狐は古来よりスピリチュアルな世界と深く繋がりのある動物の一種です。豊穣、実りをもたらしてくれる神聖な生き物であり、神の使いとして人間と神様を繋いでくれる存在でもあります。
そんなスピリチュアリティーの高い動物ですが、ときには大妖怪・九尾の狐としてもその名はよく知られていますよね。
今日はそんな狐について、スピリチュアル的な見解から掘り下げて、より知識を深めていきましょう。
狐とスピリチュアル
狐は元々スピリチュアルな世界と深く繋がりのある動物ですが、狐自体にもその不思議な能力が宿っているという話もあります。
狐には人間よりはるかに優れた観察力や洞察力が宿っていて、そして千里眼のような透視能力をもってして、人間を選別しているといわれています。
そんな能力を使って一体なにを選別しているかというと、「神様がお力添えをするべき人間」を見極めているようです。
指導霊・守護霊としての狐
守護霊はあなたを守ってくれる霊ですが、指導霊は、あなたを正しい方向へと導いてくれる先生のような存在です。
狐が指導霊についている人の特徴は、外見にこだわりがあり、大きな影響力を持つ人に惹かれやすいことが多いといわれています。
また、いくつになっても恋愛を楽しみたいと思っている反面、嫉妬心は人並み以上に強いといわれています。向いている職業でいえば、芸能界やブライダル業界、服飾や美容です。
狐を見たら縁起が悪い?不吉は本当?
人を化かして騙したりと、昔話の悪役として狡猾な生き物の代表のように登場することがあるせいなのか、狐に対して良くないイメージを持っている人も少なからずいますよね。
ネガティブなイメージの元をたどれば、狐憑きやこっくりさんではないでしょうか?
しかし、今ほど医学が進んでおらず、精神的な病があるということすら認められていなかった時代では、そういった病気にかかっている人たちのことを総じて狐憑きと呼ぶこともありました。
ネガティブなイメージが狐にはあることも事実ですが、スピリチュアル的には、狐を見かけることは、とても縁起が良いとされています。
なぜなら狐は神の使いであり、神聖な生き物という事が前提にあるからです。
そしてそこには何かしらのスピリチュアルメッセージが込められていることが多いです。
狐を見かけた場合はより豊かな生活を送るために、吉兆のメッセージとして見逃さず、どのような意味があるのかをしっかりと受けとめることが大切といえるでしょう。
狐に出会ったら?
狐に出会うことは吉兆だという考えもありますが、出会えたこと自体がスピリチュアルメッセージであるという話もあります。
ひとつは「直感を信じなさい」というメッセージ、そして相反するように「うまい話に騙されてはいけない」というメッセージでもあります。
直感を信じるということは、自分自身を信じるということに通じます。
これまでの実績や生き方、そして考え方によって、どこにその直感が働くかは人それぞれなので、いつも以上にしっかりアンテナを張ってください。
そうしていると、あなたがとるべき行動に対して選択を迫られた時に、どうすべきかはあまり悩まず直感で決めたほうが良い結果がでるでしょう。
だからといって他人を安易に信じて、全てを委ねることが良いというわけではないということを、心にしっかりと留めておいてくださいね。
狐の種類
スピリチュアルな存在である狐ですが、ときには神聖な、そしてときには妖怪のような存在として良く知られていますよね。
この項目では、スピリチュアルな世界での狐に、どのような種類があるのかを項目別に説明していきます。
九尾の狐
九尾の狐といえば皆さんも一度は耳にしたことがあるというほど、メジャーな存在ですよね。
漫画やアニメ、あらゆるジャンルの物語によく登場するほど、キャラクターとしての人気が高い妖怪(霊獣)です。
しかし物語を盛り上げるために脚色されていることが多く、実際のところの九尾の狐については、実はあまり良く知らないのではないでしょうか?
九尾の狐とは、元々は中国でうまれた伝説上の生物で、尻尾が9本ある瑞獣です。
瑞獣とはこの世の動物の長である4つの霊獣のことです。
しかし日本で有名な九尾の狐の話は、平安時代に鳥羽上皇に仕えた、玉藻前という絶世の美女の正体が、邪悪な化け狐であったという物語です。
そのため、国によって九尾の狐に関する話や解釈は、同じとはいえないようですね。
・九尾の狐の歴史
もっとも古い九尾の狐に関する記述は、中国の山海経(せんがいきょう)です。
山海経は地理書ですが、ただの地理書ではなく、古代中国人の伝説的な地理認識を示しているので、奇書として扱われています。
そこでの九尾の狐は、「尾が9本の狐のようで、鳴き声は生まれて間もない赤ん坊に似ている。そしてよく人を食べる。また、この獣を食べたものは邪気を退けることができる」と記されています。
九尾の狐は人を食べるとかいてありますが、逆に食べれば邪気を退けられるという点に注目すれば、この頃から良いことをよびこむ吉兆のような、瑞獣として扱われていたともいえますね。
日本では、九尾の狐は人の世を終わらせるため、玉藻の前に化けたのちに、陰陽師に見破られ、退治され、溶岩でできた「殺生石」に姿を変えたと伝えられています。
しかし九尾の狐は退治され、石に姿を変えた後も、周囲に毒ガスをまき散らし、多くの人の命を奪っていたようですね。
殺生石は栃木県那須町にある、湯元温泉付近に現在も存在していますが、2022年3月5日に、石が真っ二つに割れてしまったことでも大きな話題になりました。
数年前からヒビは確認されていたようなので、イタズラなどではなく、自然に割れた可能性が高いようです。
・九尾の狐のご利益
実は九尾の狐を祀っている神社が日本にあることをご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか?九尾の狐が化けた姿だといわれる、玉藻の前の神霊を祀っている「玉藻稲荷神社」が日本には存在します。
場所は栃木県の大田原市で、JR那須塩原駅からでている大田原市営バス(雲巌寺線・須賀川線)に乗って約25分。
「篠原公民館前」で下車し、徒歩約5分の場所にあります。
ご利益は狐神社らしく、商売繁盛や五穀豊穣です。
ちなみにこの神社の見どころのひとつに「鏡が池」という池があります。
この池は九尾の狐伝説で、玉藻前が正体を見破られた折に、この地に逃げ込み、蝉に姿をかえて桜の木の陰に隠れていましたが、池(鏡が池)に真の姿を映ったために見つかり、結局は逃げきれず討たれてしまったという神秘的な逸話があります。
湧き水からなっているこの池は、玉藻前の正体を見破った時と同じように、今も新緑を映し出すほどの清らかさを称えています。
・九尾の狐のスピリチュアル意味
あるスピリチュアルメッセンジャーの方は、九尾の狐は特殊な存在だといいます。この地球から発生したものではなく、九尾の狐は元々は地球にあらゆる影響を与えるために降臨した、宇宙的でアウトローな霊的存在であるという話もあります。
赤い狐
神道では赤い狐のことは赤狐(せきこ)と呼ばれていて、神社で重要な役職、地位にある狐だといわれています。
黒狐
黒い狐のことを日本では黒狐(くろこ、こくこ)と呼んでいます。また神道で黒狐は北斗七星の化身であると考えられていて、平和の象徴的存在だと「続日本記」に記されています。
この世界がよく治められていて、平和な時に黒狐は現れる、とも書かれているようです。
狐にまつわるスピリチュアルサイン・メッセージ
さて、ここからは狐から受け取ることができる、スピリチュアルメッセージについてを、より詳しく説明していこうと思います。
スピリチュアルメッセージは、生活の中で見過ごしてしまいがちな一瞬に込められていることも多々あります。
だからこそその時がきた時に、あなたに向けられたスピリチュアルメッセージを見逃さない為にも、狐にまつわるメッセージには、どんなものがあるのかを知っておくことは大切です。
そしてこちらに辿り着いたのも何かの縁だと思って、ぜひ、目を通してみてくださいね。
狐が家に来るスピリチュアル意味は「プラスのエネルギーが満ちている」
狐は直感的な動物です。
スピリチュアル的なパワーをもつ人間にしかわからないオーラのようなものが見えているという話もあります。
人間も良いエネルギーの人のもとには自然と引き寄せられてしまいますが、狐は特にそういった事に敏感なので、狐がくる家は、それだけ心地の良いエネルギーに包まれているというサインなのです。
狐が横切るスピリチュアル意味は「変化の時」
狐が横切った時は、変化がおこるという前兆です。変化といっても様々ですが、いずれにしてもその時のあなたの心がネガティブなものでおおわれていたら、悪い方に変化してしまいます。
だからこそ狐が横切った時には、前向きな心持ちでいることを意識してみてくださいね。
野狐を見るスピリチュアル意味は「第6感にしたがう時」
野生の狐を見ること自体、稀なことなので、それだけでも縁起が良いといわれています。野狐をみかけたというそんな時は、あなた自身の直感力や洞察力が高まっている時だともいえます。
だからこそ普段は流してしまいがちな「なんとなくそんな気がする」という感覚を信じてみてください。
また野狐をみかける前後に「ふと頭に浮かんだ人」がいるならば、ぜひ連絡してみてください。きっとそこにはなんらかの意味があるはずなのです。
狐と目が合うスピリチュアル意味は「自分と向き合う時」
狐と目があった時は、現在悩んでいることに対する答えは、すでにあなたの内にあるというメッセージです。
心の奥ではわかっていても、無意識に認めたくないと問題の本質に気付かないふりをしていませんか?問題が解決しないのは、外に原因や答えがあるせいではないのです。
自分の心と向き合って、出した答えはあなたにとって辛いものかもしれませんが、狐と目があった時は、それでもキチンと向き合うべき時だというスピリチュアルメッセージなのです。
白い狐を見るスピリチュアル意味は「幸運の兆し」
スピリチュアルな世界で、白といういう色は浄化を意味する色のひとつとされています。幸運をもたらしてくれるという白狐は稲荷神社でも祀られていることが多く、神聖でポジティブなパワーの象徴です。
つまり白い狐を見た時は、自分の中に溜まっている不浄なものが祓われて、これからなにか良いことが起こるという兆しなのかもしれませんね。
銀狐を見るスピリチュアル意味は「ステージがあがる」
銀狐を見かけた時は、あなたの魂のレベルがあがる予兆だという話があります。
白い狐同様、銀狐をみることはとても縁起の良いことです。
そして銀狐をみかけたときは今まさに、試練を乗り越えて、あなた自身の魂のレベルが高まっているというメッセージになります。
孤雲(こうん)を見るスピリチュアル意味「穢れが祓われる」
空の雲をふと見上げた時、何かの形に見える気がすると思った事はありませんか?
例えばそれが天にすむ狐の形に見えたり、龍神の姿に見えた時は、あなたについた汚れが祓われた時です。
お狐様を祀っている神社などにお参りに行った帰りには、特に注意して空を見上げてみてくださいね。
神社で狐を見るスピリチュアル意味は「歓迎されている」
神社に足を踏み入れた時、爽やかな風が吹き抜ければ、それは神様があなたを歓迎しているサインだという、スピリチュアル界では有名な話があります。
しかし、神様の使いである狐が自ら姿を現してくれた時も同様だといわれています。
それが稲荷系の神社であれば、十中八九そういうメッセージだと受け取って良いでしょう。
そういった場合、その神社とあなたの相性がとても良いといえるので、お参りすることで、よりスピリチュアルなパワーを与えてもらえます。
もし神社で狐を見かけたときは、歓迎してもらえたことに感謝して、心の中でしっかりお礼をいいましょう。
ただし、ここで気をつけてほしいのは、気に入られたからといってなんでも許してもらえるわけではないということです。
歓迎されたというのに、ポイ捨てや暴言のように、不敬な態度をみせてしまうと、当然それなりのしっぺ返しがやってくるので、それだけは注意してくださいね。
まとめ
ここまで読んでいただいた方の中には、これまで漠然と思っていた狐に対してのイメージが、グッと変わったという方もいるかもしれませんね。
狐は、現在も神様の使いとして、我々のためにスピリチュアルメッセージを届けてくれているので、もし狐に遭遇した時には、どのようなスピリチュアルメッセージが込められているのか、上記した内容を思い出してみてくださいね。
それを紐解いていくことで、あなた自身の内面が磨かれたり、現在の状態を示してくれたり、時にはより生きやすくなるためのヒントになるかもしれません。
コメント