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与える人のスピリチュアルとは?

与える人はギバーとも呼ばれるように、他人を助けたりサポートすることに使命感を持っており、その結果として社会で成功する可能性が高いです。与える人は多くの人たちから信頼される一方で、相手によっては、必要以上に搾取される危険もあります。この記事では、与える人がなぜ他人を助けるのかのスピリチュアルな理由や、どのような相手に注意が必要かなどを紹介します。

与える人とは

ギバーとも呼ばれる与える人には、次のようなスピリチュアルな特徴があります。

与える人のスピリチュアルな特徴

ギバーとも呼ばれる与える人には、次のようなスピリチュアルな特徴があります。

与えることに喜びを感じる

与える人はギバーとも呼ばれるように、与えることに喜びを感じています。何か無理して与えているのではなく、自然にできるのは基本的に親切な性格だからでしょう。

自分が与えたことに対して見返りを求めないのも、与える人の特徴です。しかし、与えるばかりで何の見返りもない状態は必ずしも健全ではありません。そのため、与えることで成功している人ほど、ギブアンドテイクのバランスを取っています。

人を助ける使命感が強い

与える人は人助けに対して、人一倍使命感が強いです。困っている人を見かけたら、放ってはおけないタイプだと言えるでしょう。外を歩いているだけでも、困っている人を少なからず見かけます。

人助けをする気がない人は素通りしますが、与える人は必ず立ち止まって手助けをします。道に迷っている人、重い荷物を苦しそうに持っている高齢者など、助けるべき人たちがたくさんいるでしょう。

そういう人たちを見かけたら、迷わず助けるのが与える人の特徴です。

自分の利益よりも他人の利益を優先する

与える人は自分の利益よりも他人の利益を優先します。慈愛に満ちた心がそうさせるのでしょう。他人に対しても愛のエネルギーを発揮できるため、自分よりも相手の利益を第一に考えます。

利他の心が強いことが、巡り巡って与える人にも利益をもたらします。しかし、与える人は自分にも何か利益が巡ってくることを期待しているわけでありません。

純粋に相手のことを考えて行動するのが与える人の特徴です。

損得勘定がない

頼み事をされた場合には、多くの人は何らかの見返りを期待します。ビジネスの世界では特に見返りの有無によって行動パターンが違ってしまうほどです。しかし、与える人には見返りを求める損得勘定がほとんどありません。それが結果として、搾取される原因にもなるので、欠点にもなります。

内面的にも輝いている

与える人は外面だけでなく内面的にも輝いています。内面的な輝きは外から見えないものの、実際に会えば、誰にでも感じ取ることができるでしょう。内面的な輝きは化粧をしても出すことはできません。日頃から他人に良い影響を与えている人の内面から滲み出るものだからです。

与える人が持っている共感力や優しさ、寛容さなどが相まって内面の輝きになっているのでしょう。

いつでも感謝の気持ちを忘れない

与える人はいつでも感謝の気持ちを忘れません。普通なら当たり前だと思って感謝などしないことに対しても「ありがとうございます」の気持ちで溢れています。

与える人はよく「ありがとう」「ありがとうございます」を口にします。世話になった人、家族や友人知人、会社の同僚などに対しても自然と感謝の言葉が出るのが特徴です。

自分が感謝するから他人からも感謝され、本当に感謝したくなるような現象が起きるのは偶然ではありません。与える人は無意識にでも、宇宙法則に従って生きています。

嘘をつかない

与える人は嘘をつきません。わからないことには正直にわからないと言い、決して知ったかぶることもありません。現在のように何が本当で何が嘘なのかがわかりにくい時代の中にあって、常に正直で嘘をつかないことはそれだけでも貴重な存在です。

自分の周りを見渡して、決して嘘をつかない誠実な人は人助けに熱心なギバーなのがわかるでしょう。

波動が高い

与える人は波動が高いです。損得勘定抜きで他人に与える行為は宇宙から見ても価値があるので、自然と波動が高くなります。波動というのはシンプルです。良い行ないをすれば波動が上がり、悪い行ないをすれば波動が下がります。いくらお金持ちになっても、行ないが悪ければ波動が低いままです。

因果応報と言われるように、良い行ないを続ければ目の前に幸福な出来事が現れるのに対して、悪い行ないをしていると、それがカルマとなって苦しめれることになるでしょう。

与える人が活躍する場面

与える人は次のような場面で「与える」ことになります。

日常生活で与えるもの

与える人はどんな場面でも与えることに喜びを感じ、頭で考えるより先に身体が動くほどです。普通の日常でも与える場面がいくらでもあります。道に迷っていそうな人を見かければ、真っ先に近づき、何か困っていないかを尋ねます。自然に声をかけるので、相手も警戒せずに話しやすいです。

与える人は単に道順を教えるだけでなく、地図を描いてあげたり、必要ならば目的の場所まで連れて行くこともあります。高齢者や土地勘がない人の場合、道順を聞いただけでは理解できないこともあるでしょう。与える人は、相手の状況に合わせて柔軟に対応するので、相手にとっても助かります。

悩みを解決する相談役

与える人はプライベートでも職場でも、悩みを解決する相談役になることが多いです。自分から積極的に相談役になろうとしなくても、自然と周りから相談されることになります。あの人に相談すれば解決するという信頼感から多くの人々から相談されるようになるでしょう。

困っている人の悩みを解決すればするほど、さらに相談件数が増えていきます。

仕事で与えるもの

仕事でも与える人は活躍する場面が多いです。会社員として働いているなら、生産性や職場環境の改善などに尽力することになるでしょう。新入社員のうちはそこまで大きな貢献はできなくても、会社での経験が長くなるほど重宝される存在になります。

昇進して管理職になれば、伸び悩んでいる部下に対して的確なアドバイスを与えることが結果的に売り上げの増加につながります。設計部門などの技術職であれば、今までになかった斬新な商品開発に貢献する可能性が高いです。どこの部門にいても、組織の向上に役立ちます。

組織に属さないフリーの仕事であっても、お客が満足するサービスを提供できるでしょう。

恋愛で与えるもの

与える人は見ず知らずの他人にも無条件で与えるぐらいですから、恋愛関係でも恋人が驚くほどの愛情を与えることになります。恋人に与えるのはプレゼントなどの物質的なものよりも、精神的な充実度が高いものです。一緒に過ごした楽しい時間など、忘れられない思い出になるでしょう。

与える人は自分から恋人と離れることは少ないですから、恋人の延長で結婚する可能性が高いです。

家族に与えるもの

与える人は家族にも無限大の愛情を注ぎます。男性であっても、家事や育児を当然のようにこなすのがギバーとも呼ばれる与える人の特徴です。仕事に加えて家事も育児も積極的に行なうとなれば、精神的にも肉体的に大変だろうと思いがちですが、与える人にとっては無上の喜びになります。

与える人にとっては、子供の成長だけでなく、親としての自分が成長することも喜びの理由です。

ボランティアで与えるもの

与えることに喜びを感じる人は、ボランティアでも驚くほどの実力を発揮します。ボランティアで相手をする人たちは困っている人たちですから、与える人の細やかな気遣いが役に立ちます。日本は世界中でも有数の自然災害大国であり、地震や水害などでボランティアが必要とされる場面が多いです。

被災地で困っている人たちは精神的にも弱っているので、ギバーとも呼ばれる与える人の細やかで繊細なサポートが心の支えにもなるでしょう。何もない平時だけでなく、非常事態のときにも、与える人の力が多くの人たちを救うことになるのは間違いありません。

与える人が成功しやすい理由

与える人は社会でも成功する可能性が高いのは、次のような理由によるものです。

徳を積むことが天への貯金になる

他人に与えることは徳を積むことになり、天への貯金をしていることを意味します。人間界でも、貯金が増えれば増えるほど心に余裕ができるのと同じで、天への貯金が増えれば波動が高くなります。

人間界での貯金なら自分で確認できますが、天への貯金を直接確認することはできません。それでも、徳を積むことで天への貯金が増えていくのを実感できるはずです。

天への貯金が増えることが成功への原動力になるのは、実際に成功している人たちが証明しています。

与える人が与えられる

人間はエネルギー体であり、与える人が与えているものも、流れるエネルギーとして大きくなっていきます。人間界のエネルギーは自分では意識していなくても循環するものであり、与える人が発している良いエネルギーは巡り巡って自分のところに帰ってきます。

因果応報と聞けば、悪いことばかりのイメージがありますが、良い因果応報もあります。与える人が与えられる現象は良い意味での因果応報とも言えるでしょう。

天からのサポートがある

常に人助けをしているギバーには天からのサポートがあることも、与える人が成功しやすい理由です。

成功するために必要なことを守護霊がアドバイスしてくれるので、その通りに行動すれば、成功率が高くなります。ただし、守護霊は人間のように言葉で語りかけてくれるわけではありません。

守護霊は意味のある偶然と呼ばれるシンクロニシティを通じてアドバイスをしてくれます。せっかくのメッセージに気づかなければ意味がありませんが、守護霊は本人が気づくまで、何度でもメッセージを送ってきます。守護霊からのメッセージは気づかないほど強くなっていくので、要注意です。

他人が新しいチャンスを運んでくれる

与える人が成功しやすい理由のひとつが、他人が新しいチャンスを運んでくれるからです。これまでに与えたことで助けた相手が今度は恩返しとして、新しいチャンスを運んでくれます。

運を持ってきてくれるのは人間だと言われるのは偶然ではありません。運が良い人のまわりには、運を持ってきてくれる人が存在するのは間違いない事実でしょう。運んでくれたチャンスを活かせば、その先にはさらに新しいチャンスが待っています。

与える人に向いている仕事

ギバーとも呼ばれる与える人は次のような仕事に向いています。

教師

教師が相手にするのは、これから成長していく子供たちですから、与えることだらけです。子供は大人から教育されて一人前の人間に成長していきますから、教師の責任は重いです。

特に小学校から中学校にかけて、どのような教師に出会えるかで、子供の成長に影響が出ます。そんな責任重大な教師に向いているのが、ギバーとも呼ばれる与える人です。

もともと与えることが使命であるだけに、子供たちにとって、良い教師になる可能性が高いでしょう。

営業

与える人はコミュニケーション能力や交渉能力に優れ、営業に向いています。どんな企業であっても、売上を向上できるかどうかは営業社員の実力にかかっています。

いくら生産性を上げたとしても、営業がしっかりしていなければどうにもなりません。与える人は自分が勤めている企業だけでなく、お客にも利益を与えて感謝されるでしょう。

接客業

与える人はコミュニケーション能力に優れているため、接客業にも向いています。接客業では物を販売したり、サービスを提供することになりますが、まず重要なのがお客を喜ばせることです。

物を買ってくれたり、サービスを受けたお客に対して「ありがとうございました」と言います。お客の方からも気持ち良く買い物ができたり、サービスに満足したなら感謝の気持ちが湧いてきます。

与える人は、お客の方からも「ありがとうございました」と言われる存在になれるでしょう。

経営者

与える人はリーダー気質にも優れていて、経営者にも向いています。世の中に数多く存在している利益ばかりを追求する経営者になることはありません。企業である以上、利益を上げる必要があるものの、与える人が経営者を務める企業の目的は顧客の満足度を高めることになるでしょう。

顧客を満足させることはもちろん、従業員に対しても与える気持ちが強く、働きやすい環境を実現するタイプの経営者になります。顧客からも従業員からも愛される経営者になるのは必然です。

医者

お金持ちになりたくて医者を目指す人もいますが、やはり患者を救いたいという与える気持ちがないと良い医者にはなれません。与える人は元々、人助けに強い使命感を持っているほどですから、患者の命を救う医者にも最適なタイプです。医者になってからも、新しい治療法の勉強を欠かしません。

医療の世界は日進月歩で進化していますから、勉強しない医者はすぐに時代遅れになってしまいます。与える人は患者を救うために積極的に勉強しますから、医者として大成する可能性が高いです。

看護師

医者をサポートして患者を救う看護師の仕事も与える人に向いています。患者を救う医療は医者がいただけでは成り立ちません。優秀な看護師がいてこそ、医者も患者を救えます。

与える人は患者を精神面から支える役割もあり、ギバーとしての実力を発揮しやすい仕事です。看護師はかなり激務になりますが、与えることに使命感を持っているギバーに向いている仕事でしょう。

介護士

介護士は高齢者や身体が不自由になっている人などをサポートする仕事ですから、与える人の優しくて細やかな気遣いができる人間性が役に立ちます。介護士として必要な能力は、頭の良さやビジネスマンとしての才能よりも頼み事をしやすい親しみやすさです。

介護士の仕事には体力が必要な場面もあるものの、高齢者や身体が不自由になっている人たちが何を求めているかを読み取る能力がそれ以上に求められます。与える人は困っている人たちに必要なサポート内容を瞬時に判断できるので、介護士としての適性も最高です。

弁護士

交渉能力やコミュニケーション能力に優れているギバーには弁護士も向いています。弁護士がサポートしなくてはならないクライアントは多肢に渡るとは言え、基本的に困っている人たちだからです。

弁護士と聞けば、最難関の国家試験に受かったエリートのイメージがありますが、実際はクライアントの悩みを聞き出して問題を解決するコミュニケーション能力が重要になります。

与える人は元々、人並外れたコミュニケーション能力を持っているので、弁護士にも向いています。

占い師

占い師は現状や未来に起きる出来事を当てて相談者の悩みを解決する仕事ですから、与えることに喜びを感じる人に向いています。占い師になるには、特別な資格もいらないものの、四柱推命や西洋占星術などの占術をマスターするのは決して簡単ではありません。

占い師になるには、独学で勉強するよりも現役で活躍している占い師に弟子入りしたり、占い師を養成している講座を受けるのが近道でしょう。人気と実力を兼ね備えた占い師は経験が長い先生が多い傾向がありますが、中には経験が浅いのに驚異的な的中率を誇る占い師も存在します。

カウンセラー

占い師と並んで、与える人に向いているのがカウンセラーとしての仕事です。カウンセラーと聞けば、どのカウンセラーも同じに思えるかもしれませんが、カウンセラーが扱う専門分野は極めて広いです。

占い師であれば、現状の問題点や未来に起きる出来事を当てることができますが、それぞれの問題点についての専門知識はそれほどありません。カウンセラーはそれぞれの問題点についての専門知識がありますから、専門的な問題で悩んでいる場合は専門のカウンセラーに相談するのが解決の近道です。

与える人は専門分野を決めて深堀りしていけば、カウンセラーとしても活躍できるでしょう。

ヒーラー

弱った心や身体を癒すヒーラーも与える人に向いている仕事のひとつです。心が弱っている人が精神科を受診したとしても、医者が治療できるとは限りません。医者はあくまでも医学知識と技術を元にして診察しますから、心や身体が弱っている理由がスピリチュアルなものだった場合には対応できません。

ヒーラーはスピリチュアルな知識も技術も持っているため、医学的には問題がなくても、明らかに心や身体が弱っている人を癒すことができます。与える人は困っている人の話を聞いて悩みを解決する能力にも優れているだけでなく、ヒーラーとして心や身体を癒す能力にも優れています。

与える人が与えるスピリチュアルな理由

与える人は次のようなスピリチュアルな理由によって、与える能力を発揮します。

生まれる前に決めてきたから

生まれる前に与える人として生きることを決めてきた可能性があります。

人間は生まれる前に人生のシナリオを決めてくる

人間は輪廻転生で何度も人生を繰り返しますが、生まれ変わるたびにどのような人生にするかを決めてから生まれてきます。人生のシナリオを決めるにあたっては、守護霊と相談して決めるパターンが多いです。守護霊は常に見守ってくれるので、アドバイスが役立ちます。

人生にはシナリオがあるとは言え、生まれるときには忘れてしまいます。シナリオが最初からわかっていたのでは魂の修行にならないからです。顕在意識ではどのように生きるかのシナリオを忘れてしまいますが、潜在意識や魂はしっかりとシナリオがどうなっているかを知っています。

人生のシナリオの詳細は人によって違う

人生のシナリオの内容は当然ながら人によって違います。西洋占星術や四柱推命などの占い鑑定では、生年月日や生まれた時間に加えて、生まれた場所のデータで鑑定します。それらのデータが完全に一致する人同士を比べても、人生は違ったものになりますから、人生のシナリオは人によって違います。

生年月日などのデータを基本にしながらも、占い師が運勢を当てられるのは、それらの情報だけに限定せずに鑑定しているからです。四柱推命が「推命」となっているのは、生年月日や生まれた時間などの四柱を元にして「推命」しているからです。

また、人生のシナリオそのものは誰でも生まれる前に決めてきますが、どこまで詳細に決めるかも人によって差があります。いつどこで誰と出会って、どこの会社に就職して、どこに住むかまでも細かく決めてくる人もいれば、大きな流れだけを決めておいて、細かいところは流れに任せる人もいます。

カルマを解消するため

与えることで、他人を助けるのはカルマを解消するためである可能性があります。自分ではカルマ解消をはっきり認識していなくても、潜在意識や魂レベルでは知っています。

カルマとは

カルマとは仏教的に「業」と言い、「行ない」を意味しています。因果応報の法則によって、過去世や前世での行ないが現世の自分に影響します。過去世で悪行をしていれば、現世ではその罰を受けているのかもしれません。現世でカルマを解消できなければ、来世にカルマが持ち越されます。

カルマが重い人ほど背負ってきたカルマを解消するのが難しくなりますから、現世でカルマを解消するための努力がさらに必要になります。苦労が多いと感じるなら、カルマが重い可能性が高いです。

与えることでカルマが解消する

ボランティアをしたり、人助けをして他人に与えることは過去世のカルマを解消する効果があります。

カルマを解消するためのボランティアには、大地震の被災地に行って長期間滞在するような大掛かりなものもありますが、人助けになるものであれば何でもかまいません。

街中で困っている人を見かけたら助けてあげる、老人ホームでボランティアをするなどの小さな親切の積み重ねによってもカルマの解消に役立ちます。

寄付をすることも誰かを助けることになり、カルマ解消の効果的な方法です。寄付をするときに注意をすべきことは、無理な金額を寄付しないことです。身丈に合わない多額の寄付をすると、経済的に困ることになって、それが新しいカルマになって来世に持ち越されてしまうでしょう。

寄付することはカルマの解消に役立ちますが、無理のない範囲に留めておく必要があります。

カルマを解消すると魂のレベルが上がる

与えることでカルマが解消すると、魂のレベルが上がります。現世で魂のレベルが上がることで、輪廻転生による次の人生はステージが上がったところから始めることができます。

人によっては輪廻転生で人間界に降りて来るのではなく、もう人間界での修行が必要がなくなる可能性もあるでしょう。人間が何度も輪廻転生を繰り返すのは魂を修行させるためですから、現世で魂レベルが最高点まで行けば、それ以上人間としての修行は必要ありません。

与えることで成功する人と失敗する人の違い

与える人は一般的に成功する可能性が高いですが、実際にはそう簡単なものではありません。与える人の中にも成功する人と失敗する人がいます。ここでは、与えることで成功する人と失敗する人の違いを紹介します。与えることで失敗する人も、行動パターンを変えることで成功できる可能性もあります。

与えることで失敗する自己犠牲型ギバー

与えることで失敗する自己犠牲型ギバーには、次のような特徴があります。

与えるだけで疲弊するので失敗する

ギバーとも呼ばれる与える人は他人に尽くすことで喜びを感じたり、自己肯定感を高めるタイプの人間です。しかし、いくら与えることに喜びを感じるとしても、無条件に与えるばかりでは本人が疲弊するだけで終わってしまいます。何でもやってくれる人として、搾取されることもあるでしょう。

自己犠牲型ギバーはどこまでも与え過ぎて、疲弊して失敗するタイプです。いくら与えることに充実感を持っているとしても、人間である以上、気力にも体力にも限界があります。

ただ無尽蔵に他人に与えるのではなく、バランスを考える必要があるでしょう。

与える相手を間違えている

自己犠牲型ギバーは誰に対しても同じように与えてしまうので、搾取されることが多いです。搾取するタイプの人間は自分の利益ばかりを考えて、与えてくれる人のことを考えません。そのような自分本位な人間は世の中に驚くほど多いですから、搾取されることについての対策が必要になります。

何の対策もせずに与え続けていたら、どこかで限界が来て、精神的にも枯渇するでしょう。

与えることで成功する他者志向型ギバー

自己犠牲型ギバーが与えることで失敗するのに対して、他者志向型ギバーは他人を優先しながらも、決して失敗しません。与えることで成功する他者志向型ギバーには次のような特徴があります。

過度に自己犠牲しない

自分の利益よりも他人の利益を優先しながらも、他者志向型ギバーは過度に自己犠牲をすることがありません。他者志向型ではあっても、与える人である以上、他人の利益を優先するのは自己犠牲型ギバーと同じです。しかし、他者志向型ギバーは自分を犠牲する範囲を限定できるので、成功します。

自己犠牲型ギバーがどこまでも際限なく与えてしまうことで、結局疲弊して潰れてしまうのとは対照的です。他人の利益を優先しながらも、過度に自己犠牲しないことがギバーとして成功するコツです。

自分の利益も確保する

他者志向型ギバーは自己犠牲型ギバーのように無条件に与えるのではなく、自分の利益も確保します。自分が与える量の方が多いとしても、他人からの利益も確保するので失敗することがありません。

与えるだけで損するだけの場合は頼み事を断ることもあります。他者志向型ギバーの中には、もともと自己犠牲型ギバーだった人も少なくありませんから、過去の失敗を繰り返さないためにセーブしていることがあります。ギブアンドテイクの関係性を確保することで、成功率を高くしています。

与える相手を選ぶ

自己犠牲型ギバーが失敗するのは誰に対しても平等に与えてしまうことも原因です。明らかに搾取するだけの相手だとわかっても、与えることをやめられません。与えることにブレーキをかけられないのが自己犠牲型ギバーです。搾取しかしない相手に対して与え続ければ失敗するのも当然でしょう。

与えながらも成功する他者志向型ギバーは、搾取ばかりする相手には与えません。誰にでも与える失敗はせず、与えるべき相手かどうかを見極めます。与え過ぎて疲弊した過去の失敗に学んで、与える相手を選ぶようになった場合もありますし、最初から直感的にわかっている場合もあるでしょう。

与える人と他のタイプの人間との関係

与える人と他のタイプの人間との関係にも注意が必要です。次のように、与える人にとって害になる人もいれば、味方になってくれるタイプの人もいます。

人間は3つのタイプに分けられる

人間は次のように3つのタイプに分けられます。

①与える人:ギバーとも呼ばれていて、全体の25%存在すると言われています。
②受け取る人:テイカーとも呼ばれていて、全体の19%存在すると言われています。
③バランスを取る人:マッチャーとも呼ばれていて、全体の56%存在すると言われています。

ギバーとも呼ばれる与える人にとって、テイカーやマッチャーとの付き合い方が重要です。

テイカー(受け取る人)

テイカーは受け取ることを最優先するタイプで、与える人にとって厄介な存在です。

自分の利益を最大化する

テイカーは他人から与えられるものを最大限に利用して自分の利益を最大化しようとします。与える人はテイカーにとって、何でもやってくれる便利な人ぐらいに思われているでしょう。

テイカーには、自分が得をするためには手段を選ばない怖さがあります。程度の差はあっても、自分が得をするためなら他人を傷つけることも少なくありません。会社などで、他の社員の成果を横取りして自分の手柄にすることもあります。部下が上げた成果を上司が横取りするようなケースです。

テイカーは全体の19%ですから、5人に1人はテイカーだということになります。テイカーにも程度の差があり、強度のテイカーから、それほど強くないテイカーまで存在しています。

しかし、いずれにしても与える人にとって最も厄介なタイプであり、対処方法を考えるべきでしょう。

テイカーでも与えることがある

テイカーは相手から奪うイメージが強いですが、他人に与えることもあります。実社会では、奪うだけで何も与えないでいては成功するのが難しいからです。しかし、テイカーが与えるのは最終的に自分が得するためであり、ギバーとも呼ばれる与える人のように無条件に与えることはありません。

テイカーには純粋な意味でのギブアンドテイクの考え方はなく、あくまでも自分が得するために必要なものを与えるという立場です。自分が損をしてでも相手に得させることはないですから、与えることに喜びを感じるギバーにとっては要注意なタイプです。

成功者になれる可能性も高い

テイカーは厚かましいほど強烈に要求できるメンタルの強さを持っており、その性質がうまく活用することによってビジネス界などで成功できる可能性があります。自分の利益になりそうな人を嗅ぎ分けて近寄っていき、利用するのは一種の才能とも言えるでしょう。

成功しているビジネスマンや政治家などに、程度の差はあってもテイカー気質の人間が少なからずいるのは偶然ではありません。ビジネスのように競争が激しい世界であればあるほど、テイカー気質が必要になることがあります。ビジネスの世界は綺麗ごとだけでは済まないからです。

図太く、利用できるものは何でも利用して自分の利益を最大化できるテイカーは与える人にとって迷惑な存在ですが、成功する能力の高さでは評価できるかもしれません。

防衛的なテイカー

テイカーは自分の利益のためには他人から奪うことを躊躇しないのに対して、自分が持っているものを他人から奪われるのを必要以上に恐れます。自分の利益を守るために他人を攻撃することもあります。

このような人は防衛的なテイカーと呼ばれており、自分の利益を守るために他人を排除するので、人間関係を悪化させることも少なくありません。与える人に世話になっておきながら、自分がさらに得するために他人を排除するタイプなので、注意が必要です。

会社のような組織の中で防衛的なテイカーと出会ったなら、できるだけ距離を置くべきでしょう。

隠れテイカーには要注意

最初からテイカーだとわかれば、与える人にとっても対策しやすいですが、隠れテイカーと呼ばれる人はテイカーだとわかりにくいので厄介です。このタイプのテイカーは人当たりが良く、初対面では良い人だと勘違いして付き合っていたら、実はテイカーだったと気づくパターンです。

詐欺師を最初は良い人だと勘違いするのと似ているかもしれません。しかし、テイカーだと気づかずに付き合っていても、いずれは本性を現します。ちょっとでも違和感を感じたら離れた方が正解です。

与える人を嗅ぎ分ける能力がある

テイカーは自分のために尽くしてくれる人を嗅ぎ分ける能力に優れています。一種の才能であり、成功する原動力にはなるものの、搾取される人からしたら迷惑な存在でしょう。

与える人は相手がテイカーであっても、無条件に助けることが多いですから、テイカーには特に狙われやすいです。与える人にとっては、テイカーと付き合うことのメリットはほぼありません。与える人とテイカーの間でギブアンドテイクの関係は成り立ちませんから、搾取されるだけの関係になります。

罪悪感がない

テイカーの特徴のひとつが罪悪感がないことです。自分の利益のために搾取できる相手を見つけると、搾取できるだけ搾取して、利用価値がなくなれば簡単に捨てて去っていきます。世話になった相手に対してそのような仕打ちをすることに罪悪感を持ちません。

与える人は他人を助けることに喜びや使命感を持っているので、テイカーとの相性が非常に悪いです。テイカーにとってはギバーは利用価値が高いですが、ギバーにとって、テイカーは迷惑な存在です。

承認欲求が強い

テイカーの特徴のひとつが承認欲求が強いことです。常に他人から認められたい、称賛されたいという気持ちが強い人ほど、与えてくれる人をどこまでも利用する傾向があります。

与えることに使命感を持っているギバーは承認欲求が強いテイカーが望むように称賛してくれるので、気分を良くしたテイカーはどこまでも称賛されることを望むようになります。

テイカーになりやすい人のタイプ

次のような人は、受け取る人とも呼ばれるテイカーになりやすいです。

①尽くしてもらうのが当たり前だと思っている人
子供の頃から特別扱いされてきた人の中には、他人から何かをしてもらうのが当たり前だと思っている人もいます。子供の頃に成績が良かったり、親から溺愛されて甘やかされて育ったような人に見られるパターンです。自分だけ得すればいいとは思っていなくても、それが習慣化していて厄介です。

②負けず嫌いの人
競争意識が強く、何事にも序列をつけて自分が一番だと確認しないと気が済まない負けず嫌いタイプの人です。誰かに負けるのが怖くていつでも不安を抱えています。このタイプの人は他人を決して褒めることがなく、与える人とのギブアンドテイクが成り立ちません。

③劣等感が強い人
自分に対して自信が持てず、コンプレックスを抱えている人にもテイカーが少なからずいます。劣等感が強い人は他人に頼み事をするのが本来は苦手ですが、自分に優しくしてくれる与える人に出会うと、それまでの消極性が吹き飛んで、どこまでも要求ばかりするテイカーになることがあります。

④愛情を飢えているが足りない人
子供の頃から親の愛情が不足しながら育った人ほど、愛情に飢えている可能性が高いです。普段は愛情に飢えている自分を認めたくなくて隠しているものの、実際に慈悲深いギバーに出会うと、どこまでも要求ばかりするようになります。このタイプの人には特に注意が必要でしょう。

テイカーの見分け方

与える人が関わるのを避けるべきテイカーの見分け方を紹介しましょう。

最初は小さな頼み事から始まる

テイカーは人口比率にすれば19%とされているように、決して珍しい存在ではありません。5人に1人の計算になりますから、会社の同僚や学校のクラスメイトなど、どこでも出会う可能性があります。

テイカーは常に他人から与えてもらうばかりでほとんど自分から与えることはありませんが、最初から大きな頼み事をしてくるわけではありません。最初は小さな頼み事から始まります。

まずはちょっとした頼み事をしてみて、相手がどのように反応するかを見ます。そして、快く頼み事を聞いてくれるとわかれば、頼み事の頻度を増やしてエスカレートさせるのがテイカーのやり方です。

知り合ってからまだ日が浅いのに、頻繁に頼み事をしてくる相手には要注意です。

最初から要求ばかりするテイカー

いかに厚かましいテイカーであっても、最初は小さな頼み事から始めるのが一般的ですが、中には最初から要求ばかりする強度のテイカーも存在します。5人に1人は存在すると言われるテイカーの中でも、特に厚かましいタイプのテイカーです。初対面から大きな頼み事をされたなら要注意でしょう。

このタイプのテイカーは相手によって要求レベルを調整するような社交性があまりないので、誰からもすぐに見限られることが多いです。面倒な存在として、他人から相手にされなくなります。

しかし、与えることに喜びや使命を感じている与える人は、そんなテイカーでも無条件で助けてしまいます。相手によって助ける程度を調節が必要になるでしょう。

自分の都合を押し付けてくる

テイカーかどうかを見分ける方法として、どれだけ自分の都合を押し付けてくるかも、有力な判断材料になるでしょう。与える側の都合を無視して、要求ばかりするようならテイカーで間違いありません。

テイカーは自分の利益のためには往々にして暴走することがあります。相手の状況を読みながら、自分の要求を徐々に通そうとするような慎重性はあまりありません。テイカーの多くはせっかちで、自分の要求がすぐに実現するのを期待して思う通りにならないと、不機嫌になります。

不自然に愛想が良い

テイカーかどうかを見分けるには、愛想の良し悪しも判断材料になります。与える人も愛想が良い人が多いですが、与える人の愛想の良さは本心から出ているものです。

それに対して、テイカーの愛想の良さには何か作為的な不自然さがあります。愛想が良いのに、何か変な違和感があるなら、テイカーとしての下心が透けて見えるからでしょう。

騙されないためにも、愛想の良さの裏に何が潜んでいるかを見抜く必要があります。

テイカーの話し方の特徴

話し方もテイカーかどうかの判断材料になります。テイカーは人の話を聞くのが苦手で、自分のことをやたらと話したがります。話し方にも自己中心的な性格が出るのがテイカーの特徴です。

自分の話がしたくて仕方がないので、相手の話を遮ることが多く、気持ちの良い会話のキャッチボールが成り立ちません。テイカーと会話していると、主語が「私」であることが多いのに気づくでしょう。

テイカーは自分のことで頭がいっぱいなので、主語が三人称の「私たち」ではなく、「私」がやたらと多くなります。何でも自分がやったおかげのような顔をして話すのがテイカーです。

自分を必要以上に良く見せようとする

テイカーは他人から好かれるために、必要以上に自分を良く見せようとします。SNSでの写真が加工によって実物以上に良く見えていたり、体験談が大袈裟ならテイカーである可能性が高いです。

学歴や経歴などでも、テイカーは実際以上に良く見せる傾向があります。テイカーは自己中心的で目立ちたがり屋ですから、自分の本質を隠そうとしても隠し切れません。

相手によって態度が大きく変わる

相手によって態度がある程度変わるのは誰にでもあることです。親しい友人と付き合ってまだ日が浅い人とでは、態度が違いますし、目上の人と年下の相手でも接し方が違っても違和感はないでしょう。

しかし、自分の方が立場が強い状況で、弱い立場の人に対して高圧的な態度になる人間はテイカーだと考えられます。店員やタクシーの運転手など、立場上、お客に逆らえないような人に対する態度を見ただけで、テイカーかどうかを見分けやすいです。

マッチャー(バランスを取る人)

マッチャーと呼ばれるバランスを取る人は、与える人と受け取る人の中間的な存在です。

マッチャーとは

マッチャーはバランスを取る人とも呼ばれるように、与える人とテイカーとも呼ばれる受け取る人との中間的な存在です。状況に合わせて、与える人にもなり、受け取るテイカーにもなりますが、バランスを取るためにそうしているため、完全な意味でのギバーやテイカーにはなれません。

マッチャーは人間関係でも仕事上でも、自分が提供したものと同じぐらいに価値があるものを得ようとします。マッチャーには、公正さを重視したタイプの人間が多いものの、与える人のように何の見返りもなく無条件で人助けをすることはなく、あくまでも損得のバランスの中での行動になります。

与える人の味方になることもある

マッチャーは損得のバランスを取ることが基本的な思考回路になっているので、他人に何かを積極的に与えることはないものの、与える人の味方になってくれることもあります。その条件として必要になるのが、マッチャーにとって利益になるものを与えることです。

マッチャーは与えたものに対してはお返しをしてくれるので、何かを与えれば同じレベルの利益を提供してくれるでしょう。会社のような組織の中では、マッチャーが味方になってくれることで会議で企画が通りやすくなるなどのメリットもあります。

ただし、常にマッチャーに利益を与え続けないとすぐに離れてしまう点には要注意です。

頼みごとをするときには相手に見返りを与える

マッチャーは何か他人に頼み事をするときには、相手に同等の見返りを与えます。テイカーならば、単に相手を利用するだけですが、マッチャーは相手に損はさせません。

しかし、あくまでも自分の頼み事とのバランスの中での見返りに過ぎないため、相手に損はさせない代わりに大きく得させることもありません。100の頼み事をするなら100の見返りに限られます。

マッチャーに何かしてあげたとしても、それ以上の見返りは期待できないでしょう。

公平な判断で成功する可能性がある

マッチャーは何事に対しても公平な判断をするため、信頼されてビジネスで成功することも少なくありません。しかし、マッチャーが成功するのは公平性を重視することで、相手に損させないことが大きな理由ですから、損して得を取るようなビジネスパーソンとしてのテクニックは活かされません。

手堅く成功することがあるものの、大きく成功するかは疑問です。相手からすれば、損はしないも一方で、大きく得するわけではないところに物足りなさを感じるからです。

対等な関係を築きやすい

マッチャーには、対等な関係を築きやすいメリットがあります。自分が損をしないために相手にも利益を与えるので、相手にとっても悪いことがないからです。

マッチャーは損得のバランスばかりを気にしているイメージがありますが、公平性にも気を配ることができるので、結果的にトラブルを回避することができます。

マッチャーのタイプ

マッチャーには完全なマッチャーと柔軟なマッチャーが存在します。完全なマッチャーは損得バランスを完全に保とうとするタイプです。これに対し、柔軟なマッチャーは損得のバランスを見つつも、状況に応じて柔軟に対応できるのが特徴です。

柔軟なマッチャーは必要とあらば、多少の損失を受け入れる柔軟性があります。与える人との協調することもできるので、テイカーのような負担にはならないでしょう。

スライサー

テイカーやマッチャーとは別に「スライサー」と呼ばれる人たちにも要注意です。

スライサーとは

他人の時間やお金、好意などをスライスするように薄く奪っていくのが「スライサー」です。それぞれ単独の行為を見れば些細なことなので、最初はそれほど目立ちません。

約束の時間にちょっとだけ遅れて来る、自分で調べればいいものでもわざわざ聞いてきて負担になる、自分が言いにくいことを他人に言わせるなどのちょっとした不満が蓄積していきます。

何か大きなものを奪われたわけではないので、本人に不平を言いにくいものの、会うのが億劫になってきます。たまに会うぐらいなら良くても、長時間一緒に過ごすとストレスになる相手です。

テイカーとの違い

テイカーもスライサーも与える人から善意や利益を奪っている点では共通していますが、テイカーほどあからさまに要求してくることはありません。テイカーは自分の利益を最大化するために、厚かましいほど要求してくるのに対して、スライサーから受ける被害には気づきにくいでしょう。

テイカーは要求するときの態度が高圧的だったり、与える人を支配しようとする言動が目立ちますが、スライサーはそのような強い態度に出ることはありません。そのため、スライサーからの被害にはなかなか気づけずに付き合いが続いてしまうことが結果的に被害を大きくすることがあります。

損したくないのがスライサー

テイカーほどあからさまではないものの、スライサーが他人の時間やお金、善意などを薄く薄く削っていくように奪う理由は損をしたくないという気持ちが強いからです。大きく奪うつもりはなくても、損したくない気持ちが勝って、それが無意識の行動に出ていると考えられます。

テイカーの行動原理は自分の利益を最優先で確保したい、そのために他人に迷惑をかけてもかまわないというわかりやすいものです。これに対して、スライサーの場合は、できるだけ損をしたくないという消極的な理由です。自分のお金や時間、気持ちは何も失いたくないというのが本音でしょう。

友人関係がコロコロ変わる

スライサーの特徴のひとつが友人関係がコロコロ変わることです。誰でも友人関係が変わることはありますが、不自然なほど頻繁にコロコロ変わるのは本人に問題がある可能性が高いです。

友人たちに対してもスライサーな行動をしていれば、愛想をつかされて離れていくでしょう。友人たちがすぐに離れていくために、友人関係がコロコロ変わります。

友人関係が頻繁に変わる人が近寄って来たなら、スライサーかもしれません。

テイカー以上に付き合いにくい存在

テイカーからの被害であれば、はっきりわかりやすいので与える人も気づきやすいですが、スライサーから受ける被害はモヤモヤする程度です。そのため、スライサーである相手にモヤモヤしていることを伝えるのも躊躇しがちになります。しかし、モヤモヤが続けば、ストレスが溜まるのは当然です。

与える人にとって、スライサーはテイカー以上に付き合いにくい存在かもしれません。スライサーから受けるちょっとした迷惑や負担は単独ではそれほど大きくなくても、はっきりと決着をつけにくい分、トータルで見れば被害がテイカー以上に大きくなる可能性があります。

誰もがスライサーなる可能性がある

ちょっと遅刻する、一緒にいるとちょっと損をさせてしまうなどのように、それぞれ単独の行動では大きな被害を受けるわけではありませんが、度重なるとストレスになるのがスライサーです。

スライサーはちょっとした迷惑をかける存在であるため、誰もがスライサーになる可能性があります。自分が相手に負担をかけていることに気づかないこともありますし、気づいていても、このぐらいなら許してくれるだろうという甘えがあるのもスライサーの特徴です。

1回や2回なら許してくれても、度重なれば、与える人でも耐えられなくなります。

与える人がテイカーやスライサーに搾取されない方法

助けを求めて来る人がテイカーやスライサーだった場合、無条件に与えるだけでは搾取されて疲弊するだけです。そのような場合は、次のような方法で対応すべきでしょう。

離れる

テイカーにしてもスライサーにしても、すぐにその本性を出してくるわけではありません。むしろ、始は愛想が良い好人物だと錯覚する可能性があるぐらいです。しかし、付き合っていくうちに、疲労感が強くなっていくようなら、まずは離れるのが正解です。

距離を置くことで、相手との関係を冷静に判断できるでしょう。プライベートではなく、仕事関係の人がテイカーやスライサーだった場合には距離を置くのが難しいかもしれませんが、必要最小限の事務的な対応にすべきです。与えたくなる気持を抑えて離れないと失敗します。

縁を切る

テイカーやスライサーとは離れるだけでなく、すっぱりと縁を切るのが理想的です。離れただけでは、またいつ電話がかかってくるかわかりませんし、接近してくる危険性があります。

縁を切るときには、相手に理由を説明する必要はありません。テイカーやスライサーはどこまでも利用したいわけですから、きれいに別れることよりもはっきりと縁を切ることが重要です。

テイカーやスライサーと一度縁を切ったならば、決して元に戻さないことです。

無条件には与えない

テイカーやスライサーに与えていると疲弊して精神的に枯渇するのは、どこまでも要求がエスカレートするからです。特に強度のテイカーであれば、ギバーと呼ばれる与える人を利用して得することしか考えていないからです。そのようなテイカーたちと縁が切れないなら、無条件に与えてはいけません。

与える人はギバーと呼ばれるように、本質的に人助けをしたいと思っているため、助けを求める人たちをなかなか見捨てることができないでしょう。しかし、テイカーやスライサーをどこまでも助けていたのでは、自分が疲弊してダメになることを自覚して、無条件に与えない心掛けが必要です。

断る勇気を持つ

テイカーやスライサーとはすっぱり縁を切るのが理想的です。しかし、テイカーやスライサーが会社の同僚や共通の知人がいるなどの人間関係のしがらみで縁を切るのが難しい場合も少なくありません。

そのようなときには、テイカーやスライサーからの要求に対して断る勇気を持ちましょう。いくら要求しても断られるのがわかれば、テイカーやスライサーも自然と離れていきます。

モヤモヤをそのままにしない

スライサーはテイカーほどあからさまに要求してこないものの、スライサーとの付き合いにはモヤモヤすることが多いです。そのモヤモヤをそのままにしないで、はっきり認識する必要があります。

相手のどのような行動にモヤモヤしているのかをはっきりさせると、対応策が見えてきます。相手からすれば、ちょっとしたことでも、自分にとってはモヤモヤしたストレスになることが多いです。

モヤモヤの原因をはっきりさせて、相手に伝えることから始めると、解決につながりやすいでしょう。

おわりに

与える人はギバーとも呼ばれ、自分の利益よりも他人の利益を優先して人助けに励みます。他人から見れば、与えてばかりで損なようにも思えますが、本人にとっては与えることに喜びを感じています。

与える人がそれだけ与えるスピリチュアルな理由としては、生まれる前に今生の使命として決めてきた場合やカルマを解消させるためなどが考えられるでしょう。

人間は生まれる前にどのように生きるかのシナリオを決めてきますが、生まれるときには忘れてしまいます。最初から使命がわかっていたのでは魂の修行にならないからです。

成長するにつれて使命や解消すべきカルマが徐々に明らかになってきて、与えることの意味がわかってきます。与える人は無償の愛に溢れているだけでなく、コミュニケーション能力に優れていて、人助けになる方面での仕事で成功する可能性が高いです。

誰からも愛される人柄の与える人ですが、無条件に与えてばかりだと、成功者どころか人生で失敗する危険性もあります。与える人が注意すべきなのが受け取るばかりのテイカーやスライサーと呼ばれる人たちです。テイカーやスライサーに利用されるばかりだと、疲弊して精神的に枯渇します。

助けを求めて来る人間がテイカーやスライサーだったならば、離れるか縁を切るのが理想的です。縁を切るところまではいかなくても、相手の要求に振り回されないように対応する必要があります。

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