私たちの生活に欠かせない電化製品から発生する電磁波。
その正体や人体への影響について理解することは、健康的な生活を送るうえで重要です。
本記事では、電磁波の仕組みや種類、そして体にたまった電磁波を取る方法などについて詳しく解説します。
電磁波に関する正しい知識を身につけ、上手に付き合っていきましょう。
電磁波の正体とは
電磁波は導線に電流を流すことで、その周りに磁界を生みます。次に最初の電流の向きを変えることで磁界が新たに生まれ2つの磁界の電気の大きさが違うことから電界(でんかい)が作られます。
電界が作られるとその周りに磁界が新しく作られ、そこから電界が作られるといったように繰り返されます。
これをにわとりで例えるなら、電界と磁界の関係は鶏が生まれて卵が産まれさらに卵が成長して鶏になりまた卵を産むといった繰り返しになっています。それが、波のように空間を伝わるのが電磁波なのです。
電気の世界では、その電界と磁界が交互に空間を波のように遠くまで伝わっていくのです。これを電磁波と呼びます。
その早さは、なんと1秒間に約30万キロメートルも進むと言われています。これは驚くことに光の速度と同じスピードです。
さらに1秒間に作られる波の数のことを周波数と言います。
身近なものでは、病院などのレントゲンで使われるX線や太陽の光から受ける紫外線、赤外線や、スマホから出る電波等があります。
電界とは電気の流れる空間のこと
電界とは物理の世界では電場(でんば)とも呼ばれ、それは電気の流れる空間のことを言います。
電界については、雷を想像すると分かりやすいでしょう。
雲の作られ方は、空の上空に氷の粒が集まることから始まります。それが重力によって地上に向かって落ちたり、風で巻き上げられたりと、数多くの氷の粒が擦れ合って雲の中でも上の方にプラスの電気がたまり、下の方にマイナスの電気がたまっていくのです。
それはまるで乾電池のようです。雲が乾電池をプラスの電極を上にした状態になって上空に浮かんでいるのです。
通常はなんとかバランスを保っていますが、帯電する電気の量が許容範囲を超える時に、雲の下の方にはマイナスの電気がたまっていますので、それに引き寄せられるように地上の鉄塔や建物、木々の表面にはプラスの電気が集まります。
さらに雲のマイナスの電気はプラスの電気に引き寄せられる性質がありますので、鉄塔や建物に向かって雷が落ちるということになります。
小学生の時に教室の中で遊んだ経験があるかもしれませんが、下敷きを髪の毛に載せて擦り、上に持ち上げると髪の毛が逆立ち不思議だなって感じたと思います。これは静電気が生まれて髪が下敷きにくっついているからなのです。
他には冬の乾燥した空気の中で、ドアノブをつかんだときに「痛いっ!」と電気が流れる原理と同じことが雲のなかで起こっています。
最初の雲の話ですと、雲の下の方のマイナス電気と地上の鉄塔や建物にたまったプラスの電気の間の空間を電界と言います。電気的な影響のある空間や世界と考えるといいのかもしれません。
磁界とは磁力の働きがある空間のこと
磁界とは子供の頃に砂場で遊んだ磁石を思い出してみましょう。砂鉄をとるのに磁石を砂の中に入れた人もいるでしょう。
磁石にはS極とN極があり、同じ極同士では反発し合い、S極とN極ではくっつく力が働きます。
そんな風に磁石というものは、その辺に転がっている石とは違い磁力という力を持っています。そんな磁力が働く空間のことを磁界と言います。
なので磁石を2つ並べても反応しない距離に置くと、磁界の影響がない範囲になっていることが分かります。
他には電磁石というものがあります。コイルに鉄の棒をいれて電流を流すことで磁石になり、周りの空間に磁界が生まれます。
電磁波の種類について
波長が短い物からγ(ガンマ)線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波、となっています。
γ線とはDNAに作用するほど強力な電磁波のこと
フランス人のポールさんは、研究していたウランから出される放射能からγ線を発見しました。
これは現代では食品の滅菌に使われています。滅菌とは菌をゼロに近付けることを言います。
γ線を当てて細胞の中心部にあるDNAを傷付けることで、細胞を壊し菌を破壊するのです。
日本ではジャガイモの芽を止めるためにしか使われていませんが、海外では食品に放射線を照射することが認可されている国もあるようです。
果たして食品に放射能を当てることで健康被害は出てこないのでしょうか?ウランを初めて発見されたとききれいな石だと素手で触っていました。その後どうなったかはいうまでもありません。
X線とはレントゲン撮影で使われるもの
レントゲンさんによって発見されたのがX線です。こちらは銅やタングステンに電流を流すことで生まれる電磁波を利用しています。病院などのレントゲン撮影に使われています。
X線は透過性と吸収性がありますので、その辺りで骨がくっきりと写る仕組みとなっています。
紫外線とは太陽の光の1種
紫外線とは太陽光から出る電磁波です。夏空の太陽がさんさんと照り付ける中、外に出かけますと紫外線に当たることで日焼けをします。
海などで塩水に触れながらあまり長いこと当たりますとやけどのようになり数日間はお風呂に入るたびに激痛が走るのでイメージしやすいのではないでしょうか。
肌は日焼け止めで何とかなりますが、紫外線が眼にも良くないことが分かってきました。長時間、紫外線を受けると水晶体にダメージを与えることになります。それが濁ることで白内障、やけどすることで角膜炎になるリスクが出てきます。
特に日本では年々陽射しが強くなってきている傾向がありますので、要注意です。
夏の紫外線対策には少し恥ずかしいですけどサングラスがお勧めになります。表示が何種類かありますが、紫外線透過率なら1%のものを、紫外線カット率なら99%のサングラスをすることをおすすめします。
可視光線とは目に見える光のこと
目にすることのできる電磁波の事を可視光線と言います。いわゆる光のことです。紫、赤、青、黄色などさまざまな色の光がこの世界にはあふれています。
身近なものとしては信号機、蛍光灯、電球、LEDライトなどが挙げられます。
赤外線とは赤色の光よりも波長の長い物
赤色の光よりも波長の長い電磁波の事を赤外線と言います。
身の回りの物ですと遠赤外線があります。焼き鳥や鰻など炭火で焼かれたものは中までふっくらと火が通り美味しくなります。少し表面が焦げてたれの香ばしい香りがすると思わず食欲がそそられます。
他には接骨院等に置かれた赤外線のヒーター。これも肌の内部3㎝ぐらいまで温めて、血液を流しやすくして自然治癒力を高めてくれます。一説によると水分子を離す役割が有るため血液がサラサラになるそうです。
他には女性に大人気の岩盤浴も同じ効果があり、血液をサラサラにして老廃物を流してくれるため肌がきれいになったり、体調がよくなったりするようです。
マイクロ波とは電化製品に多く使われている
波長が1ミリから1メートルの電磁波をいいます。身近なものとしては電子レンジやスマホ、ラジオ等電化製品が当てはまります。
電子レンジはマイクロ波を当てることにより、食べ物に含まれる水分子を振動させます。その数なんと、1秒間に24億の振動が起こるそうです。その摩擦熱によって食べ物が温まるというわけです。
小ネタになりますが、お弁当を職場で温めることもあるかと思います。その時、弁当箱は耐熱温度の基準に合わせて作られていますので、恐らく100度から120度ぐらいは大丈夫なはずなのです。
しかしおかずに油を使ったものを入れていますと、お弁当の中がそれ以上の温度になってしまい弁当箱の変形が起こることも有ります。
電磁波の人体への影響
人間の体は脳から出る微少な電気が神経を伝達し体を動かしています。それは手や足だけでなく内臓系に至るまで同じような仕組みとなっています。
電気と言うよりも電気信号と言った方が正確なのかもしれません。
だとしたら、身の回りにある電化製品の電磁波の影響を全く受けないと考えるのは少しおかしな気がしてきます。
ただそれを公の場で大声を挙げて説明できないのは私たちの生活は電化製品なしでは生活できないレベルにまで達してしまったからです。
スマホやパソコンのない生活など考えられないのです。しかも世界中の人達は工場に勤務する人たちも多く、今日からこの電化製品を禁止にしますと言われても困ってしまいます。
世界経済が回らなくなる事態にまで発展してしまいかねません。
そうはいっても実際に電磁波で体に不調をきたしている人はたくさんいます。
良くある症状としては頭痛、発熱、手足のピリピリ感、けんたい感、疲れ、鬱等があり、スウェーデンの研究では小児白血病、ガンの発生もやや上がりやすいとの見方をしています。
電磁波の影響が健康に及ぼす被害を考えて法整備をしいている国もあるのです。
特に小さいお子さまは電磁波の影響を強く受けてしまいますので、スマホを持たないようにするところや日本でも妊婦さんはお腹周りにスマホやパソコンなどを置かない方がいいと言われています。
他には心臓にペースメーカーをいれている人はスマホを15センチ以上離した方がいいなど、電磁波の影響を特に受けやすくなる人もいます。
こちらはペースメーカーの誤作動をさせないために注意しなければいけないことになります。
火のないところから煙は立たないといったことわざも有ります。
しかし、実際に健康被害を訴える人たちがいて病院の医師の中には、これはもしかしたら電磁波過敏症なのかもしれないと考える人たちもいるようです。ただ電磁波過敏症については正式な診断名や病名としてはまだまだ認知されるに至っていない感じです。
体にたまった電磁波を取る方法
電磁波の予防が1番大切なことなのかもしれません。その次に実際に電磁波は抜けるのかについて見ていきましょう。
電磁波の予防
体に電磁波がたまる前に、身の回りの電化製品に帯電する電気をアースなどを使って地面に流した方が良いでしょう。
電化製品はコンセントに挿した瞬間から電圧がかかり電磁波が発生します。そのままにしておくと周りの家具などに静電気がたまり一部は自然に放電されますが、部屋の中が電磁波で包まれた空間となってしまいます。
これを防ぐためにアースを使ってください。もしくは使わない電化製品はコンセントを抜くという方法もあります。これなら待機電力もかかりませんし、電気代の節約にもなります。
体にたまった電磁波を抜く方法
電磁波とは波のことであり、これは体を通過するのでたまるということはありません。
その代わり電界や磁界等で体の中にある電気のバランスが崩れたり電気を体に溜め過ぎたときに、流す方法はあるようです。
それはアーシングが良いとされています。これはお金がかかりませんので、誰でも自由に自分のペースで気軽に行うことができます。
方法は裸足になって地面の上に立つだけです。他には山などを散歩して木に手を広げて触れたり、川や海に出掛けて水の中に入ったりすることで体の中にたまった電気を放出することができます。
放出といってもそんな高い電気が帯電されているわけではありません。
この時の原理は、電気は電圧の高い方から低い方に流れることを利用します。地面の電圧は0なので、地面の上に裸足で立つことで体の中にある電気が自然に流れていきます。
たまに静電気や電磁波のグッズが売られていますが、体にくっつけた状態で例えばブレスレットをしたり、ネックレスをしていても電気は流れたりしませんので効果は薄いと言えます。
地面というアースをしないと流れないのです。これでは自然放電に頼るしかありませんので、対策する以前とあまり変わらないのかもしれません。
他にはグッズで静電気予防のスプレーがあり、それを靴に吹き掛ける事で電気を地表に流す効果があるものもあります。履きやすい靴の底がゴムの物は電気を流さないのですが、このスプレーをすると電気を流すようになります。
靴には革靴など電気を比較的流すものも有ります。ただ革靴での散歩は少々厳しいものが有りそうです。
アスファルトやコンクリート等で舗装された道は電気を通しにくいので、出来れば土、砂利などの自然の地面で試してみると良いでしょう。
人によっては何も起きない、特に変化なしといった人もいるかもしれませんし、気持ちが楽になったと思える人もいることでしょう。
他には電磁波を99%減らせるペンダント等もあり調べてみましたが、良く分かりませんでした。通販等でも買えるようです。
もしそれが本当なら原子力発電所や宇宙にいくための服は要らないことになるのでしょうか?宇宙線や放射能を考えると難しいのかもしれませんが、それにしても体の周りの数メートルの電磁波を遮断するとしたペンダントをしていると電話もかけられなくなるのかもしれません。
詳しいことはよく分かっていません。
まとめ
電磁波はコンセントを挿した瞬間に発生するもので、健康被害は少しずつ出てきてはいるものの、日常生活に電気やレントゲン、明かり、等はなくてはならないものですので、それを真っ向から否定することはできません。
利用する上で考えて使っていくことが求められています。余り公にされていませんが、電磁波過敏症のせいで調子を崩している可能性もあります。
ただ現時点で言えることは個人で何とかするしかありません。病院によっては電磁波の影響からくるものだと診断してくださる方もいますが、なかなか難しい話です。
医学は万能ではなく、まだまだ分からない病気があるようです。気になる所から少しずつ変えることで、生活を快適なものにしていきましょう。
コメント