愛犬家の皆さんは、犬に尊敬されるリーダーになれていますか?それとも、愛犬から下に見られてしまってはいませんか?
- 「犬に下に見られることってあるの?」
- 「犬に下に見られるのはなぜ?」
- 「犬に下に見られているか知る方法は?」
上記のように、自分が犬の上に立てているのか気になっている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、犬に下に見られているもしくは舐められている行動と犬に下に見られる理由について解説します。
ぜひ参考にしてください。
犬に下に見られるとは?飼い主が舐められることはある?
犬が下に見られることはそもそもあるのでしょうか?
「飼い主が犬に舐められることなんてないでしょう?」
そう考えている人も多いかもしれませんが、犬は群れで生活する動物であり群れの中では必ず順位を決めています。
リーダーを筆頭に自分を含めて順位づけをしているので、自分と同等以下の立場のものは、全て下に見ています。
人間社会で生きるようになってもその習性は変わりません。
犬は家族の中でも、しっかりと順位を決めており、自分より上の立場の人と下の立場の人をシビアに分けています。
犬に下に見られるとよくない理由
犬に下に見られることは、愛犬との生活の中でどのような弊害が起こるのでしょうか?
愛犬から下に見られると以下のような問題が発生する可能性があります。
- 言うことを聞かなくなる
- 攻撃的になることがある
- 犬が安心できない
ここでは、上記の3つの理由について詳しく解説します。
理由①言うことを聞かなくなる
犬に下に見られると【言うことを聞かなくなる】可能性があります。
犬は、もともと本能でリーダーを決め、本能でリーダーの言うことを聞きます。
そう、犬は人よりも断然本能が強い動物。もちろん、犬にも性格や犬種の違いで空気を読んだり、我慢したりすることはあります。
ただし、人間と違い野生の本能が強く根付いていることも確かです。
そのため、自分より下と認識した人の言うことは全く聞かなくなる可能性があります。
もちろん、犬社会では下の立場の言うことを聞かないことは何も不思議なことではないのですが、人間社会で生きていくには困ってしまいます。
犬が自分の言うことを聞かないということは、例えば危険な行動をしたとしても犬を制御することが不可能になり、最悪の場合他人を傷つけてしまうことにも繋がりかねません。
また、マテやコイなどの指示が通らないことにより、思わぬ事故に巻き込まれてしまう危険性も…。
理由②攻撃的になることがある
犬に下に見られてしまうと【攻撃的になる】ことがあります。
例えば、自分より下だと認識した人に好き勝手に体を触られたらどう思うと思いますか?
例え触られるのが嫌だとしても、ほとんどの犬はその場から離れることでストレスから逃げようとします。
しかし、そのようにストレスを回避する能力が低かったり、または逃げてもしつこく人間が迫ることで、犬は本能で噛み付いたりすることがあります。
一度噛み付いてしまうと【噛み付くと嫌なことをやめてくれる】と学習してしまい、以後噛む犬になってしまう危険があるのです。
理由③犬が安心できない
犬に下に見られてしまうと【犬が安心できない】可能性があります。
犬はリーダーという自分よりも絶対的な存在によって安心して生活することができます。
リーダーが群れを守りますから、犬はリーダーに任せていればよいのですが、リーダー不在だとどうなると思いますか?
犬は自分がリーダになろうとし、自分が群れを守る立場になるのです。
自分がリーダーになるということは、危険なことから群れを守らなければなりませんから、常に警戒していなければなりません。
この状態は犬にとって安全できないほか、ストレスが非常にかかっていると考えられます。
そのため、人が犬の下になってしまうことで、犬が安心して心身ともにリラックスした生活が送れないということ。
犬に下に見られる原因
愛犬に下に見られることには、どのような原因があると思いますか?
犬の行動には必ず理由が存在します。
犬に下に見られる原因には以下のことが考えられるでしょう。
- 一貫性がない
- オドオドしている
- 不在にすることが多い
- 過保護
ここでは上記の4つの原因について詳しく解説します。
原因①一貫性がない
犬に下に見られる原因は【一貫性がない】からです。
犬が尊敬する人の特徴のひとつに、一貫性があります。
例えば、
- 急に不機嫌になったり怒ったりする
- 関わり方が自己中心的である
- ダメなことや良いことがその日その日で変わる
上記のように、日頃の態度に一貫性がなくコロコロと変わっていた場合どう感じるでしょうか?
もし友人が昨日と今日で言うことがコロコロ変わる人であったらどう思いますか?
おそらくほとんどの人はその友人の事を信用はしなくなるでしょう。
それは、犬も同じ。飼い主の態度や言動に一貫性がないと信用できなくなり、結果的に見下す対象になってしまいます。
原因②オドオドしている
犬に下に見られる原因は【オドオドしている】からです。
犬が尊敬する人の特徴のひとつに「毅然とした態度」をとることがあげられます。
そのため、オドオドとして自信がなさそうな飼い主のことは犬は頼りにできません。
いつも毅然とした態度で、自分を引っ張っていってくれる飼い主でなければ、犬は安心できないのです。
原因③不在にすることが多い
犬に下に見られる原因は【不在にすることが多い】ことがあげられます。
もちろん不在にしていても、適切なコミュニケーションを取ることができていれば、犬は信頼してくれるでしょう。
しかし、不在にしがちなうえに犬とのコミュニケーションも疎かにしていると、いわば犬にとっては群れの仲間ではなく「他人」のような感覚に。
当然帰宅すれば喜んでくれるでしょうが、イコール信頼しているということにはならないのです。
原因④過保護
犬に下に見られる原因は【過保護】なことがあげられます。
可愛さゆえに、なんでも許してしまったりいつでも犬を優先してしまうと、いつのまにか犬の下の立場になっていることも…。
過保護な可愛がりは犬と飼い主さんのためにはむしろなっていなく、犬を王様にしてしまう危険があるのです。
犬に下に見られてる・舐められてる行動3つ!
犬に下に見られているかどうかは、どこで見分けることができるのか気になりますよね。
犬から下に見られていると、犬は飼い主に対してこんな行動をとります。
行動①飼い主の動きに唸る・噛み付く
飼い主の動きに唸ったり噛み付くのであれば、それは犬から下に見られている証拠。
犬は不快なことがあると、唸ったり逃げたり噛み付いたりすることで、不快な状況を回避します。
そのため、飼い主さんを下に見ている場合には、犬種や性格によっては好き勝手行動することを許さず、時に牙を向けることがあります。
行動②指示に従わない
飼い主の指示に従わないのは、犬に下に見られている証拠です。
犬には服従本能が備わっていて、自分よりも上の立場の人の指示に従って動くことは苦痛ではありません。
しかし、犬が言うことを聞くのは犬が上の立場だと認めている人の場合です。
自分よりも下の立場の言うことは聞く必要がないので、指示に従うことはないでしょう。
指示に従ったり従わなかったり、犬の気分によって変わるのも下に見ている証拠です。
行動③飼い主の前を歩く
散歩時に飼い主さんの前をズンズン歩くようでしたら、犬に下に見られている証拠です。
もし、飼い主さんが絶対的リーダーなのであれば、犬は飼い主さんより前に行くことはありません。
犬に下に見られないためのしつけ方法
「犬に一回下に見られたらもう手遅れ?」
いいえ、そんなことはありません。犬は基本的にはいくつになってもしつけが可能です。
もちろん、老犬であればまた別ですが、まだまだ元気なうちはしっかりとしつけ直すことで飼い主が上の立場に戻ることは可能です。
犬に下に見られないためには以下の方法が効果的。
- リーダーウォーク
- アイコンタクト
- 行動の前に指示を必ず出す
- メリハリのある声かけ
- 遊び場飼い主が主導
- 生活拠点にメリハリをつける
ここでは、上記の方法について詳しく解説します。
方法①リーダーウォーク
リーダーウォークは、主に散歩を利用して行います。
やり方は簡単!犬が飼い主さんの前を歩き出し、リードがピンと張った瞬間に愛犬が行く方向とは逆の方向に歩き出してください。
初めはびっくりする様子が見られますが、よっぽどのことでなければ飼い主さんについてきます。
そして、また追い抜かれてリードがピンと張ったらまた逆の方向に歩きます。
これを繰り返すことで、あなたの顔色を伺い歩くようになっていきます。定着してくると、あなたより前に出ることはなくなります。
方法②アイコンタクト
アイコンタクトを取ることは、信頼関係を築くためにはとても大切です。
最初はおやつを使っても構いません。愛犬の名前を呼び目が合ったらおやつを与える。ということをします。
犬の中で【アイコンタクト=おやつ】と条件付けされることにより、飼い主さんと目を合わすことは、良いことがあると学習します。
繰り返し行なうことで、呼ばれただけでアイコンタクトができるようになり、アイコンタクトを取れるようになると指示を集中して聞けるようになります。
方法③行動の前に指示を必ず出す
行動の前には必ず指示を出しましょう。
例えば、ご飯を与える時でしたら必ずおすわりをさせる…だとか、散歩に出る時には必ず玄関前でおすわりをさせる…だとか。
行動の前に指示を出し従わせることで、その後の行動は飼い主のあなたが主導という主張をすることになります。
犬よりも優位な立場に立つために意識しましょう。
方法④メリハリのある声かけ
メリハリのある声かけをしましょう。
例えば、褒める時や怒る時にだらだらと長文で会話口調で話したりしていませんか?
犬は人間のように長文を話されても理解ができません。
それよりも、わかりやすく褒めてくれたり叱ってくれる方が犬にとってはとても良いのです。
極端な話、一言で構いません。
例えば、
- 褒める時…いい子
- 叱る時…ダメ
これで十分なのです。
理由をだらだら述べても意味はなく、簡潔にメリハリをつけて自信を持ち声をかけてあげましょう。
方法⑤遊びは飼い主が主導
遊びでも飼い主が主導です。
ボールやフリスビーは犬のおもちゃではなく、飼い主のおもちゃを貸してあげるという意識が大切。
ボール遊びで例えてみましょう。
ボール遊びに誘う→ボールを投げる前におすわり→持って来させる→飼い主に渡す
これが、ボール遊びの一連の流れです。ここで注意するべきポイントは、始まる時も終わる時も飼い主が決めるということ。
方法⑥生活拠点にメリハリをつける
生活拠点にメリハリをつけましょう。
例えば、留守や就寝の際には必ずクレートやケージにいさせるようにし、生活の拠点を分けるようにします。
もちろん、遊ぶときなどはフリーにしてもらっても構いません。
ただし、出しっぱなしというのは問題なので、留守時や就寝時には自分の寝床で寝ていてもらうようにします。
また、フリーにしているときでも、たまにクレートやケージに戻すことで、人がいても大人しく待っていられるようになります。
大切な家族には変わりはありませんが、あくまで動物と人間という境界はしっかりと根本に意識する必要があります。
また、クレートに入れるようになると震災の時や車移動の時にとても役に立ちおすすめですよ。
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まとめ
今回は、飼い主が愛犬に下に見られている行動とその原因について解説しました。
愛犬とのハッピーライフは、可愛がるだけでは成立しません。飼い主が思う幸せと犬が本来感じる幸せは必ずしも同じではないのです。
犬の特性を理解し愛犬をリードできる飼い主になり、今よりももっと愛犬との生活をハッピーにしましょう。
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