比叡山の守護として、滋賀県では強力な厄除け、魔除のご利益がある総本社として有名な日吉大社。山王鳥居が初めて建てられたことでも知られています。山王祭や神猿さん、見どころの多い日吉大社について、案内していきます。
日吉大社とは
日吉大社は、全国に3800社ある日吉神社、日枝神社、山王神社の総本宮です。魔除け、方除け、厄除けで知られますが、縁結びのご利益も有名です。御祭神の大山咋神(おおやまいくのかみ)が山の神のため、猿が神の使いとされ「神猿さん」がシンボルとなっています。比叡山の麓に鎮座し、3000本の紅葉とカエデが情緒溢れる景色を作っています。
るろうに剣心のロケ地としても有名になった
日吉大社の境内は、るろうに剣心の撮影地になったことでも有名です。境内の大宮橋で、主人公剣心が新井赤空から逆刃刀を受け取り、旅が始まるエピソードが撮影されています。
大宮橋の苔むした風情溢れる情景が、撮影地に選ばれたポイントのようです。
日吉大社の歴史
日吉大社の歴史は大変古く、7年に崇神天皇により創建され2100年以上の歴史があります。また、平安京から見て北東の鬼門にあたるため、災難よけや魔除け、方避けとされてきました。
最澄が比叡山延暦寺を建立したあとは、比叡山や天台宗の守護とされ「山王権現」として信仰されました。日吉大社の東本宮本殿と西本宮拝殿の屋根は「日吉造」と呼ばれるもので、2006年には、景観から「歴史的風土特別保存地区」に指定されました。
また境内にある「大宮橋」「走井橋」「二宮橋」は苔むした風情を醸し出し「重要文化財」に指定されています。
日吉大社の神様・御祭神(祭神・主祭神について)
○西本宮
大己貴神(おおなむちのかみ)
○東本宮
大山咋神(おおやまいくのかみ)
○宇佐宮
田心姫神(たごりひめのかみ)
○白山宮
菊理姫神(くくりひめのかみ)
○牛尾宮
大山咋神荒魂(おおやまいくのかみあらだま)
○樹下宮
鴨玉依姫神(かもたまよりひめのかみ)
○三宮宮
鴨玉依姫神荒魂(かもたまよりひめのかみあらたま)
日吉大社とスピリチュアル!
日吉大社の属性
スピリチュアルの世界では、自分と相性の合うパワースポットに訪れることでご利益が倍増するといわれます。その中でパワースポットの属性を知ることに意味があります。
「繭気属性(けんきぞくせい)」というもので、万物に宿る5つの属性を表します。
繭気属性の調べ方は以下になります。
①生年月日を数字を合計の数字が1桁になるまで足します。
(例)1995年12月12日生まれ、AB型の場合
1+9+9+5+1+2 +1+2=30
3+0=3
上記計算の合計「3」と血液型の数字を足します。
A型は1
B型は2
AB型は3
O型は4
3+3=6
1と6は地の属性
2と8は水の属性
3と7は火の属性
4と9は風の属性
5は空の属性
上記の生年月日でAB型の人は、繭気属性が「地」となります。
日吉大社は「地」の属性となります。
■属性の相性
地と相性がよいのは、「地」「風」「火」
水と相性がよいのは、「水」「空」「風」
火と相性がよいのは、「火」「地」「空」
風と相性がよいのは、「風」「地」「水」
空と相性がよいのは、「空」「水」「火」
自分と相性が良い属性のパワースポットに行くと、効果が倍増するといわれています。しかし属性の相性が良くなくも、ご利益はありますのでインスピレーションを感じたら日吉大社を訪れてみましょう。
日吉大社のご利益・効果
厄除け、方除け、夫婦和合、家内安全、縁結び
神の使いの神猿さんにちなみ「魔が去る(厄よけ)」や「勝る(勝負運)」のご利益もあるといわれています。
日吉大社のパワースポット・見どころ
山王鳥居
日吉大社の鳥居は大変特徴的な形をしています。鳥居笠木の上が合掌したような形をしているため、「山王鳥居」「合掌鳥居」と呼ばれています。神仏習合を表したものでもあり、「山王鳥居」は日吉大社が始まりといわれています。
日吉三橋
境内には「大宮橋」「走井橋」「二宮橋」があり、苔むした石橋と周りを囲む紅葉が情緒溢れる景色となり「日吉三橋」と呼ばれています。前述したように、大宮橋は「るろうに剣心」の映画の撮影地とされています。
神猿(まさる)さん
日吉大社の境内には「神猿舎」があり、なかには「神猿(まさる)さん」がいます。神猿さんは「神の使い」とされていて、「勝る(まさる)」「魔が去る(まがさる)」としてご利益があるとされています。
日吉大社の境内には「猿の霊石」や「彫刻」があり、神猿さんにちなんだお守りも数多くあります。日吉大社に訪れたら、ぜひ「神猿さん」に挨拶をしましょう。
神猿さんがいますので、犬、猫、ペットは同伴禁止となていますので気をつけましょう。
■日吉大社に伝わる神猿さんの伝説
(1)1264年延暦寺が武装をして調停に強訴しました。僧兵が松明を持ち、西本宮楼門東側の回廊へ登ると、9匹の大きな猿が現れて、僧兵の松明を取り上げたといわれています。(延暦寺の天台座主記より)
(2)江戸時代に後西天皇が疱瘡にかかったさい、神猿さんが天皇の身代わりとして疱瘡にかかり亡くなったという言い伝えがあります。
猿塚
山王鳥居に向かう坂の参道脇に大きな石組があり「猿塚」と呼ばれています。日吉大社の境内には「日吉古墳群」として約70基の古墳が確認されています。参道脇の大きな石組は、古墳の石室の扉が地上に露出したもので、神猿さんが自身の死が近いと感じたときに、自ら猿塚に入っていくといわれています。
棟持猿
西本宮の楼門の四隅軒下で、それぞれ違うポーズを取った神猿さんが屋根を支えています。西本宮を参拝するときは、神猿さんを探すのも楽しみですね。
猿の霊石
東本宮の参道脇に、大きな霊石がありおうとつが猿のように見えるため「猿の霊石」と呼ばれています。ここにも神猿さんが?
紅葉祭
日吉大社の境内には、約3000本の紅葉やかえでの木があり、一斉に色づくさまは鮮やかで見ごたえのある光景が広がります。紅葉祭は11月初旬から12月初めまで開催され、神事が執り行われます。また、ライトアップもあり、夜は幻想的な情景が印象的です。
日吉大社の山王祭
例年4月に7期の御輿が繰り広げる、1200年以上の歴史がある壮大な神事です。3月に奥宮に上げられていた御輿に、神様がお乗りになり、東本宮へ降りてこられるところを表しています。夜の暗闇のなかを松明の灯りと共に御輿が降りてくる様は迫力に溢れています。
御祭神の大山咋神と鴨玉依姫神の結婚の儀式が行われます。その後、大政所にて、御子神誕生の儀式が行われます。神様の陣痛を表して4期の御輿が一斉に揺さぶられます。そして、儀式の祝詞と共に1メートルの高さから一斉に御輿が落とされます。これが御神子が誕生の瞬間です!
御神子誕生の儀式のあと、鼠社まで競って御輿は運ばれたあと、列を整えて西本宮へ向かいます。西本宮には既に3期の御輿が拝殿に納められているため、山王御輿が7期揃うことになります。
そして、西本宮で日吉大社で最大の神事「例祭」が執り行われます。比叡山延暦寺から、天台宗座が西本宮へ参拝され、神前で般若心経の読経を奉納されます。
そして御輿は街中をまわったあとに、琵琶湖を渡っていきます。これは、西本宮の御祭神、大己貴神が奈良からお招きされたとされ、琵琶湖を渡ってきたところを表したものとされています。
日吉大社で一番壮大な神事はパワーに溢れ、一見の価値アリです!
日吉大社の回り方・参拝順序
日吉大社の敷地はかなり広大で、参拝にかかる所要時間は約1時間程です。奥宮にも参拝するなら更に1時間かかると考えた方が良いです。
参拝のおすすめの回り方は以下になります。
①山王鳥居から入り、右手に神猿舎があります。
②手水舎で身を清め、西本宮の楼門へ
③西本宮へ参拝
④拝殿右手から、宇佐宮、白山宮と進み
⑤東本宮へ参拝
⑤体力のある人は奥宮へ(奥宮は登山に近く往復1時間ほどの所要時間がかかります。)
日吉大社のお守り
日吉大社にはご利益の高い御守りが授与されています。
○神猿守り・・・(初穂料)800円
神猿さんに鈴が付いた御守です。魔除けや、勝負に勝つご利益のある代表的な御守りです。
○神猿みくじ・・・(初穂料)300円
神猿さんの置物のなかにおみくじが入っています。置物は魔除けのご利益があり御守りになります。神棚や高い位置、玄関に飾りましょう。
○金の神猿みくじ・・・(初穂料)800円
金の神猿さんの置物におみくじが入っています。置物には<魔除けと金運のご利益があります。
○梛守り・・・(初穂料)500円
ご神木の梛の木の雄と雌の葉が一対となり入っています。それぞれお互いに身に付けると夫婦和合や恋愛円満のご利益があるといわれてます。片想いの人は、1つを身につけ、もう1つは大事に保管をするとご利益があるとされています。
○日吉守・・・(初穂料)1000円
日吉大社の代表的な御守りで、開運招福、厄除のご利益があります。
○学業守・・・(初穂料)500円
学業向上にご利益があります。
○子供守・・・(初穂料)500円
子供のための厄除け、開運招福の御守りです。
日吉大社の御朱印
日吉大社は下記の御朱印を授与されています。
日吉大社
西本宮
東本宮
宇佐宮
牛尾宮
白山宮
樹下宮
三宮
大比叡大明神
小比叡大明神
聖真子権現
八王子権現
客人権現
十禅師権現
三宮権現
御朱印は西本宮の授与所で受け取りできますが、「東本宮」の御朱印のみ東本宮の授与所での受け取りとなっています。
■金の御朱印・・・初穂料500円
金の文字で大きく「日吉大社」と書かれている迫力ある御朱印です。
■オリジナルの御朱印帳
・日吉大社の山王鳥居が描かれた御朱印帳・・・初穂料1200円
・桃の描かれたピンクの御朱印帳・・・初穂料1200円
日吉大社の結婚式
日吉大社では、東本宮にて挙式を受け付けしています。山王祭では、東本宮にて「大山咋神」「鴨玉依姫神」の二人の神様の結婚式が再現されるため、夫婦和合にも大変良い場所となっています。
■初穂料・・・8万円~
挙式のみとなり、参列者は16名以内となっています。写真撮影や衣装は別途申し込みが必要ですが、日吉大社の提携している店舗を紹介してもらうことができます。
日吉大社のご祈祷
日吉大社では国宝西本宮の拝殿にてご祈祷が執り行われます。
■受付 予約は不要で、9時~16時の間で西本宮にて受け付けをします。
■場所 西本宮の拝殿
■祈祷の料金 1願意につき5000円~
■ご祈祷願意 厄よけ、方よけ、家内安全、初宮詣、商売繁盛、安産、子授け、心願成就、交通安全
日吉大社は明治時代の神仏分離以前は延暦寺と大変繋がりが強かったようです。そのため、西本宮の本殿の床下には、僧侶が仏事を執り行っていた下殿(げでん)と呼ばれる部屋があります。現在は特別祈祷所として利用されています。
■下殿特別祈祷の料金 2願意 20000円
日吉大社のおすすめのお土産
日吉大社に行ったら、お土産の定番としておすすめの和菓子「比叡山のお猿さん」京阪坂本比叡山のすぐ近くにある「鶴屋益光」で売っている最中で、神猿さんの形をしています。
日吉大社の料金・拝観料
日吉大社の拝観料は、大人が300円 小人が150円です。
日吉大社のアクセス
〈アクセス〉
○電車・・・JR湖西線の比叡山坂本駅から徒歩約20分
○住所・・・滋賀県大津市坂本5-1-1
日吉大社の駐車場・近くの駐車場
日吉大社は専用の無料駐車場があります。
日吉大社付近のグルメ
■日吉そば
日吉大社から徒歩10分ほどの場所にあるそば屋で、日吉大社の参拝帰りに寄る人も多いようです。昔懐かしい風情がる雰囲気で、ほっと一息がつける店内となっています。
かけそば 500円
古代そば 700円
きつねそば 700円
月見そば 700円
山菜そば 700円
にしんそば 900円
ざるそば 700円
まとめ
日吉神社、日枝神社の総本宮である日吉大社は、「魔除け」「方除け」のご利益の有名な強力なパワースポットです。そして3000本の紅葉と比叡山の自然のなかに鎮座する境内では、情緒溢れる日吉三橋をみることができます。機会があれば「魔除け」「勝負運」「開運招福」のご利益のある神猿さんにも会いに、ぜひ足を運んでみてください。
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