食事を取らずに生きているというブレサリアン。不食とはいえ実際には隠れて何か食べてるのではないか?など、なかには嘘つき・胡散臭いといった口コミもあります。
そこで今回はブレサリアンの謎に迫るため生体や寿命・健康などを調査してみました。
※この記事はブレサリアン(不食人間)の存在とその危険性を報じるもので、その実践を推奨するものではありません。極端な食事制限には生命を脅かす危険性があります。自己判断での実践は絶対に避けてください。
※アンナ・ガットさんはブレサリアニズムによって命を落としました。このような悲劇が再び起こらないよう、皆様には強く自己の健康を第一に考えていただき、極端な食事制限から身を守ることをお願いします。
ブレサリアンとは?
野菜を主な食事としている人をベジタリアンと呼んだり、もっと徹底して野菜のみをとって生きている人のことをヴィーガンと呼びますよね。
ブレサリアンは食事を全くとらずに水や呼吸、太陽のエネルギーだけで生きている人のことをいいます。
究極のブレサリアンは水を飲む事すら必要としないようです。
生きながらにして不食、なんて事が本当に人間に可能なのでしょうか。
そんな嘘のような体質のブレサリアンについてを、この記事で深く掘り下げていきましょう。
ブレサリアンの仕組み
なぜ呼吸だけで生きるという事ができるのか。
また、そんなことがどうして可能なのか。
食事からエネルギーをとらずにどうやって生きているのかなどをこの項目でみていきましょう。
プラーナで生きる
プラーナとはインド哲学でいうところの風の元素です。
人間が生きていく上で必要不可欠とされているうちのひとつに、火、水、地、空、そして風の五大元素という概念があります。
また、古代インド語であるサンスクリット語でプラーナは、息吹や呼吸を指しています。
スピリチュアル界でもプラーナは生命エネルギーなので、人にとってとても重要なものであるとされています。
時々プラーナが見える、という方がいらっしゃいますが、それは生命エネルギーをみているのです。
さて、そのプラーナといわれる生命エネルギーを体内に取り込むためにどうすればいいのかでしょうか?それには質の良い睡眠が不可欠です。
瞑想やヨガ、呼吸法も大切なようです。そしてなにより添加物や砂糖などを摂取しないで、オーガニックなものだけを摂り入れることも大事です。
そうする事でプラーナである生命エネルギーが補充されて生きていく事ができるという話もあります。
ブレサリアンはなぜ死なないのか
初めは体質改善のために薬をやめたり、砂糖、肉、乳製品などを摂るのをやめて、それからどんどんオーガニックなものに拘っていって、そうして1日の食事が回数を減らしていく事で慣らしていった、というブレサリアンもいます。
そのような人達がなぜ生きていられるのかというと、物質的なものからでなく、太陽光や呼吸(空気)から生きていく為の生命エネルギーを補えるようになったからだといいます。
そして食事をしたらそのぶん消化するためのエネルギーを必要としますよね。
不食という選択をする事で、まずはその消費するためのエネルギーが節約しているのです。
オートファジー機能
飢餓状態に陥った生物は、自らの細胞を代謝に必要なアミノ酸に変化させたり、筋肉を分解させてまで生き残ろうとします。
そんなオートファジー機能の進化で、ブレサリアンは生きていられるのではないかと、考える人もいます。
つまりは不食を続けることで飢餓状態だった体が、そんな極限状態をぬけてしまい、体内で何らかの変化が起こったのではないかという説です。
人間というのはビタミンCを摂らなければ壊血症という病気になってしまいます。
この病気は爪や歯が抜けて皮膚は剥がれ、目からも出血して死に至る恐ろしい病気です。
大航海時代の満足な食事のできない船乗りにとっては大変身近な病気でした。
というのも人は本来ビタミンCを体内で作ることができないので、外からとりいれる必要があるのです。
それなのにブレサリアンは壊血症になることもなく、健康体なのでその問題もクリアしているということです。
そのような話があるだけに、ブレサリアンはオートファジー機能の進化した結果だ、という意見にもなるほどと納得してしまいますね。
ブレサリアンの寿命や健康
世界にブレサリアンとして認識されている人は10人程度だといわれていますが、その全ての人がいたって健康体で生きているようです。
体重が減ったのも不食を始めた最初の頃だけで、むしろブレサリアンになってから風邪をまったくひかなくなったという話や、元々あった持病に改善がみられているという報告もあります。
少なくともそういった彼らは、ブレサリアンになったことで、以前より健康になったということで間違いないといえるでしょう。
寿命に関してはまだ統計をとられていないので、なんとも言えませんが、少なくとも現在80歳を超えてもなお、健康体で生きているブレサリアンがいることは確かです。
ブレサリアンのなり方
まず言っておきたいのは、誰でも簡単にブレサリアンになれる、というものではないという事です。
食べなくて調子がいいならそうしたいと思った方もいらっしゃるでしょうが、そうなる為にはいきなり始める事はオススメできません。
まずは自分自身の魂の修行をつんで、生命エネルギーを感じ取れるくらいに、気の流れを把握できるようになっていたほうが安全でしょう。
もっというと上記したように、プラーナがみえる、という状態になっているならその場合はブレサリアンへの道も近いかもしれません。
不食を初めて見たけれど自分自身の生命エネルギーがどれほど変動しているかや、プラーナからどれだけエネルギーを摂取できているのか、また、あなた自身がどんなふうに何を必要としているのかを把握する事が大切です。
いきなり水も飲まない不食生活をはじめるより、毎日の食事量を減らしたり、呼吸法をしっかり学んでみたり、自然と戯れる環境に身を置いてみたりと、無理のない程度に始めてみるのがいいですね。
ブレサリアンになりたいからといって、衰弱してしまったり餓死してしまっては元も子もありません。
有名なブレサリアン・不食人間
ブレサリアンといっても、本当に存在している人物なのか、疑問に思っている方もいることでしょう。
この項目では実在しているブレサリアンについて触れていきたいと思います。
秋山佳胤
ブレサリアンとして有名な人の1人に、弁護士でもある「秋山佳胤」という方がいます。
2008年の時点で自分はブレサリアンになったと、出版された著書に記されています。
ブレサリアンになる前から、1日1食という生活をずっと続けてきていた秋山さんですが、徐々にその1食の食事の量も減らしていき、やがて何も食べなくても生きていけるブレサリアンになったといいます。
それからは仕事柄、どうしても避けられない会食などをのぞいて、6年間もの間、なにも食べる事がないどころか、なにも飲まないという生活をしていたそうです。
榎木孝明
俳優である「榎木孝明」さんも秋山さん同様に、日本で有名なブレサリアンの1人です。
5月19から6月18日の30日間に限り、何も食べない生活をおくったそうです。
その際に水分と塩分補給はしていたようですが、その1ヶ月で9キロも体重がおちたようです。
榎木さんの不食は秋山さんに比べて短いので、断食や絶食に近いようだと感じる人もいるかもしれませんが、その性質は全く違います。
断食は修行でよく行われて、長くても5日程度と言われていますが、不食を1ヶ月続けるには、我慢や修行のような感覚はないようですが、ただ食べないというだけではなしえないことなのです。
生きていくためにエネルギーを必要としますが、その最もたる食事からエネルギーを摂らないという事は、それ以外から生命エネルギーを摂取する方法を知っていたという事なのでしょう。
実際、不食していた30日間で、お腹の音はなったけれど空腹を感じてはいなかったと榎木孝明さんは言っています。
アカヒ・リカルド、カミラ・カステロ
この2人は夫婦でブレサリアンなことで有名で、ブレサリアンについてを広める活動もしています。
夫のリカルドさんと妻であるカステロさんは、2008年に結婚しました。
彼らはその年と同じ頃、ブレサリアンの存在を友人から聞いて知りました。
彼らは10年前から週に3回フルーツを一欠片と、少しのスープを食べるだけで、それ以外は口にしない生活を続けています。
そしてもっと驚くことに、妻であるカステロさんは、第一子の妊娠中も同様の生活をしていたことです。
妊娠中の10ヶ月間、付き合いで5回ほど食べ物を口にしていたようですが、自ら食べたいという欲求に襲われることは一度もなかったといいます。
定期検診でも先生に、お腹の子に異常はなく元気に育っているといわれ、その通りに元気な男の子を無事出産しました。
彼女はさらにもう1人女の子も産んでいます。
彼らは、「人間が全てのエネルギーと結びついていれば、何も食べないことは可能であり、ブレサリアンになってこれまでより健康になった。
もう空腹がどういう感覚なのか忘れてしまった」というような事もいっています。
ブレサリアンで死亡した人はいる?
過去、不食の期間中に亡くなった方もいます。
そのうちの1人は、スイス人のアンナ・ガットという女性の方です。
ブレサリアンの存在をドキュメンタリー映画で知った彼女は、映画の中で語られた、プラーナのエネルギーと太陽光さえあれば人は食べなくても生きられるという主張に深く感銘しました。
そして彼女はブレスアリアニズムに関する本を読み、その通りに実践しました。
初めの7日間は食べ物も水分も摂ることをせず、次の週は水を飲んでいたようです。
それでも固形物をとっていない彼女はみるみる衰弱していったので、彼女の親族は中止を呼びかけました。
しかしアンナさんはまだ少し続けるというので、これ以上体調が悪化したらすぐさま中止することを約束しました。
しかし、彼女が電話に出なくなったので親族がかけつけたとこほ、すでに死亡していました。
検死の結果、死因は餓死でした。
ブレサリアンに興味を持ってきた方もいるでしょうが、不食に適応しなかった自分の体の限界を超えてしまって、それでもなおブレサリアンになる事を諦めなかった彼女のようにはならないようにしてくださいね。
ブレサリアンは胡散臭い?科学的根拠はある?
アンナさんのように、ブレサリアンになろうとして命を落としてしまうケースがあるように、誰でも不食人間になれるわけではないので、実在するブレサリアン全てを胡散臭いと思ってしまう人がいることも仕方ないとおもいます。
ブレサリアンに科学的根拠はないのです。
しかし皆さんはインドの洞窟に棲む男性、「プララド・ジャニ」さんについて知っているでしょうか?この男性は10歳の頃から、水も飲まない不食をつらぬいてから、70年以上の時が経っています。
10歳の頃、彼は3人の女神にあって、ブレサリアンとして生きていける体を手に入れたと言っています。
上記で話した秋山さん達とは、不食に至るまでの過程が大きく違いますね。
そんなよりスピリチュアルな理由で、ブレサリアンになったジャニさんは、2003年頃、インドのスターリング病院という場所で10日間、24時間監視されるなかで、本当に不食人間なのかを試される実験が行われました。
その結果、ジャニさんは本当に水も食べ物も必要としませんでした。
また排泄もしなかったようです。
のちにインド国防省が主導し、36名にもわたる専門家(医療関係者、科学者など)と共に再度実験が行われましたが、科学者達が頭を抱えてしまうくらいの謎を残したまま、前回同様プララド・ジャニさんはブレサリアンであるという事実があるだけでした。
その時の実験日数は15日で、前回より5日間も長かったといいます。
つまり、実験をしてみても科学者がブレサリアンを否定できなかった、という事例が実際にあったという事は確かなようです。
まとめ
空腹や飢餓はこれまでの人類の歴史の中から、現在まで続いて、今も苦しめられている人達がいますよね。
もし全ての人間がブレサリアンとして生きる事ができたら、人類が新しいステージにたつということを意味するのかもしれません。
しかしまだまだこの世界中でもブレサリアニズムを知る人は少ないかと思います。
ブレサリアンとはつまるところ、人間の本質は、そこかしこからこの世に溢れている生命エネルギーさえあれば、健康に生きていられるんだ、という究極のライフスタイルなのかもしれません。
この記事を読んで、ブレサリアンになりたいという興味がわいてきた方も、アンナ・ガットさんのようにならないよう、自分の体の声を聞いてくれぐれも無理だけはしないように、どうかご注意くださいね。
※この記事はブレサリアン(不食人間)の存在とその危険性を報じるもので、その実践を推奨するものではありません。極端な食事制限には生命を脅かす危険性があります。自己判断での実践は絶対に避けてください。
※アンナ・ガットさんはブレサリアニズムによって命を落としました。このような悲劇が再び起こらないよう、皆様には強く自己の健康を第一に考えていただき、極端な食事制限から身を守ることをお願いします。
コメント
私は2009年にブレサリアンの存在を知り、好奇心でハマってから随分立ちましたが、未だにブレサリアニズムは興味の対象です。
本やインターネット、youtube動画、ブレサリアンの女性の講演会(日本人女性で絵を描く方)などいろいろ見聞きしてきましたが、久しぶりにこちらのサイトでブレサリアンの読み物をして感銘を受けました。
シンプルでとても読みやすく、リスク周知や医学的エビデンス、両方とも頭の中を整理しやすい構成で丁寧にまとめて下さっていて、読んでいて思い出してワクワク、やっぱり現実じゃんと楽しくなってきました。
どうもありがとうございました!!(^ ^)
これ自殺教唆罪じゃないの?
コメントをいただきありがとうございます。
ご指摘の内容は重く受け止めます。しかし、この記事はブレサリアン(不食人間)の存在を報じ、その科学的な根拠の欠如と潜在的な危険性を強調するものであり、その実践を推奨するものではありません。記事の中で具体的に、アンナ・ガットさんの悲劇的な事例を引き合いに出し、このような極端な食事制限の危険性を強調しています。
しかし、今回いただいたコメントにより読者の皆様が誤解を招く恐れを回避するため、記事の冒頭に明確な警告を追加し、ブレサリアニズムの危険性を更に強調することにいたしました。私たちは情報を提供する役割を果たす一方で、読者の皆様の健康と安全を第一に考えています。
再度、貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございました。