最近よく聞くようになった、スフェーン。2022年からは7月の誕生月石にも制定されました。元々はレアかつ取り扱いが難しいがとても美しく輝くジェムストーンであったスフェーンですが、近年ではパワーストーンとしての人気も高まっています。今回は強い波動を持つスフェーンについて、まとめました。
スフェーンってどんな石?
スフェーンとは
スフェーンとは、宝石としても重宝される美しい鉱物。光を照り返し輝くのに必要な分散率がダイヤモンドよりも高く、「ダイヤモンドより輝く」として人気があります。ファイア効果や強い3色の多色性を持つことでも有名ですが、ジェムランクのものは少ない上に加工がとても難しいことでも有名。そのため、ダイヤモンドアクセサリーほど多く流通していません。希少価値が高く美しいにも関わらずジュエリーとして加工するより原石のままで楽しむコレクターも多いほど、手に入りづらい上に繊細な鉱物なのです。パワーストーンとして流通しているものはジェムランクのものほど透明感がないため、ファイア効果が見られないものも多くあります。
スフェーンは、カルシウムとチタンを主成分としたケイ酸塩化物。組成式はCaTi[O|SiO4]で、火成岩、熱水鉱床、変成鉱床からまれに採掘されます。塗料や顔料としての利用や、地層の年代を調べるフィッショントラック法にも用いられることもあります。
スフェーンの名前の由来
スフェーン(Sphene)の語源は、ギリシャ語で「くさび」を意味する「スフェノス(Sphenos)」です。スフェーンの結晶の形がくさびの形に似ていることが由来です。1801年、ルネ・ジュスト・アユイ氏(Rene Just Haüy)によって名づけられました。アユイ氏はレアストーンとして知られるアウインの語源となったフランスの鉱物学者です。
実は、スフェーンの鉱石名は「チタナイト(Titanite)」といいます。スフェーンとはあくまで宝石名で、正式な鉱物名はチタナイトなのです。チタナイトとしての命名時期はスフェーンよりも古く、1795年にマルティン・ハインリヒ・クラプロート氏(Martin Heinrich Klaproth)が名づけました。クラプロート氏はドイツの化学者で、元素チタンの発見者でもあります。
チタナイトはチタンを多く含むことが語源で、チタンの含有率が高いものほどブラック寄りのカラーとなります。ジェムストーンやパワーストーンとして流通しているスフェーンがブラックではなくイエローグリーンなのは、チタンの含有率が少ないから。ルックス重視のジェムストーンやパワーストーンに、チタンの含有率が多い石は不適切なのです。
このことから、ジェムストーンやパワーストーンになるようなものをスフェーン、そうでないものをチタナイトと呼んで区別する慣習があります。実は、1982年にスフェーンという名前は国際鉱物学連盟によって一度は廃止されました。しかし、ジェム業界では長らくスフェーンという名前で流通してきたため、現在でも鉱物名のチタナイトではなく宝石名としてスフェーンを使用し続けています。同じ石でも、チタナイトと呼ばれるものは工業用、スフェーンと呼ばれるものはジェムストーンやパワーストーンといった風に分かれているのです。
スフェーンの和名・別名
スフェーンの和名は「楔石(くさびいし)」。スフェーンの語源である、「結晶がくさびの形をしているから」という理由をそのまま流用しています。
また、鉱物名のチタナイトを訳して「チタン石(ちたんせき)」とも呼ぶこともあります。
スフェーンの歴史
スフェーンの存在は、1795年にチタナイトと命名され地位を確立する以前の、1787年には知られていたとされています。そのころから近代に至るまで、スフェーンは「レアかつ加工しづらいが、とても美しい石」といった扱いをされていました。スフェーンはモース硬度が低いうえにへき開性を持ち、熟練の職人でもカットや加工が難しいのです。現代においてもそれは同じですが、18世紀当時よりは多くのスフェーンジュエリーが存在するようになりました。
スフェーンの産地
スフェーンの主な産地は、ブラジル・ロシア・マダガスカル・スリランカ・メキシコなどです。
ロシアのウラル産の「クロムスフェーン」は深いグリーンが特徴で大変人気があり、入手するのはまず困難でしょう。メキシコのバハ・カリフォルニア産の「クロムスフェーン」も最高ランクの美しさを誇ります。
スフェーンの硬度
スフェーンのモース硬度は5~5.5。へき開性もあるため、傷つきやすく割れやすいです。取り扱いには十分注意を払いましょう。
スフェーンの宝石言葉・石言葉
「永久不変」・「強さ」・「純粋」・「光」・「才能開花」など
スフェーンと誕生石・曜日石・守護石
スフェーンは2月5日の誕生日石に制定されています。
また、2022年からは7月の誕生月石として新しく制定されました。
スフェーンの色と種類・似ているパワーストーン
スフェーンのカラーは、グリーン、イエロー、レッド、ピンクなどさまざまですが、主にグリーン系とイエロー系に分けられます。
その他にも、マンガンを含んだレッドスフェーンは「グリーノバイト(Greenovite)」、イットリウムやセリウムを含んだピンクスフェーンは「カイルハウアイト(Keilhauite)」と呼ばれます。ジェムとしてほとんど流通しておらず、鉱石標本で見られる程度でしょう。スフェーンというよりチタナイトとしての扱いに近いかもしれませんね。
グリーンスフェーン
グリーンのスフェーンは、バナジウムを発色要因とする「バナジウムスフェーン」、クロムを発色要因とする「クロムスフェーン」に分けられます。バナジウムスフェーンはイエローグリーン、クロムスフェーンは深く濃いグリーンをしています。
ルックスにおける違いはカラーリングのみなので、バナジウムスフェーンとクロムスフェーンの違いを見た目だけで判別するのは不可能です。
バナジウムスフェーン
イエローがかったスフェーンで、バナジウムを発色要因とします。そのカラーは「ライムグリーン」「マスカットグリーン」と評され、ほとんどのグリーンスフェーンがバナジウムスフェーンに属します。
カラーが淡いためファイア効果が見えやすいのが特徴。日本でもっとも人気のあるカラーです。
クロムスフェーン
グリーンガーネットやエメラルドに似た、クロムを含有することで深いグリーンとなったグリーンスフェーンです。グリーンスフェーンの中でも希少で、めったにお目にかかれないといっても過言ではありません。メキシコのバハ・カリフォルニア産のものやロシアのウラル産のものが高ランクとされています。
イエロースフェーン(ゴールドスフェーン)
イエローからやや褐色まじりのゴールドに発色したスフェーンも、ファイア効果や輝きが強いものが多く、人気があります。ファイア効果にのみ関していえば、カラーが深く濃いものほど確認しづらくなるので、ゴールドよりはイエローの方が分かりやすいでしょう。しかし、コニャックのようなファイア効果を確認できるゴールド系スフェーンも、その美しい輝きで知られています。
スフェーンと似ているパワーストーン
スファレライト
スファレライトは、亜鉛を主成分とする硫化鉱物。内部で反射し光が輝きを増す分散率が、スファレライトはダイヤモンドの4倍。ファイア効果や強い光を放つことから「幻惑の石」と呼ばれています。ダイヤに匹敵もしくはダイヤ以上に輝くという点で、スフェーンと似ていますね。カラーリングも、グリーンやイエローのものは特によく似ています。
両者の見分け方は、屈折率。スファレライトの方が断然輝きが強く、ファイアの色も7色が確認できるでしょう。しかし、素人が判断するのは難しいので、プロに鑑別をお願いした方がよさそうです。
クリソベリル
キャッツアイ効果を持つジェムストーンの代表格ともいえる、クリソベリル。レモンイエローからアップルグリーン、そしてチョコレートブラウンまで幅が広いです。この中で「パロットクリソベリル」と呼ばれるインド産のライムグリーンをしたものはスフェーンに近いといえるでしょう。
両者の違いは、ファイア効果の有無。ファイア効果が見られ、ギラっとした輝きがあればスフェーンと思ってよいでしょう。しかし、素人が判断するのは難しいので、プロに鑑別を頼んだ方が確実です。
ペリドット
イエローがかったグリーンのスフェーンと、ペリドットはとてもよく似ています。
ペリドットは明るいオリーブグリーンで、少量の光でも明るく輝く特性があることから「イブニングエメラルド」と呼ばれ、夜会に欠かせない存在として貴族に重宝されていた歴史があります。
カラーが近く光が強いという共通点がありますが、ファイア効果が確認できるものはスフェーンです。ただし、スフェーンの中にはファイア効果が弱くよく分からないものもあるので、鑑別に出すのがよいでしょう。
スフェーンが持つスピリチュアル的性質
スフェーンと風水
スフェーンは、風水の五行思想において、火気・土気・木気の3つを持っています。
火気は「礼」。精神性を強く表し、旺盛さや激しさ、華やかさなどの象徴です。火は物を燃やして別の物質へと変化させることから、浄化や昇華といった意味もあります。
土気は「信」。不変や不動の象徴で、すべての物事の土台となる性質です。安定につながる反面、不自由さや頑固さの表れでもあります。
そして、木気は「仁」。成長や若さを意味する反面、未熟さも表します。仁とは慈しみや情けといった意味なので、主に精神面に重きを置いた性質です。
スフェーンと相性の良い方位
南・東南・西
スフェーンとチャクラ
スフェーンは第4チャクラ、第5チャクラ、第6チャクラを活性化させます。
第4チャクラは胸にあり「ハートチャクラ」と呼ばれます。「癒し」「調和」「愛」を司り、持ち主本人の内面に働きかけて精神バランスを取るためのチャクラです。第5チャクラは喉にある「スロートチャクラ」で、「知性」「説得力」「コミュニケーション」などを司ります。ただ社会に属するだけでなく、相手に自分を表現したり理解させたりするのに必要なパワーが宿っています。
そして、第6チャクラは「サードアイチャクラ」。眉間にあり、「精神」「インスピレーション」「霊性」などを司るスピリチュアルなチャクラです。自分の中の霊性を高めたりひらめきが欲しいときに強化するとよいでしょう。
スフェーンはこんな人におすすめ
・才能を開花させたい、生かしたい人
・玉の輿に乗りたい人
・地位や名声が欲しい人
・新しい価値観を得たい人
・他人と深く理解し合いたい人
・叶えたい夢や目標がある人
スフェーンの効果・効能・スピリチュアルへの影響
1.願望成就・目標達成
スフェーンは、持ち主に希望や幸福をもたらすとされています。と同時に、努力を実らせる効果があるともいわれています。このことから、願望成就や目標達成のサポートとしてピッタリのパワーストーンといえるでしょう。
スフェーンは「成長の石」として知られ、持ち主の背中を強く押し応援してくれるパワーストーン。強くまばゆい光でネガティブな存在をかき消し、持ち主に勇気とパワーを与えてくれるのです。結果、これまでがんばってきた人は努力が報われ、成果を得られるでしょう。その効果は勉学や仕事、美容、恋愛や結婚など多岐にわたります。
ただし、スフェーンの持つ力強いパワーは、あくまで持ち主の努力を助けるものです。何もしなくても夢が叶ったり恋が実ったりするわけではありません。スフェーンが「成長の石」と呼ばれるのは、持ち主自身の力で目標を達成させるからだということを、しっかり覚えておきましょう。
2.才能開花
スフェーンには、価値観を変える効果があるとされています。
価値観が変わるとはどういうことでしょうか?これまで受け付けなかったもの、気づかなかったことに気づくようになったり、反対に、これまでよしとしてきたことに疑問を覚えたりすることですよね。スフェーンは成長をサポートする効果があるので、価値観が変わることで自分の中に眠っている能力や魅力に気づいたり、これまで見過ごしてきたチャンスを得られるようになったりするでしょう。
また、人付き合いや自身の人格形成においても、スフェーンは大きな影響を及ぼします。人付き合いが苦手な人の意識を変えるだけでなく、勇気やパワーを与える効果もあるので、思い切って飛び込んでいけるでしょう。
3.絆を深める・人脈引き寄せ
スフェーンは「成長の石」とされますが、成長させるのは持ち主自身だけではありません。持ち主が関わる他人とのご縁も成長させてくれるので、他人との絆をより深めたり、反対に不要なご縁を切ってくれたりもします。恋愛においても有効なので、片思いが成就することも期待できます。
また、スフェーンは持ち主の中にある可能性に気づかせ、才能や魅力を開花させ、今後につなげていく効果が高いです。仕事においては良きビジネスパートナーを、プライベートにおいては一生の親友やパートナーを見つけられるようになるでしょう。結果、大きな飛躍を遂げられたり、愛情に満ちた日常を過ごせるようになります。運命を変えるような大きな出会いをもたらす可能性もあるので、人生を変えたい人におすすめです。
4.ヒーリング
多くのグリーン系パワーストーンがそうであるように、スフェーンもヒーリング能力を持っています。ですが、その癒しの性質は他のパワーストーンとは少々違っています。
多くの癒し効果を持つパワーストーンは、持ち主の心を優しく包み、傷を修復し、穏やかに癒してくれます。しかし、スフェーンの持つ癒しの波動は穏やかに持ち主を包むというよりも、強い輝きで嫌なことを忘れさせるといったものになります。持ち主の持つ不安や恐怖を光のパワーで一掃し、やる気をアップさせることで傷を修復するのです。そして、精神力を強くし、多少のことでは動じない人間へと成長させてくれるでしょう。
この効果は、多少強引に思えるかもしれません。特に、ゴールド系スフェーンのヒーリング効果は力技といっても過言ではありません。強引なのは少し怖いという人は、他のグリーン系パワーストーンほど穏やかではありませんが、スフェーンの中では穏やかな癒し効果を持つグリーン系スフェーンを選ぶとよいでしょう。
スフェーンと相性の良い組み合わせ
スフェーン×アクアマリン
スフェーンとアクアマリンの組み合わせは、パートナーとの絆を深めたり芸術的センスを磨く効果があります。
3月の誕生月石として有名なアクアマリンは、海に縁のあるパワーストーンです。海は母性や命の象徴であることから、アクアマリンは幸せな結婚のお守りとされてきました。海のような広い心で他人を許せるようになり、結婚相手だけでなく周囲の人に優しくなれるでしょう。持ち主自身の精神面にも深く作用し、癒しや安らぎを与えるといわれています。また、海は深層心理の投影ともされるので、心の中に眠っていた本質や生まれ持った才能を目覚めさせる効果があります。そのため、アクアマリンは芸術的センスを磨いたり、自分らしく生きられる効果があるともいわれています。
そして、スフェーンは持ち主を成長させるパワーストーン。周囲に必要な人を引き寄せるので、恋愛成就や幸せな結婚に効果があります。潜在能力を開花させて成功へと導き、人生に輝きを与えるでしょう。似た効果のあるアクアマリンと組み合わせることで、相乗効果が期待できますよ。
スフェーン×ローズクォーツ
スフェーンとローズクォーツの組み合わせは、美容や恋愛運アップに効果があります。
ローズクォーツは「恋愛の石」と呼ばれる、淡いローズピンクのパワーストーン。水晶の変色種であり比較的手に入りやすいので、知名度も高く人気があります。ローズクォーツには愛を引き寄せ育む効果があるとされ、女性らしい魅力がアップしたり恋愛がうまくいくようになったりします。美容やダイエットにも効果的です。
そして、スフェーンは持ち主の努力に応えたり、良縁を引き寄せる効果が高いです。明るい光の力で願望成就までの道のりに落とされた影を消し去ってくれるのです。結果、自信と勇気が出て、ポジティブな気持ちで努力ができるようになります。美容や恋愛運アップに効果的なローズクォーツと組み合わせることで、自分磨きや片思い成就などに強い効果を発揮するでしょう。
スフェーン×オレンジカルサイト
スフェーンとオレンジカルサイトの組み合わせは、仕事運アップに効果があります。
オレンジカルサイトは、みかんのような明るいオレンジのパワーストーン。良い運気を運んでくる開運効果やインスピレーションアップ効果があるといわれています。そのため、創造力が高まったり問題解決能力がアップしたりするでしょう。また、オレンジは活力を表すカラーなので、自信や行動力をもたらす効果もあります。
一方、スフェーンは持ち主を成長させ、望む幸せを得られるようサポートする効果があります。持ち主の努力に応えて成功を与えるため、オレンジカルサイトとの組み合わせは仕事運に良いです。特にクリエイティブな仕事や芸術関係の仕事に効果があり、独創的なアイデアが浮かんでくるでしょう。
スフェーン×アイオライト
スフェーンとアイオライトの組み合わせは、問題解決に効果を発揮します。
アイオライトは「人生の羅針盤」と呼ばれる、スミレ色のパワーストーンです。持ち主に冷静さを与え洞察力をアップし、インスピレーションを授けます。そのため、困難な問題が生じてもおのずと解決策にたどり着けたり、自分が求めるものへの最短ルートを歩めるようになるでしょう。ストレス軽減や精神的なデトックス効果も得られる、ヒーリングストーンでもあります。
そして、スフェーンは持ち主の能力を開花させて成長させ、幸福への道のりをサポートしてくれる効果があります。アイオライトと組み合わせることで、自分の悩みや問題に対してどう向き合えばよいのかが分かり、解決へと向かうことができるでしょう。
スフェーン×ガーネット
スフェーンとガーネットの組み合わせは、目標達成に効果があります。
1月の誕生月石として知られるガーネットは「勝利の石」「実りの石」として知られ、目標達成に効果があるとされています。忍耐力をやしなう効果があるので、長期の努力でモチベーションを保つのが難しいような際にも、一途に頑張らせてくれます。目標に向かって一途に努力を続けるよう仕向けることで、良い結果を得られるようにサポートしてくれるでしょう。
一方、スフェーンもガーネットと同じく持ち主の努力に応え、持ち主を成長させる効果があるパワーストーンです。持ち主の中に眠る能力や魅力を引き出し、必要な人脈を引き寄せ、新しい世界の扉を開いてくれるのです。ガーネットと合わせることで、より高い効果が期待できるでしょう。どうしても叶えたい夢がある人におすすめの組み合わせです。
スフェーンを身に着けるのにおすすめのアクセサリーと効果
スフェーンは、胸にある第4チャクラ、喉にある第5チャクラ、眉間にある第6チャクラを活性化させます。そのため、ネックレスやピアス、イヤリングなどがおすすめです。
癒しや調和を求めるなら、第4チャクラがある胸に近づけるとよいでしょう。他人とのコミュニケーションや良縁引き寄せを願うなら、チェーンの短いネックレスにして喉に近づけるとよいです。インスピレーションを得たい場合は、ピアスやイヤリングにして耳につけると、情報の取捨選択やチャンスを得ることができますよ。
スフェーンのお手入れ・浄化方法
スフェーンは太陽光に長時間当てることで退色する可能性があります。また、モース硬度が低く表面に傷がつきやすいので、塩や水分など物理的な摩擦を与えるのも良くありません。普段のお手入れに関しても、擦ったり衝撃を与えることは避けましょう。保管の際は、ブラックの布で覆われ紫外線を遮断できるジュエリーボックスがおすすめです。
浄化方法 | 対応 |
塩・塩水 | ☓ |
流水 | ☓ |
ホワイトセージ | ◎ |
水晶クラスタ・水晶さざれ | ◎ |
日光・月光浴 | △ |
土 | ☓ |
音 | ◎ |
ホワイトセージ
ホワイトセージでスフェーンを浄化することができます。
ホワイトセージのお香もしくは乾燥させた葉っぱを用います。お香や乾燥葉に火をつけ、立ち上る煙に10回程度スフェーンをくぐらせましょう。回数は目安程度に考え、持ち主の感覚を重要視してください。持ち主が納得するまで、何度続けてもOKです。
水晶クラスタ・水晶さざれ
水晶を用いた浄化方法も、スフェーンに適しています。
水晶クラスタを使用する場合は、クラスタの上にスフェーンを置きましょう。3時間程度で浄化が完了するとされていますが、しっかり浄化したい場合や久しぶりの浄化の場合は、12時間程度放置しても構いません。
水晶さざれを使用する場合は、まず、さざれ石を浄化皿に盛りつけます。スフェーンをその中に埋めるか、上に乗せてください。3時間程度で浄化が完了するとされていますが、時間は目安と考え、持ち主の感覚を大事にしてくださいね。
スフェーンは太陽光に長時間晒すと退色してしまう可能性が高いです。そのため、水晶を用いて浄化する場合は、太陽光が入らない場所を選びましょう。
日光・月光浴
スフェーンは日光による浄化はできませんが、月光による浄化は適しています。
月光の差し込む夜、浄化皿の上に置いたスフェーンに月光浴をさせましょう。3時間程度で浄化が完了するといわれています。日光に弱いので、太陽が顔を出すまえにしまってくださいね。
月光でパワーチャージも
月光浴をさせることで、スフェーンにパワーをチャージすることができます。やり方は浄化と同じで、月の光を浴びさせるだけ。浄化皿の上に水晶さざれを盛りその上にスフェーンを置いて月光浴をさせれば、浄化とパワーチャージの両方が同時に行えます。
パワーチャージは、新月から満月へと向かう期間に行うのが基本です。満ちていく期間の月光には増量や追加といった意味があるからです。
音
音叉やクリスタルチューナー、水晶ポイントがあれば、音を用いてスフェーンを浄化できます。
まず、スフェーンを浄化皿にセットしましょう。音を奏で、水晶ポイントの先をスフェーンに向けたまま、スフェーン中心に円を描きます。水晶ポイントの先から音が出て、スフェーン全体にまんべんなく浴びせているイメージを持つとやりやすいでしょう。
10回程度で浄化が完了するとされていますが、持ち主が納得するまで何度でも行ってかまいません。
スフェーンの好転反応・副作用
スフェーンはクセがあり、好転反応や副作用が起きやすいパワーストーンです。
パワーストーンとしてのスフェーンは、強い輝きを放つ光源のような存在。あまりに眩しすぎる光は、人によっては疲れてしまいますよね。同じように、スフェーンも人を選びます。スフェーンは持ち主を成長させて幸福へと導く効果が高いのですが、持ち主自身にその気がなければ空回りに終わってしまうだけでなく、マイナスの出来事が起こりかねません。スフェーンが運んでくるチャンスや変化に持ち主の方が対応できず、うろたえてしまうことでしょう。結果、状況が悪化したり心身の健康を損ねることも考えられます。
また、スフェーンの持つ効果の1つである癒し効果には、トラウマ除去の効果もあります。精神的なバランスがあまりにも不安定だったり壊れかけていると、スフェーンのように強いパワーで強引に心を立て直したとしてもどこかでほころびが出てしまうので、後々良くありません。そういったときにはグリーンアベンチュリンやラリマー、マザーオブパールなど穏やかな癒しのパワーストーンで心を癒してから、スフェーンのような強い波動のものを持つようにしてください。
スフェーンのQ&A
スフェーンの偽物の見分け方は?
スフェーンは、基本的に偽物が少ないといわれています。スフェーンは3色の多色性やファイア効果を持つものが多く、偽物が作りづらいからです。しかし、パワーストーンとして流通する品質のものは不透明で、ファイア効果や多色性が確認できないものもあります。
スフェーンは屈折率や分散率は高く、少しでも透明部分があれば光を当てることでまばゆく輝きます。また、屈折率が高いと内部のクラックがゆらゆらと揺れるように見えたり、スフェーンを通してみたものが二重に見えるダブリング現象が起きたりもします。こういった特性を知っていれば、プラスチックなど粗悪な偽物から逃れられるでしょう。
ただし、似た石のスファレライトやクリソベリル、ペリドットとの見分けに関しては、素人には難しいものがあります。鑑別機関にお願いした方がよいでしょう。
スフェーンは希少なため、パワーストーン品質のものでも、他の石と比べて高価です。鑑別書付きのものを購入するのをおすすめします。
スフェーンが割れた・欠けた!特別な意味はある?
スフェーンは割れたり欠けたりしやすい鉱石です。モース硬度が5.0~5.5であり、決して硬くありません。しかし、カルサイトやフローライトなどスフェーンよりもモース硬度が低いものもパワーストーンとして流通していますよね。そのことを考えると、高価ではありますがさほど臆病にならなくてもよいでしょう。スフェーンの取り扱いにおいて気をつけなくてはならないのは、モース硬度よりむしろへき開性です。スフェーンのへき開性は完全かつ強く、衝撃を受けると簡単に割れてしまうのです。取り扱いの際は十分に注意しましょう。
物理的な要因が思い当たらないのにスフェーンが突然割れたり欠けたりしたら、スピリチュアルな要因も考えましょう。
スフェーンは強いパワーの持ち主ですが、放つパワーも大きすぎて、消耗が激しくなりがちです。パワーストーンは、力を使い果たしてしまえば役目を終えたと感じて自ら割れたり欠けたりすることがあります。そのため、スフェーンも力を使い果たしてしまった結果、割れたり欠けたりしたと考えるべきです。
そうならないためには、こまめな浄化やパワーチャージが必要です。そして、必要を感じないときにはブラックの布が使用されたジュエリーボックスなどに大切にしまい、スフェーンを休めてあげましょう。
もしスフェーンが割れたり欠けたりしたら、身に着けるのはあまり良くありません。しかし、身に着けるのではなく飾って眺めたり、持ち歩いたりするのならOKです。パワーストーンとしてのスフェーンは力を失くしましたが、美しいジェムストーンとしてのスフェーンは輝きを失っていないからです。ジュエリーとしてなら、「スフェーンを見ていると気分が上がる」といった効果も得られるので、捨てる必要はないでしょう。ただし、割れたり欠けたりしたスフェーンを見て不吉なものを感じるなら、土に還してください。持ち主自身の感覚を最優先させることが大事です。
スフェーンの色が変わった?退色・変色する?
スフェーンは日光に長時間当てることで退色する性質があります。普段おでかけする程度なら問題ありませんが、保管や浄化の際には注意が必要です。また、スフェーンには強い多色性を示すものもあります。多色性とは、角度によってカラーが変わって見える現象のこと。そのため、スフェーンを見て変色していると感じたら、それは多色性によるものではないか確認してください。勘違いということも、意外と多いものです。
日光に長時間当てていないのにスフェーンのカラーが変化したと感じたら、スピリチュアルな要因かもしれません。
パワーストーンは力を使っている際にはカラーが薄くなり、少しすれば戻るという説があります。もしスフェーンが退色して元に戻ったなら、それはちょうどスフェーンがパワーを発動させているタイミングだったということ。心配はいりません。しかし、いつまで経ってもスフェーンのカラーが戻らないのであれば、力を失いかけている可能性があります。そんなときには、まずは浄化をしてみてください。その後パワーチャージをして、カラーが戻れば問題ありません。今度はこまめな浄化とパワーチャージを心がけましょう。
何をしてもカラーが戻らないということであれば、残念ながら、そのスフェーンはパワーストーンとしての能力を失ってしまった可能性が高いです。しかし、ジュエリーとしては使用が可能なので、身に着けたり飾ったりして楽しむとよいでしょう。
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まとめ
レアなジェムストーンとしての側面が強く、なかなか手が届かないイメージのスフェーン。近年ではパワーストーンとしての人気が高まるにつれ、ジェムランクではないものが多く流通するようになりました。しかし、やはり他のパワーストーンに比べて高価なので、購入の際にはしっかりと選ぶようにしましょう。
とても強い効果のあるスフェーンですが、持ち主本人が努力をしなくては意味がありません。スフェーンは持ち主を成長させる石ですから、ただ幸福を運ぶのではなく、持ち主自身で幸福をつかみ取れるよう手伝ってくれるだけなのです。人生が一変するような強いパワーのある石なので、その覚悟がある人はぜひお迎えしてみてくださいね。
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