日本人であれば「桜」を知らない人はまずいないでしょう。
日本の春を代表する花であり菊と並んで日本の国花にも指定されている最も有名な植物と言っても過言ではありません。
桜の歴史は古く、平安時代の文献には既にその名前が記載されています。
日本人は古来より桜の美しさに魅了されてきました。
お花見の文化も遡れば奈良時代や平安時代から続く春の行事となっています。
日本人の心に春の訪れと雅をもたらす「桜」ですが、ただ美しいだけではありません。
スピリチュアルの世界では桜にはその長年の歴史が刻んできた数多くの意味が存在していると考えられています。
桜が持つ意味や役割を正しく理解することで春の訪れだけではなく、高次元の存在からのメッセージや強大なエネルギーを受け取ることができるのです。
この記事では桜をスピリチュアルの視点から徹底解説していき、高次元の存在との関係性や桜が保有するスピリチュアルパワーなどについて皆さんに紹介していきます。
桜と神様
古来、日本では桜は神聖な植物であると考えられており、現在では菊と並んで国花にまで指定されています。
桜にまつわる歴史を辿ると、現存する最古の書物と言われている古事記まで遡ることになります。
弥生時代には既に桜は神聖な樹木として崇められていたとも言われています。
桜と神様の関係性ですが、古事記の中では日本神話にも登場する女神「木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」と深い関係にあると考えられています。
「木花咲耶姫」とは大山津見神(オオヤマツミノカミ)の娘であり、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に一目惚れされ求婚されるほど日本神話の中でも最も美しいとされる女神さまです。
木花咲耶姫は神話の中にも何度も登場しており、物語にちなんだ多数のご利益があると言われています。
主には安産、子授け、農業、漁業、海上安全などが挙げられます。
この様に多数のご利益を持ち人々を導いてきた木花咲耶姫は桜の様に華やかに咲き誇り、桜の様に儚く散った絶世の美女であり美人薄命のごとき神様であることから桜と深い関係があると言い伝えられてきました。
桜のスピリチュアル
ここでは「桜」の持つ意味やエネルギーをスピリチュアルの観点から考察し、代表的な5つのものを詳しく紹介していきます。
美しい精神
桜の持つスピリチュアル的意味には「美しい精神」というものがあります。
桜の花言葉の一つに「精神の美」があるように桜と精神は昔から深い結びつきがあると考えられていました。
「美」は桜のその容姿そのものですが、桜と精神は一体どのような関係があるのでしょうか。
精神の美は、儚さや武士道にもある潔さなどを連想させるものであり、桜の満開を迎えたその姿や散り際の潔さをなぞらえて「精神の美」と言われるようになったそうです。
桜を身近に感じることでスピリチュアルエネルギーを受け内面である精神から浄化され真なる美しさを発揮できるようになります。
桜の女神
上記でもお話していますが、桜は高次元の存在と深い関係にあると言われてきました。
中でも「木花咲耶姫」という日本神話界きっての絶世の美女と謳われる女神様と深い関係にあるとされ、古来より桜は神聖な樹木であると認知されていました。
木花咲耶姫もその容姿の美しさや短命であったことから美人薄命であると言われ、桜の儚くも美しい姿や最後の散り様が連想さています。
始まりと成長
桜の持つスピリチュアル的意味には「始まりと成長」というものがあります。
桜は春を代表する花です。
春はスピリチュアル的には物事の始まりを意味する時期であり、入学や進級などの節目でもあることから成長の意味も大きい時期となります。
生物学的にも春は生き物や植物が休眠期から目覚め成長を開始する時期であると考えられており、桜の咲き誇る春は精神的にも外見的にも成長が顕著になる時期と言えます。
この様なことから桜には始まりや成長の意味やエネルギーがあると考えられており、スピリチュアルの世界でも桜は強大なプラスのエネルギーを持つ植物であると言われるようになりました。
情熱的な愛
桜の持つスピリチュアル的意味には「情熱的な愛」というものがあります。
情熱や愛を意味に持つ植物と言えば薔薇をイメージされる方が多いと思いますが、実は桜にも熱い想いを伝える意味が存在しています。
桜の花は儚く短い命であるが故に瞬間に全てを出し切り咲き誇ります。
その姿は美しさと命の燃える激しさを連想させ情熱的な愛という意味を連想させます。
生と死の象徴
桜の持つスピリチュアル的意味には「生と死の象徴」というものがあります。
古来、日本人は桜に対して死生観を感じ取っていました。
春になり満開の大輪を咲かせる桜を見て「人生」や「生」を実感し、春が終わりに近づき一斉に散るその様を見て「終わり」や「死」を感じ取っていました。
仏教や武士道などを見ても日本人は昔から散り際の潔さに「美」を感じており、その感性は現代まで引き継がれています。
美しい桜を見て生から死まで感じ取ることができるのは感性豊かな日本人特有のものではないでしょうか。
桜が狂い咲きするスピリチュアル意味【狂い桜のスピリチュアル】
狂い咲きとはある植物が本来は開花する時期ではない季節に開花し満開を迎えることです。
狂い咲きの桜は秋に花が咲くと言われています。
この狂い咲きですが科学的には花芽の休眠が失敗したために起こる現象であると言われます。
本来であれば桜の木は夏に養分を蓄えて花芽をつくりだします。
そして秋から冬にかけて休眠に入り、春先の気温上昇に伴い花を咲かせる準備に入ります。
この秋から冬にかけての休眠過程がうまくいかないと花芽の成長が進んでしまい11月ごろから開花が始まってしまう「狂い咲き」の現象が起こります。
ここまでは科学的な原理の説明でした。
桜の狂い咲きにはスピリチュアル的な意味も存在しており、科学では説明できない高次元の存在からのメッセージを伝えているとも考えられています。
桜の狂い咲きには「変化」「転換点」などの意味があるといわれており、それは良い出来事の場合もあれば災厄をもたらす悪い変化である場合もあります。
もともと桜には「生と死」というプラスとマイナスのエネルギー、相対する意味が存在しています。
狂い咲きに関しても同様であり、狂い咲きを見た時のあなたの感情次第で吉兆にも凶兆にもなり得ます。
桜吹雪のスピリチュアル意味
桜吹雪とは風に煽られ散りゆく桜の花びらが、雪の様に見え吹雪の中にいるようだという比喩的な表現になります。
桜吹雪は美しさだけではなく人の世の儚さや潔い散り様を暗喩しています。
また、スピリチュアルの観点からその意味を考えると「新たな始まり」や「祝福」「変化の訪れ」などが挙げられます。
満開の桜の美しき散り様である桜吹雪は良い意味をあなたに届けてくれます。
リセットや再スタートを暗示しており、新しい事への挑戦を促しています。
また、桜吹雪など桜の散り様は季節の移り変わりを表し変化の訪れをあなたの心に届けてくれます。
基本的には桜吹雪もプラスのエネルギーを持っているため良い意味である場合が多いですが、桜には死を暗示させる一面もあるため桜吹雪に関してもマイナスの意味が存在しています。
桜吹雪を見てマイナスの感情を抱いたのであればそれは「自身への偽り」や「人間関係の希薄」を表しています。
自身への偽りとは自分自身の意識と正面から向き合えない状態のことです。
潜在意識に嘘をつくということは人としての指針を見失うことと同義です。
進むべき道もわからなくなってしまいます。
人間関係の希薄とは散りゆく桜の様に周りの人間が去っていってしまうことを指します。
自己中心的な言動を繰り返して綺麗に咲き誇っても花が散ってしまえば何も残りません。
周囲に気を配り協力して満開の花を咲かせるようにという高次元の存在からのメッセージとなります。
桜のスピリチュアルパワーとは?エネルギーを受け取るとどうなる?
桜には「純潔」や「精神美」と言った花言葉があります。
スピリチュアルの観点からもこれに類似したパワー・エネルギーがあると考えられており、桜からは癒しのエネルギーや精神的成長を促すエネルギーを受け取ることができます。
そのエネルギーの受け取り方ですが様々なものがあり、人それぞれに見合った方法があるようです。
見る
最も簡単な手軽な方法です。
なんとお花見をするだけで桜の持つ強大なエネルギーを受け取ることができます。
楽しい気分でお花見をすることは大切ですが、桜からのエネルギーを分けてもらうことが目的の場合はアルコールの摂取は控えてください。
せっかくのプラスのエネルギーがアルコールに流されてしまう場合があります。
香りをかぐ
桜の花びらの香りを嗅ぐことでも桜の持つスピリチュアルパワーを受け取ることができます。
お花見に行く時間がない方や、近くに桜が咲いていない方でも近所の花屋に売っている切り花で桜のエネルギーを感じることができます。
部屋が桜の香りで満たされることで癒しの効果をより大きく感じる事ができるでしょう。
食べる
桜に限らずですがエネルギーを受け取る方法、吸収する方法として最も効果的なのが食べることです。
自身の体内に取り込むことでダイレクトにエネルギーを感じることができます。
桜は桜餅が有名ですが花びらを塩漬けにすることでも食べることができます。
代表的な3つの方法を挙げましたが、基本的には外的な物からエネルギーを受け取るには五感を通すことが大切です。
目で見て・耳で聞いて・舌で味わい・鼻で匂い・皮膚で触れる。
五感を研ぎ澄まし感じ取ることでその物体の持つ本来のオーラやエネルギーに触れることができます。
さらに一歩踏み込むと第六感で感じる事が必要になってきます。
桜と縁起について、桜は縁起が悪い?
基本的には日本では昔から桜は縁起物であると考えられてきました。
現代でも春の訪れを知らせ吉兆の象徴であると言われ神聖な植物として大切にされています。
「さくら」の言葉の由来として神霊を表す古語の「さ」に座るを表す「くら」で桜と名付けられ、神様が宿る樹木という一説もあるほどです。
しかし、桜は死生観も暗喩していると言われており「生」と「死」の両方の側面を持っています。
スピリチュアルの世界でも同様であり、基本的には「新しい事への変化」や「癒し」の意味を持っていると考えられていますが、メッセージを受け取る側の状況次第では桜も縁起が悪くなってしまいます。
人間関係の希薄を知らせるものであったり自身の潜在意識との乖離を表現する場合もあります。
桜の縁起については五感を研ぎ澄ませ第六感で何を感じ取るかが重要になります。
桜の花言葉
桜の花言葉は主に下記の3つになります。
桜の品種ごとにそれぞれ花言葉はありますがここでは「桜」という枠で代表的なものを紹介します。
① 精神の美
桜は満開の姿はもちろんですが、その散る姿さえも美しいと考えられてきました。
日本人に中にある武士道精神とリンクするところもあり、散り際の美学・有終の美ということも連想させます。
② 優美
まさに桜が満開に咲き誇る姿そのものを表しています。
奈良時代・平安時代から続くと言われるお花見文化も桜の優美さを愛でることが風情とされてきたからです。
春を彩る桜に相応しい花言葉です。
③ 清純
桜は「清純」という花言葉も持っています。
古来より桜は神様が宿る神聖な樹木であると考えられていたため、清らかで純粋であると表されたのかもしれません。
スピリチュアルの観点からも桜には癒しや邪気払いの意味があると言われており精神の回復や心身の癒しに用いられることもあります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
この記事では「桜のスピリチュアル意味」のテーマのもと日本の国花にも指定されており、知らない人はいないであろう「桜」についてスピリチュアルの観点からも詳しく紹介してきました。
日本最古の書物と言われる古事記にも桜は登場しており、お花見文化も奈良時代から続いているものと考えられています。
この様に日本と桜の関係は非常に古く、そして深い関係にあることがわかります。
桜は春の訪れや吉兆を表すものでありますがその反面、死生観を暗喩させるものでもあります。
日本人は満開の桜が咲き誇る姿から一斉に潔く散りゆく姿を見て、生から死までを連想しているのです。
スピリチュアルの観点から見ても桜は大きなプラスのエネルギーを持ち、見る人々に幸せや癒しを与えるものであると同時に、自身の潜在意識と向き合うことを促す注意メッセージや協調性の大切さを説く一面もあります。
桜にまつわるできごとは感覚を研ぎ澄ませ、共感覚でそのメッセージを受け取ることで真なる意味を理解することができるはずです。
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