ年程大きな効力は無いようですが、大日如来様が守護霊として降りてきてなおかつリンクが繋がりやすくなると言われています。
大日如来様と繋がれる人!大日如来様からのメッセージ
前項でもお話しましたが、大日如来様と繋がる為にはいくつかの条件が存在しています。この条件は人それぞれ、千差万別にありますので一概には言えません。
必ず必要になるもとして挙げられるのは
- 信仰心
- 高い波動
信仰心がなければ大日如来様はあなたの元に降りてくることすらできません。まずは信じる心を養うことからはじめ、自身の元に大日如来様に降りてきて頂かなくてはなりません。
そして、大日如来様の存在を感じることができたのであれば、次は自身の魂の波動を高める必要があります。波動が低いままでは大日如来様とリンクすることはできません。
信じる心で存在を感じ、波動を共感させることで繋がりを作ることができるのです。そうすれば、自然と大日如来様からのメッセージを受け取ることができます。万物の慈母からのお言葉です。
必ずあなたを良い方向へ導いてくれます。
ルシファーと大日如来様
キリスト教、特に西方教会で語り継がれている神話に登場する神の使いです。元は天界で天使達の長であり大天使ルシファーと呼ばれていました。
しかし、後世では堕ちた天使、「堕天使ルシファー」と呼ばれ悪魔の扱いとなっています。
「明けの明星」を指しており、「光をもたらす者」という意味がある
ここで大日如来様と繋がりが見えてきます。大日とは「大いなる日輪」の意味を持っており、大日如来様のご本尊も背中にも日輪・太陽が存在しているのです。
光をもたらす者と日輪を司るのも、一方は堕天使と呼ばれ一方は最高仏となっていますが、元を辿れば大天使時代にはルシファーと大日如来様は深い関係にあったのではないかと推測できます。
まとめ
この記事では大日如来様についてお話しさせて頂きました。全ての仏様の中で最も格式の高い最高仏として崇められており、時には姿を変え不動明王様として現れ人々をその厳しい力で正しい道へと導き。
時には、釈迦如来様や阿弥陀如来様の姿に変化し人々をその慈愛を持ってして導き。姿や役割を変えながら人々を導き続けているのが大日如来様なのです。
万物の慈母・宇宙の真理などという強大な力を持っている仏様ですが、その実は全ての人々の導き手であり、誰の意識の中にも存在しているものなのです。
誰もが信じる心を持ち続け、自身の中を常にプラスのパワーで満たし波動を高めることで大日如来様と繋がることができるのです。
宇宙の真理と繋がることであなたの進むべき道の先は明るく照らされ、迷うことなく邁進できることでしょう。
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