多くの時間を一緒に過ごし、親しく付き合ってきた人でも、自覚のない言動や些細な行き違いがきっかけとなって、ある時から急に疎遠になる、なんてことは、誰しもが人生の中で一度は経験することかと思います。
しかし、相手がどのような理由やキッカケをもとに自分から去っていったのか、その原因に心あたりがある場合は納得して関係の維持を諦めることもできますが、なぜ急に自分から去っていったのか全くわからないという場合は、混乱が悲しみとなり、悲しみが怒りに変わってしまう可能性もあります。
そして「理由も告げずになんて理不尽な人なんだ」と感じてしまうと、それまでの良い思い出まで消え去るくらい、相手に対して負の感情をいだきやすくもなるでしょう。
自分から去っていく人の心情を理解し、背景を紐解くことは、人生をより豊かにしてくれるスピリチュアルサインを受け取ることへと繋がることでもあるのです。
今回は「自分から人が去っていく理由や意味」を、スピリチュアルな観点を交えてお話していきますね。
自分から去っていく人のスピリチュアル意味
大きな喧嘩をしたわけでもなく、なぜ去っていったのかその理由が全くわからない時は、その方からしても、言葉にできるような明確なキッカケがあったわけじゃないことも考えられます。
もし相手が感覚的にそうすべきと思いあなたから去っていったのなら、そこにはスピリチュアル的な理由が潜んでいることもありえるでしょう。
こちらの項目では、人が去っていく時に考えられるスピリチュアルな意味には、どのようなものがあるのかをお話していきます。
別れがもたらすステージの向上
スピリチュアルな世界では、「魂のステージが上がる時には、それまで積み重ねてきたものや、大切にしてきた人達との別れ」が発生することがある、というのはとても有名な話です。
なぜならそれまでの価値観や、物事との向き合い方や考え方がガラリと変わってしまうことがよくあるからです。
“変わる”ということに否定的な意識を持っている方もいますが、魂のステージがあがる時に起こる変化とは、人間的な成長を意味し、精神的向上が伴います。
そうすると、これまで満足していた環境に物足りなさを感じたり、不満もなく良好だと思っていた人間関係に窮屈さを覚えるようになることも少なくありません。
このように、あなたにはなんの非もないのに、突然関わり合いがなくなった方が身近にいるのなら、それはスピリチュアル的な次元での新たなステージへとのぼるために、あなたのもとを去っていったと考えることができるでしょう。
学びが終わった
私達は肉体という器を借りながら、人生を通して、その本質ともいえる魂を磨く修行の途中です。
スピリチュアルな世界では、あらゆる問題、その身に降りかかってくる苦楽の全ては、魂が成長するための試練である、と考えられています。
今生で天から賜った肉体が滅びても、魂の旅は次の生へと続きます。
また、輪廻転生を繰り返すなかで、人にはそれぞれ課せられた使命や試練、解消すべきカルマがあります。
今生で出会った人達のなかには、過去世から繋がりがあり、あなたの魂の学びのために非常に重要な意味を持つ方がいます。
つまり、たったひとつの学びに気づかせるためだけに用意されていた出会いもあるということです。
あなたの人生に関与し、魂の向上と精神を成熟させるための気づきを与える、といったその方にとっての魂の課題を終えると、嘘のようにあっさりとあなたから離れていってしまうこともあるようです。
誰かに縁切りされた
順調な交際を続けていた恋人や、喧嘩や諍いもおこらないほどに相性の良い友人が、急に自分のもとから去っていく事態となった時は、誰かに縁切りをされた可能性が考えられます。
スピリチュアルな世界での縁切りは、本人同士の話合いなどによって行われるものではなく、目にはみえない魂の繋がりを切ることを指します。
本来は主に、悪縁をたち切るために用いるべき前向きな神様への願掛けなのですが、第三者が、己の欲や思惑のために当人同士の関係を壊す呪術として、縁切りを悪用することがあります。
そういった場合は、恋人や友人と仲違いして自分の元から去っていくというより、どうしてか接触できない状況となり、離れることとなるケースが多いようです。
例えばどのようなことがありえるのか例をあげるなら、突然の転勤や引っ越しで物理的に距離がひらいたり、さらに強力な呪いといえるほどの縁切りをかけられた時は、最悪の場合、事故で意識不明となり意思の疎通ができなくなったり、病気になって簡単に会える状況でなくなることもありえます。
しかしそれほど邪悪な縁切り方法を用いると、実行した本人にも因果応報なしっぺ返しが報いとしておとずれます。
不思議な力によって意図的に離されているような違和感のある状況となった時は、身を守ってくれるパワーストーンを身につけたり、呪い返しのできる専門家に相談してみることで、一度は自分から去っていった恋人や友人との関係を、もとに戻すことができるかもしれませんね。
自分から人が去っていく理由
先ほどの項目では、自分から人が去っていくスピリチュアルな理由をご紹介しましたが、こちらでは自分から人が去っていく現実的な理由にはどのようなことが考えられるのかを、いくつかあげていきたいと思います。
あなたのことが嫌いだった
なにか大きな衝突があったわけではないのに、ある時突然距離を感じるようになり、そのままあなたの元から去っていった方がいるのなら、それは元々抱えていた不満や、相性の悪さによるものかもしれません。
あなたが相手のことを嫌いではなかったとしても、相手が隠している本心のすべてを知ることはできないのです。
一見良好に思えていた関係でも、どちらか一方が我慢することで成り立っている場合は、その関係が崩れる時は一瞬です。
このケースの場合、去っていった相手に対して、「何かあったわけではないのに何故?」「昨日まではいつも通りだったのに」とただ困惑するばかりとなるでしょう。
いつも笑顔な人が、常にその表情通りの心境でいるわけではないように、良好な関係を築いていたと思っていたのはあなたの方だけで、去っていった本人は、やっと苦手な人から離れられたとせいせいしている可能性も、受け入れ難いことですが全くありえないことではないということなのです。
価値観が変わった
学生時代はとても気の合う友人だったけれど、就職や結婚と、大きく環境が変わるタイミングで、お互いの価値観にズレが生じるというのはよくある話です。
とくにそれまで似た価値観をもっていて、心が通じ合っているような居心地の良さを感じていた相手ほど、物事に対する価値観や優先順位がひとつ変わるだけで、関係がうまくいかなくなる可能性があがります。
人はその時々で身をおいている環境からうける影響はとても大きく、人生のなかで価値観が何度も変化するのはある意味当たり前なのです。
そうした中で、お互いの価値観がズレてくると、それは次第に大きな違和感となるでしょう。
その結果、嫌いになったわけじゃないのに心の距離があいてしまい、自然と疎遠になっていくこととなるのです。
自立心によるもの
寂しさや孤独を感じてしまうのが怖くて、心の隙間を埋めるために、常に誰かと一緒に行動をとりたがる人は、この世の中に一定数いますよね。
精神的な自立ができていないと、一方的な束縛に近い感情を抱く交友関係しか築けなかったり、恋人が途切れることを極端に恐れるなどの傾向があります。
これはある意味人に依存することで、自分の精神の安定をはかっている状態です。
なにをするにも一緒にやりたがったり、自分で決められないからとあなたの意見に従うばかりだった方の態度が急に変わって、連絡もこなくなった時は、自立心の芽生えによるものである可能性があります。
単純に、依存する相手を変えたということもありえますが、もしあなたに頼ってばかりいるままの自分じゃだめだと思い立ち、精神的自立のために去っていったのだとしたら、それはお互いにとってポジティブな意味をもつ別れとなります。
自分から人が去っていった時の対処法
あなたは自分の元から去っていく人に対して、どのような感情を抱き、その出来事をどう受け止めるでしょうか?
自分は別れを望んでいたわけでないのにと、いつまでも去っていった人を想い、寂しさや悲しみにくれ、傷つき落ち込み続けていては、いつしか良い思い出だったことまでがネガティブなものとなってしまいます。
しかし逆を言うと、人生で起きる出来事はなんであれ、あなたの心持ち1つでプラスに変えることもできるのです。
こちらの項目では「自分から人が去っていった時の対処法」についてお話ししていきますね。
去るものは追わず、感謝の心でさようならを言う
自分から人が去っていった時、さびしさや後悔に苛まれ続けると、いつしかそれは怒りという二次感情へと変化していくことがあります。
怒りという、強い負の気を発生させる感情に支配されないためにも、去るものは追わず、感謝を心に浮かべて別れを受け入れましょう。
人が去っていったことに執着するのではなく、その方と過ごした中で、得られたものや気づけたこと、感情を揺さぶられた出来事などがあれば、それはあなたの成長の手助けとなる有意義な出会いだったということです。
喪失感や悲しみを、恨みや怒りといったネガティブな気持ちに変換してしまう前に、去っていった方との思い出に感謝の心で向き合うことで、ポジティブな気持ちをいだきながらさよならができるかもしれませんね。
自分を大切にする
あなたのもとから去っていった人が、あなたにとって重要な意味をもっていた場合、ひどく気持ちが落ちこんでしまうことは当然の反応だといえます。
そんな時はまず自分をとことん甘やかし慰める時間をとることも必要でしょう。
好きな人に会い、好きなものを食べ、好きな音楽をかけ、好きなことに没頭することで、心に空いた穴を少しでも埋めてください。
現実と冷静な気持ちで向き合うには、少し時間が必要な場合もあってよいのです。
思い詰めて去っていった人に対する想いを、暗くネガティブなものへと変えてしまうより、一度目をそらして自分の心を整えることだけを優先したほうが良い場合もあることを、みなさまもぜひ知っておいてくださいね。
人との関わり方を見直す
人が去っていったことを機にして、自分とじっくり向き合う時間をつくってみるのも良いでしょう。
なぜ去っていったのかはわからないとしても、ただわからないで済ますのではなく、人と関わるときの自分を見つめ直してみるだけで、それはとても意味のある別れになります。
無意識の過失や失言はなかったか?知った仲だからと甘えすぎていなかったか?など、誰しもが少なからず抱えている、人との関わり方の問題点に気づき、その改善を意識することで、あなたのもとから人が去っていく大きな原因をなくすことも可能となるでしょう。
去る人から受けとる!精神的成長を促すサイン
魂が浄化されると、精神的余裕が生まれることとなるので大きな成長の足掛かりとなりますが、悲しい別れのきっかけとなる場合も少なくはありません。
スピリチュアルな世界では、人生の転機における好転反応の第三段階として、“大きな別れ”があげられることがあります。
積極的に汗をかいたり、マッサージで血流をよくし、体内に溜まった不純物を追い出す、という意味で広く知られているデトックスという言葉は、実はスピリチュアルな世界にも当てはまります。
魂を濁らせる悪い気を浄化することで、好転反応としてよくみられるのは、原因不明の熱や頭痛のような一時的な体調不良です。
その他にも、魂の浄化によって精神が安定すると、次のステージへと上がるために、人生の節目ともなる決断を迫られたり、大切な人との悲しい別れを経験する、なんてことも決して珍しいケースではないのです。
なぜなら別れを経たからこそ、これからのあなたに必要な新たな出会いと巡り合うことができるようになるからです。
おわりに
別れを通して、自分から去っていく人からうけとることができるスピリチュアルサインの中には、あなたの魂の成長を促したり、ステージが上がったことを知らせてくれるポジティブな意味を持つケースがいくつもあることをお話ししてきました。
とはいえ、あなたの元から人が去っていく原因が全てスピリチュアルなものであるとは限りません。
人との関わりに慢心せず、態度を見直す時間をとり、自分の行いを顧みることもまた、あなたの人間的な成長のために必要なことなのかもしれません。
日々自分と向き合い、感性を磨き、思考することは、あなたがより高次元な魂へ近づくための道筋となってくれることでしょう。
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