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宿業とは?わかりやすく解説します

「宿業」は、前世の行ないが現世に持ち越されることを意味する仏教用語で、サンスクリット語では「カルマ」と呼ばれています。

人間が輪廻転生を繰り返して、いくつもの人生を経験するのは魂を磨くためですが、前世や過去世での行ないが現世の人生に大きな影響を与えます。良い行ないも悪い行ないも、生まれ変わった後の人生に反映されるのが「宿業」です。

この記事では、宿業とはどのようなもので、宿業を知る方法、宿業を解消する方法、宿業が解消すると何が起きるかなどをわかりやすく解説します。

宿業の特徴

前世

前世での行ないが持ち越されて現世に影響を与える宿業には、次のような特徴があります。

宿業の「業」はカルマと同じ意味

カルマ
宿業とは・・・

前世での行ないが現世に持ち越されることを意味する仏教用語

宿業の「業」はサンスクリット語では「カルマ」と呼ばれています。前世での悪い行ないも良い行ないも、現世に持ち越されて影響力を発揮するのが宿業です。

誰にでも前世がある以上、宿業がない人間は存在しないことになります。前世の宿業は現世での性格にも影響します。前世では優しい性格で損していた人が生まれ変わるときに、優しい性格で損したから現世では攻撃的な人間になることがあります。

どのような性格になるかは、生まれつきや遺伝によるものだと一般的には考えられていますが、実際には前世からの宿業による影響が大きいでしょう。

宿業は来世にも持ち越される

来世

前世や過去世の行ないが現世に影響しているのと同様に、宿業は来世にも持ち越されます。現世で良い行ないをしているなら来世に良い影響を与える反面、悪い行ないをしているならば、悪い影響が来世に出てきます。

前世から持ち越されてきた重い宿業が現世で解消されなかった場合には、そのまま宿業が来世に持ち越しになりますし、現世で悪い行ないをした場合にも、その悪い宿業が来世に持ち越されて苦しむことになります。

良い行ないについても来世に持ち越されるので、現世で徳を重ねて生きるほど幸せな来世にできるでしょう。

宿業は輪廻転生と関係している

輪廻転生

前世の行ないが現世に影響する宿業は、輪廻転生との関係性が強いです。

輪廻転生と宿業の関係性

輪廻転生とは・・・

魂が何度も生まれ変わりを繰り返すこと

魂が何度も生まれ変わるのはさらに成長するためですが、前世の宿業が現世や来世に持ち越される宿業とは密接な関係があります。

魂が何度も輪廻転生して生まれ変わったときに、前世や過去世での行ないが現世に持ち越されることが宿業と呼ばれるように、現世で生きている自分がすべてではありません。何度も繰り返してきた過去世の集積体が現在の自分です。

姿形だけでなく、性格や行動原理も前世の影響を強く受けているでしょう。

輪廻転生する世界は前世の行ないが影響する

輪廻転生 生まれ変わり

魂は何度も輪廻転生で生まれ変わりますが、人間が次も人間として生まれ変わってくるとは限りません前世でどのような行ないをしてきたかによって、輪廻転生する先の世界が決められるからです。

輪廻転生する先の世界として存在しているのが、次の六道です。

輪廻転生する先の世界
  • 地獄道(じごくどう):最も苦しみに満ちた世界
  • 餓鬼道(がきどう):飢えに苦しむ世界
  • 畜生道(ちくしょうどう):弱肉強食の厳しい世界
  • 修羅道(しゅらどう):常に争っていて気持ちが休まらない世界
  • 人間道(にんげんどう):苦しみもあるけど、楽しいこともある世界
  • 天道(てんどう):楽しみばかりの楽園のような世界

輪廻転生で魂が何度も生まれ変わることは確定しているものの、六道のどこの世界に生まれ変わるかは現世での行ない次第です。来世を意識するなら、自然と行ないが良くなっていくでしょう。

輪廻転生から解脱することが仏教の目的

魂が何度も生まれ変わって成長を目指すというのが輪廻転生の論理ですが、仏教の開祖の釈迦が「生きることはすべて苦しみだ」と説いたように、いくら輪廻転生を繰り返しても、人間界を含めて六道の世界にいる間はいつまでも本当の苦しみから解放されることはありません。

仏教では六道の先にある極楽浄土に行くことが究極の幸福だと考えており、輪廻転生から解脱することが目的とされています。そして、人間界で仏教を学び、煩悩をなくして悟りを開く修行を重ねるべきだと説いています。

宿業は因果応報とも関係性が強い

因果応報

宿業は次のように、因果応報の思想とも共通点が多いです。

因果応報とは

因果応報の「因果」とは、仏教が説く道理であり、何事にも原因があるから結果があるという考え方です。原因と聞くと、悪いことをイメージしがちですが、良いことも含めて原因だと考えるのが仏教のスタンスです。

因果応報とは、良い行ないには良い結果が、悪い行ないには悪い結果が返ってくるという善因善果・悪因悪果のシンプルな思想には宿業との共通点が多いのがわかるでしょう。

因果応報は来世にも影響する

自分の行ないは良いも悪いも必ず自分に返ってくるという因果応報の思想は、主に現世での行ないを意識しているようですが、スピリチュアルな視点で見れば、因果応報の影響は現世に限定されるものではありません。

因果応報を宿業とリンクして考えれば、前世での行ないの報いを現世で受けて、現世での行ないの報いは来世で受けることになります。

前世の行ないによって送られてきたのが現在の人間界としての六道ならば、人間としてどのように行動するかの因果応報によって、来世で生まれ変わる六道が決められることになるでしょう。

宿業と輪廻転生、因果応報はそれぞれが時空を超えてリンクしていて、魂の成長に大きく影響します。

宿業の「業」とは

カルマ

宿業の「業」はサンスクリット語のカルマと同じ意味を持ち、次のように分類されます。

業の種類

宿業の「業」には次のような種類があります。

身口意(しんくい)の三業

業は行為の在り方によって、次の3種に分けられます。

  • 身業:身体との関係性が強い行為
  • 口業:言語との関係性が強い行為
  • 意業:意志との関係性が強い行為

これら3種の行為の中に人間のすべての業が含まれています。

仏道では・・・

「三業相応」と言われるように、身口意の三業が離背することなく、一致したバランスの良い状態が大事であるという考え方

共業(きょうごう)と不共業(ふきょうごう)

共業とは・・・

人間誰でもが共通して背負う業のこと

例えば・・・

大地震のような避けようがない災害や科学的な進歩による恩恵などのように、同じ時代に生きている人間ならば共通して受ける因果のこと

しかし、同じ時代に生きていたとしても、生活している地域や状況によって影響力に差がありますから、かなり限定して考える必要もあります。同じ時代に生きている点では共通していても、環境などの条件によって、科学の進歩によって得られる恩恵にも差が出るでしょう。

不共業とは・・・

どこまでも個人的な業のこと

例えば・・・
  • 子供が病気で苦しんでいても、母親が代わってあげることはできない
  • 国家試験を受けたり、スポーツの試合に出て活躍できるかどうかなども、あくまで本人だけの問題であり、誰かが代わってやることはできない

など業とは個人的なものでありながら、同時に社会的な働きも併せ持っているのが特徴です。

定業(じょうごう)と不定業(ふじょうごう)

  • 定業・・・これからの未来に苦楽の果報を受けることが定まっている
  • 不定業・・・定まっていない
  • 無記業(むきごう)・・・善悪や苦楽といった区別がつかないもの

過去世の行ないがどのように影響するかは、ほとんどの人にはわかりませんから、何でこんな目に遭うのか理解できずに困惑することが多いかもしれません。

業の性質

業には次のような性質があります。

自業自得

自己責任
自業自得とは・・・

自分が行なった行為による果報はすべて自分が受けなければならないこと

自分の行為は良いも悪いもすべて自分に返ってくるわけですから、最後まで自分で責任を持たなければならないという考え方が宿業の基本だからです。自己責任論が現代社会で声高に言われるのも偶然ではないでしょう。

業因業果

業因業果とは・・・

業が因果となって必ず果報を生じさせること

原因があるから結果があるとする因果応報の考え方と共通する点が多いでしょう。業が生じさせる因果には2つの種類があります。ひとつは「因」と「果」が同性質の場合で「等流の因果」と呼ばれます。

  • 等流の因果・・・因」と「果」が同性質の場合
  • 異熟の因果・・・良い行ないに対しては楽果があり、悪い行ないに対しては苦果があるというように「因」と「果」が違う場合

これらのように業因は必ず業果を生じさせますが、その業果を受け取る時期として次の3種があります。

  • 順現受業:現世で報いを受ける
  • 順次受業:次世で報いを受ける
  • 順後受業:第三世以降での果報

時期が異なるとはいえ、業因があれば必ず業果を受けるというのが仏教としての考え方です。

宿業によって影響を受けること

宿業によって、現世で影響が受けることをいくつか紹介しましょう。

ツインレイとの出会い

ツインレイ ツインソウル

ツインレイと現世で出会うのは宿業の影響です。ツインレイはもともと1つの魂だったものが2つに分かれて生まれてきているだけに、お互いにとって唯一無二の存在です。

実際に現世でツインレイと出会ったならば、すぐに相手がツインレイであることがわかると言われています。それだけ強烈なインパクトを受けるからです。

ツインレイは最終的に魂を統合させて1つの魂に戻ることを目的としているものの、お互いの宿業を解消させることが魂の統合には必要不可欠です。

もしも、片方あるいは両方の魂が宿業を解消できないままでいるならば、2つの魂を統合することができずに、来世まで持ち越されることになるかもしれません。

天職との出会い

過去世の宿業により、現世で天職に出会える可能性があります。前世で過去世からの宿業を解消した量が多い人ほど、現世では本来の才能を発揮して天職につながることが多いでしょう。

初めての仕事なのに、他人よりも早く身に着いて周囲を驚かせるのは、過去世で既に必要な経験を積んできたからかもしれません。天職に出会うと言っても、すぐに出会えるとは限らず、むしろ天職を探すほど苦労する可能性もあります。

天職との出会うことに焦るあまり、間違った仕事を天職だと勘違いすることもあるでしょう。しかし、天職は英語で「calling」と言われるように、天職から呼ばれてその仕事を行なうことになる可能性が高いです。

天職についての先入観を持たずに流れに任せておくと、天職から呼ばれる声が聞こえやすくなるでしょう。最初は小さく聞こえていた天職の声がだんだん大きくなってきたら、天職に近づいている証拠です。

不倫

不倫

何度も輪廻転生を繰り返す魂には過去世からの記憶が深く刻み込まれています。顕在意識では認識できない記憶であっても、魂は決して忘れることはありません。過去世で愛し合っていたけど、悲しい別れになった恋人との記憶などは余計に深く魂に刻まれています。

その相手と現世でまた出会うことがあります。生まれ変わっていて別の人間になっているわけですから、姿形は過去世の恋人とは違っていても、魂レベルで同じ相手であることがわかります。

霊能者でもない限り、その感覚を言語化はできなくても、魂同士では現世での再会をお互いに喜んでいるでしょう。しかし、せっかくの再会であっても、また恋人になれるとは限りません

むしろ、不倫という形で付き合っていく可能性が高いです。過去世で2人の宿業が解消されていたなら、現世で再び出会っても適度な距離感で付き合えるでしょう。

しかし、過去世での恋愛感情が残っていて現世まで宿業を持ち越してきた場合には、すでに別の恋人がいたり、結婚していても相手を強く求めるあまり、不倫に走る傾向があります。不倫の衝動を抑えられないことが、来世への宿業として残ることになるでしょう。

重い宿業を背負った人の特徴

宿業を背負った人には次のような特徴があります。家族や職場など、身近な人の中にに以下のようなタイプの人がいるなら、過去世からの重い宿業を背負っている可能性があるでしょう。

悪口を言う

悪口を言う

平気で悪口を言う人は、過去世からの宿業を背負っている可能性があります。他人の悪口が多い人は、目の前にいる人の悪口も別の場所で言っていますから信用しない方がいいでしょう。

悪口は自分に返ってくるとよく言われるように、悪口を言えば言うほど来世に向かって取り返しがつかない宿業を重ねることになります。自分では他人の悪口を言ってその他人を貶めたつもりでも、本当の意味では味方が増えることもありません。

悪口を言うことで、本来なら解消できた宿業がかえって増えることになり、マイナスにしかならないでしょう。

嘘をついたり、人を騙す

嘘をつく

嘘をついたり、人を平気で騙すことも宿業を重ねることになります。前世からの宿業を背負っている場合もある一方で、現世になってから嘘をつくようになっている可能性もあるでしょう。

嘘を一度ついたら、その嘘を正当化したり隠すために人を騙し続けなくてはなりません。嘘に嘘を重ねるほど苦しくなるのは矛盾が生じるからです。どこまでも嘘で逃げ切れることはありません。

どこかで嘘がバレて信用をなくします。信用は獲得するのは難しい反面、失うのは一瞬です。現世で嘘を重ねるほど、来世でも苦しむことになりますし、六道の人間界に転生できない可能性もあるでしょう。

恋愛相手を裏切る

浮気

恋愛相手を裏切ることも、前世や過去世からの宿業を背負っている人間の特徴です。恋愛相手というのは、本来なら最も大事にしなければならない相手であるにもかかわらず、簡単に裏切るのはかなり宿業が重くなります。

恋愛相手を裏切るのは、真剣に向き合っていないか、人間としての誠実さに欠けているからです。

過去世からの影響でそうなっているなら、現世で宿業を解消すべきですし、過去世と関係なく恋愛相手を裏切るようになっているなら来世に向けて宿業を重ねることになり、マイナスにしかなりません。

他人を傷つけたり、苦しめたりする

DV

他人を傷つけたり、苦しめたりする人間は前世や過去世で重い宿業を重ねたか、解消すべき宿業をそのまま現世に持ち越してきた可能性があります。

他人を傷つけたり苦しめる行為は、どんな理由があろうとも許されるものではなく、身近にそのような人間がいるなら離れるのが正解です。他人であれば、距離を置くこともできますが、家族や親戚だと難しいかもしれません。

他人を傷つけている実感がないのであれば、さらに重い宿業を背負っているからでしょう。

言葉がネガティブ

言葉がネガティブな人は単に性格がネガティブだからというよりも、過去世での宿業が影響している可能性が高いです。

性格自体にも前世や過去世の宿業が強く影響しますから、現世で宿業を解消しておかないと、来世ではさらに言葉がネガティブになって宿業を解消するのがさらに難しくなります。

「言霊」と言われるように、言葉にはエネルギーがあります。ポジティブな言葉を使えば、人を元気づけられるのに対して、ネガティブな言葉は人のエネルギーを奪ってしまうマイナス作用があります。

身近に言葉がネガティブな人がいるなら、あまり深く付き合わない方がいいでしょう。

他人を恨む、他人の不幸を願う

恨む

他人を恨む、他人の不幸を願うことは人間である以上、完全に抑えるのは不可能かもしれません。しかし、他人を恨んだり、他人の不幸を願うことの度が過ぎるならば、過去世からの宿業が関係しているでしょう。

人間の本質は光であると言われているように、他人の不幸よりも幸福を願うのが自然な感情だからです。自分がなぜ、他人の不幸ばかりを願うのかに疑問を感じたなら、過去世からの宿業を疑ってみることです。

何が宿業になっているかがわかれば、宿業を解消して精神的にも大きく生まれ変われるでしょう。

不治の病を患っている

入院中の男性

過去世からの宿業を背負っている人は不治の病を患っていることが少なくありません。生まれつき不治の病を患っている場合もありますし、子供時代は普通に健康だったのに成人してから発症することもあります。

不治の病や重い病気を患うと、普段からサポートしてくれる家族や医療関係者に対して感謝し、謙虚な気持ちになれることが多いです。

病気になる前は傲慢な性格だった人が重い病気を患ったことで、生きていること自体に感謝できるようになり謙虚な性格に生まれ変わるのは、現世で宿業が解消しているからでしょう。

障害を抱えて生まれてくる

前世からの重い宿業を背負っている人は、障害を持って生まれたり、生まれてから障害を持つことがあります。そのような人は前世や過去世で戦争や暴力で他人を傷つけた可能性があります。

前世や過去世で他人に危害を与えた同じ場所に障害を負っているなら、それが宿業になっているからです。腕に障害があるなら、過去世で他人の腕にケガをさせた経験が宿業となって持ち越されているからでしょう。

いじめやパワハラに遭いやすい

パワハラ

重い宿業を背負っている人は、人間関係で苦労することが多いです。子供の頃には学校でいじめられ、社会に出て働くようになると、上司からのパワハラに悩まされるようなタイプです。

いじめもパワハラもやる方が悪いわけですが、全くそのような体験をしない人もいますから、過去世の宿業を疑ってみた方がいいでしょう。現世でいじめられたり、パワハラに遭う人は、過去世では自分がいじめを行なっていた可能性があります。

前世からの宿業を解消するために、現世では自分がいじめられているのかもしれません。自分が被害者になって、いじめやパワハラを経験することで、いじめが悪いことであることを理解するのは悪いことではありません。

しかし、一方的にやられているだけではかえって宿業の解消にはならないでしょう。むしろ、理不尽ないじめやパワハラを跳ね返すことが過去世からの宿業の解消につながります。

金銭的に苦労している

お金がない
金銭的に苦労しやすい人は・・・
  • 前世や過去世で他人を騙して金銭を奪ったかも
  • 法外な利子でお金を貸してひどい取り立てによって他人を苦しめていたかも

お金というのは本来人間生活を豊かにするものですが、それを悪い方にばかり利用してきたことが宿業となって現世に現れているのでしょう。

金銭的な苦労というのは、単に貧乏な場合だけでなく、収入自体は多くても支出の方が上回っているために結果としてお金がなくて困るような状況も含まれます。知り合いの保証人になったために、借金で苦労するような人も少なくありません。

お金で苦労する宿業を現世で解消しないと、来世ではさらに苦しくなります。

不幸に見舞われやすい

頭をかかえる男性

はっきりした理由がないのに、なぜか不幸に見舞われやすいならば、過去世からの宿業が考えられます。事故や事件に巻き込まれることは人間社会で生きている以上、完全に避けるのは難しいでしょう。

しかし、一般的な確率と比較して際立って不幸に見舞われやすいなら、単に運が悪いというだけでは説明がつきません。前世で他人に危害を加えたり、騙したりした宿業が現世の自分に返ってきている可能性があります。

その宿業を現世で解消しておかないと、来世でさらに状況が悪くなる危険性があります。

宿業と宿命などの違い

宿業と宿命

ここでは、宿業と宿命などの違いについて解説します。

宿命と宿業の違い

宿命とは「命に宿る」と書くように、人間が生まれる前から決められていて変えることができないことです。生まれる場所も生年月日も、どの両親の元に生まれるかなども、最初から決められていて、自分の努力で変えることはできません。

最初から決められている点では、持って生まれた才能も宿命と関係があります。プロのスポーツ選手になれるような人は、もともと運動神経がずば抜けて優れた人です。

子供時代から走るのが遅かったような人が、スプリンターとして大成するなどということはありません。持って生まれた自分の才能に気づかずに埋もれてしまっていた場合もありますが、ほとんどの場合は早くに才能が開花するでしょう。

  • 宿命・・・生まれる前から決められていて自分ではどうにもならないこと
  • 宿業・・・前世や過去世での行ないが現世に持ち越されること

現世で宿業を解消することで、人生を変えられる点が違います。

運命と宿業の違い

運命は占い師が鑑定できるのを見てもわかるように、ある程度は決まっているのかもしれません。しかし、運命のすべてが決まっているなら、占い師の鑑定が当たったり外れたりすることもないはずです。

  • 運命・・・自分で選ぶものであり、選んだことが正しいか間違っていたかによって未来が変わってくる
  • 宿業・・・前世や過去世での自分の行ないが現世に持ち越されるものであるため、生まれた時点から自分ではコントロールできない

しかし、何が宿業かがわかって現世での行動を変えたなら、過去生からの宿業が解消されて幸福になれる可能性があるでしょう。

使命と宿業の違い

  • 使命・・・「使わされた命」と書く通り責任を持って果たさなければならない
  • 宿業・・・前世や過去世での行ないが現世に持ち越されて影響を与える

しかし、使命と宿業は完全に別物なわけではなく、宿業が強い人ほど天から与えられている使命が大きいという特徴があります。

  • 果たすべき使命に気づかずに人生を終えてしまった
  • 果たすべき使命がわかっていながら逃げてしまった

などの場合には、それらが宿業となって来世ではさらに重い使命が課されるかもしれません。自分の使命はいきなりわかる場合もありますが、人生経験を積むことで徐々にわかってくることもあります。

いずれの場合でも、自分の使命がわかったならば逃げずに責任を果たす気持ちが重要です。

自分の宿業を知る方法

瞑想

自分の宿業を知ることは決して簡単ではありません。ここでは、自分の宿業を知る方法を紹介しましょう。

人生の流れを観察してみる

これまでの人生の流れをよく観察してみると、自分の宿業が見えてくることがあります。印象的な出来事やトラブルなど、何であんなことがあったんだろうと分析すると、宿業が浮き上がったように見えるかもしれません。

人生で起きた現象に対して、それでよかったのか、どうすべきだったのかなどを自問自答して向き合うことで、これまでの人生にはっきりとした流れがあったことがわかるはずです。

人生には流れがあり、偶然に見えるものが実は必然だったりします。子供時代の引越しや転校、大学を卒業してからの就職や転職など、人生の節目で起きた現象を振り返ってみるほど、宿業が明らかになってくるでしょう。

自分の感情に注目してみる

怒る

自分の感情に注目してみることも宿業を知るための効果的な方法です。自分の感情というのは他人とは何の関係もなく、あくまでも自分だけの特別なものです。

感情は宿業を反映しているものでもあり、自分が何に対して怒りや悲しみ、喜びの感情を持つのかを認識すれば、宿業が見えてくるでしょう。

  • 他人なら簡単に許せることが自分には許せない
  • 怒りの感情が湧き上がってくるのを抑えられない

など、自分の感情にはどのような特徴があるかに意識を向けるだけで、宿業の存在が明らかになってきます。

シンクロニシティに注目する

意味のある偶然と呼ばれる「シンクロニシティ」に注目することも、自分の宿業を知る効果的な方法です。

シンクロニシティは・・・

自分が知りたいこと、あるいは知るべきことを一見偶然にしか見えない現象を通じて宇宙や天使などの高次元の存在が送ってくれるメッセージ

天使などの高次元の存在は直接言葉でメッセージを語りかけてくるのではなく、

  • 偶然開いた本のページに書いてある文章や
  • たまたまつけたテレビでの芸能人のセリフ

などでメッセージを伝えてきます。シンクロニシティは特別な人にだけ起きる現象ではなく、必ず誰にでも起きています。気づくか気づかないかの差があるだけです。シンクロニシティに注目するほど、過去世からの宿業がわかりやすくなるでしょう。

人間関係を見直す

人間関係 対人関係

人間関係を見直すことも、前世や過去世からの宿業を知るのに効果的です。現在の人間関係に満足していて何も問題がないなら、宿業のヒントは少ないかもしれません。

反対に、自分を取り巻く人間関係を考えてみていろいろと問題や不満を感じているならば、過去世からの宿業を知るためのきっかけになるでしょう。なぜなら、過去世から持ち越してきた宿業が重い人ほど、人間関係で苦労することが多いからです。

今まで付き合ってきた恋人たちの誰もが、同じように金銭にルーズで暴力的なタイプであることがあります。

自分を不幸にする相手だから別れたのに、結局また似たタイプの人と付き合うことになるのは、単なる偶然ではなく、過去世からの宿業に縛られているからかもしれません。

問題がある人間関係をよく見直すほど、疑問に感じている前世や過去世から背負っている重い宿業が見えてくることがあります。

瞑想を行なう

瞑想

静かな場所で瞑想を行なうことも、過去世からの宿業を知るのに効果的です。特に都会に住んでいると、社会が常に喧騒に包まれていて、せわしなく自分自身と向き合うのが難しくなります。

心がいつも落ち着かないため、前世や過去世で行なってきたことがわかりにくく、宿業をイメージしにくくしています。そのような人は瞑想を定期的に行なうことで、自分の魂とつながりやすくなり宿業の存在もイメージしやすくなるでしょう。

瞑想は最低これぐらいの時間が必要などの決まりはなく、自分がやりやすいペースで行なうのがおすすめです。慣れてくれば、長時間の瞑想も苦もなくできるようになります。

宿業によって今の自分がどのような影響を受けているのかなどを自問自答するほど、前世や過去世での行ないや現世に引き継がれてきた宿業の存在が明らかになってくるでしょう。

占い師や霊能者の鑑定を受ける

占い師

自分でいくら努力しても、宿業がわからなくて困ることもあるでしょう。そのような場合には、占い師や霊能者の鑑定を受けてみるのがおすすめです。実力がある占い師や霊能者から的確なアドバイスが期待できます。

占い師の鑑定方法

占い

占い師の鑑定方法として代表的なのが、

  • 西洋占星術(命術)
  • 四柱推命(命術)
  • タロット
  • 易占

などを組み合わせて鑑定することです。命術で人生の流れを読み、タロットや易占では知りたいことをピンポイントで当てます。

前世や過去世からの宿業の鑑定については、タロットや易占で当てることも可能ですが、まず最初に西洋占星術や四柱推命で人生の流れから逆算して前世や過去生からの宿業を鑑定してもらうのがいいでしょう。

西洋占星術や四柱推命などの命術では、鑑定するために生年月日だけでなく、生まれた時間や場所までが必要になります。それらの情報は偶然ではなく、過去世の宿業を読み解くポイントになります。

霊能者の鑑定方法

占い師

霊能者は潜在意識や魂に直接アクセスして鑑定します。もともと魂は過去世からどのような宿業を背負ってきたのかを知っていますから、魂にアクセスできる霊能者であれば、宿業を確実に鑑定できるでしょう。

ただし、どんなに実力があると評判の霊能者であっても、相談者との相性が良くない場合は必ずしも的中率が高くありません。これは占い師にも言えることで、相談者との相性の良さが過去世からの宿業を的確に当てるためには重要になります。

霊能者や占い師との相性は直接鑑定を受けてみるまでわかりません。公式サイトのプロフィールや口コミでの評判などからある程度は推測できますが、鑑定を受けてみると印象が違う場合も少なからずあります。

本当の相性を知るためには、実際に鑑定を受けてみるのが一番確実です。

直接鑑定を受けられない場合は電話鑑定やメール鑑定がおすすめ

電話占い

せっかくインターネットで信頼できそうな占い師や霊能者を見つけても、地理的理由や時間的な理由で直接対面で鑑定を受けるのが難しい場合もあるでしょう。地理的には大丈夫でも、仕事で時間が取れない場合にも結局、直接鑑定を受けるのが難しくなります。

そのような場合におすすめなのが電話やメールでの鑑定です。電話鑑定であれば、どこからでも鑑定を受けられますので、遠方だからと鑑定を諦める必要がありません。人によっては、電話鑑定の方がリラックスして鑑定を受けられる可能性もあります。

直接、占い師や霊能者に会うことに自信がない人も電話鑑定を受けてみるといいでしょう。さらに、メール鑑定なら時間的な制約もなく、文章として残るため、何度でも読み返せるメリットもあります。

宿業を解消する方法

波動

ここでは、宿業を解消するための効果的な方法を紹介します。

宿業の原因と逆のことをする

前世や過去世で宿業の原因になった行ないの逆のことをするのが宿業解消に効果的です。因果応報の思想にあるように、原因があるから結果があるからです。宿業の原因とは逆のことを行なえば、結果も逆になります。

過去世の宿業が現世に持ち越されることは避けられないものの、現世で宿業を解消することはできます。

過去世で人を傷つけたり、騙していたことが宿業になって現世に持ち越されているのなら、現世では他人に親切にすることが宿業を解消するためのポイントになるでしょう。

寄付をする

寄付

宿業解消に効果的なのが寄付をすることです。お金でも物でも、自分が持っているものを対価を求めずに他人に分け与えて尽くすことが宿業解消に効果的です。ここで注意すべきは、経済的に無理してまで他人に尽くすのはやり過ぎだということです。

例えば・・・

借金をしてまで寄付をするようだとかえって逆効果になる

借金をしてまで他人を助けたという負の宿業を積むことになって、それが来世に持ち越されてしまうからです。無理のない範囲で寄付をすることが宿業解消の近道になるでしょう。

ボランティア活動をする

ボランティア

何の見返りも求めずにボランティア活動に励むことも宿業解消に効果的な方法です。世の中には困っている人がたくさんいますから、いくらでもボランティア活動の機会があるでしょう。

大規模なボランティア活動に参加しなくても、困っている人を手助けするのはすべて立派なボランティアです。小さなボランティアを重ねていくことで、過去世からの宿業が徐々に解消していきます。

他人を助けることを続けていけば、いざ自分が困ったときにも助けてもらえるかもしれません。

感謝する

胸に手をあてる

感謝することも宿業解消のために必要です。過去世では傲慢で感謝のない生き方をしてきた人間ほど、現世まで宿業を持ち越すからです。そのまま現世でも感謝ができない生き方をしていれば、いつまでも宿業を背負って苦しむことになります。

もしも感謝ができないなら、感謝すべきことを探すことから始めてみましょう。自分では気づかないだけで、感謝すべき対象は無限大にあります。

人間として生きていること自体に感謝すべきですし、住む場所があること、食事に困らないことなど、探せばいくらでも感謝すべきことに気づくはずです。

視点を変えてみる

視点を変えてみることも宿業解消に効果的です。自分では多角的な視点があるつもりでも、知らず知らずのうちに凝り固まった視点になっていることがあるからです。

前世からの宿業で苦しんでいるなら冷静になって、自分の視点が偏っていないかをチェックしてみるのがいいでしょう。ひとつの考えに執着すると、そればかりしか見えなくなります。

広い視点で全体を俯瞰するように注意すれば、宿業の原因や解消のための対処方法も見えてきます。多角的な視点が結局は近道です。

自分や他人を許す

怒り

宿業を背負っている人ほど、自分や他人を許せない傾向が強いです。許せないどころか、自分や他人を憎んだりしているのは、過去世での行ないや対人トラブルが宿業となって現世に持ち越されているからです。

しかし、自分や他人を許せないネガティブな気持ちは、それ自体が宿業となって自分自身を苦しめます。憎しみや怒りに対する執着を手放して、自分や他人を許せるようになると、過去世からの宿業も解消できるでしょう。

波動を高める

スピリチュアル 波動

波動を高めることも宿業解消のために効果的な方法です。波動を高めると言っても、決して難しいことを行なう必要はありません。

  • ネガティブだった気持ちや言動をポジティブに変える
  • 他人の良い部分を見つけて褒める
  • 悪口を言う人からは離れる

などのちょっとした心掛けで良いエネルギーが溜まって波動が上がります。

宿業が解消すると起きる好転反応

好転反応

宿業が解消すると

  • 人間関係が改善する
  • 苦手だった人が気にならなくなる
  • 金銭的な問題が解決する

などの目に見える効果が出てきますが、次のような「好転反応」と呼ばれる現象が起きる場合もあります。好転反応は、漢方や鍼灸などの東洋医学でも使われますが、宿業解消による好転反応は、宿業が解消されるときに一時的に良くないことが起きる現象です。

好転反応はずっと続くわけではなく、しばらくすれば収まります。

眠気、倦怠感、疲労感

眠い

宿業が解消すると

  • 眠気
  • 倦怠感
  • 疲労感

などが強く出ることがあります。激しい運動をしたわけでもないのに体力をひどく消耗したような眠気や倦怠感などが出るならば、宿業解消による好転反応の可能性があります。

宿業解消のために潜在意識が莫大なエネルギーを消費しますが、潜在意識は顕在意識のように自分の意志でエネルギーの消費量を調節できないため、その反動として眠気、倦怠感、疲労感が出るのでしょう。

発熱、頭痛、腹痛などの風邪症状

好転反応

眠気や倦怠感、疲労感は病気ではないので、それほど気にならなくても、宿業解消によって起きる発熱、頭痛、腹痛などの風邪症状には驚かされるかもしれません。

宿業解消によって風邪症状が出るのは偶然ではなく、風邪になるときというのは免疫力が落ちて、身体が弱っているときです。宿業解消のためには、脳から潜在意識、魂レベルまで、膨大なエネルギーを消費するため肉体的にも精神的にも弱った状態になります。

宿業というのは、身体の中に溜まった毒素のようなものですから、宿業解消によって、肉体や精神から宿業が排出される過程で疲労します。頭痛が起きるのも、宿業解消の過程で脳がフル稼働してオーバーワーク状態になるからです。

普段の日常や仕事では経験しないような急激な負担が脳にかかることで、脳が強く疲労することが頭痛の原因です。

体調不良が起きたら

睡眠 安静

宿業解消による好転反応として体調不良が起きたとしても、特別何もする必要はありません。流れに身を任せておくだけで十分です。決して無理せずに自分自身がリラックスできる状態で好転反応を受け止めましょう。

よほど日常生活に支障が出るほど症状が悪くなるなら病院に行って診察してもらった方がいいですが、ほとんどの場合は家で安静にしていれば収まります。

好転反応によるデトックスが完了すれば、体調不良が収まるのだけでなく、それ以前よりも体調が良くなったことに驚かされるでしょう。

物が壊れる

宿業解消の好転反応は身体だけでなく、物が壊れる現象として現れることもあります。大事にしている物がいきなり壊れたら驚くかもしれませんが、それも宿業がしっかりと解消している証拠です。

日本では古来から物に魂が宿ると信じられており、百年経った道具に宿った魂が付喪神になるという逸話があるほどです。大事にしていた人形が壊れたときは、持ち主の代わりに犠牲になってくれたと考えられています。

物が壊れた場合にするべきこと

宿業解消の好転反応で物が壊れた場合には、惜しむことなく処分しましょう。大事にしてきた愛着が深い物ほど処分することに抵抗を感じるかもしれませんが、執着を手放す意味でもしっかり処分すべきです。

物が壊れたことをきっかけにして、何か新しいことを始めてみるのもおすすめです。宿業解消と執着を手放したことで、新しいことを始められるだけの余裕が精神的にも肉体的にも生まれるからです。

おわりに

宿業とは、前世や過去世での行ないが現世に持ち越されて人生に影響を与えることを意味する仏教用語ですが、宿業の「業」はサンスクリット語では「カルマ」と言い、同じ意味を持っています。

過去世で良い行ないをしたなら現世に良い宿業が持ち越される反面、悪い行ないをしたなら、現世でも悪い宿業に苦しめられます。

良い宿業ならどれだけ過去世から持ち越されても問題ありませんが、悪い宿業は現世で解消しないと、来世にも持ち越されて困るだけでなく現世でのこれからの人生にも悪影響が出るでしょう。

宿業は魂が何度も生まれ変わって修行を続ける輪廻転生や自分の行為がすべて自分に返ってくるという因果応報とも密接に関連しています。輪廻転生と因果応報を知れば、宿業をより理解しやすくなります。

宿業を知る効果的な方法
  • これまでの自分の人生を観察する
  • シンクロニシティに注目する
  • 瞑想を行なって自分自身と向き合う など

しかし、いくら努力しても宿業がわからない場合には、前世や過去世に強い占い師や霊能者の鑑定を受けてみるのがおすすめです。

優秀な占い師や霊能者なら、自分の宿業が何かを教えてくれるだけでなく、宿業解消に効果的な方法についても的確にアドバイスしてくれるでしょう。

宿業が実際に解消すると、好転反応と呼ばれる体調不良が起きることがありますが、いつまでも続くわけではなく、しばらくすれば収まります。

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