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先負とは?やってはいけないこと・やっていいことなど徹底解説

中国から伝来した六曜のひとつである先負には「先んずればすなわち負け」の意味があり、何か行動をするときには急ぐことなくゆっくり落ち着いてするのが良いとされています。開運日として知られる大安や凶日の仏滅のように目立った存在ではないため、先負の日にやってはいけないこと、やって大丈夫なことなどがよく知られていません。この記事では、先負の特徴やどのように行動すべきかを紹介します。

監修者
絵月えりや先生
絵月えりや先生
占い師・ライター・イラストレーター

2003年より活動開始。マイナビウーマン等の有名サイトや企業の会報等で、占い記事を連載・執筆中。過去にTVでのイラスト使用やラジオ出演等があり、月刊ムーのミステリーコンテスト最終選考や有名漫画誌等での受賞歴もあり、他に取材漫画や広告漫画も執筆。記事の執筆は西洋占星術やタロット、夢占い、スピリチュアル、雑学、誕生日占い、血液型占い、数秘術、姓名判断、手相、気学、人相、四柱推命、風水、パワーストーン等多数。弦エニシの愛弟子ミミ月丘に師事。独学や通信教育等で占いを学び、年百冊読書など知識を深める。

監修者の詳細

絵月えりや先生
絵月えりや先生

「午前中は凶になる」先負など、六曜は奥が深いもの。
若い世代には馴染みが薄いものの、世代によっては六曜を気にする人もいらっしゃいますので、この記事を参考に「先負」のことを知っておくといいでしょう。
六曜以外にも縁起がいい日としては、
・天赦日、一粒万倍日、天恩日、大明日、神吉日、母倉日
などがあるようです。
また星占い(ホロスコープ)や気学など、自分の生年月日により導き出された特定の日が大吉、あるいは凶に作用することもあります。
様々な要素が運勢に絡みますので、ひとつにこだわりすぎす、良い日取りを見つけてくださいね。

先負とは

先負にはどのような特徴があるかを紹介しましょう。

先負の読み方

先負の読み方には3通りあり、「せんぶ」「さきまけ」「せんまけ」となっています。これらの読み方はどれも正しいですが、一般的には「せんぶ」という読み方がされることが多いです。

先負の意味

先負には「先んずればすなわち負け」の意味があり、行動に際しては何事も急ぐのは良くない日とされているのが大きな特徴です。急に予定を入れたりすることなく、落ち着いて過ごすのが良いとされています。

六曜のひとつ

先負は鎌倉時代に中国から伝来した六曜のひとつです。伝来した当初は時刻や方角を判断するための占いだったものが、時代の変化と共に現在のように日の吉凶を占うものになりました。現在では、結婚式の日取りなどを決める際に縁起の良し悪しを判断するための基準として定着しており、先負以外に次のような六曜があります。

大安(たいあん)

六曜の中で最高の開運日とされているのが「大安」です。1日を通じて吉日であり、最初から最後まで開運効果が期待できる六曜です。結婚式や入籍などのお祝い事を行なう日として最も人気があり、結婚式場の予約をするのが難しいほど人気があります。大安の日に結婚したいのであれば、できるだけ早く結婚式場を予約しましょう。

友引(ともびき)

「友引」は元々、「共に引き分け」つまり勝負がつかない日であるとされていましたが、それが時代の変化と共に意味が変わり、現在では「友を引く」という意味で捉えられるようになっています。

開運日としては大安に次ぐ吉日でありながら、お葬式やお通夜では、故人がまわりの人々を冥土に連れていくとされて敬遠されます。同じ「友を引く」でも、結婚式などであれば、結婚を実現することで喜ばれます。

先勝(せんしょう)

「先んずれば勝つ」というように先手必勝が良いとされている六曜であり、早く行動するのは良くないとされる先負とは正反対の意味を持っています。何事も早く済ませるのが良いこととされており、吉時間が午前中に限られるのも特徴です。午後から18時までは縁起が悪く、運勢が良くない時間帯になります。

赤口(しゃっこう)

赤口は陰陽道での「赤口神」の下にいる八鬼の鬼神である「赤舌神」に由来しています。赤舌神は人々や生き物を苦しめる恐ろしい鬼神とされているだけに、赤口の日には結婚式などのお祝い事は避けた方がいいでしょう。赤口には「赤」の文字が使われていて災いを呼ぶイメージが強く、火や刃物の取り扱いには注意が必要です。

仏滅(ぶつめつ)

六曜の中で最も縁起が悪いとされているのが仏滅です。「仏滅」の文字にあるように、「尊い仏をも滅ぼす」の意味があり、何をしても上手くいかない日だと言われています。結婚式や入籍などのお祝い事を行なう日として最も人気がなく、避けられるのも特徴です。悪いことばかりに見える仏滅ですが、一度滅亡することで、新しいスタートを切れる日という意味でも使われることもあります。

それほど開運日ではない

六曜は縁起の良い方からの順番で大安、友引、先勝、先負、赤口、仏滅となっており、先負は6つの中で4番目になりますから、決して開運日とは言えません。むしろ、凶日である仏滅や赤口の次であることを考えても開運日としては、それほど魅力がないでしょう。

行動するなら午後以降がおすすめ

先負は午前中までが凶時間とされている一方、午後からは吉時間となっているので、何かの行動をするなら午後以降にするのがおすすめです。ただし、六曜で言う午後とはどの時間かについては12時からとする説と14時からという説に分かれています。14時からが午後であるという説が正しいとすれば、12時から14時までは凶時間になりますから、確実に午後として考えられる14時以降に行動する方が安全かもしれません。

先負にやる場合には慎重にすべきこと

先負は仏滅や赤口のような凶日ではないため、基本的にやってはいけないことというのはありません。しかし、先負は「先ずれば負け」が由来となっているように、何をするにも急いでやるのは良くないとされています。次のようなことを行なうに際しては、慎重にした方がいいでしょう。

結婚式

先負に結婚式を行なうに際しては次のような点に注意が必要です。

本来ならば、最も適しているのが大安

先負の日に結婚式を行なうのは問題ないものの、本来なら最も縁起が良いとされているのが大安であり、それに次ぐのが友引です。これらの六曜は多くのカップルが結婚式を挙げたいと考えるため、結婚式場が混んでいて、半年や1年先でも予約をなかなか取れないほどの人気です。

先負は縁起の良さで言えば、凶日と呼ばれる仏滅や赤口に次いで下から数えて3番目であるため、いわゆる縁起が良い日とは言えません。「負」の文字が入っていることから、縁起が良くない日というイメージが強いぐらいでしょう。しかし、結婚式を挙げるのにそれほど悪い日でもありません。

先負の日に結婚したカップルの離婚率が高いわけではない

先負は一見、結婚式をやるには縁起が良くないように見えても、離婚率が高いわけではありません。ここ10年間で日本人の婚姻数が減っているにもかかわらず、離婚率が横ばいなのを見ても、先負だから離婚率が他の曜日と比べて高いというわけでもないようです。むしろ、六曜と離婚率とは関連性がないと考えても良さそうです。

六曜の中で最も縁起が悪いとされている仏滅の日に結婚したカップルの離婚率も、他の曜日と比べて際立って高くありませんから、どの六曜だったから離婚率が高いわけでもありません。

もともと、六曜は科学的な根拠が何もない単なる因習のようなものですから、それほど気にする必要はないと言えるでしょう。ただ、世の中ではまだまだ大安の日に結婚式を挙げるのが良いこととされているため、先負の日に結婚したカップルが離婚すると目立つだけである可能性が高いでしょう。

できるだけ午後の時間帯に結婚式を行なう

先負は午前中を凶とする一方、午後からは吉となる特徴があるようです。この点が一日中凶日である仏滅とは違っています。結婚式を先負の日に行なうのであれば、できるだけ午後の時間にするのが縁起を最大限良くするのに役立つでしょう。ただし、午後と一口で言っても、単純ではないのが六曜の難しいところです。

一般的には午後というのは12時以降を指しますが、六曜の考え方では12時以降を午後とする説と14時以降を午後とする説に分かれています。午後を14時以降とするならば、12時から14時までも凶の時間帯になってしまいます。12時以降を午後とするか、14時以降を午後とするかは結婚式に限らず、すべてに対して言えることです。

家族や親戚から反対される可能性がある

先負の日に結婚式を挙げることは時間帯に気をつければ、決して縁起が悪いわけでもなく、若い世代ならば六曜を気にしない人が増えています。しかし、年配者にとってはまだまだ、結婚式のような慶事は大安の日でなくてはならないと考えている人が少なくありません。特に子供や孫の結婚式となれば、なおさらです。

そのため、結婚する自分たち当事者としては先負の日でもかまわないと思っていても、家族や親戚から強く反対される可能性もあります。先負は大安のように吉日の印象が薄いため、午後から吉に変化することを知られていないことがあるようです。もし周囲から理解を得られず「日取りを変えては」という風に反対された場合、「午後は吉です」と説明するといいでしょう。それでも納得が得られないのであれば、大安や友引の日に結婚式を変更した方が良いかもしれません。

結婚式場の予約が取りやすいメリットがある

先負は大安のような誰が見てもわかる開運日ではないため、結婚式場の予約が比較的取りやすいメリットがあります。大安や友引であれば、半年先や1年先でも予約が取りにくいのとは対照的です。

思い出の日や二人の記念日などがたまたま先負であっても、予約が取りやすくて助かるでしょう。

料金の割引を受けられる可能性がある

料金が割引される可能性があることも、先負に結婚式を挙げることのメリットです。仏滅や赤口のような凶日であれば、予約が少ないため、少し割引をしている結婚式場もあるほどです。

先負の場合、午前までは凶日であっても、午後からは吉日になるため、仏滅や赤口ほどの割引は期待できませんが、それなりの割引を受けられる可能性があります。割引してもらえたお金を結婚後の資金に使えるでしょう。

入籍

先負の日に入籍するのであれば、次のような点に注意が必要です。

凶日ではないが開運日でもない

先負には「負」の字が使われているように、大安や友引のような開運日ではありません。午後からは開運するとしても、大安のように終日開運なわけではないので、人によっては凶日だと思っていることもあります。

縁起の良し悪しで言えば、仏滅や赤口に次いで、下から数えて3番目ぐらいです。はっきりとした凶日とまではいかないものの、開運日とまでは言えませんから、入籍日として使う際には気になる人がいるかもしれません。

入籍手続きの時間に注意する

先負を含めた六曜には科学的根拠は何もないので、必要以上に気にする必要はありません。しかし、カレンダーに当たり前のように縁起の良し悪しとして六曜が書かれているのを見れば、気になるのが自然な心理でしょう。

入籍についても六曜の縁起の良し悪しが気になるのであれば、凶時間とされている先負の午前中は避けて、午後になってから役所で入籍手続きをするのがおすすめです。

大安や友引ほど役所も混まない可能性もあり、スムーズに手続きが進む点は、先負に入籍することのメリットと言えるでしょう。

先負の入籍を反対された場合の対処法

結婚式と同様、先負に入籍しても離婚率が高いわけではありません。仏滅や赤口であっても、離婚率は他の曜日と比べてさほど変わらないぐらいですから、六曜を気にして入籍日を決めなくても問題ありません。

しかし、六曜の縁起の良し悪しで入籍日などを決める慣習が日本では根付いている一面があります。若い世代ならそれほど六曜を気にしなくても、年配者の方の中には「お祝い事は大安が望ましいと言う感覚の方もいらっしゃるので、先負での入籍を反対される可能性があるでしょう。

そのような場合には、先負が凶日ではなく、午後からは開運日になることをよく説明する必要があります。それでも強く反対されるならば、入籍日を大安に変更したり今の時代にはそぐわないと説明したりするなど、臨機応変に対応してもいいでしょう。

引越し

先負は新しいことをしない方がいいとされているため、引越しをする際には次のように注意が必要です。

引越し時間の調整が難しい

先負での引越しは大安に比べて予約が取りやすいメリットがあるものの、引越し時間の調整が難しいデメリットがあります。先負の日は午前中は凶時間とされるため、午後から引越し作業をすればいいわけですが、引越し作業はかなり時間がかかるのが一般的であるため、午後にすればいいという単純な話ではありません。

引越し作業は荷造りから始まり、引越し業者による荷物の運び出し、引越し先の家に荷物を搬入するという流れになります。ここまでで引越しが終わるのではなく、さらに運ばれた荷物を並べたり、整理したりの作業が必要になり、完全に終了するまでにはかなりの時間がかかるのがわかるでしょう。

荷物の量が多いか少ないか、引越し先が遠いか近いかなどの条件次第で引っ越し作業全体にかかる時間が変わるものの、完全に引っ越し作業が終わるまでにはかなりの時間がかかるため、先負の日は上手く考えて計画・準備しておくといいでしょう。

先負の翌日が仏滅

先負の日の午後から始めた引越し作業が当日中に終わらなかった場合、翌日が仏滅であるため、せっかく縁起を気にして頑張った引越し作業が仏滅の運気で台無しになってしまうと不安になる人もいるでしょう。

仏滅は六曜の中で最も運気が悪い凶日とされているように、できるだけ何もしない方が良い日ですから、引越しも避けた方が無難かな、と悩む方もいるかもしれません。縁起を担ぐ人にとっては運気が下がらないか心配と感じる方もいるはずです。

先負当日にすべての引越し作業を完了する方法

先負の翌日は一番縁起が悪いとされる仏滅のため、縁起の良し悪しを気にするのであれば、仏滅の日には引越し作業を中断して、先負の翌々日の大安まで持ち越す方法もあります。先負の日に最低でも新居に荷物の搬入までやっておけば、その後の作業は大安で終わると考える人もいるでしょう。

大安の翌日は仏滅以上に凶日とも言われている赤口なので、そこまでは持ち越さずに引越し作業を終わらせたいと考える人もいるはずです。家が広かったり、荷物が多かったりする場合にはなかなか時間が足りないかもしれません。

六曜の吉凶が気になる人は赤口をさらに避けて、先勝や友引まで持ち越す方法もいいでしょう。もうひとつの解決策としては、引越し作業のすべてを引越し業者に任せてしまうことです。荷造りから荷物の搬入はもちろん、新居で荷物をセットするところまでやってもらうプランで申し込めば、先負当日にすべて完了できるでしょう。

納車

車の購入を希望している人の中には、納車も吉日を選びたいと考える人がいるかもしれません。中には縁起の良し悪しにこだわる人が周囲にいて、大安の日を勧めてくるケースもあるようです。しかし、仕事の都合などで、どうしても先負の日の納車になることも少なくありません。その場合には、次のような点に注意しておいた方がいいでしょう。

時間帯に注意する

午前中までの凶時間を避けて、午後に納車を受けるのがおすすめです。先負は午後から吉時間になるとはいえ、六曜での午後とはどの時間からを言うのかは議論が分かれているので、注意が必要です。

六曜での午後とは12時以降という説と、14時以降という説が対立しています。12時と14時のどちらが正しいかがはっきりしていない以上、安全のために14時以降にしておいた方がいいでしょう。

もしも、12時以降の説が間違っていた場合、12時から14時までの間に時間帯が午前中ということになってしまうからです。納車そのものは短時間で終わりますから、14時以降にしておくのもいいかもしれません。

車の登録日を大安にしてもらう

先負の午後ではどうしても時間の都合がつかない場合には、先負の午前中に納車してもらっておいてから、車の登録日を大安にしてもらう方法もあります。車の持ち主になるのは納車の日ではなく、登録日であるため、納車が先負の午前中だったとしても、最終的に縁起の悪さを回避できるとも解釈できるでしょう。

先負の日の午後に納車できなかったわけですから、登録日を先負にしてもらうこともできますが、午前中までが凶時間である以上、先負は開運日とまでは言えません。それならば、せっかくの登録日を大安にしてもらって、縁起や運勢を最大限に良くしておくのも一案です。

神社でお祓いをしてもらうこともできる

先負は午後から吉時間になるとはいえ、午前中が凶時間である以上、せっかく納車してもらっても縁起の点では不安が残っても不思議ではありません。その場合、神社でお祓いをしてもらうことが不安解消に役立ちます。

神社でのお祓いはいつでも受け付けているため、納車を受けてからそのまま行ってもかまいませんし、後日に改めて行っても大丈夫です。ただし、多くの神社では、16時から16時半にはお祓いを終了してしまうので、先負の日の午後に納車を受けてからお祓いを受けたいのであれば予約しておくのもいいかもしれません。

納車には通常、1時間ほどかかりますから、そこから逆算すると、あまり時間に余裕がないので、別の日にするなど柔軟に考えてもいいでしょう。

契約

先負の日に契約をする場合には、次のような点に注意する必要があります。

先負の契約には縁起が悪いイメージが強い

先負の日の午前中は凶時間であるため、契約に向いていないとされますが、吉時間となる午後からであれば契約に問題はありません。しかし、どうしても「負」の文字が入っているため、契約には縁起が悪いイメージが強いのも事実でしょう。ビジネスの世界は意外なほど縁起の良し悪しに敏感なので、文字から発せられる負のイメージに対して必要以上に警戒心を持っているのかもしれません。

しかし、それはあくまでもイメージの問題です。先負の日にしか都合がつかないのであれば、契約しても大丈夫です。ただし、時間帯としては吉時間になる午後に契約した方が縁起を担ぐ人にはいいかもしれません。

不動産の契約

不動産業界には昔から縁起を担ぐ習慣があるとされています。そのため、縁起が良い日に契約や決済、引き渡しなどの段取りをした方がいいのかな、と考える人がいるかもしれません。

不動産の契約にはアパートやマンションの賃貸契約から分譲マンションやビルの販売までを含めた大型契約まであるので、できるだけ縁起が良い日を選びたいと考える人もいるでしょう。

もし誰かに大安や友引を勧められたとしても、仕事などの都合でどうしても先負の日しか時間が取れないのであれば、先負の日に契約しても問題ありません。ただし、吉時間になる午後に契約するのがおすすめです。

車の売買契約

自動車販売の業界では、納車に関しては縁起を担いで大安に設定する人もいますが、車の売買契約についてならば、六曜を気にすることが少ないようです。縁起が良い日に車の売買契約をしたいと考えているなら、考慮してもらえるでしょう。

あなたや周囲の人が六曜に対して、特にこだわりがないなら先負の日に車の売買契約をしても問題ありません。ただし、先負の日の午前中は凶時間が続いていますから、できるだけ吉時間になる午後から契約するといいでしょう。

宝くじ

先負の日はギャンブルの一種である宝くじ購入日として、一般的に向いていないと言われています。

宝くじが当たらないイメージが強い

先負には「負」の文字が入っているため、宝くじが当たらない「負け」のイメージがあります。実際に当たるかどうか以上にイメージの悪さが先行しているようです。しかし、イメージというのは現実を引き寄せる力がありますから、マイナスイメージがある以上は、わざわざ先負の日に宝くじを買うメリットは少ないと言えるかもしれません。

結婚式場の予約などであれば、人気がない仏滅や赤口の日は大安よりも予約が取りやすいという目に見えるメリットがあります。しかし、宝くじの場合は人気がない六曜の方が当たるわけでもありません。

先負に宝くじを買うなら時間帯に注意

先負のマイナスイメージを気にせず宝くじを買うのであれば、時間帯に注意した方がいいでしょう。先負の午前中が凶時間なので、その時間帯は避けて、午後からの吉時間に買うようにするのがおすすめです。

午後に買ったからより当選確率が高くなる保証はありませんが、吉時間に買ったから当たるかもしれないという前向きな気持ちが当選を引き寄せてくれる可能性があります。

開業日

先負には商売にとって大敵の「負」の文字が入っているため、開業日には不向きだとされています。

先負は開業日にはそれほど向いていない

商売の世界はライバルとの勝負でもあり、縁起の良し悪しをかなり気にするのが一般的です。先負には「負」の文字が使われているため、それだけでも商売のライバルに負けてしまうイメージがあるのがマイナスでしょう。

先負は六曜の中で、縁起の良し悪しで言えば上から数えて4番目、下から数えて3番目に位置しています。仏滅や赤口の凶日の次であるぐらいですから、決して縁起が良い日とは言えません。

午後からは吉時間になるとはいえ、最初から最後まで開運時間の大安に比べて開業日として向いていないと考える人もいるでしょう。

開業に合った時間が凶時間と当たってしまう

先負が開業日には向いていないのは、午前中が凶時間であることとも関係しています。店舗の営業時間が午後なら気になりませんが、午前中の場合は先負の凶時間に当たってしまいます。

開業日だけは先負の吉時間になる午後の時間帯に合わせる方法もありますが、初日だけ午後の12時や14時に開業だと、不自然な感じが否めません。しかし開業日は取引先など様々な方々との関係性もあるので、無理に先負を避けるより、別の開運方法で吉に変えるといいでしょう。

業界によっては大安以外の開業が許されない場合もある

業界によっては、大安以外の開業日が許されていないこともあるかも、と心配になる人もいるはずです。やはり、「負」の文字によるマイナスなイメージが商売に与える悪影響を心配しているからでしょう。自分としては先負の日の開業でも気にならないとしても、家族や周囲が気にすることもあるかもしれません。

しかし仕事は縁起の吉凶ではなく大事なお客様のためにすべきことです。どうしても気になるなら、より開運する可能性が高い大安や一粒万倍日、天赦日あたりに開業日を合わせるのもいいかもしれません。

財布の購入

財布は金運に直結するものであり、「負」の文字が入っている先負の日に購入するのには適していないとされています。せっかく金運を引き寄せる効果が高い長財布などを購入しても、「負」の文字の縁起の悪さで金運効果が相殺されてしまう危険性がありますから、先負の日に財布の購入は避けた方がいいでしょう。

どうしても、先負の日に財布を購入するのであれば、凶時間の午前中は避けて吉時間になる午後が無難です。

先負にやっていいこと

次のようなことは、先負にやっていいとされています。

お葬式やお通夜

お葬式やお通夜を先負の日にやっても問題ないのは、次のような理由によるものです。

弔事に縁起の良し悪しは関係ない

結婚式や入籍のようなお祝い事には大安などの縁起が良い日を選ぶことに意味があるのに対し、お葬式やお通夜といった弔事に関しては縁起の良し悪しを考える必要がありません。

家族や親戚の中にはお葬式やお通夜でも、できるだけ縁起の良い日に行なうべきだと考える人がいるとしても、お葬式やお通夜の本質が故人の旅立ちを厳粛に見届けることであることに変わりないです。

また、六曜と仏教とは何の関係もないので、その面から考えても先負などの六曜を優先する必要がありません。

不幸は突然訪れるため、先負の日を避けられないことがある

一寸先は闇と言われるように、人生はどこで何が起きるかわかりません。人間の生死にしても、いきなり事故に巻き込まれることもあれば、安定していた闘病中の人の容態が急に悪化することもあります。

不幸は突然訪れるため、お葬式やお通夜に際しては先負を含めた六曜を選ぶような余裕がないことが多いです。

お葬式を避けた方がいい日

六曜とお葬式は関係がないとはいえ、友引については避けられることが多いです。友引の意味として「冥土に友を引いていく」があるため、故人が近親者を連れて行くというイメージがあり、不吉とされているからです。

しかし葬儀社や火葬場が友引の日を休業日にしているのは需要が低いからであり、その日しかない場合は無理に変更しなくても問題ありません。

六曜の仏滅と仏教はまったくの別物

先負を含めた六曜は仏教や神道などの宗教とは何の関係もありません。六曜には仏滅があることから、仏教と何か関係があるかのように思われがちですが、六曜は中国から日本に伝わった占いの一種に過ぎず、宗教とは何も関係がありません。単に「仏」の文字が共通しているだけで、まったくの別物です。

六曜のどの日であるかに関係なく親戚や知人の都合が合う日に一周忌などの法事が執り行われることがあるように、先負にお通夜をやることに問題がないのがわかるでしょう。ただし、お通夜の時間について、午前中の凶時間が気になる家族や親戚が多いのであれば、午後から行なうようにした方がスムーズにできるかもしれません。

お墓参り

先負にお墓参りをするのも問題がないものの、次のような点に注意が必要です。

お墓参りで気をつけるべき時間帯

先負は午前中が凶時間なので、その時間帯は避けて午後からお墓参りするのもいいかもしれません。六曜の縁起を気にしないのであれば、先負の午前中にお墓参りしてもかまわないでしょう。

六曜というのはあくまでも中国伝来の占いに過ぎませんから、必要以上に気にする必要はなく、お墓参りは自分の都合の良い時間に行くのがおすすめです。ただし、お墓がある霊園やお寺によっては、お墓参りができる時間が決まっていて、遅い時間だと受け付けてくれない可能性があります。

必ず事前にお墓参りがどの時間まで可能であるかを確認しておく必要があります。

お墓参りを避けた方がいい日

お墓参りをする際に先負を含めた六曜を気にする必要はありませんが、友引と雨の日はお墓参りには適していないという説もあります。友引は六曜の中で大安に次ぐ縁起が良い日とされているものの「友を引く」と書くことから、冥土に友人を連れて行くという意味で、お葬式やお通夜同様にお墓参りでも避けられることがあるそうです。

雨の日にお墓参りをするのが良くないとされている理由は足元がぬかるんでいて滑りやすく、怪我をする危険があること、昔は亡骸を土に埋めていたことから雨の日にお墓参りをすると、伝染病流行の原因になっていたからです。さらに、中国発祥の思想である陰陽説では、穢れや縁起が悪いという風に捉えた一面があるからかもしれません。

しかし、現在では土葬をするには特別な許可が必要になっていて、ほとんどが火葬になっていますし、霊園での足元も整備されていることが多くなっています。そのため、かつて言われたような伝染病や足が滑って転倒するような危険もありません。しかし、現在でも雨の日は滑りやすい傾向がありますので足腰が弱い人は避けた方がいいでしょう。

お見舞い

先負の日にお見舞いに行くのは問題ありませんが、次の点に注意が必要です。

お見舞いは午後に限定する

病院では午前中に回診や検査が行なわれていて忙しい時間帯ですから、お見舞いは午後になってからの方がいいでしょう。まずは入院している方やそのご家族、病院に確認してみるのが無難です。

先負の場合、午前中までが凶時間なのに対して、午後からは吉時間になるので、丁度いい具合にバランスが取れます。午後であれば、回診や検査も少ないですから、お見舞いに行っても患者の負担が少ないでしょう。

入院している人の負担にならないようにする

先負の午後なら吉時間になっているとはいえ、お見舞いに際しては患者の負担にならないように注意する必要があります。普段は元気な人でも、入院するほどの病気になれば精神的にも弱っている可能性があるからです。

大人数で押しかけたり、長居をしたりすることは、患者に気を遣わせて負担をかけることになります。また、先負の日にお見舞いに来られることを嫌がったり、別の日にしてほしいと言われたりしたなら、それに合わせましょう。

お見舞いはあくまでも自分本位にならず、患者側の都合を優先するのが重要です。

六曜の中で、お見舞いに適していない日

六曜の中で、お見舞いに最も適していないと言われているのが友引です。大安に次ぐほど縁起の良い日なのに、お見舞いの日として敬遠されてしまう理由は、友引には「友人を引き込む」という意味があるからです。

結婚式であれば、友人を引き込むことがプラス面で働きます。友引に結婚式を行なうと、参列した友人たちに新しい出会いをもたらし、結婚につながる効果があると言われています。

しかし、友人を引き込むことがマイナスに作用するのがお葬式です。友引にお葬式を行なうと、冥土に友人を連れていってしまうとされて、縁起が悪いと敬遠されます。

お見舞いも同じで、友引にお見舞いに行くと、友人を病気や怪我に引き込むとして敬遠されがちです。

神社への参拝

神社への参拝を先負の日に行なっても大丈夫なのは次の理由によるものです。

六曜と神道は関係がない

先負を含めた六曜は中国から伝来した占いの一種なのに対して、神社を司る神道は宗教であり、これら両者には何の関係もありません。六曜の起源については諸説があるものの、賭け事が人気の中国で良い運気で賭けられるように六曜で運勢占いをしていたとされています。

それが鎌倉時代の日本にも伝わり、結婚式や入籍などのお祝い事の日取りを決める縁起物として定着していった経緯があります。しかし、いくら縁起物として定着してきたとはいえ、神道とは何の関係もないので、先負の日に神社に参拝すべきかどうかを考える必要もありません。

神社に参拝するのに適した時間帯

神社に参拝するのに適した時間帯は午前中の早い時間帯です。早朝であればさらに良いでしょう。早い時間帯が良いと言われているのは、早い時間帯ほど穢れがなく、神様へのお願いが届きやすいからです。

どこかに寄り道してから参拝をするのは神様に失礼であるとされていることも、早い時間帯の参拝が推奨されている理由です。しかし、午前中の早い時間帯というのは、先負の凶時間と重なるため、どちらを優先すべきかで迷うかもしれません。六曜と神道とは何の関係もないことや、六曜は科学的根拠もない占いとして導入してきた経緯で考えても、参拝に関しては神社の立場を優先するのがおすすめです。

早い時間帯に参拝できない場合は午後になってもかまいませんが、日没間近の夕方は避けた方が良いでしょう。日が沈んで月が見え始める時間帯は「逢魔が時」と呼ばれ、魔物が出たり、災禍を蒙るという俗説もあり、参拝には向かないとされることもあります。16時には神様が帰ってしまうという説もありますので、遅くとも16時前には参拝するようにしましょう。

六曜と関係なく七五三をやってもいい理由

七五三は子供が7歳、5歳、3歳のときに、それまでの成長を神社に行って感謝やお礼を神様に伝えるものです。七五三はもともと、宮中で行なわれていた「髪置きの儀」「袴着の儀」「帯解きの儀」といった儀式が江戸時代に庶民へと広まり、明治時代になると七五三として一般的な行事になったと言われています。

子供たちの成長を祝う七五三ですから、六曜の縁起の良い日に行なうべきだと思われるかもしれませんが、六曜を気にする必要はありません。なぜなら、七五三は毎年11月15日に行なうという風習があるからです。

七五三が11月15日の日付に決まったのは、五代将軍の徳川綱吉が長男の徳松の成長を祝うために行なった行事が天和元年11月15日だったからです。この行事が七五三の始まりでした。

昔は毎年11月15日に七五三が当たり前に行なわれていたものの、時代や家庭環境の変化などにより、11月15日の前後1ヵ月ほどの期間内に七五三が行なわれるようになったため、六曜の縁起の良い日が選ばれることが増えました。しかし、それらは便宜上のものであり、本質的には七五三が11月15日であると言えるでしょう。

このような理由で先負を含めた六曜と関係なく七五三を行なっても大丈夫です。

先負に安産祈願をする場合の時間帯

神社でのお参りするのは、安産祈願に限らず午前中の早い時間が良いとされています。朝は穢れが少ないため、その状態で参拝する方が神様にお願い事が届きやすいからというのがその理由です。

しかし、午前中に参拝するとなると、先負の凶時間と重なってしまう問題があります。この場合には、どちらの時間帯を優先すべきかで悩むかもしれませんが、六曜と神道は関係ないことを考えれば、午前中に参拝するのが正解です。それ以上に重視すべきは妊娠している方の体調ですから、柔軟に対応するようにしましょう。

厄払い

神社での参拝と同様に厄払いをすることについても、先負の日であることは何の障害になりません。

厄払いとは

厄払いは厄年に神社で祈祷してもらって災厄を祓い、その後の人生を安全に過ごすための儀式です。厄年は性別によって違い、男性は数え年で25、42、61才、女性は19、33、37、61才とされています。

これらの年は本厄と呼ばれ、本厄の前年を前厄、本厄の翌年を後厄として、3年間は注意が必要になります。

最も大変な年齢が「大厄」で、男性は42才、女性は33才が本厄の中で最も厄の意味が強いとされています。この「大厄」にだけ厄払いを受ける人も少なくありません。

厄払いは縁起の良し悪しに左右されない

厄払いは六曜の日付とあまり関係がない神社で行なわれるものであり、縁起の良し悪しに左右されることがありません。

先負だから神社での厄払いを躊躇する必要もありませんし、必要なときに受けて大丈夫です。神社での厄払いは予約なしで受け付けてもらえる場合もありますが、年始などで混雑することもあるので気になる方は神社に問い合わせをした方がいいでしょう。

厄払いを受けるのに、六曜を気にする必要はありませんが、どうしても先負の縁起が気になるのであれば、午後以降に厄払いしてもらう方法もあります。先負の午後は吉時間になりますから、安心できるでしょう。

終わりに

六曜のひとつである先負では「先んずればすなわち負け」とされ、早い時間に急いで物事を行なうと良いことがない、落ち着いてゆっくり行なうか、何もせずに大人しく静かに過ごすのが吉だという意味があります。

縁起の良し悪しの基準になっている六曜の中で、先負は縁起の良さで言えば上から数えて4番目ですから、それほど開運効果が高い日とは言えません。明からな凶日である仏滅や赤口に次ぐ縁起の悪さとも言えます。

大安であれば一日中、最初から最後まで開運日なのに対して、先負は午前中が凶時間、午後からは吉時間になるため、開運日としての性格も備えています。縁起を気にするのであれば、午後から行動するのがおすすめです。

しかし、先負を含む六曜を必要以上に気にする必要はありません。六曜は鎌倉時代に中国から伝わった占いに過ぎず、科学的根拠は一切ないからです。明治時代には、科学的根拠がない六曜をカレンダーや出版物に載せることが社会的に有害だとして、政府が禁止していたほどです。

第二次世界大戦後に制定された現在の日本国憲法では、表現の自由が保障されているため、六曜が復活して現在まで続いています。先負についても、凶時間よりも吉時間に目を向けて活用するといいでしょう。

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