一説によりますと、水晶は１mm成長するために、100百年かかるといわれています。
私たちの髪の毛は、１年に30cmほど伸びるといわれていますから、
水晶の成長に必要な時間を考えると、驚いてしまいますね！
水晶は、科学的にいうところの、酸素と二酸化ケイ素という２つの元素から成り立つ、地球の分身です。
そんな大自然の産物ともいえる水晶を身につけることができるなんて、
私たちはとても恵まれていますね。
鉱物界・パワーストーン業界では、
水晶のブレスレットは、最もシンプルで、オーソドックスなアクセサリーであり、お守り(アミュレット)です。
多くの人が既製品を買ったり、自分で作ったりして、
水晶の魅力を楽しんでいるわけですが、
やはり気になることといえば、「効果」「効能」です。
結論から言いますと、効果や効能は「相対的には」有ります。
なぜ「相対的」という形容詞がつくのかといいますと、
物質だけでなく、あらゆる事象に対しての私たちの意識や思考、感情、
または場所や環境などが、「無かったこと」にする場合があるからです。
今回の記事では、水晶のブレスレットの効果があるという概念を採用し、実際に効果・効能を体感できる７つの理由をご紹介していきます。
注意点としては、効果・効能が確実に、理性的・論理的に体感されるべき、という主張ではなく、あらゆる物質にはエネルギーがあり、私たちにはそのエネルギーを体感する力(感性)がある、ということを強調させていただきます。
水晶のブレスレットの効果とは？
水晶のブレスレットの効果・効能は、実に様々です。
あらゆる変化や気づきを総括して、「万能の力」と称されることもある水晶ですが、水晶が持つ基本的なエネルギーは「純化」です。
「純化」とは、純粋な態度や作用を働きかける、という意味です。
言い換えれば、「包容力」や「包み込む力」、「慈愛」となるでしょうか。
水晶の色の種類は、透明なものをはじめ、赤・黄色・紫色・濃淡黒色・ピンク色・黒色・緑色など多岐に渡ります。
透明であればあるほど、他・外部からの影響を受け入れますので、
水晶が持つ「純粋さ」は、大変重要なポイントといえます。
この記事では、
水晶のブレスレットに期待してください！という内容ではありませんが、
自然の化身である水晶にある、潜在的なエネルギーをご紹介し、
またそのエネルギーの影響力をどのように捉えればいいか、ということをお伝えしていきたいと思います。
万能の石と称される水晶には、以下のような効果・効能が挙げられます。
- 浄化作用(人・物・場所)
- 守護・魔除け
- 潜在能力の開花
- 他の石を高める相乗効果
- 生命力を高める
- 調和の働き
- 無意識の領域へのアクセス
- 精神の安定
水晶は決して掃除機や願望実現装置ではありません。
水晶は天然の地球の資源であり、純粋性の象徴です。
あなたもきっと水晶を手にしたことがあるでしょう。
ですがあなたはどれだけ「純粋に」水晶と向き合ってきましたか？
今回は思考と身体、意識、魂すべてに働きかけるような、水晶の潜在能力(エネルギー)に気づくための７つの観点をご紹介していきます。
１．歴史的観点
歴史的観点においては、水晶のブレスレットがいつの時代から身につけられていたのかは定かではありません。
あなたがイメージする水晶のブレスレットは、丸玉に加工された腕輪ではないかと思います。
この丸玉に加工された水晶のブレスレットは、
1980年代から始まったといわれているパワーストーンブームから見かけるようになりました。
実際のところ、世界中で、大昔から鉱物を用いた装飾品が発掘されていますので、加工技術が整っていなかった時代は、水晶の原石を連ね、お守りにしていたのではないでしょうか。
現代のように、物資の流通が簡単では無かった時代、
国や地域毎に採掘される鉱物は、大変貴重とされ、権威と美しさの象徴とされていたことでしょう。
旧石器時代の人類は、現代人の私たちの暮らしとは全く異なった意識で生きていたはずです。
黒曜石(オブシディアン：溶岩由来のガラス)を矢じりに用いた、という話があるように、最初のうちは、鉱物は武器として使われていたことが分かっています。
そのうち自然信仰(アニミズム)やシャーマニズムの概念や観念が生まれ、鉱物が使われるようになり、水晶もまた、その他の鉱物や宝石と同様に活用されてきたのでしょう。
私たちが一般的に持つ鉱物のイメージは、
「鑑賞用」であったり、「嗜好品(コレクション品)」やファッション、
効果や効能を期待した開運アイテムだったりします。
ですが「鉱物とは何か？」という原点に立ち返った時、鉱物は地球という１つの生命体(惑星)から生まれた物である、という答えに行き着きます。
それをどのように捉え、活用するかは、時代によって異なり、現代では情報が錯綜しながらも、人々が共通認識として持つものは、「何かしらの力がある」という感覚です。
水晶に関する記述がなされた最初の書籍は、１～２世紀頃に刊行された中国の「神農本草経」といわれています。
その書物の中で、
白石英を「指ぐらいの太さで、削ったような六角柱の面を持っており、
白く透き通っている」と説明されていますが、
「水晶」という言葉はまだ生まれていなかったため、
水晶の存在を指し示すだけに留まったようです。
明の時代、1596年頃に李時珍が「本草綱目」を執筆し、
「六角の面を持つ、透き通ったもの」として水晶を説明しています。
また李時珍は、水晶を「水精の別名」と説明し、
水精とは「白く透き通った塊状のもの」を意味します。
ヨーロッパでは、紀元前371～287年に活躍した哲学者・テオプラストスが「クリスタル」という言葉を初めて用いたといわれています。
水晶は英語で「クォーツ」と呼ばれ、この言葉は16世紀頃に生まれ、
18世紀になって普及したといわれています。
尚、クォーツは水晶そのものを意味し、クリスタルは美しい鉱物・天然石の多くを示す広義的な言葉になりました。
日本では、平安時代に深根輔仁が薬の書物「本草和名」の中で紫石英を紹介したとされています。
また江戸時代の中期（1709年）に、
草学者、儒学者だった貝原益軒が「大和本草」という薬辞典の中で、
「水晶」と「石英」の説明を真逆にして伝えたとされています。
現在の日本では、水晶は「透き通ったもの」、石英は「塊状のもの」という意味で浸透しています。
筆者もそのように理解していたので、正直なところ驚きました！
そして日本では、神功皇后が水晶を活用し、
日本史における最初の人物ではないかといわれていますし、
水晶の長い数珠をお守りを戦場に持ち込んだ歴史上の人物では
武田信玄が有名です。
歴史的な人物が活用していた事実は、
確かに権威性を象徴しますが、水晶そのもの力の証明にはなっていないのでは？と思われるかもしれませんね。
ですが、ここで重要なことがあります。
それは「委ねること」と「確信すること」です。
委ねることとは、自分にできることはやり切った上で、
自分にはどうしようもないことは、天の意に任せる、という意味。
また確信することは、
違う表現をするなら「知っていること」と表現することができます。
それが体験的な確信によって、
過去の記憶や感情、経験を紐づけ、目の前の現象や対象物に意味を持たせることを意味します。
そのため「火事場の馬鹿力」という潜在能力の発揮の他、
単なる他力本願ではない、自分自身は大自然の力や見えない働きによる「加勢」を受けるに相応しい、という自己肯定感に対して、
水晶はサポートしてくれるのでしょう。
何はともあれ、身につけるものを大切にすることは大前提となりますね。
ここまで水晶や石英、クォーツやクリスタルといった言葉を並べてきましたが、そもそも水晶ってどこから来たの？と疑問に感じませんか？
２．物理(鉱物)的観点
水晶に関して、学術的なハイレベルな内容ではなく、
この記事の冒頭で「水晶は地球の分身である」と表現した理由をシンプルに説明させていただきます。
理科や物理が苦手な人であっても、
分かりやすくまとめていきますのでご安心ください。
まず、地球という惑星は、球体に近い形状をしています。
地球は何からできている？
その形状は複数の層から成り立っています。
- 中心部：内核
- 外郭
- 下部マントル
- 上部マントル
- 地殻(地表)
私たちは、最も外側にある地殻(地表)の上に住んでいるわけですが、
この地殻上に存在している物質の元素の74%は、
酸素とケイ素(珪素)といわれています。
水晶は何からできている？
水晶は、酸素とケイ素(ケイ素)が結合した二酸化珪素(SiO2)の結晶体です。
私たちは水晶の成分の上に暮らしている、というのは言い過ぎですが、
水晶という鉱物は、地球上で最も発掘量の多い鉱物なんですね。
ですから水晶は日本を含め、世界中で採掘されます。
そもそも、あらゆる物質は元素からなっていますので、
環境や条件によって、様々な鉱物が生まれます。
水晶は、最初から結晶体として生まれるわけではありません。
地球の内部(内核)は高温・高密度の環境です。
地殻変動のような大きな変化が起きた時、
地球内部から外側へと、高温の熱水が漏れ出していく過程で、
地殻までの層に存在する元素と接触します。
元素と接触した熱水は、地殻変動の圧力によって地表へと押し上げられ、
地表へと近づくにつれ、熱水は冷えていきます。
液体である水は、０度から氷り始めますが、
地球内部から地殻(地表)にまで上がって来るまでの時間は一瞬とは限りません。
また熱水と接触した二酸化珪素が、そのまま水に溶け込んでいられなくなった時に、水晶という結晶体が生成され始めます。
地球の大規模な運動により、水晶の種が作られ、
地殻(地表)に近づいていき、それぞれの環境化において姿が作られていく、ということですね。
ですから、水晶は地球の分身であると言っても大げさではないのです。
二酸化珪素が溶け込んだ熱水の冷える速度(時間)が早ければ、
小さな結晶体となり、
冷える速度(時間)が遅ければ、大きな結晶体へと育ちます。
水晶は、土地にしっかりと繋がっている状態で見つかることもありますし、
地表の下に隠れていることもありますし、
地殻変動によってできた洞窟などで発見されることもあります。
大きな結晶体ほど、広大な土地における、
大きな地殻変動と長い年月をかけた生成状態にあった、といえるでしょう。
そのため最古の水晶は？という疑問は、今でも明らかになっていませんし、
どの国・地域の人々が、最初に水晶を見つけたのかも定かではありません。
目に見えていない、発見されていないだけで、
水晶がすぐ近くに隠れていた、と考えるとロマンを感じますね。
水晶の形
水晶は、地表から生えるように咲く花のような形を思い浮かべることが多いと思います。
ですが水晶の形は実に様々です。
石英という名称がピッタリの巨大な水晶もあれば、
繊細で細い結晶を多く持つ水晶もあります。
私たちがよく目にする水晶は、透明度がある結晶や、内包物(インクルージョン)が入っている結晶だったりしますが、
いわゆる「見栄えのいい結晶」かもしれません。
水晶をどのように扱うかは、趣味嗜好だけでなく、
その人の環境に左右されます。
水晶が持つ「形」という器を通して、美しさに魅了される人は、
鉱物ハンターや鉱物コレクターと呼ばれますが、
マニアックな扱いでなくても、
水晶はインテリアや贈り物にも重宝されます。
日本では「形霊(かただま)」といって、
形そのものに力がある、とされていますし、
世界中でも「幾何学」には力があるとされています。
水晶を含めた鉱物・天然石を使用したブレスレットの種類は、
丸玉やスターカット、ハニカムカット、四角にカットされた玉など、
作り手(加工する人)や、身につける人の感性によって様々です。
ここで重要なことは、
地球が生み出した水晶に人の手が入ることで、
元々水晶が持っていたエネルギーに、
人のエネルギーが加わる、ということです。
言ってみれば、水晶を含めたあらゆる鉱物は、
自然界の中でホームレス状態で存在しています。
地球そのものが住居なので、ホームレスではないのですが、
「ありのままの姿」や「裸のまま」という佇まいから、
人間に形や役割、意味づけを与えられることによって、
鉱物は新たな力を得ることになります。
水晶に力はあるのか？という命題についてですが、
あらゆるものにエネルギーは存在します。
ですから野生の水晶に特定の姿を与え、
持ち主・パートナーとの出会いは、
水晶(のブレスレット)にエネルギーの方向性を与えることになるのです。
水晶には個体差はありますが、
私たちが自分の趣味嗜好によってオシャレをするように、
水晶も、与えられた姿や生まれ育った環境によって「個性」が生まれ、
私たちが感覚的に捉える効果・効能は、千差万別といえるでしょう。
３．思考的観点
私たちの歴史は、元々存在していた物で、且つ、その存在の正体を究明することを繰り返しています。
ただ物質の構造や機能(働き)などを知らない方が、
単純に活用したり、愛着を持つことができる、ということもありますし、
知ったからこそ他の方法に転用することができます。
科学的な見地から、「有る」状態を「無い」状態にすることもできれば、
精神的な見地から、「無いかもしれない」状態を「有るかもしれない」状態にすることも可能なわけですから、物事の本質は白黒ハッキリしているとは断定することができません。
ですが、現代の私たちは理性(思考)で納得しようとする癖がありますので、科学的見地や権威的な意見を参考にしようとします。
この癖や習慣は、損得勘定や機会損失の回避のために自然と行ってしまうもので、善悪の判断でジャッジする必要はありません。
確かに科学的な裏付けがあった方が安心しますものね。
ただ１つ重要な点があります。
脳科学的にいうと、脳には「網様体賦活(RAS)」という部位があり、
この部位が、自分に必要な情報の９割以上をカットし、
脳の処理を軽減している、という事実があります。
私たちの五感は、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚により、
外部環境からの情報を受信していますが、
本当のところは、慣れ親しんだ情報だけをピックアップし、
その他の情報(可能性)をカットアウトしている、ということなんです。
私たちは視覚から多くの情報を受け取り、
意思決定を行っていますので、視覚に対して絶大なる信頼を持っています。
ですが身体の全身を覆う皮膚は、あらゆる刺激(情報)を受信していますし、
嗅覚は外部情報を最も早く脳に伝えるともいわれています。
もし私たちが視覚だけに頼って、現実を見ているのであれば、
多くの可能性や変化を見逃している、ということになりますね。
水晶の話に戻りますが、水晶という物質は、長い年月をかけて育ち、
人の手によって加工されることによって、ブレスレットになります。
私たちが理性(思考)で、水晶の働き(効果・効能)を断定・制限している可能性はないでしょうか？
鉱物やパワーストーンなんて、眉唾に違いない。
シャーマニズムやオカルトなんて、妄想に違いない。
こういった判断やジャッジは、
今までのあなたの常識を守るために大いに役立ってくれますが、
それと同時に、効果や効能を体感する機会を見逃すことにも繋がります。
面白いことに、水晶のブレスレットを身につけて日が経っていく毎に、
水晶の表情(見た目)が変わることがあります。
虹(レインボー)が出ることもある、なんて信じられないかもしれませんね。
ですが私たちがPCやスマートフォンを持つ以前には、
今の暮らしのような便利な暮らしは想像することはできませんでした。
逆説的になりますが、
機械や物理的な情報に過剰に慣れてしまった私たちが、
昔から私たちの歴史と暮らしの傍にあった水晶に、
何の効果や効能も無い、と判断するのは早計ではないでしょうか？
水晶は昔から地球上にあり、
水晶のブレスレットを身につける人はこれまで沢山いましたし、
現在でも水晶からの恩恵を受けている人がいます。
私たちが思考を使う時、
その大元は過去の経験則や概念を参考にしています。
言い換えるなら、自分が体験したことがないことは「知らない」のです。
少し強引な表現になってしまいましたが、なぜ水晶のブレスレットに効果や効能が無いと言い切れるのか、それこそ誰もが納得がいく説明ができるのか、ということが、思考的観点でお伝えしたかったことです。
私たちは自分が見たいように現実(常識)を見ています。
それは自分が見たくない現実(可能性)を排除する、ということです。
言い換えれば、自分の常識という物差しや価値基準を正当化したい、という無意識の働き(ホメオスタシス)となります。
ここでの大きな気づきは、水晶に力がある現実があっても誰も困らない、ということです。
水晶のブレスレットや原石を手に持ったり、身につけたりして、
何の思考も働かせない時間を持って、微細な変化や体感を感じられるあなたになる時、きっとあなたは水晶と何かしらの交流ができるのではないでしょうか？
そういった交流は、相互作用によって成り立ちます。
ですがやはり私たちは他者をコントロールしたり、変えたりできないように、自分の振る舞いや態度、意識や行動、習慣を変えることで周囲(現実)が変化していきます。
時々向こうからのアクションで気づきを得ることもありますが、
重要なことは、あらゆる可能性に対して余地を残す余裕なのではないかと思います。
あなたが何も言葉を返してこない物質に対して、
愛着を持つ時、その物が持つ魅力が見えてくるものです。
それは美しさや可愛さ、整っていないけれど、
歪さがあるからこその愛着として、あなたの心の琴線に触れてきます。
４．美的観点
鉱物界・パワーストーン業界では、
「石好きは水晶に始まり、水晶に終わる」という謳い文句があります。
自然界がもたらす美しさは、多くの人の心を捕らえ話さないことを表現しているわけですが、実際のところ、水晶ほど持ち主や外部環境に呼応する鉱物はありません。
私たちが目に映るものに「美しさ」を感じる時、
「心」に変化が起こります。
「琴線に触れる」という表現がありますが、
私たちの琴線に触れるものは、物質だけに限られません。
例えば音楽や歌は、解析や分析はできたとしても、
聞こえるとはいえ、実体が無いように感じてしまいます。
また映像や画像も、私たちの脳が認識しているだけで、
実体が本当にあるのか？というと、断定できそうにはありませんよね？
鉱物や天然石が持つ「美しさ」は、
唯物論的に捉えることも、唯心論的に捉えることもできます。
「綺麗」や「可愛い」、「美しい」、「不格好だけど好き」、
といった情緒・表現は、
私たちの内的で、個人的な真実という感動を表現します。
誰が何と言おうと、あなたが心惹かれるならば、
あなたと出会った水晶は、あなたにとっての美しさの化身です。
水晶は地球の化身であり、子どもで、
私たちがご縁のある人と出会うように、
あなたの目に留まる水晶も、きっとあなたに出会うことによって、
自然界に溶け込む生き方から、
人間と供に感応する生き方ができるようになります。
水晶の美しさの定義や解釈は十人十色です。
ですが、一般的に引き合いに出される「美しさ」を挙げたいと思います。
- 透明度
- 大きさ(サイズ)
- 内包物(インクルージョン)の有無
- 自然のままの形
- 加工後の形
水晶の構造は、３種類あるといわれています。
１つ目は、他形結晶と呼ばれる、外部からの影響を受けたために、
本来の成長ができなかった水晶です。
２つ目は、石英と呼ばれる、結晶面を持たない塊状の水晶。
３つ目は、白形結晶と呼ばれる、六角柱上に育った水晶です。
中国の文献をご紹介した際、
中国と日本では石英と水晶の定義が真逆であることをお伝えしましたね。
どちらの名称がどちらを指すか、ということは、
美しさを考える上ではそれほど重要な問題ではありませんが、
鉱物マニアやマニアックなお店の人と話をする時は要注意かもしれません。
水晶の種類によっては、見た目・表面的に、強烈なインパクトを与えたり、
逆に素朴さに心が惹かれてしまうこともあるでしょう。
水晶の歴史が長いことは既にお分かりいただけていると思いますが、
水晶の形状の豊富さには大変驚かされると思います。
以下に、水晶の形状の種類を挙げました。
- シングルポイント(単結晶)：六角柱に伸びた１本の結晶
- ダブルターミネーテッド(ダブルポイント・ＤＴ)：両端の先端部が尖っている水晶
- クラスター(群晶)：複数の単結晶があt待った結晶体
- ツイン：２つの単結晶が並んで育った水晶
- タントリックツイン：１つの根元から育ち、先端部分がハッキリと別れている水晶
- ソウルメイト：先端部分が同じ大きさのツインの結晶
- レーザー水晶：先端部分が小さく、先端に向かって細長い形状をした水晶
- カテドラル水晶：大聖堂を思わせるような外観をした水晶
- キャンドル水晶：中心となる水晶ポイントの表面に小さな結晶が負うように生えている水晶
- セプタークォーツ(松茸水晶)：先端部分がキノコのような形をした水晶
- タビュラークリスタル(タビー水晶)：水晶の６つの面のうち、向かい合った２面が広く、先端が平たい板状の水晶
- ジェネレーター：６つの面が１つの頂点で交わり、面の大きさがほぼ同じ大きさの水晶
- ファーデン水晶：糸のような白いラインが入った水晶
- 曲がり水晶：全体的に曲がっているような形状をした水晶
- 貫入水晶：内部に別の水晶が貫通している水晶
- セルフヒールド：成長過程で破損した部分を自己修復した水晶
- スケルタル(骸晶)：結晶内部に空洞ができ、骨格が透けて見えるかのような層状の形をした水晶
- 成長干渉水晶：外部からの影響により成長が阻害された水晶
水晶の形状をご紹介した理由は、水晶のブレスレットが作られる時、
結晶のどの部分が使われたか、ということをお話したかったからです。
水晶に限らず、あらゆる鉱物・天然石の加工は、
そのままの姿に価値を感じる場合と、
「磨けば光る」という場合、
はたまた個人の志向によって実験的に加工される場合と、様々です。
加工に不向きな結晶は除外されますが、
結晶のままだからこそ価値がある、と思われる水晶を、
敢えてブレスレットにする、という方もいらっしゃいます。
水晶は世界中で採掘され、また流通していますが、
どのような場所で採れ、どこを経由し、誰が加工し、
誰を経由してあなたの元に届くのか、を厳密に知ることは簡単ではありません。
そのため水晶の発掘や管理をしている人や会社とコネクションがあり、
直接取引をしているような方から水晶を迎えると、
詳しい情報を教えていただけるでしょう。
あまり信じたくないことではありますが、
天然石や鉱物、宝石は、ブランド品などと同様に、
「偽物」や「まがい物」、「人工物」が紛れていることが少なくありません。
人工と天然の差は、大自然から生まれた生命体であるかどうか、ですが、
「美しさ」という意味では、あなたの目をごまかすこともあるでしょう。
ただ人工物であっても、化学反応を伴って結晶化(固体化)した物にも、
特定・固有のエネルギー(周波数)がもたらされる可能性もありますので、
美しさと本物志向が、絶対的に釣り合うとも限りません。
特にブレスレットに加工されたもので、
産地や使用された水晶の部位などが完全に把握・説明される場合はほとんどありません。
ですから「何を選ぶか？」は、あなたの心次第となるでしょう。
あらゆる物は固有のエネルギーを持っている理由は、
生育環境や加工工程、形状など多岐に渡りますが、
「なぜか分からないけれど気になる」や「目が合った！」
という印象はとても大切です。
そういった体感・体験は、美しさをより補強してくれますし、
あなたの個人的な美意識の一旦を教えてくれるでしょう。
私たちは誰もが、頭で考え、理性が大事だと思い込んでいます。
また私たちは、常に「快」と「不快」のどちらかで物事を判断していますし、過去の経験という個人的な物差しだけを頼りにしがちです。
かと思えば、人の意見やお店のキャッチフレーズに流されて、
自分の感性や心の声を無視してしまうこともありますので、
「あなたの美しさ」に見合う水晶を選んでいただきたいと思います。
私たちは結局のところ、「心で生きる存在」なのですから。
５．観念的観点
水晶は「水が氷っても溶けない物質」という意味合いで、
「水精」と呼ばれることもあったそうです。
人間にとって、言葉は概念や観念を表現するためのツールですが、
日本語ほど、事象や存在を表現するために言葉を編み出した民族はいないとされています。
日本には「言霊学(ことたまがく)」と呼ばれる学問があります。
難しいことは説明できませんが、
言霊学では、「人は心という宇宙を持って生きている」としています。
一部の科学の分野では、
人間の脳のシナプスの構造と、宇宙を解析したデータが似通っている、
と提唱している人がいるそうです。
私たちは毎日何かしらの感情や情緒を感じていますが、
自分の身体の外に世界があり、
自分と影響し合う対象があるからこそ、
私たちの人生や人類の時代は常に前進しています。
先ほどの美的観点の項で、水晶を選ぶ時に最も重要なことは、「自分の心」とお伝えした理由は、効果や効能、形状や外見の美しさに限らず、
水晶が内包している個性やエネルギーが、
あなたにとって必要であることが分かるのは、あなたしかいないからです。
あらゆるものは元素でできていますが、姿かたち、役割は異なります。
ですが余計な常識や概念を取り払ってみると、
私たちが求めているものは常に「喜び」や「安心」です。
水晶は地球が産んだ美しい結晶体ですが、
最小単位で見れば、私たちと同じ元素でできていますし、
更に言えば、素粒子で成り立っている者同士。
言葉を使っての意思疎通ができない相手に対して、
私たちができることは、「心をオープンにすること」です。
だって、心を持っているのが私たちだけとは限らないのですから。
あなたが必要な水晶も、あなたが欲しがる水晶も、あなたが求めている水晶も、すべてあなたの心が教えてくれます。
「心の声を聞く」や「すべては内面にある」といった言葉は、
願望現実や成功法則だけに限りません。
あなたが身につけるべきものや、傍に置くべきものは、
あなたの心を満たしてくれるものの方が、きっと幸せですから。
６．量子力学的観点
これまで沢山の角度から、水晶にエネルギーやパワーがあって当然だ、
というような説明をしてきました。
現在では、仮想現実(VR)について盛んに議論され、
一般大衆としても、大きな興味関心を抱かずにはいられません。
また元素を細分化することで、あらゆる物質が素粒子でできていることが証明されていますね。
量子力学の分野では、
物質が観測されている時に粒の振る舞いをし、
観測をされていない時は波の状態にある、としています。
またすべての物質を成り立たせている元素や素粒子は、
常に振動している、とされています。
この震えや振動、響き、周波数といったものが、
物質が持つ固有(特有)のエネルギーといえるのです。
水晶の形状や透明度は、物質のエネルギー(振動)が反映された結果であり、
そのエネルギーの感じ方は、身につける・傍に置く人によって認識されます。
水晶の効果・効能、または影響は、
認識(観測)する人がどのような概念(条件付け)・観念(思い)で水晶を扱うかによって、更に違いが出るでしょう。
水晶は、地球上に最も多い点在する物質(鉱物)であり、
私たちを含めたあらゆる生命と親和性を持ちます。
あなたが水晶に対して肯定的な心持ちで向き合い、
あらゆる物質にはエネルギーや個性があることを前提にとし、
この世は物質的な作用や働きと同時に、非物質的な作用や働きもあることを受け入れることができれば、
あなたとご縁がある水晶は、些細な閃きかもしれませんし、
はたまた、強烈な気づきを与えてくれるでしょう。
仮想現実(VR)やシミュレーション仮説は、
何も科学的・物質的な概念や思考だけが優れている、としているわけではありません。
むしろ「見えていること」や「当たり前だと考えていること」を凌駕するような、世界の真相や実体は、目に見えないことにあるのだと、教えてくれています。
ゲームやVRの世界観が発達し、五感の再現を高めていくとしても、
あなたという存在は、身体を持ち、理性と心で人生という物語を生き続けています。
そんな人生を支えてくれるパートナーとして、植物や動物と同じように、鉱物である水晶も力を貸してくれます。
「目に見えること」以上に、「体感することができる喜び」を水晶と向き合うことで感じていただきたいと思います。
７．スピリチュアル的観点
最後に、スピリチュアル的観点から水晶についてお話したいと思います。
スピリチュアル/スピリチュアリティとは、
「物質がすべてではない」や「精神性」、「魂」という概念を肯定しつつ、
身体という器を持って生きるあらゆる生命体(存在)は、
神秘的で、目に見えない大きな働きによって生かされていることを伝えています。
スピリチュアルなこととは、何も非現実的・妄想的なことに限られませんし、シャーマニズムや心霊現象の専売特許というわけでもありません。
むしろ理性と心を持ち、意識を持って生きている私たち自身自体が、
スピリチュアルな存在です。
さて、スピリチュアルとは「精妙さ」や「霊性」、「魂の働き」といった言葉で表現されます。
身体という物質、いわば乗り物に乗っている私たちがスピリチュアルであるならば、あらゆる生命体もまた、スピリチュアルです。
私たちがいくらビルや機械に囲まれていようと、
地球という生命体の上に生き、またその地球も宇宙の中を進んでいますので、あらゆる物質・存在が、大いなる働きの中で生命の営みを送っています。
水晶をはじめとする鉱物は、自然界における最初の物質です。
なぜなら鉱物は、素粒子や元素の集合体であり、結晶体だからです。
鉱物は決してアクセサリーやコレクション品だけの価値に留まっているわけではありません。
天然の水晶からヒントを得て、人工水晶を活用した時計や、
鉱物を粉末状にして薬にしたり、鍋に転用したり、
銅・鉄・金をはじめ、工業的に使用されている鉱物は数えきれません。
鉱物は、地球の資源であり、
地球を活かすために準備された第１次的な存在なのです。
スピリチュアル的には、まず鉱物界をベースに、植物界、動物界、人間界、高次の世界という風に分類します。
どの階層が優れているか？という判断は必要無く、
「必要だから存在している」というありのままの見方を採用してください。
スピリチュアル的観点では、地球は大きな水晶(生命体)であるとし、
私たちもまた、意識を持った水晶(存在)であると定義する人もいます。
なぜなら量子力学的観点の項でお伝えした通り、
あらゆる存在は、固有のエネルギーを持っていて、
何１つ、誰１人として、不必要な存在はなく、
影響力の違いはあれど、必ず大宇宙という１つの大きな生命体に貢献しているからです。
鉱物としての水晶に、人間が手を加えることでアクセサリーが仕上がります。
そこには歴史的観点も、物質的観点も、思考的観点も、美的観点も、観念的観点も、量子力学的観点も、スピリチュアル的観点もすべて内包されます。
「本来の力以上のエネルギーを与える」という前提でなくても、
ブレスレットに加工される水晶は、新たなエネルギー(振動)を得ます。
それは少しの感情の乱れや鬱滞、場の乱れなどに打ち消されることはありません。
もちろん植物や動物、私たちのようにお手入れは必要です。
スピリチュアル的に、最も生命体を活かす方法は、
「絶対的に大丈夫である」という確信です。
不平不満や愚痴、否定、拒絶ばかりされていて喜ぶ人はいません。
私たちだけでなく、食物や動物でさえ、私たちの言葉や感情、意識に影響されます。
もしあなたが、ご縁があって水晶のブレスレットを迎えることになったなら、「この水晶は私と供に幸せを体験してくれる」という気持ちを持ってください。
期待ではなく、引き出すことが最善の道！
水晶のブレスレットの効果は、プラシーボ効果や思い込み、常識や他人の決めつけを超えたところにあります。
私たちの幸せや喜びは、必ず「安心感」や「信頼感」があってこそ成り立ちます。
あなた自身の心が反応する水晶を見つけてください。
また毎日水晶を気にかけてあげてください。
時には心の中でお話してもいいですし、声にしてもいいですから、
あなたが自主的に愛情表現をしてください。
水晶が持つ効果・効能は、あなたが引き出すところも多いものです。
大自然や地球、大宇宙の神秘を感嘆すると同時に、
感謝の気持ちを持ち、平凡な日々の中に、沢山の幸せがあることに気づいてください。
水晶は、あなたの幸せや安心感に気づかせてくれる素晴らしいパートナーになり得ます。
水晶を大切にすることは、地球を大切にすることと同じです。
またあなたが自分以外の物(人)を大切にできる時、
あなたは光を放つ立派なクリスタルなのですから。
今回は、水晶のブレスレットの効果・効能について、
７つの観点から解説させていただきました。
単なる鉱物的・スピリチュアル的な話に留まらず、
また水晶に限らず、多くの事柄に紐づけできるように
沢山の表現を盛り込みました。
少しでもあなたの心の琴線に触れましたら幸いです。
あなたが素晴らしいクリスタルと出会えますように。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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