皆さんは「ハスの花」をご存知でしょうか。
仏教の思想や芸術とも深く関係しており、水面に浮かぶ一茎一花のハスの花は古来より見る人の心を虜にしてきました。かの有名な画家クロード・モネが描いた睡蓮も元々はハス科に分類されていた植物でした。
仏教のお話の中にも度々、蓮華(れんげ)と言ってハスの花が登場しています。
この様にハスの花には古来より見る人の感情や潜在意識に影響を与える様な特別な効果があると考えられ、スピリチュアルの世界でも波動が高く様々な意味を保有する植物であるとされています。
この記事ではそんなハスの花が持つ特別な力や意味に焦点を当てて詳しく解説していこうと思います。
ハスの花の花言葉
①清らかな心
ハスの花には「清らかな心」という花言葉があります。ハスには強力な浄化作用があると考えられており、清廉潔白な魂の象徴とされています。仏教で極楽浄土に蓮華が咲いているのもこの清廉と神聖2つの強い意味を連想させるためであるとも考えられています。
泥水で自生しながらも美しい一輪花を咲かせることからも由来しているようです。
②雄弁
ハスの花には「雄弁」という花言葉があります。雄弁とは力強く、雄々しく話す様や人の心を動かす説明のことを指します。ハスの花が「雄弁」の意味を持つ理由は古代エジプト神話に深い関係があります。古代エジプト神話に登場する神「オシリス」が好み、民から捧げられていた植物がハスの花であったと言われています。オシリスは元来植物の神様として存在していましたが、時代の経過とともに「オシリスとイシスの伝説」が広く知れ渡るようになり、そこからオシリスは冥界における神聖な裁判官や王としての性質も併せ持つようになりました。その言葉を用いて正義を執行する姿から「雄弁」という言葉が使われるようになり、ハスの花言葉にも雄弁が与えられました。
③信頼
ハスの花には「信頼」という花言葉があります。スピリチュアルの観点ではハスは花を自分自身に見立て茎や葉を周囲の人々に見立てます。自身が美しく咲くためにはそれを支えてくれる周囲の人たちの協力が必要不可欠となります。自分自身を含めて人間関係は信頼の上に成り立っているということを表す花言葉と言えます。
ハスの花が持つ5つの特別
ハスの花は仏教において「蓮華の五徳」という教えを持っています。ハスの花は古来より神話や宗教と関係が深く、エジプト神話やヒンドゥー教、仏教など様々な逸話に登場しています。
中でも仏教とハスの花は特別深く繋がっていると考えられており、極楽浄土の画には蓮の花が描かれ仏様は蓮の花の上に鎮座されています。
この様な蓮の花と仏教の関係性を「蓮華の五徳」として説かれていますので、ここで詳しく紹介していきます。
① 一茎一花
蓮華の五徳1つ目は「一茎一花(いっけいいっか)」です。一茎一花とは1つの茎に1つの花を咲かせる植物のことを指します。
スピリチュアルの世界で一茎一花の意味は、あなたは唯一無二の存在であり必ず誰かに必要とされています。あなたを必要としあなたを輝かせてくれる人を見つけましょう。となります。
美しい花が咲く誇るためには必ず土台となる茎や葉、根が必要となります。スピリチュアルの世界で言うツインレイやツインソウルとの出会いを大切にしましょうという意味になります。
② 花果同時
蓮華の五徳2つ目は「花果同時(かかどうじ)」です。
ハスの花は花が咲くタイミングで既に種子が生成されていると古くから言われてきました。これは開花期を人生の始まりと見立て、生まれた瞬間から既に誰の意識の中にも仏の真心が備わっているということを意味しています。
また、自身の中の原石に気づき生涯をかけて磨き上げなさいという教えでもあります。
科学技術の進歩と共に研究が進み現在では、ハスの花も花が咲くと同時に種子ができるわけではないことが判明しています。しかし、大昔の人々はそれほどまでにハスの花を神聖な植物であると考え幻想を抱いていたと言えるでしょう。
③ 汚泥不染
蓮華の五徳3つ目は「汚泥不染(おでいふぜん)」です。ハスの花は湿地帯に自生します。もちろん綺麗な池などにも生息しその美しい花を咲かせますが、本来ハスの花は沼地や泥水の中に自生するものです。
泥水を吸い上げながらもその泥に染まることはなく、人々を魅了する美しい花を咲かせるその姿か「汚泥不染」の言葉が冠されました。
仏教の教えでは、人間は誰しもどのような不遇な環境にその身を置かれても己の信念さえ曲げなければ清廉な魂を保つことができ、最後は美しい花を咲かせることができると説かれています。
④ 一花多果
蓮華の五徳4つ目は「一花多果(いっかたか)」です。ハスの花はその特性として1つの花に対して多数の種子が生成されます。
仏教の教えでは花を自分自身、種子を幸せや未来と見立て、自身が美しく咲き誇り悟りを開くことができれば、それは数多くの幸せや他者の未来の成功に繋がると説かれています。
お釈迦様も悟りを開いた後、この世界の構造、仕組みを人々に伝え歩いたと言われています。
⑤ 中虚外直
蓮華の五徳5つ目は「中虚外直(ちゅうこげちょく)」です。
ハスの花はその茎にも特徴があり、茎の外側は非常に硬いのですが中身は空洞になっています。ハスの茎は太陽に向かって一直線に伸びていきます。
これらの様子から仏教の教えの中では、他者を押しのける様な我儘を捨て去り己の心の中に揺るぎない信念を一本持つことができれば太陽に向かって進むべき道が指し示されると説かれています。
ハスの花と仏教の関係
ハスの花と仏教は非常に深い関係にあります。上記で紹介している「蓮華の五徳」も仏教の教えがもとになっています。
極楽浄土の画には必ずハスの花が描かれており、ハスの上に仏様が鎮座している絵も数多く存在しています。ハスは東南アジア原産の水生植物であり根っこはレンコンとして、食用としても観賞用としても世界中で栽培されています。
ハスの花は早朝に先お昼には閉じるという特殊な開花を4日間繰り返し、4日経つとそのまま花びらを落としてしまう儚い一面も持っています。
仏教の世界では神聖な植物として扱われ、ハスが持つ5つの特徴を用いて目指すべき生き方の教えを説いています。中でも「汚泥不染」は重要視されており、仏教の教えでは穢れ多き世界とされる現世、俗世で生きながらも穢れに染まることはなく、清廉潔白な魂で花を咲かせることが目指すべき生き方であると説かれています。
この様な考え方が現代仏教にも根付いており、お盆にはハスの花をお供えする地域もあり人々の生活にも密接に繋がっています。
ハスの花が持つスピリチュアルなパワーとは
ハスの花は古来より神聖なものであると考えられ、人々から特別視されてきました。
① 開運
ハスの花は波動の高い神聖な植物であると考えら、開運の効果が期待できるとされています。風水学的にも家にハスの花やモチーフとされる小物を配置することで家運上昇の効果があるとされています。
② 恋愛運向上
ハスの花は人間関係を表す意味も持っています。中でも満開のハスの花は恋愛運の向上を暗示しており、ハスの自生地帯で満開のハスを見ることができれば今の恋は必ず成功するとも言われています。
ハスの花と警告のメッセージ
基本的にはハスの花はスピリチュアルの観点から見ても波動の高い植物であり、清廉潔白な魂を連想させるプラスのエネルギーを持つものです。
しかし、ある特定の条件がそろっている場合や受け取り手の状態次第では悪い意味を伝えるものになったり、高次元の存在からの警告メッセージとなることもあります。
① ハスの花が枯れている
ハスの花が枯れてしまっている場合はあなたに対する注意や警告のメッセージです。
清廉潔白な魂の源が枯れてしまっていることを表します。
原因としては精神的な疲労の蓄積や過度のストレスなどが考えられるため、低下した波動を復活させるためにも、穏やかな魂を取り戻すためにも自分自身の潜在意識を見つめ直し心身ともにリラックスできる時間を確保することが必要です。
② ハスの花の葉が傷んでいる
ハスの花の葉が傷んでしまっている場合は、あなたの周りの人間関係に関係する注意や警告のメッセージです。
スピリチュアルの観点から見るとハスの花は自分自身を表し、茎や葉の部分は支えてくれる周囲の人たちを表します。その葉っぱが傷んでいるということは、人間関係に問題が生じていることを指しています。
自分ばかりが我先にと言った我儘ばかり押し通していると、支えてくれている茎や葉に養分がいきわたりません。その結果土台を失った花は全てが枯れ果ててしまいます。
ハスの花の葉が傷んでいるのはこうした自身の我儘が招く最悪の結末が近づいていることを警告してくれています。
自身の言動を省みて周囲の人々への感謝の気持ちを今一度新たにする必要があります。
③ ハスの花が沼地に自生している
ハスの花が沼地に自生している場合は、あなたが大きな試練や困難に直面していることを表しています。
しかし仏教の教えにもあるようにハスの花は「汚泥不染」の存在です。自身の中に曲げられない信念が存在しているのならば、泥水をすする様な過酷な環境においても穢れに染まることはなく清廉潔白な魂のまま人々を魅了する美しい花を咲かせることができます。
周囲の人々の理解を得て協力しながら試練に立ち向かうことが必要です。
ハスの花のすごい浄化力
ハスの花には強力な浄化の効果があると言われています。科学的観点から見てもロータス効果と言って材料工学に用いられる程の自浄性を有しています。
スピリチュアルの観点から見ても高い浄化能力を有しており、仏教では清廉潔白な魂の象徴とも考えられ「汚泥不染」と言って泥水の様な劣悪な環境においても穢れに染まることなく美しい花を咲かせることができると説かれています。
また中国の成句にも「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という句が存在しており、ハスの花の浄化力の認知は日本だけではなく世界的なものであることがわかります。
ハスの花はその特別で高い波動を用いて魂を浄化してくれる上、空間の浄化能力も有しています。ハスの花は周囲の空間に溜まる淀みや邪気にまで作用し浄化してくれます。
風水学的にもハスの花は縁起物とされていますので家で観賞用として育ててみるのも良いかもしれません。
ハスの花と波動
ハスの花は古来より神聖なものとして崇められ、波動の高い植物であると考えられてきました。
中でも仏教やヒンドゥー教とは密接な関係にあり、仏教では極楽浄土にはハスの花が咲き乱れており仏様が鎮座する台座がハスの花として描かれます。
ヒンドゥー教の神話ではヴィシュヌ神の臍からハスの花が生えてきて、そこから創造神ブラフマーが誕生したとされています。つまりヒンドゥー教の教えではハスは高次元の存在の誕生を媒介するものと考えられているのです。
この様にハスの花は古来より高次元の存在との繋がりを持つものであるとされ波動の高い植物として大切にされてきました。
また、ハスの花は波動が高いだけではなく周囲の波動も底上げする効果も持っています。浄化能力と合わさることで相乗効果を生み出し、清廉潔白で高い波動を持つ魂の構築に大きな効果を発揮します。
ハスの花にまつわる伝説
ハスの花は古来より仏教やヒンドゥー教などで神聖なものであると考えられており、世界的に有名な伝説もいくつか存在しています。
仏教においては、誕生したばかりのお釈迦様が水面を歩くとその足跡を辿るようにハスの花が一輪、また一輪と咲いていったそうです。その他にもかの有名な「天上天下唯我独尊」という第一声は蓮の上で話されたと伝説が残っています。
ヒンドゥー教においては神話にハスが登場しており、ヴィシュヌ神の臍からハスの花が生えてきて、そこから創造神ブラフマーが誕生したとされ、ハスの花は高次元の存在の誕生を媒介するものという言い伝えが残されました。
その他にもハスの花は古代エジプトでも重用されており、王族の墓に供えられる花はハスの花であったと言われています。
おわりに
いかがでしたでしょうか。この記事では「ハスの花のスピリチュアルを徹底解説!」のテーマのもとハスの花の持つスピリチュアル的意味や保有能力などを詳しく紹介してきました。
ハスの花は様々な宗教や信仰と深い繋がりがあり、長い歴史の中で神聖で波動の高い植物であると考えられてきました。
ハスの花の持つ浄化能力と相乗効果を発揮して清廉潔白で高い波動を有する魂の構築に絶大な効果を発揮します。また、仏教の「蓮華の五徳」は俗世を生きる上で重要な指針となるはずです。
ハスの花を生活の身近に置いて、効果の恩恵を受けることで空間や魂の浄化、波動向上の効果などが期待できます。
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