悪魔とは?悪魔の種類一覧!悪魔の階級など徹底解説!

悪魔とは?悪魔の種類一覧!悪魔の階級など徹底解説!

皆様は、悪魔と聞いてどのような存在をイメージしますか?

悪魔をテーマにした映画を見る限りでは、邪悪で怖い存在であることは察しがつきますが、どのような存在なのか、どのような役割があるのかなど詳しくはわからないという人もいらっしゃるかと思われます。

今回は、悪魔とは?悪魔の種類一覧、また悪魔の階級などを徹底的に解説したいと思いますので、参考にしてください。

悪魔とはなにか

悪魔とは、神の敵対者として宗教や文化において悪を表す霊的なもの、または超常現象的な存在としても描かれています。

仏教においての悪魔は、煩悩をまいて人々を悪の道に導く存在とされていますし、キリスト教ではサタン(Satan)と呼び、神に対して反抗するものだと示されています。

海外では、高位の悪魔のことをデビル(Devil)、病いや恐怖などを人々にもたらす悪い精霊といった意味を含む存在のデーモン(Demon)と呼びます

しかし、日本では区別はなくすべてが悪魔です。また、悪魔は小悪魔的という言葉があるように、人をたとえるときにも使われます。

災害が多かったり、自分の周囲で良くないことが続いて起きたりするときは、神さまは本当に存在するのかと思うこともあるでしょう。

もう1つの説は、人間は神さまと正反対に位置している悪魔の存在を認めることで、自分たちの身に起こる不幸な出来事を受け入れてきたというものです。

本当に悪魔が存在するのかについて信じるかどうかは人それぞれ違うかと思われますが、世界中の神話や言い伝え、宗教の信仰では悪魔の存在が語られていますし、悪魔学の説では悪魔は空気の中に存在しているともいわれています。

世の中には善と悪、陰と陽、プラスとマイナスが存在しているため、悪・陰・マイナスを目に見える形にしたものが悪魔という存在になるという考え方もあります。

いい換えれば、悪魔は、善・陽・プラスの影の役割を担っているといえるでしょう。

悪魔はなぜ産まれた?悪魔の歴史

悪魔がなぜ産まれたかについては、神に背いたために天から追放された(堕落した天使)、人の欲求やマイナス思考が形になった、人に試練や苦労を与えるために神が天から遣わしたもの、人の願いを叶える代わりに魂を奪うものなどさまざまな説があります。

その中でも重要視されているのが、一部の宗教で伝えられている悪魔はもともと天使であったという説です。

神の一番近くに存在して仕えているといわれている天使たちの中には、神の意志に背いて天から追放されてしまい、堕天使になったものもいるとされています。

この堕天使が悪魔となり、すべての悪の根源であるとされるようになったという説もあります。

悪魔の役割

この項目では、悪魔の役割を4つ紹介したいと思います。

①イエス・キリストを守るために存在した

悪魔の役割の1つめは、イエス・キリストを守るためということです。

キリスト教は、イエス・キリストが絶対神ですので、他の宗教の神を善の神とは認めずに、悪魔とすることで絶対神を守ろうとしたといわれています。

ただ、善の神であるイエス・キリストしか存在しないにもかかわらず、犯罪や災害がなくならないことに納得できなかった人たちは、世間で起きている惨事を悪魔のせいにすることで、絶対神であるイエス・キリストの威厳を守ったとされています。

②宗教上の理由付け

悪魔の役割の2つめは、宗教上の理由付けです。悪魔は宗教との結びつきが非常に強く、各宗教の教えの中に言い伝えも多くあります。

宗教とは人々を支配下におくための手段であったという説もあるため、悪魔というのは、宗教上、都合の悪いものに対する呼び名だった可能性が高いとされています。

キリスト教の信仰に従わない者を悪魔の使者だと考えて魔女狩りをしたり、多くの宗教では異教徒を悪魔だとして迫害したりしてきたときもありました

また、聖書の中で生じた矛盾点や説明するのが難しいことなどや、宗教の改宗をするときに、納得のいく理由付けとして悪魔が必要とされた場合もあるとされています。

③理解できない現象に対する呼び名として使われていた

悪魔の役割の3つめは、理解できない現象に対する呼び名として使われていたことです。

科学では解明されていなかった嵐や竜巻などの自然災害を悪魔の仕業としてとらえたりしていました。

医療技術が進歩する前は、奇病や伝染病に罹り命を落としてしまう人が多くいるのも、呪いや悪魔の仕業だと信じられていた時代があったのです。

④未確認や奇形の生物の名称だった

悪魔の役割の4つめは、未確認や奇形の生物の名称だったということです。

悪魔は異形な姿をしているという言い伝えが多くあったため、未確認や奇形に対する正しい知識がなかった時代は、未確認とされていた生物を悪魔と呼んだり、奇形で生まれてきてしまった子供や動物を悪魔の子としたりする風習もありました。

最強の悪魔とは

神学者偽(擬)ディオニュシオスによると、神に近いところから宇宙の果ての神に最も遠いところまで階級があるとされています。

神が住む天上界にいたサタンは、悪の根源である地獄に堕ちたあと、地獄で他の悪魔たちを自らの支配下において地獄の長を収めたため、最強の悪魔だと伝えられるようになりました。

黙示文学・宗教文学といわれる書物にはサタンの他にも、ベリアル・アザエル・サタナイル・アスモデウス・サマエルなど多くの悪魔(devils)が登場しますが、1世紀以降の新約聖書には、神の敵として最も有名であり、すべての悪魔を支配する大魔王としてサタンの名前が記載されています。

【悪魔一覧】悪魔たちの世界:その起源と恐怖の系譜

悪魔は、世界中に言い伝えがあり、名前がない悪魔も入れると、人と同じくらいはいるのではないかとされています。

この項目では、神話などに登場している有名な悪魔を紹介します。

地獄の頂点に君臨する大悪魔

数多いる悪魔たちの中でも、その力と影響力において別格とされる存在がいます。

彼らはしばしば「魔王」「大悪魔」と称され、地獄の階層構造の頂点に君臨し、他の悪魔たちを統べるリーダーとして描かれます。

神話や宗教文書、グリモワール(魔術書)など、様々な文献でその名が語り継がれており、その存在感は圧倒的です。

ここでは、地獄の頂点に立つとされる代表的な大悪魔たちを紹介します。

ルシファー(サタン)

ルシファーは、ラテン語で明けの明星を示し、光をもたらす者という意味の名をもつ悪魔です。

キリスト教の教父たちは、もともと天使だったルシファーが、神に背いて戦いを挑んだことを理由に、ルシファーをサタン、悪魔と結びつけています。

偉大な神の力や、盟友であった大天使ミカエルの軍勢に敗れて、ルシファーは地上に落とされて悪魔となり、やがてすべての悪魔を支配する大魔王となったといわれています。

ユダヤ・キリスト・イスラム教によって描かれるルシファーは、悪魔の王や地獄の王、悪魔の中でも最大最強の力を持つ存在として記載されています。

ベルゼブブ

サタンに次ぐ魔力を持つベルゼブブは、豊穣の神と崇められていましたが、性的な要素が含まれる儀式を嫌ったヘブライ人によって、蝿(ハエ)の王と呼ばれるようになりました

ベルゼブブは新約聖書において悪魔の帝王、オカルト学者コラン・ド・プランシーの地獄の辞典においても、地獄帝国の最高君主、蠅騎士団の創設者と記載されています。

サマエル

サマエルの名前は、ヘブライ語で毒を意味しており、イスラエルでは死の天使であると考えられています。

神の命令であったモーセの魂を天国に運ぶのに失敗したサマエルは、モーセの杖で打ち据えられて盲目になってしまったといわれています。

その後、神に叱責された屈辱から神への反感が生まれてしまい、堕天して魔王となりました。十二の翼を持っていたといわれているサマエルは、サタンに匹敵するほどの強大な力を持った魔王であるとされています。

聖書・黙示録が語る恐怖の使者

聖書、特にヨハネの黙示録には、終末の時代に現れるとされる数々の恐ろしい存在が記されています。

これらの存在は、神に敵対し、人々に災厄と恐怖をもたらす使者として描かれ、悪魔の多様な側面を象徴しています。

彼らは単なる怪物ではなく、神の計画や人類の運命に深く関わる重要な役割を担っています。

ここでは、聖書や黙示録が語る、特筆すべき恐怖の使者たちを紹介します。この他、反キリスト、アバドン、アザゼルなどもこのカテゴリに含まれます。

反キリスト


反キリストは、イエス・キリストの教えに背く者、人を惑わす者で、新約聖書のヨハネの手紙一、ヨハネの手紙二に記載されています。

反キリストは全世界を乗っ取り、逆らう人は容赦なく殺されてしまうといわれています。反キリストは、ハンサムで魅惑的な男性と描写されることもあれば、最も醜く恐ろしい悪魔であると描写される場合もあります。

黙示録の獣

ヨハネの黙示録に登場する「黙示録の獣」は、終末における恐怖と混乱の象徴として強烈な印象を残します。

一般的には海から現れる獣と地から現れる獣の二体が知られており、特に海から現れる獣は、七つの頭と十本の角を持ち、その角には十の王冠を戴き、頭には神を冒涜する名が記されていると描写されます。

この獣は絶大な権力と影響力を持ち、多くの人々を惑わし、神の聖徒たちと戦うとされています。反キリストの具現化、あるいはその強大な勢力と解釈されることも多く、地上の支配者たちから力を得て、人々を神から引き離そうとします。

その姿と行動は、終末における神への反逆と、それに対する神の裁きを予示する恐るべき存在です。

大淫婦バビロン

「大淫婦バビロン」または「大バビロン」は、ヨハネの黙示録に登場する、黙示録の獣と並ぶ終末の主要な敵対者の一人です。

彼女は緋色の獣に乗り、多くの冒涜の名で満たされた金杯を手にし、地上の王たちと霊的な不品行を行ったと描写されます。その額には「秘儀、大バビロン、地上のもろもろの淫婦や憎むべきものの母」という名が記されています。

彼女は、聖徒たちの血とイエスの証人たちの血に酔っているとされ、堕落した都市、腐敗した権力体制、あるいは背教した宗教的勢力の象徴として解釈されます。

その華やかさと影響力の裏には、神への反逆と道徳的退廃が隠されており、最終的には神の裁きによって滅ぼされる運命にあります。

アバドン

ヨハネの黙示録に登場したアバドンは、底なしの淵のイナゴたちの王で、ルシファーと同一視されることもある恐ろしい悪魔です。

アバドンの名前は、ヘブライ語で破壊の場・滅ぼす者・奈落の底を意味し、古代ギリシャ語では破壊者を意味しています。

5番目の天使がラッパを吹くときに、金の冠をかぶり、翼と蠍の尾を持つ姿でイナゴの群れを率いる天使として現れるアバドンは、人々に死さえ許さない5ヶ月間の苦しみを与えるとされています。

レヴィアタン

レヴィアタンは、旧約聖書(特にヨブ記、詩編、イザヤ書)に登場する巨大な海の怪物であり、神によって創造された存在です。

その姿はしばしば竜や大蛇として描かれ、圧倒的な力と威厳を誇ります。神の創造の偉大さや、人間には計り知れない自然の力を象徴する一方で、時には混沌や神に敵対する力として解釈されることもあります。

終末論においては、神によって最終的に打ち破られる存在として描かれることもあります。

また、後の悪魔学では、七つの大罪の一つである「嫉妬」を司る悪魔と関連付けられるようになりました。

聖書における原初の怪物としてのレヴィアタンは、その計り知れない力と神秘性から、恐怖と畏敬の対象とされてきました。

アザゼル


アザゼルは、元はグリゴリ(Grigori)という神に人間への指導を任せられた天使たちの総司令を務める最高位の天使でしたが、人間の女性と恋に落ちて結婚したため堕天使となりました。

旧約聖書に登場するアザゼルは、神に復讐するために武具や装飾品、化粧法に関する知識など、神の英知を人間に与えたことで知られています。

また、イスラム教でも、最高位の天使の1人であった堕天使として描写されています。

リリス

リリスは、聖書の正典には明確な記述が少ないものの、ユダヤ教の伝承(特にカバラやタルムードの外的伝承)において非常に重要な位置を占める女性の悪魔です。

最も有名な伝説では、アダムの最初の妻であったとされ、アダムとの対等を主張してエデンを離れ、夜の魔物、あるいは子供たちに害をなす女悪魔となったと語られます。

彼女は自由と独立の象徴として再解釈されることもありますが、伝統的には誘惑や危険、特に男性や新生児に対する脅威として描かれてきました。

イザヤ書に「リリト」という言葉が登場し、夜の怪物や精霊と解釈されることが、彼女の存在を示唆するものとされることもあります。聖書本文からはやや離れますが、関連伝承における恐怖の存在として広く認知されています。

七つの大罪:人の弱さを誘う悪魔たち

七つの大罪

人間の心に潜む根源的な罪とされる「七つの大罪」

これらは古くから神学や倫理学において議論され、人々の精神的な弱さや道徳的堕落の根源として認識されてきました。

そして、それぞれの罪には、それを唆し、人々を破滅へと誘う特定の悪魔が関連付けられています。これらの悪魔たちは、人間の最も脆い部分に巧みに働きかけ、神から遠ざけようとします。

大罪司る悪魔解説
傲慢ルシファー / サタン自己を過大評価し、神をも見下す根源的な罪。
ルシファー自身がこの罪により堕天したとされ、全ての罪の始まりとも言われる。
嫉妬レヴィアタン他者の幸福や成功を妬み、不満を抱く感情。
海の怪物レヴィアタンがこの罪と結びつけられ、他者の引き降ろしを願う破壊的な性質を持つ。
憤怒サタン / アモン理性を失った激しい怒りや復讐心。
サタン(あるいは別の大悪魔アモンなど)がこの感情を煽り、暴力や争いを引き起こすとされる。
怠惰ベルフェゴール精神的な怠慢、無気力、善行を怠る罪。
ベルフェゴールがこの罪を司り、人々を無関心や絶望へと誘い、霊的な成長を妨げるとされる。
強欲マモン富や物質的なものへの過度な執着。
マモンが悪魔として擬人化され、人々を金銭欲の虜にし、不正や搾取へと導くとされる。
暴食ベルゼブブ必要以上の飲食を求める罪。
蝿の王ベルゼブブがこの罪と関連付けられ、過度な食欲や浪費を促し、自己制御を失わせるとされる。
色欲アスモデウス不道徳な性的欲望や肉体的快楽への耽溺。
アスモデウスがこの罪を司る悪魔として有名で、人々を誘惑し、家庭の崩壊や社会の混乱を引き起こすとされる。

これらの悪魔たちは、人間の内なる弱さにつけ込み、私たちを罪の道へと誘います。しかし、それは同時に、私たちが自身の弱さと向き合い、それを克服するための試練とも言えるのかもしれません。

古代神話の伝説的な怪物・悪神

キリスト教以前の古代神話にも、神々に敵対したり、人々に災厄をもたらしたりする恐ろしい怪物や悪神の伝説が数多く存在します。

これらの存在は、自然の脅威、宇宙の混沌、あるいは人間の内なる恐怖を具現化したものと考えられ、後世の悪魔のイメージにも影響を与えたと言われています。

ここでは、特に有名なギリシャ神話とエジプト神話から、代表的な怪物・悪神を紹介します。ギリシャ神話ではテューポーン、ヒュドラ、メドゥーサ、ステンノーが、エジプト神話ではアポピスがその代表格です。

ギリシャ神話

ギリシャ神話は、英雄や神々の華麗な物語と共に、数多くの恐ろしい怪物たちの伝説も伝えています。

これらの怪物は、神々の秩序に挑む原初の混沌や、人知を超えた恐怖の象徴でした。

ガイアの子テューポーンは百の蛇頭で神々に戦いを挑み、ヒュドラは再生能力を持つ九頭の水蛇として英雄を苦しめました。

また、見た者を石化するメドゥーサや、その姉ステンノーも強力な怪物として知られ、英雄譚に深みを与えています。彼らは、人間の内なる恐怖を映す存在でもありました。

テューポーン

テューポーンは、ギリシア神話に登場する最大最強の怪物で、神々の王ゼウスを破った唯一の悪魔といわれています。

テューポーンには、ゼウスに対する大地母神ガイアの怒りからタルタロスとの間に生まれた子という説があります。

ヒュドラ

ヒュドラの名前は水蛇ヒュドロス(Hydros) 意味し、魔神テュポーンと半人半蛇の女神エキドナとの間に生まれた怪物です。

ギリシャ神話に登場する9つの頭を持つ蛇の姿の怪物で、1つの頭を斬り落とすと傷口から2つの頭が再生されるという能力を持つとされています。

さらに体内には強力な猛毒を持ち、その毒に侵された人は全身を焼かれるような激しい苦痛を味わい、息絶えると伝えられています。

メドゥーサ



メドゥーサは、ギリシア神話に登場するゴルゴーン3姉妹の1人です。

頭髪は無数の毒蛇、イノシシの歯、青銅の手、黄金の翼という姿をしており、宝石のように輝く目は、見たものを石に変える能力を持つとされています。

ペルセウスによって首を切り落とされたメドゥーサの首から流れた血は、ペルセウスによって2つの瓶に集められ(右側の血管から流れた血には死者を蘇生させ、左側の血管から流れた血には人を殺す力がある)、アテーナーに献上されることになります。

ステンノー



ステンノーはゴルゴーン3姉妹の長女で、3姉妹の中でも最も残忍で邪悪な悪魔と呼ばれています。

ギリシア語でステンノーは強い女を意味しており、男性を憎み、殺してしまった男性の数は次女・三女を上回るとされています。

エジプト神話

古代エジプト神話においても、世界の秩序を脅かす強力な悪神が存在しました。

その代表格が、巨大な蛇の姿をした混沌と破壊の神アポピス(アペプとも)です。彼は、太陽神ラーが毎夜冥界を旅する際に、その太陽の船を襲撃し、世界に闇をもたらそうとすると信じられていました。
アポピスは、原初の水ヌンから生まれたとされ、創造された秩序ある世界に対する永遠の敵対者として描かれます。

彼の目的は、太陽を飲み込み、世界を創造以前の混沌状態に戻すことでした。

ラーをはじめとする神々は、毎夜アポピスと戦い、世界の秩序を守護しなければなりませんでした。

日食や嵐などの自然現象は、アポピスの力が一時的にラーを圧倒した結果と解釈されることもありました。アポピスの存在は、秩序と混沌の永遠の闘争という、エジプト人の宇宙観を象徴しています。

アポピス


アポピスはエジプト神話に登場する巨大な蛇で、世界が誕生する前のヌンに象徴される原始の水の中から生まれたと伝えられています。

アポピスは太陽神としての役割を持っていましたが、太陽神をラーに奪われたため敵対するようになりました。

混沌・破壊・夜の闇を象徴する存在となったアポピスは、太陽神ラーの乗る太陽の船の運航を邪魔して日食を起こすといわれています。

グリモワール(魔術書)に記されし悪魔たち

中世から近世にかけてヨーロッパで流布したグリモワール(魔術書)には、数多くの悪魔の名前、姿、能力、そして召喚方法などが記されています。

これらの書物は、天使や悪魔を使役し、超自然的な力を得ることを目的としたもので、悪魔学の発展に大きな影響を与えました。

グリモワールに登場する悪魔たちは、それぞれが独自の個性と役割を持ち、魔術師たちの探求心を刺激しました。ここでは、グリモワールに名を連ねる代表的な悪魔たちを紹介します。

具体的には、アスタロト、ウァプラ、オノケリスなどがその例です。

アスタロト

アスタロトは、ヨーロッパの伝承や悪魔学において高位の悪魔として伝えられています。
ゴエティアでは29番目に、悪魔の偽王国では28番目に記載される地獄の40の軍団を従える偉大な公爵です。

アスタロトは、右手に毒蛇を持ち竜にまたがった天使の姿で現れ、口からは悪臭をともなう毒の息を撒き散らすとされています

ウァプラ



ウァプラは、グリフォンの翼を生やしたライオンの姿をした悪魔であり、地獄の36の軍団を率いる指揮官とされています。

悪魔学においてウァプラは、手工業と哲学、他の学問に通じる能力を持つ地獄の偉大なる公爵であり、数多くの低位な悪魔たちに人間の魂を欺く術を伝えたとされています。

オノケリス



オノケリスは、ソロモン契約の指輪とソロモン王の求めによって、連れてこられた魔神であり、自らをエコーの子(こだまから生まれた存在)と呼んでいます。

美しい色白の女性の姿をしていますが、ラバの足を持っているため、ギリシャ神話に現れる半神半人のサティロスに近い外見とされています。

ときには人間の男性たちの愛人となり、縄で男性の首を絞めて殺すという悪癖を持つといわれています。

ソロモンの契約:72柱の魔神たち

  • バエル
  • パイモン
  • ベレト
  • プルソン
  • アスモダイ/アスモデウス
  • ヴィネー
  • ザガン
  • ベリアル
  • アガレス
  • ブネ
  • フェニックス…など

古代イスラエルの賢王ソロモンが使役したとされる72の悪魔、通称「ソロモン72柱」は、グリモワール『レメゲトン』の第一部「ゴエティア」に記された悪魔群です。

彼らはそれぞれが独自の印章、姿、能力、そして階級を持ち、ソロモン王の命令によって様々な働きをしたと伝えられています。これらの悪魔は、王、公爵、侯爵、伯爵、騎士、総裁といった階級に分けられ、その総数は地獄の軍団の膨大さを示唆しています。

ソロモン72柱の魔神たちは、召喚者の知識や願いに応じて、様々な力を貸し与えるとされます。

例えば、序列1番のバエルは知恵を授け、不可視になる術を教えるとされ、序列9番の強力な王パイモンはあらゆる芸術や科学、秘密の知識を与えるとされています。

また、礼儀を重んじる魔王ベレト、音楽を好むプルソン、色欲を司るともされるアスモダイ(アスモデウス)、千里眼を持つヴィネー、錬金術に長けた雄牛の姿のザガン、美しい貴公子の姿で現れるベリアルなども72柱に含まれます。

さらに、地震を起こし逃亡者を見つけるアガレス、死者を動かし富と賢明さをもたらすブネ、不死鳥の姿で現れ詩作や科学を教えるフェニックスなど、その能力は多岐にわたります。これらの悪魔たちは、契約と使役という魔術の核心に深く関わっており、西洋魔術の伝統において非常に重要な存在として扱われています。

世界各地の伝承に息づく魔的存在

悪魔やそれに類する魔的な存在の伝承は、キリスト教文化圏に限らず、世界各地の神話や民間信仰の中に見出すことができます。

これらの存在は、その土地の自然環境や文化、人々の恐怖心や願望を反映し、多様な姿と性格を持っています。

彼らは時に人間に害をなし、時に畏敬の対象となりながら、地域の人々の生活や精神世界に深く根付いてきました。ここでは、世界各地の伝承に息づく代表的な魔的存在を紹介します。

具体的には、アラビアのイフリート、スラヴのルサールカ、ペルシャのダエーワ、インドのラーヴァナ、そして仏教や日本に伝わる餓鬼などです。

アラビアイフリート


イフリートはアラビアの伝承に登場する魔人で、短気で獰猛、怪力と強力な魔力をもち、廃墟を訪れては犠牲者を見つけ死にいたらしめるとされています。

イフリートは炎から生み出されたとされていますが、イスラム教における悪魔イブリースも炎から作られた悪魔です。

スラヴ:ルサールカ

ルサールカとはスラヴ神話の水神または水妖であり、邪悪な悪魔と水の精の間のような存在で川の底に住んでいると信じられているため、人魚と間違えられることもあります。

若くして亡くなった花嫁や水難事故で命を落とした女性がルサールカになるといわれているため、美しい女性の姿と声をしており、魅惑なダンスで男性を惑わして死に至らせます。

ただし、地方によっては老婆の姿であるともいわれています。

ペルシャ:ダエーワ

ダエーワは、アベスター語で不愉快な性格を持つ霊魂のことを意味しています。

ペルシャ神話とゾロアスター教においてダエーワは、地獄に落ちてきたものたちを苦しめるために、さまざまなことを生業とする最も悪名高い悪魔とされています。

インド:ラーヴァナ

ラーヴァナは、インドの叙事詩ラーマーヤナに登場する主人公ラーマと敵対するラークシャサの魔王です。

1000年にも及ぶ苦行の末に、最高神ブラフマーから認められ、蜜アムリタを摂取し不死身になるという願いを叶えて貰ったといわれています。

多くの悪行を働いたとされるラーヴァナですが、収めていたランカー島には飢えを知る者がいないといわれるほど栄えていたため、住民には慕われていたとされています。

仏教/日本:餓鬼

餓鬼とは、仏教の世界観である六道においての餓鬼道に生まれた悪魔といわれています。食物や飲物を手に取ると火に変わってしまうので、飢えと乾きからは決して逃れることができないとされています。

餓鬼は飢えと渇きを癒すために、心の弱い人間にとりついて墜落をさせるといわれています。

文学が生んだ不朽の悪魔像

文学作品は、古来より悪魔という存在に多様な解釈と深い人間性を与え、時に魅力的でさえある不朽の悪魔像を創造してきました。

これらの悪魔たちは、単なる恐怖の対象ではなく、人間の内面や社会の矛盾、善悪の境界線を問いかける存在として、読者の心に強く刻まれています。

ゲーテの『ファウスト』に登場するメフィストフェレスは、その代表格と言えるでしょう。ここでは、文学が生み出した、記憶に残る悪魔像を紹介します。

メフィストフェレス

メフィストフェレスは、16世紀ドイツのファウスト伝説や文学作品に悪魔として、または悪魔に仕えるものとして登場し、破壊して堕落した人々の魂を集めることを使命とし、神学的悪魔にまで昇華した存在とされています。

ファウスト伝説のメフィストフィレスは、ファウストの望みを叶える代わりに、その魂をもらい、死後は自分の支配下に置くことをファウストと取り交わしたとされています。

バフォメット

バフォメット

バフォメットは、歴史上いくつかの異なる文脈で登場する謎めいた存在であり、特に近代オカルトにおいて象徴的な悪魔の姿として広く知られるようになりました。

その起源は、14世紀初頭に異端として弾圧されたテンプル騎士団が崇拝していたとされる偶像に遡ると言われています。しかし、この告発の真偽については歴史家の間でも意見が分かれています。

現代において最も有名なバフォメットの図像は、19世紀フランスのオカルティスト、エリファス・レヴィによって描かれたものです。

それは、山羊の頭、人間の体、両性具有の特徴、翼、そして額に五芒星を持つ姿で描かれ、錬金術的な象徴や二元性の調和など、複雑な意味合いを含んでいます。

このレヴィの描いたバフォメット像は、後の多くのオカルト団体や悪魔崇拝と見なされるグループによってシンボルとして採用され、悪魔の代表的なイメージの一つとして定着しました。

下級悪魔の種類

下級悪魔のイメージ

悪魔の世界には、ルシファーやベルゼブブのような強大な力を持つ大悪魔だけでなく、より身近なところで人間に影響を及ぼす「下級悪魔」と呼ばれる存在も数多く語られています。

彼らは大悪魔ほど強大な力は持たないものの、その数の多さや狡猾さによって、人々の日常生活に忍び込み、誘惑したり、悪戯をしたり、時には深刻な災厄をもたらしたりします。

ここでは、様々な伝承や悪魔学において語られる下級悪魔の種類について見ていきましょう。

誘惑と堕落を司る小悪魔

下級悪魔の中でも、人間の最も基本的な欲望や弱さに直接働きかけ、堕落へと誘うことを得意とする一群がいます。

彼らは巧みな言葉や魅力的な姿で近づき、道徳的な判断を鈍らせ、罪の道へと引きずり込もうとします。

このような小悪魔たちは、個人の内なる葛藤や、社会の倫理観を揺るがす存在として、古くから多くの物語や教訓の中に描かれてきました。

インキュバス

インキュバスは、主にヨーロッパの民間伝承や悪魔学において語られる男性の姿をした夢魔です。

その名はラテン語の「上に乗る者(incubare)」に由来し、眠っている女性の夢の中に現れて性的関係を持つとされています。インキュバスに襲われた女性は、悪夢にうなされたり、精気を吸い取られて衰弱したりすると信じられていました。

中世においては、魔女とインキュバスの間に生まれた子供は、半人半魔の存在となるとも言われ、異端審問などで問題視されることもありました。

インキュバスの存在は、当時の人々が抱いていた性的な欲望や罪悪感、そして睡眠中に起こる不可解な現象(金縛りや悪夢など)に対する説明として機能していたと考えられます。

その恐ろしさと同時に、ある種の禁断の魅力を持つ存在として、多くのフィクション作品にも登場します。

サキュバス

サキュバスは、インキュバスと対をなす女性の姿をした夢魔です。

その名はラテン語の「下に横たわる者(succubare)」に由来し、眠っている男性の夢の中に現れて性的関係を持ち、精気や生命力を奪い取るとされています。彼女たちは非常に美しい姿で現れ、男性を誘惑し、破滅へと導くと恐れられていました。

サキュバスの伝説もまた、中世ヨーロッパで広く信じられ、修道士や敬虔な信者たちにとって大きな試練の一つと考えられていました。

彼女たちは、男性の性的な欲望や、それに対する宗教的な禁忌を象徴する存在であり、しばしばリリスのような古代の女神や女悪魔と関連付けられることもあります。

現代のファンタジー作品などでは、魅惑的でありながらも危険な存在として描かれることが多いキャラクターです。

悪戯や物理的干渉を行う小悪魔

全ての下級悪魔が人間を深刻な堕落へと誘うわけではありません。

中には、人間に悪戯を仕掛けたり、物理的な現象を引き起こしたりして困らせることを楽しむような小悪魔たちも存在します。

彼らの行動は、時にユーモラスであったり、時に不気味であったりしますが、その存在は人々の生活の中に潜む小さな混乱や不可解な出来事を説明する役割を担ってきました。

インプ

インプは、ヨーロッパの民間伝承、特にイギリスやゲルマンの伝承に登場する小さな悪魔やいたずら好きな妖精の一種です。一般的に、体長は数センチから数十センチ程度で、醜い小鬼のような姿や、小動物(カエル、ネズミ、昆虫など)に似た姿で描かれることがあります。

インプは、人間に些細な悪戯を仕掛けたり、物を隠したり、家畜を困らせたりすることで知られています。また、魔女の使い魔(ファミリア)として、魔女に仕え、魔術の手助けをしたり、情報を集めたりする役割を担うとも言われています。

彼らは必ずしも極悪非道な存在として描かれるわけではなく、時にコミカルなキャラクターとして登場することもありますが、そのトリッキーな性質から油断できない存在とされています。

ゴブリン、コボルトなど

ゴブリンやコボルトは、ヨーロッパ各地の民間伝承に広く見られる小鬼の一種です。

ゴブリンは、一般的に醜く、緑色や茶色の肌を持ち、人間に対して悪意的で、悪戯を好む存在として描かれます。洞窟や森、あるいは人家の近くに住み着き、家畜を盗んだり、旅人を迷わせたりすると言われています。

一方、コボルトは、主にドイツの伝承に登場する家の精霊や山の精霊です。家のコボルトは、家事を手伝うなど友好的な面もありますが、機嫌を損ねると途端に悪戯を始めるとされています。

鉱山のコボルトは、鉱夫たちにいたずらをしたり、鉱脈のありかを教えたりするとも言われています。

これらの小鬼たちは、自然界の精霊が悪魔的な性質を帯びたもの、あるいは人間社会の周縁に潜む異質な存在として捉えられてきました。

特定の場所や人にとり憑く悪霊

不気味な手形

ある特定の場所、例えば古い家や曰く付きの土地、あるいは特定の個人に対して執拗に取り憑き、不幸や精神的な苦痛をもたらす悪霊の存在も、世界各地の伝承に見られます。

これらの悪霊は、必ずしも高名な悪魔の名前を持つわけではなく、名もなき悪霊や、不幸な死を遂げた人間の霊が悪霊化したものなどが考えられます。

彼らは、ポルターガイスト現象のような物理的な怪奇現象を引き起こしたり、取り憑いた人間の精神を蝕んだりすると言われています。

日本の「憑き物」信仰における狐憑きや犬神憑きなども、この種の悪霊による憑依現象と類似した性質を持つと言えるでしょう。

これらの悪霊の存在は、特定の場所や人間関係に潜む負のエネルギーや、未解決のトラウマなどを象徴しているのかもしれません。

使い魔・眷属

魔術師とカラス

使い魔(ファミリア)や眷属は、魔術師や上位の悪魔に使役されることを目的とした悪魔や精霊を指します。

彼らは、主人の命令に従い、情報収集、簡単な作業の代行、魔術儀式の補助、あるいは戦闘時の支援など、様々な役割をこなします。

その姿は、インプのような小悪魔であることもあれば、黒猫、カラス、フクロウ、蛇といった動物の姿を取ることもあります。

魔術師は、契約や特定の儀式を通じて使い魔を得るとされ、使い魔は魔術師に忠誠を誓い、その力を貸し与えます。

ただし、使い魔との関係は常に良好とは限らず、時には裏切られたり、逆に支配されたりする危険性も伴うとされています。

また、使い魔とされる存在が必ずしも「下級」とは限らない場合もあり、強力な精霊や悪魔が自らの意思で、あるいは特定の目的のために魔術師に協力するケースも物語などでは描かれます。

群れをなす悪霊

群れをなす悪霊

個々の力はそれほど強力ではなくとも、多数が集まることで大きな脅威となる「群れをなす悪霊」の存在も、様々な伝承や宗教文書に見られます。

その代表例が、新約聖書に登場する悪霊「レギオン」です。イエスが悪霊に取り憑かれた男を癒す場面で、悪霊は自らを「レギオン」と名乗り、「我々は大人数だからだ」と答えます。この「レギオン」という言葉は、ローマ軍の軍団を意味し、その数の多さと組織的な力を示唆しています。

このような群れをなす悪霊は、特定の名前を持たない無数の低級な霊的存在の集合体としてイメージされます。

彼らは、一度に取り憑いた対象を精神的にも肉体的にも圧倒し、深刻な苦痛を与えると考えられています。集団心理のように、個々では行わないような凶悪な行動を、群れとなることで引き起こすのかもしれません。

病気や災厄をもたらす悪霊

科学的な知識が未発達であった時代において、原因不明の病気や突発的な災厄は、しばしば悪霊や悪魔の仕業と考えられていました。

特定の病気を引き起こすとされる悪霊や、嵐、日照り、地震といった自然災害を悪化させると信じられた存在が、世界各地の伝承に見られます。

これらの悪霊は、人々の健康や生活を直接的に脅かす存在として恐れられ、彼らを鎮めたり、追い払ったりするための様々な儀式や呪術が行われました。

例えば、特定の伝染病が流行すると、それは特定の「疫病神」や悪霊の怒りによるものとされ、供物や祈りによってその怒りを解こうとしました。これらの信仰は、人間の無力感や、コントロールできない自然現象に対する畏怖の念が生み出したものと言えるでしょう。

民間伝承における多様な小悪魔・妖精

世界各地の民間伝承には、善悪の境界が曖昧なものも含め、人間に影響を与える数多くの「小鬼」「妖精」「精霊」が存在します。これらの存在は、キリスト教的な悪魔観とは異なる文脈で語り継がれてきましたが、その中には明らかに悪意を持つものや、結果的に人間に害をなすものが「下級悪魔」的な存在として解釈されることがあります。

例えば、アイルランドのレプラコーンは、悪戯好きで欲深い妖精として知られていますし、スカンジナビアのトロールは、しばしば人間に対して敵対的な巨人や小鬼として描かれます。

日本の天狗や河童なども、時に人間に悪戯をしたり、災いをもたらしたりする存在として語られます。

これらの多様な存在は、各地域の自然観や人間観を反映しており、人々の生活の中に息づく身近な「異界の住人」として、物語や芸術の題材となってきました。

悪魔の階級

それぞれに役割があり、得意分野も違うとされている悪魔の階級について有名なのはソロモン72柱です。

この項目では、ソロモン72柱に基づいた悪魔の階級について紹介します。

ソロモン72柱とは、旧約聖書に登場する古代イスラエルの王であるソロモンに使役する72の悪魔のことで、魔術書レメゲトンの一部ゴエティアに記述されているといわれています。

ソロモン72柱の悪魔は、約3000年前中東に存在していたイスラエル王国の3代目国王ソロモン王が封印した悪魔たちの総称であり、ゴエティアでは、悪魔の地位は7つの基準によって分けられているとされています。

王の階級にはソロモン72柱の悪魔の内9柱が位置しており、特別な力を持つ、強い悪魔とされています。

  • バエル/人に知恵を授ける
  • パイモン/西を治める魔王
  • ベレト/礼儀を重視する魔王
  • プルソン/音楽を好む
  • アスモダイ/色欲の悪魔
  • ヴィネー/千里眼を持つ
  • バラム/戦略に長けた悪魔
  • ザガン/錬金術師で雄牛の悪魔
  • ベリアル/貴公子の悪魔

大公(君主)

大公(Prince)は、本来は国王に次ぐ権力者を意味する言葉で、国王の長男が王子になることが多かったことから由来されています。

  • ウァサゴ
  • シトリー
  • イポス
  • ガープ
  • ストラス
  • オロバス
  • セーレ

公爵



公爵は、軍隊や地方統治を任されるほどの権力者であり、最高位の貴族階級とされています。

しかし、この階級はソロモン72柱の悪魔の内、最も多い22柱が位置しています。

  • アガレス/ウァレフォル
  • バルバトス/グシオン
  • エリゴス/バティン
  • ベリベリト/サロス
  • ウアル/アイム
  • ハウレス/ブネ
  • ムルムル/アスタロト
  • フォカロル/ウェパル
  • クロケル/アロケス
  • グレモリ/ウァプラ
  • アムドゥシアス/ダンタリオン

侯爵

侯爵(Marquess)は、国の辺境を守る軍事貴族のことを示していますが、知識などさまざまな能力を持つ悪魔たちもいます。

  • サミギナ/アモン
  • レライエ/アンドラス
  • ナベリウス/フェネクス
  • サクス/ロノウェ
  • マルコシアス/フォルネウス
  • サブナック/ゼパル
  • オリアス/アンドレアルフス
  • キメイエス/デカラビア

伯爵

伯爵は、ソロモン72柱の中では階級がそこそこ低い悪魔たちとされていますが、悪魔の軍団数や魔人としての力では地獄の有力者とされています。

  • マラクス
  • グラシャラボラス
  • ビフロンズ
  • フルフル
  • アルファス
  • ラウム
  • アンドロマリウス

騎士



騎士には、フルカスしか位置していませんが、かなり優秀な悪魔とされています。

総裁



総裁は、集会の議長・まとめ役を意味する悪魔たちのことです。

  • マルバス/ボティス
  • ブエル/フォラス
  • ウァラク/マルファス
  • アーゲンティ/カミオ
  • オセ/アミ

悪魔が取り憑くことはあるの?

悪魔に取り憑かれやすい人は、妬みや恨みを持ちやすい、イライラしやすい、愚痴や悪口をいうなどネガティブな言動が多いという特徴があります。

ただ、日本では悪魔に取り憑かれるという言葉は一般的でないため、狐憑きの状態や精神異常などと考えられている傾向にあります。

憑き物というのは、憑依した人や周囲の人たちに不運をもたらす低級霊のことで、狐だけではなく、蛇・河童・犬神憑きなどさまざまな種類があります。

狐憑きの最も古い記述は平安時代の今昔物語とされていますが、現代医学でいう統合失調症などの精神的な症状を昔の人は理解することができなかったため、狐に取り憑かれたと考えていたという説もあります。

悪魔と関連の深い人物!悪魔に魂を売った人

悪魔に魂を売ったといういい方があるように、魂を売って人の心を失う代わりに、願いを叶える力を得ることもあるといわれています。


この項目では、悪魔と関連の深い人物を紹介したいと思います。

魂の契約:悪魔に魂を売った人々

「悪魔に魂を売る」という言葉は、古くから禁断の行為として、また究極の欲望の代償として語り継がれてきました。

歴史上の人物や伝説上のキャラクターの中には、富、名声、知識、あるいは愛といったものを得るために、自らの魂を悪魔に差し出したとされる人々がいます。

彼らの物語は、人間の野心や絶望、そしてその結末がもたらす教訓を私たちに問いかけます。

ここでは、悪魔との魂の契約を結んだとされる代表的な人物たちを紹介します。

ヨハン・ファウスト

ヨハン・ファウストは17世紀ドイツの医師・錬金術師・神学博士・魔術師・占星術師として30年間に渡り名を残しています

教会は、悪魔と契約をして悪魔の力を借りているとファウストを非難するようになりました。

ファウストは、爆発に巻き込まれて命を失なったといわれていますが、契約の代償として悪魔に命を持っていかれたのではないかと考えられています。

ゲーテのファウストのモデルとなった人物でもありますので、多くの伝説が残されていますが真実は不明とのことです。

ロバート・ジョンソン



アメリカの伝説的ブルース歌手であったロバート・ジョンソンは、27歳の若さで謎の死を遂げたため、悪魔に魂を売って才能を得たのではないかと噂されていました。

ブルースミュージシャンになることを夢見ていた幼少時代に、ギターを持って十字路に行き、悪魔に魂を売り渡す約束をすれば、代わりにギターのテクニックを身につけることができると何者かから教えられたとされています。

ジル・ドレ

ジャンヌ・ダルクの側近で救国の英雄と呼ばれるジル・ドレは、ジャンヌ・ダルクが処刑された後に理性を失い、魔術の文献を参考にバロンという悪魔を呼びだそうとしていたとされています。

悪魔との契約の代償として財産を差し出すだけではなく、生贄として幼い子供の身体の一部を供物として捧げたり、死体の後始末を召使にさせていたりなど、ジル・ドレの悪行は悪魔そのものだったといわれています。

テオフィルス

ローマの聖職者であったテオルフィスは、悪魔に魂を売った最古の人物です。

教会から司祭の推薦を受けたにも関わらず辞退をし、代わりに司祭となった男がテオフィルスを離脱させたため、テオルフィスはサタンと契約をして力を借り、怨みを果たそうとしたとされています。

悔い改めたテオルフィスは70日間の断食を行い、姿を現した聖母マリアから許しを得ることができ司祭の座を奪い返しましたが、罪の意識から死の直前に次期司祭に事実を告白し懺悔を望んでいたとされています。

オリバー・クロムウェル

オリバー・クロムウェルは、イングランド共和国の初代護国卿(敬称は殿下)となった人物で、政治家時代は権力闘争にしか関心がないとされていました。

クロムウェルが悪魔に魂を売ったという噂は、革命によって追いやられた国王が復権しようとしている最中に広まりました。

イギリスにおいては、大量虐殺者や独裁者という評価と英国史上最大の偉人という評価があり、歴史的評価が分かれている人物でもあります。

魔術と召喚:悪魔を使役した魔術師たち

古来より、超自然的な力を求め、天使や精霊、そして悪魔を使役しようと試みた魔術師たちの伝説は数多く存在します。

彼らは、禁断の知識を探求し、複雑な儀式や呪文を用いて異界の存在と接触し、その力を自らの目的のために利用しようとしました。

その中には、歴史に名を残す王や高名な学者、あるいは魔女として断罪された人物も含まれています。

ここでは、悪魔を使役・研究したとされる代表的な魔術師たちを紹介します。この他、ローマ教皇でありながら魔術師の異名を取ったシルウェステル2世や、悪魔との契約を告白したサヴォワの魔女アントワーヌ・ローズなどもこのカテゴリに含まれます。

ソロモン王

古代イスラエルの三代目国王であるソロモン王は、その卓越した知恵で知られるだけでなく、強力な魔術師として悪魔を使役したという伝説でも非常に有名です。

最も有名なのは、彼が72の悪魔(ソロモン72柱)を捕らえ、真鍮の壺に封じ込め、様々な労働に従事させたり、秘密の知識を得たりしたという物語です。

この伝説は、中世から近世にかけて編纂されたグリモワール(魔術書)の基礎となり、『ソロモンの鍵』や『レメゲトン(ソロモンの小さな鍵)』といった書物には、ソロモン王が悪魔を召喚し、使役するために用いたとされる印章や呪文、儀式などが詳細に記されています。

ソロモン王の魔術師としての側面は、知恵と権力が超自然的な力と結びつくという、古来からの人々の願望や畏怖を反映していると言えるでしょう。

グリモワールの著者

「グリモワールの著者」という言葉は、特定の個人を指すのではなく、様々な魔術書を執筆したとされる(あるいはその名が冠せられた)魔術師たち全般を指します。

多くのグリモワールは作者不詳であったり、ソロモン王やモーセ、アブラメリンといった伝説的な人物の名が冠せられていたりします。

これらの書物には、天使や悪魔の召喚方法、護符の作成、占術、錬金術など、多岐にわたる魔術的知識が記されていました。

中世からルネサンス期にかけては、ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパのような学者が『隠秘哲学』を著し、魔術の理論的体系化を試みました。また、19世紀にはエリファス・レヴィが近代オカルティズムの基礎を築き、アレイスター・クロウリーは20世紀初頭に独自の魔術体系「セレマ」を創始するなど、後世にもグリモワールの伝統は引き継がれ、再解釈されていきました。

これらの著者たちは、禁断の知識の探求者として、悪魔を含む異界の存在との接触を試みたと言えるでしょう。

シルウェステル2世

数学者・天文学者であり、フランス人初のローマ教皇であったシルウェステル2世は、悪魔とのサイコロゲームに勝ったためローマ教皇の座につきました。

後世は魔術師教皇とも呼ばれるようになったなどの説が残されています。

また、死後は遺体をバラバラにして撒いてほしいという遺言を残したといわれています。

アントワーヌ・ローズ



サヴォワの魔女と呼ばれたアントワーヌ・ローズは、ロビネという悪魔と契約し、ロビネからもらった悪魔の粉を塗った棒にまたがることで、悪魔の能力を使うことができたと告白しています。

この粉からは幻覚作用のあるハーブを混ぜた麻薬のような成分が検出され、そのせいで飛んでいるような感覚を味わえたのではないかと考えられています。

信仰と背反:悪魔崇拝と異端の者たち

歴史を通じて、主流の宗教的権威から「異端」と見なされたり、あるいは公然と「悪魔崇拝」を行ったとされる人物や集団が存在しました。

彼らの信仰や実践は、しばしば社会的な規範や道徳に反するものとして非難され、時には激しい迫害の対象となりました。

しかし、その背後には、既存の価値観への反発や、独自の精神的探求、あるいは単なる誤解や中傷があった場合も少なくありません。

ここでは、悪魔崇拝や異端とされた代表的な人物・集団を紹介します。

アレイスター・クロウリー

アレイスター・クロウリー(1875-1947)は、20世紀初頭に活躍したイギリスのオカルティスト、魔術師、著述家、登山家であり、自らを「獣666」と称したことで知られています。

彼は「セレマ」と呼ばれる独自の宗教哲学体系を創始し、「汝の欲するところを行え、それが法の全てとならん」という教えを掲げました。その生涯はスキャンダルに満ち、当時の社会からは「世界で最も邪悪な男」と評されることもありました。

クロウリーは、西洋魔術の伝統を深く研究し、黄金の夜明け団などの秘密結社にも所属しましたが、後に袂を分かち、独自の魔術体系を追求しました。

彼の著作には、悪魔召喚や性魔術に関する記述も含まれており、その反キリスト教的とも取れる言動やライフスタイルから、悪魔崇拝者として広く認知されるようになりました。

しかし、彼自身は伝統的な意味での悪魔崇拝をしていたわけではなく、人間の意志の解放と自己神化を目指していたと解釈されています。その思想と実践は、後世のオカルトやカウンターカルチャーに大きな影響を与えました。

ジミー・ペイジ

ジミー・ペイジは、レッド・ツェッペリンのリーダーで、史上最高のギタリストの1人とされています。

リードボーカルのロバート・プラントにも悪魔を崇拝していたという噂がありますが、ジミー・ペイジが有名な黒魔術師アリスター・クロウリーに心酔していたことがはじまりとされています。

レッド・ツェッペリンは成功と引き換えに悪魔と契約を結んだという言い伝えもあります。

聖なる戦い:悪魔と戦った聖人とエクソシスト

悪魔や邪悪な力との戦いは、多くの宗教や神話において重要なテーマとして描かれてきました。

歴史上、あるいは伝説上、自らの信仰と勇気をもって悪魔に立ち向かい、人々をその脅威から守ったとされる聖人やエクソシスト(悪魔祓い師)たちが存在します。

彼らの物語は、善が悪に打ち勝つ希望や、信仰の力の偉大さを象徴しています。ここでは、悪魔と戦ったとされる代表的な聖人とエクソシストを紹介します。

聖人

大天使ミカエル
大天使ミカエル

大天使ミカエルは、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教において最も偉大な天使の一人とされ、特にキリスト教では天使軍の総司令官として知られています。

「神に似た者」という意味の名を持つミカエルは、聖書のヨハネの黙示録において、サタン(巨大な赤い竜)とその配下の堕天使たちと天で戦い、彼らを地上に追放したとされています。

この戦いの勝利により、ミカエルは悪魔や邪悪な力に対する最も強力な守護者、そして正義と信仰の擁護者として崇敬されるようになりました。

彼はしばしば、剣や槍を手にし、竜や悪魔を踏みつける姿で描かれます。その勇猛さと神への忠誠心から、戦士や兵士、警察官などの守護聖人とされています。ミカエルの存在は、いかなる闇の力も神の光には敵わないという、信仰者にとっての希望の象徴です。

聖アントニウス

聖アントニウス(大アントニオス)は、3世紀後半から4世紀半ばにかけてエジプトの砂漠で隠遁生活を送ったキリスト教の修道士であり、「砂漠の教父」の一人として、また修道院制度の創始者の一人として知られています。彼の生涯で特に有名なのは、荒野における悪魔との激しい戦いです。

伝説によれば、アントニウスは祈りと苦行に励む中で、悪魔から様々な誘惑(富、名声、快楽など)や脅迫、さらには物理的な攻撃(幻覚を見せられたり、獣の姿の悪魔に襲われたり)を受けました。

しかし、彼は強固な信仰心をもってこれら全ての試練に打ち勝ち、悪魔を退けたとされています。

この聖アントニウスの誘惑と戦いの物語は、人間の内なる悪や欲望との闘い、そして信仰による勝利を象徴するものとして、多くの芸術作品の題材となり、後世の修道士たちに大きな影響を与えました。

エクソシスト

イエス・キリスト
佐世保市にあるカトリック三浦町教会のイエス像

イエス・キリストは、キリスト教信仰の中心人物であると同時に、福音書において数多くの悪霊祓い(エクソシズム)を行った最も強力なエクソシストとして描かれています。

マルコによる福音書をはじめとする各福音書には、イエスが権威ある言葉をもって悪霊に取り憑かれた人々を癒し、悪霊を追い出す場面が詳細に記録されています。

例えば、ゲラサ人の地で、墓場に住み着いていた悪霊「レギオン」(多数の悪霊の集合体)に取り憑かれた男を癒し、悪霊たちを豚の群れに移して湖に飛び込ませたという話は特に有名です。

イエスの行うエクソシズムは、神の国の到来と、悪の力の支配からの解放を象徴するものでした。

彼の権能は弟子たちにも与えられ、キリスト教におけるエクソシズムの伝統の原点となっています。

ガブリエーレ・アモルト神父

ガブリエーレ・アモルト神父(1925-2016)は、現代において最も著名なカトリック教会の公式エクソシストの一人です。

彼は1986年からローマ教区の主席エクソシストを務め、その生涯で数万件に及ぶとされる悪魔祓いを行ったとされています。その活動は多くのメディアで取り上げられ、映画『ヴァチカンのエクソシスト』のモデルともなりました。

アモルト神父は、悪魔憑きの実在と、それに対する教会のエクソシズムの重要性を強く主張し、多くの著作やインタビューを通じてその経験や見解を語りました。

彼は、悪魔の存在を否定する現代の風潮に警鐘を鳴らし、信仰の力を通じて悪と戦うことの必要性を訴え続けました。

その率直な語り口と長年の経験に裏打ちされた知識は、現代におけるエクソシズムの実態を人々に伝える上で大きな役割を果たしました。

文学と芸術:悪魔を描いた創造者たち

文学や芸術は、古来より悪魔という存在に深い関心を寄せ、恐怖の対象としてだけでなく、人間の内面や社会の闇を映し出す鏡として、あるいは魅力的なアンチヒーローとして描いてきました。

これらの作品を通じて、悪魔は多様な姿と性格を与えられ、私たちの文化や精神世界に大きな影響を与え続けています。

ここでは、悪魔をテーマにした不朽の名作を生み出した代表的な創造者たちを紹介します。

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749-1832)は、ドイツ文学を代表する文豪であり、その最高傑作の一つ『ファウスト』において、最も象徴的で影響力のある悪魔像の一つであるメフィストフェレスを創造しました。

この作品は、人生のあらゆる知識と経験を渇望する老学者ファウスト博士が、魂と引き換えに悪魔メフィストフェレスと契約を結び、若返って様々な体験をするという壮大な物語です。

ゲーテの描くメフィストフェレスは、単なる邪悪な誘惑者ではなく、知的で皮肉屋、そして時にファウストの理解者でさえある複雑なキャラクターとして描かれています。

「常に悪を欲して常に善を為す力の一部」と自己紹介するように、彼の存在はファウストの精神的な成長や、物語全体の哲学的深みにおいて不可欠な役割を担っています。

このメフィストフェレス像は、後の文学や芸術における悪魔の描写に計り知れない影響を与えました。

ダンテ・アリギエーリ

イタリア,フィレンツェのサンタ・クローチェ広場にあるダンテ・アリギエーリ像

ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)は、中世イタリア最大の詩人であり、その代表作『神曲』は、キリスト教的世界観に基づく地獄、煉獄、天国を巡る壮大な旅を描いた叙事詩です。

特に「地獄篇」においては、地獄の階層構造や、そこで様々な罪に応じて罰せられる亡者たち、そして地獄の底で氷漬けにされている魔王ルチーフェロ(ルシファー)の姿が、鮮烈かつ詳細に描写されています。

ダンテの描く地獄は、単なる恐怖の場所ではなく、神の正義と罪の性質が秩序をもって示される世界として構築されています。

三つの顔を持つ巨大なルチーフェロが、裏切り者であるユダ、ブルトゥス、カッシウスを噛み砕いている姿は、地獄の最も重い罪が悪であること、そして神への反逆の究極的な結果を象徴しています。

この『神曲』における地獄と悪魔の描写は、後世の芸術家たちの想像力を大いに刺激し、西洋文化における地獄観の形成に決定的な影響を与えました。

ジョン・ミルトン

ジョン・ミルトン(1608-1674)は、17世紀イギリスの詩人であり、ピューリタン革命期の重要な思想家でもありました。

彼の代表作である叙事詩『失楽園』は、旧約聖書の創世記におけるアダムとイブの失楽園の物語を壮大なスケールで描き出したもので、その中で堕天使ルシファー(サタン)の反逆と堕天が重要なテーマとして扱われています。

ミルトンの描くサタンは、単なる悪の化身ではなく、誇り高く、雄弁で、不屈の精神を持つカリスマ的なリーダーとして、非常に人間的な魅力と葛藤を抱えた存在として描かれています。

「地獄において支配するは、天において仕えるに勝る」という彼の言葉は、その反骨精神を象徴しています。

この複雑で魅力的なサタン像は、ロマン主義の詩人たちをはじめ、後世の多くの作家や芸術家に影響を与え、悪魔のキャラクター造形に新たな深みをもたらしました。

神話の起源:悪魔と関わる神々・存在

神と悪魔

悪魔という概念がキリスト教やユダヤ教で明確に形作られる以前から、世界各地の古代神話には、神々に敵対する存在、世界の秩序を脅かす力、あるいは人間の理解を超えた恐ろしい性質を持つ神格や怪物が登場していました。

これらの存在は、自然の脅威、宇宙の混沌、あるいは人間の心の闇を象徴し、後世の悪魔像の原型になったとも考えられています。

ここでは、悪魔の誕生や物語に深く関わるとされる神話上の代表的な神格・存在を紹介します。

アンラ・マンユ/アフリマン

アンラ・マンユ(後にアフリマンとも呼ばれる)は、古代ペルシャのゾロアスター教における悪の最高神です。善の創造神アフラ・マズダーと対立する存在であり、この世界における全ての悪、偽り、破壊、暗黒、病、死などを司るとされています。

ゾロアスター教は、善と悪の二元論的な世界観を特徴としており、アンラ・マンユはその「悪」の原理を神格化した存在と言えます。

彼は自らも多くの悪霊(ダエーワ)たちを生み出し、アフラ・マズダーの創造した善き世界を破壊し、人間を堕落させようと絶えず活動しています。

この絶対的な悪の化身としてのアンラ・マンユの概念は、後のユダヤ教やキリスト教におけるサタンや悪魔のイメージ形成に影響を与えた可能性が指摘されています。

世界の終末には、アフラ・マズダーとの最終決戦に敗れ、滅ぼされると予言されています。

ティアマト

ティアマトは、メソポタミア神話(特にバビロニアの創世叙事詩『エヌマ・エリシュ』)に登場する原初の海の女神であり、混沌の象徴です。

夫である淡水の神アプスーと共に、多くの若い神々を生み出しましたが、後にこれらの若い神々との間に争いが生じます。アプスーが殺されたことに激怒したティアマトは、自らもキングーをはじめとする多くの恐ろしい怪物たちを創造し、神々の王マルドゥクに戦いを挑みました。

最終的にティアマトはマルドゥクによって打ち破られ、その体は二つに裂かれて天と地が創造されたとされています。

彼女の存在は、創造以前の無秩序な混沌の力を象徴しており、その巨大な竜や蛇のような姿、そして生み出した怪物たちは、後世の多くの神話や伝説におけるドラゴンのイメージや、神々に敵対する原初の怪物の原型の一つとなったと考えられています。

ロキ

ロキは、北欧神話に登場する非常に複雑で魅力的な神です。彼は巨人族の血を引きながらも、主神オーディンの義兄弟となりアースガルズの神々の一員となりますが、その本質はトリックスターであり、しばしば神々に悪戯を仕掛け、深刻な災厄をもたらします。

知恵に長け、変身術を得意としますが、その行動は予測不可能で、善と悪の間を揺れ動きます。

ロキは、恐ろしい怪物たちの父でもあり、巨大な狼フェンリル、世界蛇ヨルムンガンド、そして冥府の女王ヘルをもうけました。

最終的には、善神バルドルの死を策略した罪により罰せられ、世界の終末ラグナロクにおいては神々の敵として巨人族や怪物たちを率いて戦い、自らも滅びるとされています。その欺瞞に満ちた知性、破壊的な衝動、そして神々の秩序に対する反逆的な態度は、多くの文化における「悪魔的」なキャラクターの原型の一つと言えるでしょう。

悪魔の種類別の見た目の違いについて

悪魔と聞いて多くの人が思い浮かべる姿は、角、翼、尻尾といった特徴的なパーツを持つ異形の存在かもしれません。

しかし、伝承や文献によって悪魔の姿は千差万別であり、その見た目にはそれぞれ意味が込められていると考えられます。

ここでは、悪魔の代表的な身体的特徴である角、尻尾、羽について、その種類や象徴する意味合いについて掘り下げていきます。

これらのパーツは、悪魔の力や性質、起源を示す重要な手がかりとなることがあります。

悪魔の角(ツノ)の種類に意味はあるのか?

角がある悪魔

悪魔の象徴として最もポピュラーなものの一つが「角(ツノ)」です。

この角は、単なる装飾ではなく、悪魔の力や権威、そして動物的な本能や凶暴性を示すものと考えられています。角の種類や形状は様々で、それぞれに異なる意味合いが込められていることがあります。

例えば、山羊の角は、バフォメットなどの有名な悪魔像にも見られるように、豊穣神や異教の神々との関連を示唆し、時に獣性や多産、欲望を象徴します。雄牛のような太く力強い角は、圧倒的なパワーや頑固さ、攻撃性を表すことがあります。また、螺旋状に伸びる角や、多数の枝分かれした角は、より複雑な魔力や狡猾さ、あるいは古い時代の存在であることを示すかもしれません。

角の色も重要で、黒い角は純粋な悪や闇を、赤い角は血や暴力、情熱を連想させます。

角の数や位置、装飾の有無なども、その悪魔の階級や特性を暗示する手がかりとなることがあります。

しかし、これらはあくまで一般的な解釈であり、作品や伝承によって意味合いは大きく異なるため、一概に全ての悪魔の角に共通の意味があるわけではありません。

悪魔の尻尾の種類

悪魔の身体的特徴として、角や翼と並んでよく描かれるのが「尻尾」です。

この尻尾もまた、悪魔の動物的な側面や、特定の能力、あるいは感情の状態を示す象徴として機能します。

尻尾の種類や形状、動きによって、その悪魔が持つ性質や意図を読み取ることができるかもしれません。

例えば、先端が尖った槍のような尻尾は、攻撃性や残忍さ、あるいは相手を突き刺すような鋭い言葉や思考を象徴することがあります。

サソリの尾のように毒針を持つ尻尾は、文字通り毒や害意、裏切りといった危険な性質を表します。

鞭のようにしなやかで長い尻尾は、相手を束縛したり、巧みに操ったりする能力を示唆するかもしれません。

また、尻尾の動きも重要です。ゆらゆらと揺れる尻尾は不気味さや計略を、ピクピクと痙攣するような動きは興奮や怒りを、力なく垂れ下がった尻尾は落胆や弱体化を表すなど、感情表現の手段としても用いられます。

猫のように、感情によって毛が逆立つといった描写も考えられます。これらの尻尾の多様性は、悪魔のキャラクターに深みを与える重要な要素と言えるでしょう。

悪魔の羽の種類

天から追放された「堕天使」としての起源を持つ悪魔にとって、「羽」は非常に象徴的なパーツです。

かつて天界にいた頃の栄光と、堕落した現在の状態を示す重要な手がかりとなります。羽の種類、色、状態は、その悪魔の力や地位、そして内面を反映していると考えられます。

最も一般的なのは、蝙蝠(こうもり)のような皮膜状の翼です。これは、夜や闇、不気味さ、そして天使の清浄な羽との対比を強調し、堕落した存在であることを明確に示します。

色は黒や暗い赤などが多く、邪悪さや暴力性を象徴します。

一方で、かつて天使だった名残として、黒く染まった、あるいは傷つきぼろぼろになった鳥の羽を持つ悪魔も描かれます。

これは、失われた純粋さや、堕天の際の苦痛、そして拭い去れない過去を象徴しているのかもしれません。

また、非常に高位な悪魔の場合、複数の翼を持っていたり、孔雀の羽のように美しいながらも不気味な模様の翼を持つこともあります。羽の有無や状態は、悪魔の格や物語性を大きく左右する要素と言えるでしょう。

悪魔を動物で表現するときの種類について

悪魔のような黒いヤギ

悪魔を動物で表現する場合、その動物が持つイメージや象徴性が、悪魔の特定の性質や役割と結び付けられることがよくあります。

これは、古代の神話や民間伝承、宗教美術などに見られる伝統的な表現方法であり、現代のファンタジー作品などでも広く用いられています。

ここでは、伝統的に悪魔と関連付けられる動物や、悪魔の性質を表現するのに用いられる動物の例をいくつか紹介します。

動物の種類象徴・関連性
蛇 (Serpent/Snake)誘惑、知恵(狡猾)、原罪、地下世界、サタンの化身
山羊 (Goat)欲望、異教の神、サバト、バフォメット、獣性
狼 (Wolf)貪欲、残忍さ、夜、偽善(羊の皮を被った狼)、人狼
カラス・鴉 (Crow/Raven)不吉、死、魔女の使い魔、災厄の予兆
蝙蝠 (Bat)夜、闇、吸血鬼、異質さ、不気味さ
竜・ドラゴン (Dragon)混沌、破壊、強大な力、サタン(赤い竜)
フクロウ (Owl)夜、知恵(不吉な)、死の使い
黒猫 (Black Cat)魔女の使い魔、不吉、夜
豚 (Pig/Swine)不浄、貪欲、怠惰
犬 (Dog)地獄の番犬(ケルベロス)、獰猛さ、不浄
クモ (Spider)策略、罠、毒、不気味さ
猛禽類 (Birds of Prey)強欲、残忍さ、略奪
狐 (Fox)狡猾さ、欺瞞、化ける
サソリ (Scorpion)毒、裏切り、苦痛
イナゴ (Locust)破壊、貪食(大群による)

これらの動物は、その姿や習性、そして人々に与える印象から、悪魔の持つ様々な側面――狡猾さ、残忍さ、誘惑、不気味さなど――を効果的に表現するために用いられてきました。

しかし、動物自体が悪であるという意味ではなく、あくまで象徴的な表現であることに注意が必要です。

エクソシストが退治したと言われている悪魔の種類

エクソシズム(悪魔祓い)の歴史において、数々の悪魔や悪霊がエクソシストによって退治された、あるいは追い払われたという記録や証言が存在します。

その中でも特に有名な事例の一つが、1970年代にドイツで起こったアンネリーゼ・ミシェルという若い女性の事例です。

彼女の悲劇的な物語は、映画『エミリー・ローズ』のモデルとなり、悪魔憑きとエクソシズムの是非について世界中で大きな議論を呼びました。

ここでは、アンネリーゼ・ミシェルに取り憑いたとされ、エクソシストが退治しようとした悪魔の種類について見ていきます。

アンネリーゼ・ミシェルの事例において、エクソシズムの過程で彼女に取り憑いているとされたのは、単一の悪魔ではなく、複数の「存在」でした。

記録された音声テープや関係者の証言によれば、以下のような名前が挙げられています。

  • ルシファー (Lucifer): 最も有名な堕天使であり、地獄の支配者とされる大悪魔。
  • カイン (Cain): 旧約聖書に登場する人類最初の殺人者。
  • ユダ・イスカリオテ (Judas Iscariot): イエス・キリストを裏切った使徒。
  • ネロ (Nero): キリスト教徒を迫害したとされるローマ皇帝。
  • ヴァレンティン・フライシュマン (Valentin Fleischmann): 16世紀の堕落したカトリック司祭。
  • アドルフ・ヒトラー (Adolf Hitler): ナチス・ドイツの独裁者。

これらの名前からわかるように、アンネリーゼに取り憑いたとされるのは、伝統的な悪魔学で語られる高名な悪魔だけでなく、歴史上大きな罪を犯したとされる人間の魂が悪霊化したもの、あるいは地獄の住人とされる存在が含まれていることが特徴です。

これは、悪魔憑きという現象が、純粋な悪魔だけでなく、人間の邪悪な行いの結果として生じる霊的な汚染も含むという解釈を示唆しています。

この事例は、エクソシストが悪魔とどのように対峙し、どのような種類の悪と認識していたのかを垣間見せる一方で、その悲劇的な結末から、精神医学と宗教的実践の間の複雑な関係性についても多くの問いを投げかけています。

悪魔との契約・取引の種類について

悪魔と取引をするビジネスマン

古来より、人間は自らの欲望を叶えるために、あるいは絶望的な状況から逃れるために、超自然的な力を持つ存在、特に悪魔との接触を試みてきたという伝説が数多く語られています。

悪魔との契約や取引は、多くの場合、魂という最も大切なものを代償とする危険な賭けであり、その内容は多岐にわたります。

ここでは、伝承や文学作品などに見られる悪魔との契約・取引の主な種類について見ていきましょう。

魂の売却

魂の売却は、悪魔との契約において最も古典的かつ象徴的な形態です。

契約者は、死後、あるいは定められた期間の後に自らの魂を悪魔に引き渡すことを約束する代わりに、現世での何らかの利益を得ようとします。この「利益」の内容は様々で、莫大な富、揺るぎない名声、無限の知識、超人的な才能、絶対的な権力、あるいは愛する人の心を手に入れることなどが挙げられます。

この契約は、多くの場合、血で署名された契約書という形で具体化され、その拘束力は非常に強いものとされています。

ヨハン・ファウストの伝説は、この魂の売却の典型例として広く知られています。魂という人間にとって最も根源的で貴重なものを代償とするため、その背後には深い絶望や、抑えきれない強大な欲望が存在することが示唆されます。

力の授与

力を与える悪魔のイメージ

悪魔との契約の中には、特定の超自然的な力や能力を授かることを目的とするものもあります。

契約者は、悪魔から魔術を行使する力、未来を予知する能力、超人的な身体能力、あるいは難病を治癒する力といった、通常では考えられないような特殊な力を得る代わりに、何らかの代償を支払います。

この代償は、魂の売却とセットになっている場合も多いですが、一定期間の奉仕や、特定の困難な任務の遂行、あるいは貴重な供物の提供といった形を取ることもあります。

ロバート・ジョンソンのクロスロード伝説のように、特定の技術(ギターの演奏技術など)を飛躍的に向上させるために悪魔と契約したという話もこのカテゴリに含まれるでしょう。この種の契約は、人間が持つ限界を超えたいという強い願望の現れと言えます。

知識・秘密の授与

人間が知り得ない禁断の知識や、隠された世界の秘密、あるいは未来に起こる出来事などを悪魔から教えてもらうという契約も存在します。

悪魔は、神に反逆する以前は高位の天使であったとされることがあり、そのために宇宙の法則や人間の運命について深い知識を持っていると考えられています。

この種の知識を求める者は、学者や魔術師、あるいは自らの運命を変えたいと願う人々などです。代償としては、やはり魂が最も一般的ですが、悪魔への永続的な奉仕や、特定の書物を解読・翻訳すること、あるいは他の人間を悪魔の道へ引きずり込む手助けをすることなどが求められる場合もあります。

知的好奇心や探求心が、時に危険な領域へと足を踏み入れさせることを示す契約形態です。

願いの成就

特定の個人的な願いを悪魔に叶えてもらうという、より直接的な目的の契約もあります。

それは、特定の人物への復讐、失った愛を取り戻すこと、社会的な成功を収めること、あるいは単に贅沢な生活を送りたいといった、比較的具体的な願望であることが多いです。

この場合、悪魔は契約者の願いを成就させるためにその力を行使しますが、その対価として、やはり魂を要求することが一般的です。「アラジンと魔法のランプ」のジンのように、いくつかの願いを叶える代わりに何かを要求するという形式を取ることもあります。

しかし、悪魔が叶える願いは、しばしば契約者の意図しない形で実現されたり、予期せぬ不幸な副作用をもたらしたりすることが物語では描かれます。安易な願望成就には大きなリスクが伴うことを示唆しています。

奉仕契約

悪魔に支配されるイメージ

魂の売却や特定の願いの成就とは異なり、一定期間、あるいは特定の目的のために悪魔に仕える、または悪魔を使役するという契約形態も存在します。

前者の場合、人間が悪魔に対して忠誠を誓い、その命令に従って行動する代わりに、悪魔からの保護や力の貸与、あるいは死後の地獄における何らかの地位を約束されるといったものです。

後者の場合、ソロモン王の伝説のように、人間が特定の手段(魔術、神聖な物品など)を用いて悪魔を強制的に服従させ、自らのために働かせるというものです。

しかし、この場合でも、悪魔は常に反逆の機会を窺っており、契約者の力が弱まればすぐに裏切るとされています。これらの奉仕契約は、力関係や支配従属の関係性が重要な要素となる契約です。

血の契約

悪魔との契約を結ぶ際に、その契約の神聖さや不可侵性、そして契約者の固い決意を示すために、自らの血で契約書に署名するという行為がしばしば描かれます。

「血の契約」は、単なるインクで書かれた署名よりも強力な拘束力を持ち、契約を破ることが極めて困難になると信じられています。

血液は生命力の象徴であり、それを契約に用いることは、文字通り自らの命の一部を差し出すことを意味します。

このため、血の契約は、特に魂の売却のような重大な契約において用いられることが多いです。

悪魔はこの血の署名を非常に重視し、契約の証として保管するとされています。この儀式的な行為は、契約の取り返しのつかなさと、その深刻さを強調するものです。

珍しいものや情報などと交換

必ずしも魂のような重大なものを代償とするのではなく、より小規模な物品や特定の情報、あるいは一時的な助力を悪魔と交換するという形の取引も、民間伝承などには見られます。

これは、日常生活の中で遭遇するかもしれない小悪魔や、善悪の境界が曖昧な精霊との間で行われるような、比較的軽いニュアンスの取引です。

例えば、ある特定の珍しい品物を見つけてくる代わりに道案内をしてもらう、秘密の情報を教える代わりに悪戯をしないように頼む、といったものです。

しかし、このような取引であっても、悪魔は常に相手を欺こうとする可能性があるため、油断は禁物とされています。小さな取引であっても、悪魔との関わりには常に危険が伴うという教訓が含まれているのかもしれません。

特定の儀式や供物の提供

悪魔と契約する儀式のイメージ

悪魔からの恩恵を得るために、あるいは悪魔の怒りを鎮めるために、特定の儀式を行ったり、供物を捧げたりすることも、広義の取引の一種と見なすことができます。

古代の異教的な信仰においては、神々(キリスト教的視点からは悪魔と見なされることもある)に対して、豊作や狩猟の成功、あるいは災厄からの保護を願って、動物の生贄や特定の物品、歌や踊りなどを捧げる儀式が行われていました。

このような行為は、悪魔に対して何かを与える代わりに、何らかの見返りを期待するという点で、取引の構造を持っています。

魔術的な文脈では、特定の悪魔を召喚し、その力を借りるために、その悪魔が好むとされる香料を焚いたり、特定のシンボルを描いたり、あるいは珍しい鉱物や動物の一部を供物として捧げるといったことが行われます。

これは、悪魔の機嫌を取り、協力を得るための手段としての取引と言えるでしょう。

代理契約・仲介契約

悪魔が、人間同士の契約や、あるいは人間と他の超自然的な存在との間の契約において、仲介者や代理人として機能するというケースも考えられます。

例えば、ある人物が別の人物に復讐をしたいと考えた場合、直接手を下すのではなく、悪魔に依頼してその復讐を代行してもらうという契約です。

また、悪魔が二者の間に入り、両者の合意形成を助ける(あるいは妨害する)という役割を担うこともあります。

この場合、悪魔は仲介手数料として何らかの対価を得るか、あるいは契約そのものから自らの利益を引き出そうとするでしょう。

このような契約形態は、悪魔の狡猾さや交渉能力が際立つ場面であり、人間関係の複雑な力学に悪魔が介入する可能性を示唆しています。

悪魔と取引する際に注意点とされること

悪魔との契約や取引は、多くの伝説や物語において、非常に危険で、取り返しのつかない結果を招くものとして描かれています。

そのため、もし悪魔と取引をするならば(もちろんこれは架空の話ですが)、いくつかの重要な注意点があるとされています。

第一に、悪魔は言葉巧みであり、契約書の文面や口約束の細部に罠を仕掛けてくる可能性が高いということです。契約者は、悪魔の言葉を鵜呑みにせず、契約内容を細心の注意を払って確認する必要があります。

第二に、得られる利益に見合わない、あるいは予期せぬ大きな代償を支払わされるリスクがあるということです。悪魔は人間の欲望を利用し、最終的には契約者を破滅へと導こうとします。

第三に、一度結んだ契約は、破棄することが非常に困難、あるいは不可能とされることが多いです。血の契約などは特にその拘束力が強いとされています。

そして最後に、魂を売却した場合は、死後永遠に悪魔の支配下に置かれ、苦しみ続ける運命が待っているとされています。

これらの注意点は、安易な欲望や近道を選ぶことの危険性に対する警鐘と言えるでしょう。

悪魔祓いの方法

悪魔を寄せつけないようにするためには、普段から予防や浄化をしておくことが大切だといわれていますので、この項目では、悪魔祓いの方法を7つ紹介したいと思います。

①塩を使う



悪魔祓いの方法の1つめは、塩を使って心身共に浄化する方法です。

  • ジップロックや小瓶に入れた塩を、バッグやポーチに入れて常に持ち歩く
  • 何か異変を感じたときは、少量の塩を舐めるようにしたり、身体に直接振りかける
  • 玄関に盛り塩をする。盛り塩は毎日取り替えることが大切です。
  • 大さじ1〜2杯程度の塩と日本酒をお湯に溶かして浸かる

塩があれば簡単にできることですので、この機会に試してみてください。

②お香を焚く



悪魔祓いの方法の2つめは、お香を焚いて浄化する方法です。

悪霊は淀んだ空気を好む傾向にありますので、ホワイトセージ・フランキンセンス・ペパーミントなどのお香を焚いて空気を浄化させると効果が期待できます。

お香から出る煙には負のエネルギーが充満していますので、お香を焚いた後は必ず窓を開けて換気をして下さい。

③水晶を身に着ける

悪魔祓いの方法の3つめは、水晶を身に着けることです。

水晶は、魔除けや浄化作用が期待できる最強のパワーストーンといわれていますので、水晶を使ったアクセサリーを身に着けるのが良いとされています。

また、水晶は週に1度は月光浴で浄化させて、休ませることも大切です。

④不要な物を捨てる・掃除をする



悪魔祓いの方法の4つめは、不要な物を捨てる・掃除をすることです。

古くて不要な物は、人・霊・悪魔の念や、負のエネルギーを引き寄せてしまうといわれています。

掃除をして、空気の入れ換えをすると同時に、不要な物を捨てることも大切です。

また、枯れてしまった植物がないかも確認してみてください。

⑤朝陽を浴びる


悪魔祓いの方法の5つめは、朝陽を浴びることです。

神聖な光とパワーを放つ太陽は、悪魔が嫌うものの1つだといわれています。

太陽が最も強い浄化作用を発揮するタイミングは朝とされていますので、朝起きたらカーテンを開けて朝陽を浴びてください。

⑥規則正しい生活をする

悪魔祓いの方法の6つめは、規則正しい生活をすることです。

バランスのとれた食事をする、軽い運動をする、趣味や楽しみの時間を設けてストレスを発散させる、充分な睡眠をとるなど、規則正しい生活を送り心身を安定させることが大切です。

中でも、丑三つ時といわれる午前1時〜3時は、悪魔や悪霊が最も活動的になる時間とされていますので、午前1時前には眠るように心がけることが重要です。

⑦先祖の供養をする



悪魔祓いの方法の7つめは、先祖の供養をすることです。

定期的にお墓参りに行き、お墓周りの掃除をしたり、感謝の気持ちを持つようにすると、ご先祖様が悪魔や悪霊から守ってくれるとされています。

お墓が遠いという方は、ご先祖様に手を合わせて心の中で感謝の言葉を伝えるようにしてみてください。

また、ここに行くと元気が出る、癒されるというパワースポットを見つけて、積極的に足を運ぶことも効果があるといわれています。

悪魔のスピリチュアルな意味・メッセージ

魔法陣とバフォメット

悪魔という存在は、伝統的に恐怖や邪悪の象徴として捉えられてきましたが、スピリチュアルな視点から見ると、私たち自身の内面や魂の成長に関わる深い意味やメッセージを秘めていると解釈することもできます。

悪魔を単なる外的な敵としてではなく、自己理解を深めるための象徴として捉え直すことで、新たな気づきが得られるかもしれません。

ここでは、悪魔が持つ可能性のあるスピリチュアルな意味やメッセージをいくつか提案します。

内なる影(シャドウ)との対峙

スピリチュアルな探求において、「影(シャドウ)」とは、自分自身の中の認めたくない側面、抑圧された感情、未解決のトラウマ、あるいは社会的に否定的なレッテルを貼られた欲求などを指します。

悪魔は、この私たちの内なる影が具現化したものとして現れることがあります。

悪魔との遭遇や、悪魔的なテーマに惹かれるという体験は、無意識のうちに自分の影と向き合う準備ができたというサインかもしれません。

影を否定したり、恐れたりするのではなく、それも自分の一部として認識し、理解し、統合していくプロセスは、魂の成長にとって不可欠です。

悪魔は、その対峙を促すための厳しい教師の役割を担っているのかもしれません。

変化と変容の触媒

悪魔は、しばしば破壊や混乱をもたらす存在として描かれますが、スピリチュアルな視点から見ると、その破壊は古いパターンや停滞した状況を打ち破り、新たな成長と変容を促すための触媒として機能することがあります。

私たちは時に、慣れ親しんだ安定に固執し、変化を恐れてしまいます。

しかし、魂の成長のためには、既存の枠組みを超え、未知の領域へと踏み出す勇気が必要です。悪魔的な力は、そのような古い殻を強制的に打ち破り、私たちを新たなステージへと押し出すエネルギーとして作用することがあります。

それは一時的に苦痛を伴うかもしれませんが、再生と進化のための不可欠なプロセスであると捉えることができます。

試練と魂の成長

天使と悪魔の囁き

悪魔は、誘惑や困難、障害といった形で私たちの前に現れ、信仰心や精神的な強さを試す存在としても解釈されます。

これらの試練は、一見すると苦痛でしかないように思えるかもしれませんが、それを乗り越えることで、私たちの魂は磨かれ、より強く、賢く成長することができます。

試練に直面したとき、私たちは本当に大切なものは何か、自分にとっての真実は何かを見極めることを迫られます。

悪魔的な誘惑に打ち勝つことは、自己制御の力を養い、精神的な自立を促します。

したがって、悪魔の存在は、私たちにとって魂の成長のための重要な機会を提供してくれる教師と見ることもできるのです。

自由意志と選択の重要性

悪魔が誘惑や困難な状況をもたらすとき、それは同時に、私たち自身の自由意志と選択の力がいかに重要であるかを思い出させる機会でもあります。私たちは、どのような道を選び、どのような行動を取るかについて、常に選択の自由を持っています。

悪魔的な影響力は、私たちを特定の方向へ誘導しようとするかもしれませんが、最終的な決定権は常に私たち自身にあります。

この自由意志を行使し、自らの価値観や良心に基づいて主体的に選択することこそが、魂の成長にとって不可欠です。

悪魔の存在は、受動的に流されるのではなく、意識的に人生を創造していくことの大切さを教えてくれるメッセージと捉えることができます。

タブーへの挑戦と真実の探求

鎖から解放しようとする男性

悪魔は、しばしば既存の権威や社会的なタブーに挑戦する存在として描かれます。

スピリチュアルな観点から見ると、これは表面的な常識や固定観念に疑問を投げかけ、物事の本質や隠された真実を見抜く洞察力を養うことの重要性を示唆しています。

私たちは、社会や文化から無意識のうちに多くの「かくあるべき」という価値観を植え付けられています。

しかし、真の自己理解や精神的な自由を得るためには、これらの既成概念を批判的に検討し、自分自身の内なる声に耳を傾ける必要があります。

悪魔的な視点は、安易な善悪二元論を超えて、より多角的で深い真実を探求するよう私たちを促す挑発的な問いかけとなることがあります。

抑圧された力の解放

社会的な規範や内なる恐れによって、私たちはしばしば自分自身の持つ情熱、創造性、本能的な生命力といったパワフルなエネルギーを抑圧してしまいがちです。

悪魔は、そのような抑圧された、あるいは「影」として扱われてきた力の象徴として現れることがあります。

これらの力は、適切に理解され、健全な形で表現されるならば、自己実現や目標達成のための強力な推進力となります。

悪魔的なテーマに関心が向くとき、それは無意識のうちに、自分の中に眠る未開発の可能性や、解放されるべきエネルギーに気づき始めているサインかもしれません。

重要なのは、その力を破壊的にではなく、建設的な形で自己の成長と他者への貢献のために用いる道を見出すことです。

自己欺瞞からの目覚め

悪魔は、しばしば偽りや欺瞞と関連付けられますが、それは逆に、私たち自身が抱える自己欺瞞から目を覚まし、真実と向き合うことの重要性を教えてくれるメッセージとも解釈できます。

私たちは、自分自身に対して、あるいは他者に対して、無意識のうちに嘘をついたり、見栄を張ったり、不都合な真実から目を背けたりすることがあります。

悪魔的な体験やシンボルとの遭遇は、そのような偽りの仮面を剥ぎ取り、ありのままの自分自身を受け入れることを促すきっかけとなるかもしれません。

心地よいだけの幻想や、表面的な関係性に安住するのではなく、勇気をもって自己の真実と向き合うことが、真の癒しと成長への第一歩となるのです。

バランスの回復

陰と陽の二面性

多くの文化において、世界は光と闇、善と悪、陽と陰といった二元的な力によって成り立っていると考えられています。

悪魔は、この「闇」や「悪」の側面を象徴する存在ですが、スピリチュアルな視点では、これらの対立する要素の間に健全なバランスを取り戻すことの必要性を示唆していると解釈できます。

どちらか一方の極端に偏ることなく、両方の側面を認識し、理解し、統合していくことが、全体性(ホールネス)への道です。

例えば、過度に「善」や「光」だけに固執することは、自身の「影」を不健全な形で抑圧し、結果としてバランスを失うことにつながりかねません。

悪魔の存在は、対立する力のダイナミクスを理解し、調和のとれた状態を目指すことの重要性を教えてくれます。

境界線の設定と自己防衛

悪魔やネガティブなエネルギーからの影響を感じるという体験は、スピリチュアルな意味では、自分自身のエネルギーフィールドを守り、健全な境界線(バウンダリー)を設定することの重要性を学ぶ機会と捉えることができます。私たちは日々、様々な人や環境からのエネルギー的な影響を受けています。

他者からの不当な要求や批判、ネガティブな感情などに無防備にさらされ続けると、自分自身のエネルギーが消耗し、心身のバランスを崩してしまうことがあります。

悪魔的な干渉を感じるというサインは、「ノー」と言う勇気を持ち、自分にとって有害な関係や状況から距離を置くことの必要性を教えてくれているのかもしれません。

自己を尊重し、大切にすることが、霊的な成長の基盤となります。

真の強さとは何かを問う

悪魔は、しばしば力や支配、権威といったものと結びつけられます。しかし、スピリチュアルな視点から見ると、悪魔の存在は、私たちに「真の強さとは何か」を問いかけていると解釈できます。

それは、他者を支配したり、物質的な成功を収めたりすることなのでしょうか。

あるいは、困難な状況にあっても内なる平和を保ち、自己の価値観に忠実であり続けること、弱さを認める勇気を持ち、他者への共感や慈悲の心を失わないことこそが、真の強さなのではないでしょうか。

悪魔的な誘惑や試練は、表面的な力ではなく、精神的な強靭さ、自己受容、そして愛に基づいた内なる強さを育むための機会を提供してくれるのかもしれません。

【夢占い】悪魔の夢を見るスピリチュアルな意味

眠っている女性の魂を盗む悪魔

夢は深層心理からのメッセージであり、悪魔の夢は強い印象を与えますが、必ずしも凶兆ではありません。

むしろ自己の内面と向き合うヒントや変化の兆しを示唆します。

スピリチュアルな意味として、まず自身の「影」――認めたくない感情や欲望、弱さと向き合う時期というメッセージが考えられます。

夢の中の悪魔は抑圧された怒りや嫉妬、恐怖などを象徴し、それらを意識化し受け入れることで精神的バランスを取り戻すよう促します。

また、誘惑や不道徳な行いへの惹かれ、罪悪感の表れである可能性も。

現実での行動を見直し、正しい道へ軌道修正する必要性を教えます。さらに悪魔は変化と破壊の象徴でもあり、人生の転機や新しい始まりの前触れかもしれません。

それは困難を伴うものの、成長や解放に繋がる可能性があります。

悪魔に追われる夢は避けたい問題、戦う夢は困難に立ち向かう意志、契約する夢は大きな代償や安易な選択への警告と解釈できます。

夢の状況や感情、結末を現実と照らし合わせ、自己理解を深める貴重なメッセージとして受け止めましょう。

天使と悪魔のスピリチュアルな違いについて

天使と悪魔の羽

天使と悪魔は、光と闇、善と悪を象徴する対照的な存在です。

スピリチュアルな視点では、その役割、エネルギーの質、人間との関わり方に明確な違いがあります。

天使は愛や光といった高波動のエネルギーを持ち、私たちを優しく導き、内なる神聖さへの目覚めをサポートします。自由意志を尊重し、直接介入は少ないとされます。

一方、悪魔は恐怖や怒りといった低波動のエネルギーを象徴し、誘惑や試練を通じて影響を及ぼそうとします。しかし、これは自己の影と向き合い、精神的な強さを養う機会ともなり得ます。

起源において、天使は神の創造物ですが、悪魔の多くは堕天使とされ、善悪二元論の複雑さを示します。

究極的には、両者とも宇宙のバランスの中で役割を担い、私たちの成長を異なる側面から促す存在と言えるでしょう。どちらも自己の本質と宇宙の法則を理解する手がかりを与えてくれます。

より詳しく天使の種類について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

悪魔の種類に関するよくある質問

悪魔という存在は、その神秘性と多様性から、多くの人々の興味を引きつけ、様々な疑問を抱かせます。神話や宗教、フィクション作品など、悪魔が登場する文脈は多岐にわたるため、その定義や種類、力関係などについて混乱が生じることも少なくありません。

ここでは、悪魔の種類に関するよくある質問とその回答を通じて、悪魔の世界への理解を深めていきましょう。

Q
悪魔と魔王の種類の違いとは?
A

「悪魔」と「魔王」という言葉は、しばしば混同されたり、同義として使われたりしますが、ニュアンスや指し示す範囲には違いが見られることがあります。

一般的に、「悪魔(デーモン、デビル)」は、神に敵対する霊的な存在全般を指す広い概念です。これには、強力な力を持つものから、比較的力の弱い下級の存在まで、多種多様なものが含まれます。

一方、「魔王」は、文字通り「魔の王」であり、悪魔たちの頂点に立つリーダー格の存在、あるいは特定の地域や領域を支配する強力な悪魔を指すことが多いです。

例えば、ルシファーやベルゼブブ、サタンといった名は、しばしば魔王として言及されます。彼らは地獄の階層構造において高い地位を占め、他の多くの悪魔たちを統率する力を持つとされています。

つまり、全ての魔王は悪魔の一種ですが、全ての悪魔が魔王であるわけではありません。

魔王は、悪魔の中でも特に強大な力と権威を持つ、選ばれたエリートと考えることができるでしょう。

ただし、作品や伝承によっては、この区別が曖昧であったり、独自の定義がなされたりすることもあります。

Q
ヤギをモチーフにした悪魔の種類は?
A

ヤギは、古くから多産や生命力の象徴とされる一方で、異教の神々や悪魔的な存在とも結びつけられてきた動物です。そのため、ヤギをモチーフとした悪魔のイメージは数多く存在します。

最も有名なのは、バフォメットでしょう。エリファス・レヴィによって描かれた、山羊の頭を持つ両性具有の姿は、近代オカルトにおける悪魔の象徴的な図像の一つとなっています。このバフォメットは、テンプル騎士団が崇拝したとされる謎の偶像に起源を持つとも言われています。

また、ギリシャ神話に登場する半人半獣の牧神パンも、その好色で奔放な性質や、山羊の脚と角を持つ姿から、後にキリスト教文化圏で悪魔のイメージと重ねられることがありました。

サバト(魔女の集会)で魔女たちが崇拝する悪魔が、しばしば黒山羊の姿で現れるという伝承も広く知られています。

ソロモン72柱の悪魔の中にも、例えば序列63番のアンドラスが、天使の体にカラスまたはフクロウの頭を持ち、黒い狼に乗り、手には鋭い剣を持つとされますが、山羊そのものの姿ではありません。

しかし、悪魔全般の図像として、山羊の角、ひづめ、あご髭といったパーツは、獣性や異教性、反抗的な性質を象徴するために頻繁に用いられます。

このように、特定の名前を持つ悪魔だけでなく、一般的な悪魔のイメージとしてヤギのモチーフは広く浸透しています。

まとめ

今回は、悪魔とは?悪魔の種類一覧、悪魔の階級などについて紹介してみましたが、いかがでしょうか?

悪魔とは神の敵対者として、宗教や文化において悪を表す霊的なもの、または超常現象的な存在としても描かれています。

悪魔がなぜ産まれたかについて重要視されているのが、一部の宗教で伝えられている悪魔はもともと天使であったという説です。

神話などに登場している有名な悪魔の一覧

  • ルシファー(サタン) は、悪魔の中でも最大最強の力を持つ存在
  • ベルゼブブは、蠅騎士団の創設者、新約聖書において悪魔の帝王と記載されている
  • サマエルは、サタンに匹敵するほどの強大な力を持った魔王
  • アバドンは、底なしの淵のイナゴたちの王
  • テューポーンは、神々の王ゼウスを破った唯一の悪魔
  • ヒュドラは、ギリシャ神話に登場する9つの頭を持つ蛇の姿の怪物
  • アポピスは、エジプト神話に登場する巨大な蛇
  • メドゥーサは、ギリシア神話に登場するゴルゴーン3姉妹の1人
  • ステンノーは、ゴルゴーン3姉妹の長女で、3姉妹の中でも最も残忍で邪悪な悪魔
  • アザゼルは、最高位の天使の1人であった堕天使
  • ウァプラは、地獄の36の軍団を率いる指揮官
  • ダエーワは、ペルシャ神話とゾロアスター教において最も悪名高い悪魔
  • オノケリスは、ソロモン契約の指輪と王の求めによって連れてこられた魔神
  • イフリートは、アラビアの伝承に登場する魔人
  • ルサールカは、スラヴ神話の水神、または水妖
  • メフィストフェレスは、神学的悪魔にまで昇華した存在
  • 反キリストは、イエス・キリストの教えに背く者、人を惑わす者
  • 餓鬼は、仏教の世界観である六道においての餓鬼道に生まれた悪魔
  • ラーヴァナは、ラーマーヤナに登場するラーマと敵対するラークシャサの魔王
  • アスタロトは、ヨーロッパの伝承や悪魔学において高位の悪魔

悪魔の階級について有名なのはソロモン72柱というもので、王・大公(君主)・公爵・侯爵・伯爵・騎士・総裁の7つの基準によって分けられていることが分かりました。

悪魔はもともと天使であったという説がありましたので、人間の場合も、良い人であっても悪に堕ちる可能性はあるということになります。

この機会に、自分にも反省するべき部分がないかどうかを見直してみたり、日頃から予防や浄化をしてみてはいかがでしょうか?

電話占いサイトには、霊能力を持つ霊媒師や鑑定士が多く在籍していますので、最近ネガティブな感情になりやすい、病気になりやすいなど、良くないことが起きていると感じている人は、自分と相性の良い霊能力を持つ霊媒師や鑑定士に視てもらう方法をおすすめします

電話占いでしたら、ご自宅にいながら、好きな時間に電話で相談ができますし、初回の新規登録で無料特典を利用すればお得に鑑定してもらえますので試してみてはいかがでしょうか?

この記事が少しでも、皆様のお役にたてれば幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

理依紗先生|電話占いルチア

長く完全紹介性の対面鑑定で活躍されてきた理依紗先生は、霊感霊視・タロット・チャネリングなどの占術を得意とされています。

高次の存在から降りてくるイメージと、さらにタロットが示すメッセージを融合させて相談される方の状況を多角的に読み解いてくださいます。

鑑定中には悩みの根底を霊視され、問題点の解決や未来を占うだけでなく、悩みそのものから解放されるように今本当に必要なメッセージを教えてくださいますよ。

あなたが急に悪魔の存在が気になったり、夢に悪魔が出てきたりしたのであれば、何かしらのスピリチュアルなメッセージがあなたに送られてきている可能性が考えられます。

理依紗先生であれば、高次の存在・ご先祖様・守護霊・ハイヤーセルフ・龍神などから今必要なメッセージを届けてくださいますよ。

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宇伽先生|電話占いルチア

加持祈祷を代々受け継ぐ家系に生まれたという宇伽先生は、幼少期から危険を察知して言葉として現れるお力があったのだそうです。

鑑定では霊感・霊視力をメインとして、生年月日不要で相談される方のエネルギーに共鳴して必要なビジョンや言葉を受け取っていただけます。

宇伽先生は特にお相手の気持ちや恋愛全般、復縁や不倫といったお悩みを得意とされています。

例えば悪魔の夢を見るというのは、何かしらの誘惑や不道徳な行いに惹かれていて、そのことに罪悪感を覚えていることを示している可能性があります。

あなたがいま、断ち切れない想いや曖昧な関係性の悩みを抱えていて、悪魔の夢を見ているというのは、何かしらの罪悪感があるということも考えられます。

宇伽先生であれば、お相手の気持ちと魂の結びつきを見極めながら、修復に向けていまあなたがすべきことを明確に提示してくださいますよ。本当にこの人でいいのか…と見極めながら修復していきたい、現実を変えていきたいという方は、ぜひ宇伽先生に相談してみてください。

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