天使の梯子は正式には薄明光線(はくめいこうせん)と呼ばれ、雲の隙間から地上に降り注ぐ光がまるで天界から天使が下りてくる梯子のように見える自然現象です。
しかし、スピリチュアルの世界では、天使の梯子が単なる自然現象を超えて現在や未来に対する暗示としての意味もあります。
この記事では、天使の梯子が出現するための条件やスピリチュアル的にどのような意味があるかを紹介します。
天使の梯子の象徴
天使の梯子の象徴として知られているのが、薄明光線(はくめいこうせん)やチンダル現象とも呼ばれる気象現象です。
19世紀にイギリスの物理学者であるジョン・チンダルによって発見され、薄明光線はチンダル現象の一種です。
太陽を遮るほどの厚みがある雲の切れ間から光が漏れ、光線の柱が放射状に地上に降り注いで見える現象が天使の梯子の象徴です。
天使の梯子が発生するためには特定の気象条件が揃う必要があります。
天使の梯子が発生するためには、十分な厚みと切れ間のある雲の存在と大気がエアロゾル状態であること、雲の切れ間の下に目に見えないほどの小さな水滴がたくさん浮遊していることが必要になります。
天使の梯子が発生する時期としては、空気が澄む秋から冬にかけての季節が多いと言われています。
また、天使の梯子が発生する時間帯は太陽光線の角度が低くなる早朝と夕方に多く見られる傾向が強いです。
天使の梯子の言い伝え
天使の梯子は「ヤコブの梯子」とも呼ばれています。
そのように呼ばれているのは、天使の梯子は旧約聖書に書かれた言い伝えが元になっているからです。
天使の梯子の言い伝えは旧約聖書の創世記28章に書かれています。
ヤコブとは、旧約聖書中の族長のひとりであり、双子の兄エサワを騙して長子権を奪ったとされています。
長子権を奪われた兄エサワはヤコブを恨み、ヤコブを殺すことを企てました。
それを知った母のリベカはヤコブを実家に避難させようと考えます。
その実家はメソポタミア北部の都市ハランという場所にあり、リベカの兄でヤコブの叔父にあたるラバンが住んでいました。
ヤコブが住むカナンからハランまでは約750キロもあり、現在のように交通手段がない時代なため、ヤコブは一人歩きの長い旅をすることになります。
ヤコブはハランに向かうまでの長い道のりの途中でルズという町に着いた頃に日が暮れて暗くなったので、石を枕にして野宿することになります。
ヤコブはその晩、不思議な夢を見ました。
天に届くほどの長い階段があり、天使が天と地上を上り下りしていて、その傍らにいた神様がヤコブに「今あなたが横になっているこの土地を、あなたとその子孫に与え、あなたを守ろう」と語ったのです。
不思議な夢から目覚めたヤコブは神様に出会ったことに驚き、恐怖に震えましたが、その土地が神様の家であることを悟りました。
枕として使った石を神様から祝福されたことの記念碑として立て、そこを神様の家としてのペテルと名づけて自分に対して新たな誓いを立てたとされています。
このように神様と出会い新たな出発をすることになったヤコブの話が「天使の梯子の言い伝え」として聖書の創世記28章に書かれています。
天使の梯子のスピリチュアル意味
天使の梯子には次のように3つのスピリチュアルな意味があると言われています。
願いや夢が叶う前触れ
天使の梯子を見ることは願いや夢が叶う前触れだと言われています。
努力しても頑張っても叶わないのが願いや夢であることを多くの人が実感しているでしょう。
いくら願おうが努力しようが叶わないならと、夢や願いを諦めてしまいがちですが、ふと見上げた空に天使の梯子を見たならば、願いや夢が叶う前触れでしょう。
天使が見守ってくれている
天使が見守ってくれていることも、天使の梯子のスピリチュアルな意味のひとつです。
天使は人間の目には見えない高次元の存在ですから、天使がすぐ近くで見守ってくれていると言われてもピンとこないかもしれません。
しかし、悩んでいるときにふと空を見上げたら天使の梯子が見えたなら、それは天使があなたをそばで見守っているから安心してねというメッセージでしょう。
悩みが深いほど、出口も解決策も存在しないように思いがちですが、そんなときに天使の梯子が目の前に現れたなら方向性が間違っていないと考えていいでしょう。
目には見えなくても、天使の愛に包まれている感覚を実感できるはずです。天使のサポートを感じられるほど夢が実現する可能性が高くなります。
運勢が良くなる前兆
天使の梯子を見ることは運勢が良くなる前兆でもあります。
運勢がすごく悪いと感じる状況で天使の梯子を見たならば、これから運勢が良くなると自信を持っていいでしょう。
夜明け前が最も暗いように、運勢が良くなる前の段階では悪いことが立て続けに起きたりします。
しかし、悪いことがずっと続くのではなく、運勢が好転する前の予備段階として起きていることが多いです。
自分は何でこれほど運勢が悪いんだろうと嘆きたくなるようなときに天使の梯子を見たならば、これからの運勢が良くなるという天使からのメッセージでしょう。
天使の梯子をよく見る意味
天使の梯子を頻繁に見るというのは、非常に特別な体験です。
天使の梯子をよく見る意味は、大きく分けて2つ考えられます。
1つは、スピリチュアルな意味です。
天使の梯子は、天界と地上をつなぐものと考えられています。
そのため、天使の梯子を見ることは、天界とのつながりが強まっていることを意味すると考えられます。
もしかするとあなたがアース・エンジェルやライトワーカーとして導かれているのかもしれません。
2つ目は、科学的な意味です。
天使の梯子は、大気中の雷雲や氷晶の反射や屈折によって生じる現象であると考えられています。
そのため、天使の梯子を見ることは、雷雲や氷晶が多い天候である可能性が高いと考えられます。
また、大気中の乱れや不純物が多い場合にも、天使の梯子が見られることがあります。
ただ天使の梯子を見るだけではなく、頻繁に見るときは、より深く意味を考えてみてはいかがでしょうか。
天使の梯子の恋愛スピリチュアルな意味
恋愛には悩みがつきものです。
その恋愛がうまくいくのか、相手が自分をどう思っているのかなど、悩みがない恋愛は存在しないと言っていいほどです。
占い師が相談されることの第1位が恋愛相談なのを見ても、恋愛で悩む人は男女関係なく非常に多いでしょう。
恋愛で悩んでいる状態のときに天使の梯子を見たならスピリチュアルな意味として、その恋愛は間違っていない、そのまま突き進みないという天使からのメッセージでしょう。
天使の梯子の結婚スピリチュアルな意味
結婚は恋愛に負けないぐらいに悩みが多い問題です。
恋愛の延長としての結婚もありますが、お見合いでの結婚や紹介での結婚などもあり、それぞれ悩みのタイプが違います。
結婚の悩みは結婚するかどうかだけではなく、結婚してからの悩みが加わるので、恋愛よりも大変かもしれません。
恋愛だけなら考えなくてもよかった家族や子供についての問題も発生するのが結婚特有の悩みでしょう。
恋愛と違って、婚姻や離婚などの法律問題が絡むのも結婚の難しいところです。
そもそも結婚そのものができるのかどうか、結婚しようと思っている相手が運命の人なのかどうか、結婚生活がうまくいくかどうかなどで悩みがあるときに天使の梯子を見たなら、天使が近くて見守って導いてくれるから大丈夫だというメッセージです。
逆天使の梯子のスピリチュアル意味
通常の天使の梯子であれば、天使が地上に降りてくるイメージなのに対して、「逆天使の梯子」は天使が天に昇るイメージがあります。
天に向かって光が伸びていく光景は神々しく、スピリチュアル的には良いことが起きる予兆であると考えられます。
もしも、逆天使の梯子を見たならば、それはただの偶然ではありません。
逆天使の梯子はなかなか見られるものではなく、気象条件や時間帯がビッタリと合っていないと発生しません。
科学的に言えば、雲と太陽の位置関係から発生する自然現象ですが、それを実際に見ることができたタイミングには著名な心理学者として知られたカール・ユング氏が提唱したシンクロニシティも関係しています。
意味のある偶然と呼ばれるシンクロニシティを通じて、自分にとって一番必要なタイミングで逆天使の梯子を見られるように天使がおぜん立てしてくれたと考えられます。
逆天使の梯子を目にしたならば、天使が自分にどのようなメッセージを投げかけているのかを考えてみるといいでしょう。
浄化や解放の象徴
逆天使の梯子は、浄化や解放の象徴とも捉えられます。
これは、あなたが今、過去のトラウマや負の感情から解放され、新たな自分へと生まれ変わろうとしていることを意味しているのかもしれません。
天使の梯子とツインレイ
ツインレイはもともと前世で1つの魂だったのが、現世に転生する際に2つに分かれたものなので、同じ魂を持つ片割れとしての存在です。
ツインレイが他のソウルメイトとの出会いよりもはるかに大きく人生に影響を与えるのは、同じ魂の持ち主であることに加えて、出会うことの難しさです。
たとえば、ツインソウルであれば、この世に12人いますから、出会える可能性が低くありません。
これに対し、ツインレイはたった1人なので、出会うこと自体が格段に難しいと言われています。
さらにツインレイとの出会いを困難にしているのが、この世に相手のツインレイが存在しているとは限らないことです。
今の人生では出会えないかもしれないのがツインレイなのです。
それだけにツインレイと出会ったときの衝撃は強烈です。
この人こそがツインレイだと電撃が走るような衝撃がある一方、いくら魂が同じだとはいえ、人間として生きている以上は自分の直感に疑問が出ても不思議ではありません。
恋人として付き合って良いのかどうか、結婚するべきなのかどうかなど悩むことも少なくないでしょう。
そんなときに見上げた空に天使の梯子を見たなら、そのまま前に進みなさいという天使からのメッセージでしょう。
まとめ
分厚い雲の隙間から太陽光線が地上に降り注ぐ神々しい光景は、まるで天界から天使が下りてくるように見えることから「天使の梯子」と呼ばれています。
天使の梯子の正式名称である薄明光線はチンダル現象として有名な自然現象で、19世紀にイギリスの物理学者であるジョン・チンダルによって発見されました。
天使の梯子が発生するためには、強い太陽光線が地上に降り注ぐのを遮るだけの厚みと切れ間がある雲の存在と大気がエアロゾル状態であることに加えて、雲の切れ間の下に目に見えないほどの微細な水滴が大量に浮遊している必要があります。
天使の梯子は秋から冬にかけて多く見られ、時間帯としては早朝と夕方が発生確率が高いです。天使の梯子が早朝や夕方に多く発生するのは、太陽光線の角度が低くなることと関係しています。
科学的にはチンダル現象として説明される天使の梯子ですが、スピリチュアル的には「願いや夢が叶う前触れ」「天使が見守ってくれている」「運勢が良くなる前兆」という3つの意味があるとされています。
恋愛や結婚、仕事などで迷っているときに見上げた空に天使の梯子が見えたなら、天使がそばで見守っているから大丈夫だというメッセージです。
天使の梯子が見えたならば、迷わずに前進すると開運につながるでしょう。
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