皆様は「韓国と日本の違い」を考えた事はあるでしょうか?
欧米の方々からは同じ様に見えるのだそうです。
何故かなと考えてみると「肌の色が似ている事」かもしれません。
そして食事も「米が主食」「味噌を食べる」などもあります。
しかし細かく見てみると違う所は沢山あるのです。
今回は「日本と韓国の違い」に付いて、考えていきたいと思います。
それでは最後まで読んで頂けましたら幸いです。
①食文化
食は文化と言います。
ここでは、韓国と日本の「食」や「食卓でのマナー」などの違いについて考えます。
食事のマナー
わざと食べ残す⁈
韓国ではご馳走して下さった方や、作ってくれた方に対する感謝や満足感を表す為に、食べ物を残すのが礼儀とされていました。
しかし、世界に目を向ければ、食べ物を食べられない人もいます。
その様な事から最近は、食べ物を残すのは良くないと、言われる様になりました。
その為「食べられる分だけ取って食べて下さい。」と言う様に張り紙がされている所が多いです。
そして事実であるかは、分かりませんがお客様が残したおかずを、使いまわしをするお店があったそうです。
それも最近では、衛生上良くないと言う事で、その様なお店は無いようです。
「箸」について
・「取り箸」は使わない
日本では家族での食事でも、大皿から取って食べる時は「取り箸」を使い小皿に料理を分けます。
しかし韓国では「取り箸」は使いません。
韓国の料理は大皿から自分の箸で、直接取って食べます。
取り皿も無い事が多いです。
しかし最近では、取り分け用のトングや小皿を、置いているお店が多いです。
また、配膳係に「アプチョプシ チュセヨ(取り皿下さい)」と言えば用意してくれます。
・日本では縁起が悪いとされる「拾い箸」は韓国ではOK⁈
「嫌い箸」と言う言葉をご存じでしょうか?
「忌み箸」や「禁じ箸」とも言い、食卓で箸を使う時のマナーです。
その中に「拾い箸」と言う物があり、食べ物を箸から箸へ移す事を言います。
なぜ、いけないかと言うと、火葬した遺骨を拾いますが、その時に箸から箸へ移しながら、骨壺に納めて行く事からです。
私は昔、母にたいへん強く「縁起が悪い!やめなさい!」と言われた事を記憶しています。
日本では、食卓で行なってはならないマナーとして、代表的な事でしょう。
しかし韓国では、悪い事ではありません。
普通にやっているので、最初はびっくりしました。
食器を手に持たない文化なので、箸で受け取るのだと思います。
最近では、取り皿に食べ物を入れて、渡す事もある様です。
その方が汁などが落ちることなく、綺麗に渡す事ができますね。
食器は手に持って食べない。
日本では「器を持って食べなさい!」と言われます。
それは箸から食べ物が落ちる可能性があり、それが汚いと思われるからでしょう。
韓国で食事の時は、器を手で持って食べる事はしません。
マナー違反になります。
「スッカラク (スプーン)」で、口元に持って行き食べるのです。
手に持つのは、飲み物を入れるコップだけです。
しかし最近の若い方々は、器をもって食べる事もあり、あまりうるさくは言わない様です。
女性も胡坐(あぐら)OK
日本でも男性は床に座る時には、胡坐(あぐら)をかきます。
でも女性の方々は胡坐(あぐら)はかきません。
「女のくせに」とか「マナーがなっていない」などと言われてしまいます。
しかし韓国では、女性でも胡坐(あぐら)をかいても、とがめられる事はありません。
韓国では、胡坐(あぐら)だけでなく、立て膝も許されます。
これは直ぐに立ち上がる為なのです。
しかし最近では、椅子に座って食事をとる方が多くなっています。
韓国ドラマをご覧になる方は、お分かりかも知れませんね。
大活躍のわかめスープ
韓国のわかめスープは、色々な作り方がありますが、一般的に牛肉を入れて作ります。
このわかめスープが、韓国では大活躍なのです。
まずは誕生日です。
家族の誕生日には、お母さんがわかめがたくさん入った、わかめスープを作ります。
また、パートナーが作る事もあります。
韓国ドラマや映画で、保温ポットにわかめスープを入れて、もってくるシーンを見た事があるかもしれません。
私の知っている方は、大きくなった子供たちが、誕生日に作ってくれたと言っていました。
韓国で誕生日のわかめスープは「愛の証」なのかもしれません。
そして出産後のお母さんです。
産後に食べるわかめスープは、普通のわかめスープより、わかめがたくさん入っています。
このわかめスープを食べると、母乳が良く出る様になります。
わかめは「デトックス効果」や「生活習慣病の予防効果」もあるそうなので、節目で食べるのかもしれません。
キムジャン
日本と韓国の違いで、一位か二位に入るのではないかと、思うのが「キムジャン」です
日本には無い習慣ですよね。
「キムジャン」とは、雪が降る前の10月後半から12月中旬までに行われ、春まで食べるキムチを漬ける事を言います。
田舎の家でたくさん漬けて「宅配便」で送ります。
この時期は宅配会社も大忙しなのです。
韓国ではキムチが「お母さんの味」なのが分かりますね。
韓国の旧正月(ソルラル)や秋夕(チュソク)などと並ぶ、行事と言っても良いかも知れません。
「家庭」「会社」「飲食店」「教会」「寺院」などあらゆる所で行われます。
そしてボランティア団体では、多くの人が参加しキムチを漬けて、生活がたいへんな方々に送ります。
しかし最近では、時間短縮や家庭事情で、白菜を塩漬けにしたものと、キムチヤンニョンがセットで販売されています。
それを注文すれば、キムジャンの雰囲気は楽しめますし、家もよごれませんね。
この様な事から「キムチ」が韓国人にとって、大切な食品である事が分かるでしょう。
②人間関係・コミュニケーション
人と人との関係やコミュニケーションでも日本と違う事が多くあります。
ここでは人間関係とコミュニケーションについて考えていきます。
婚姻・結婚式
日本とかなり違うので少し細かくご紹介します。
①参列するお客様の服装
日本では新郎新婦のお友達などもドレスや着物、男性なら少し仕立ての良いスーツなどを着て参加します。
しかし韓国では親族(両親、親戚、新郎新婦の兄弟姉妹など)は、韓国の民族衣装(チマチョゴリ)を着ます。
しかしお友達や同僚などは、ドレスなどは着ません。
普段着より見栄えがする服などを着用して参列します。
②結婚式の招待状は無い?
日本では前もって招待客を決めて、招待状を送ります。
しかし韓国では招待状はありません。
招待状が無くても参加できます。
服装が普段着OKなのは、準備期間が無いからかもしれません。
受付で名前と住所を書いて、会場に入ります。
③ご祝儀は振り込みもOK?
ご祝儀の金額は日本よりは、少し低めで3万から5万ウォン(日本円で約3千円から5千円)です。
日本と同じ様に受付で渡すのが一般的でした。
しかし最近では新郎新婦に送金する事もある様です。
なぜこの様にするかと言えば、結婚式費用を払い、残った金額を「育ててくれた恩」と言う事で、両親に渡されるからだそうです。
新郎新婦にご祝儀を渡したいと言う事、また「参加出来なかった方がお祝いをしたい」と言う事で送金される様になった様です。
④新郎新婦は双方のご両親へ挨拶
結婚式の終盤に差し掛かると、新郎新婦は双方のご両親に、挨拶をします。
その際、新郎は床に膝を付いてお辞儀をします。
「産んで育てて下さった感謝」そして「これからの生活の決意」の為だと言います。
最近の新婦のほとんどは、ドレスを着用していますので、この挨拶の際は立ったままで礼をします。
⑤結婚式は時間がかからない。食事は食券をもらって食堂へ…
結婚式は宗教によって少し違いますが、それほど時間は掛かりません。
有志による出し物などがある事もありますが、それも5~10分程度です。
式自体が終わると食事です。
食券をもらって食堂に移動し食事を頂きます。
最近はほとんどがビュッフェ形式で、老若男女問わず問題なく食べられるような料理が並びます。
私も何度か参加した事がありますが、和洋中韓と料理がならび、フルーツやスイーツなどが並んでいました。
その際に新郎新婦は、韓服に身を包みお客様の席を回ります。
⑥参加者全員で写真撮影
結婚式が終わり食事に移る前に、参加者全員で記念撮影をします。
これが日本人には、少し異様に感じるかもしれません。
私も「なんでかな?」と思います。
⑦結婚式の写真は結婚式の前に…
日本では「フォトウェディング」が流行りだと聞きます。
韓国ではその様な撮影を、結婚式の前に行います。
ヘアメイクやカメラマンを携えて、さながら芸能人のように、衣装も変えて何枚も取ります。
それから一番の画像をパネルにして新居に飾り、その他は写真集にするのです。
友達関係
日本では年齢が違っても「友達」といいますが、
韓国では年齢が違うと「友達」とは言いません。
友達と言うのは同じ歳の人の事です。
年齢が上なら「兄、姉」と言い歳が下なら「弟、妹」と言います。
立場によって言い方が違う言葉「お兄さん・お姉さん」「叔父さん・叔母さん」
韓国では立場によって呼び方が変わります。
・妹からお兄さん…オッパ
・弟からお兄さん…ヒョン
・妹からお姉さん…オンニ
・妹からお姉さん…ヌナ
叔父さん・叔母さんも父方と母方で違います。
【父方】
父親の弟…チャグンアボジ(小さいお父さん)
父親の兄…クンアボジ(大きいお父さん)
父親の姉や妹…コモ
父親の姉や妹…コモブ
【母方】
母親の兄や弟…ウェサムチョン
母親の姉や妹…イモ
母親の姉や妹の夫…イモブ
ちなみに母親の姉や妹を「イモ」と言いますが、私の友達の子供達も私をイモと呼びます。
自分の母親の姉妹と言う意味で、そう呼ぶのだそうです。
そしてもし、韓国の食堂でおかわりを頼む時は、食堂で働いている女性は「アジュモニやアジュンマ(おばさん)」ではなくて「イモ」と呼んでみましょう!
たくさんおかずをくれたり、他のおかずをおまけしてくれたり良い事が有るかもしれませんよ。
※韓国では韓国人の方でもややこしい親戚の呼び方が、他にもいろいろありますが、自分に近い家族の呼び方を書かせて頂きました。
③交通
交通も日本とはだいぶ違います。
韓国で注意したい事は色々ありますが、いくつかご紹介します。
運転マナー
韓国に来てまずビックリするのは、自動車の運転が荒いので注意が必要です。
プロであるはずのタクシーやバスの運転手も、同じ様に運転は雑です。
乗車して座れるなら速やかに座り、座れないようなら、つり革や手すりなどにつかまりましょう。
急ブレーキなどで転んで、ケガをする可能性があります。
運転中でも注意は必要で、すれすれを横切る事もあります。
「車同士なら少しくらいかすっても…」なんて考えているのかもしれません。
現在では軽自動車に乗る人も多いですが、基本時に大きな車に乗ります。
その理由は「大きな車が好きだから」なのですが、知人は「少しの事故なら耐えられるからではないか」と言っていました。
乗っていても、運転していても注意が必要です。
韓国人はペダル民族⁈
韓国で「ペダル」と言うのは、配達サービスの事います。
代表は「ジャジャンミョン」と「タンスユク」そして「ヤンニョムチキン」でしょう。
韓国と日本の違いは、どこでも配達してくれる所です。
私が知り合いから聞いたのは、おばさん達が銀行の待ち時間に、注文して食べていたそうです。
この時は警備員さんに、注意されていたそうです。
しかし韓国の配達員の人は、公園や野球場など住所または、良く分かる目印があれば、どこでも届けてくれます。
③お金
韓国のお金事情は、日本と比べるとだいぶ違うかもしれません。
ここでは、お金について日本との違いに付いて考えてみました。
カード社会
韓国で一番驚くのは、クレカを使用する方が多い事です。
普段の買い物も、クレカを使用します。
もっと驚くのは、コンビニで缶ジュースや缶コーヒーを買っただけでも、クレカで支払いをするのです。
そしてモバイル決済も普通に使用されます。
ネットショップを使う際には便利です。
私もネットショップの支払いは、銀行のスマホアプリを利用しておりとても便利です。
クレカと違い使いすぎる事もないですし、口座残高があれば銀行に行く必要がないのでとても便利です。
小銭の処理に頭を悩ませる事もありません。
韓国では「割り勘」は無い!
日本で何人かで飲食店に入ると「割り勘」もしくは「自分の食べた物は実費」などで支払いをするのが普通ですね。
しかし、韓国では基本は「割り勘」と言う事はしません。
一緒に食べた人の中で一人が支払いをします。
会社のランチなどなら、上司やその中の年齢の高い人が支払いをします。
自分も先輩におごってもらったので、後輩におごると言う考えの様です。
自分がして貰ったから、他の人にしてあげる「恩送り」と考えて良いと思います。
④男の子から男性になる「兵役」
日本と一番違う事と言えば「兵役」でしょう。
日本には軍隊は有りませんので、兵役もありません。
大人気のK-POPアイドルグループBTSの兵役で、密かに騒がれていましたので、少し知っていると言う方も多いと思います。
韓国国籍を持った韓国人の男性は、19歳になる年(満18歳)に「兵役検査」を受ける事になります。
兵役検査の内容は以下の通りです。
①心理検査
②身体検査
③適正分類
④兵役処分判定
と多くの検査がされます。
29歳までに入隊すればいいようですが、だいたい20歳位で入隊します。
理由としては、体力的な事や部隊上司との関係などが、あると思われます。
大学生の場合は休学して、入隊する方が多いようです。
韓国人の男性であるなら、例え人気芸能人や俳優であっても、兵役が免除される事はありません。
例外としてスポーツで良い成績を収めた選手(オリンピックでメダルを取るなど…)などは兵役を免除されます。
まとめ
今回は「韓国と日本の違い」についてお話ししました。
最近ではやっと海外旅行に、出かけられる様になりました。
この他にも韓国と日本の違いは色々あります。
もっと良く知ってから韓国を訪れてみて下さい。
以前韓国を訪れた方も、もっと韓国を知った上で訪れたなら、もっと楽しい時間が送れるかもしれません。
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