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初盆にやってはいけないことを解説

初盆にやってはいけないことを解説

初盆は、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことです。逆に言えば、故人が先祖の仲間入りをする大事な機会であり、故人との新たな関係の始まりの場です。

故人を偲び、供養する大切な行事ですから、やってはいけないことが気になりますよね。「初盆にやってはいけないこと」は、「お盆」全般と共通する部分も多いですが、初盆に特有の注意点も存在します。

初盆が初めて、あるいは日本の仏教的習慣に慣れていない方も、この記事を読むことで初盆を適切に過ごすための知識を身につけることができます。

読み進めるうちに、故人に対する深い敬意を示しつつ、初盆を適切に迎えるための行動や態度が明らかになるでしょう。

「初盆をやらない・初盆を欠席する」

お盆
初盆とは・・・

故人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことで、故人や先祖の霊を歓迎して供養する場

初盆では故人や先祖の霊が家に戻ってくると考えられているので、精霊棚や盆提灯などで飾り付けをしたり、お供え物や法要をしたりします。これは故人や先祖の霊に対する敬意や感謝を示すことです。

しかし、中には初盆をやらないという選択肢をする方もいるかもしれません。それぞれのご家庭によって意向は様々ですが、初盆をやらないということは、故人や先祖の霊に対して無関心であるということになります。

それは故人や先祖の霊に対して失礼であり、供養にならないとされています。初盆をやらない理由としては、以下のようなものが考えられます。

初盆をやらない理由
  • コロナ禍で帰省できない:現在は緩和されていますが、新型コロナウイルスの感染拡大により、帰省自粛が求められています。自宅でお供え物を供えたり、オンラインで法要に参加したりすることもありますが、それでは十分ではないと感じる方もいるでしょう。
  • お寺との関係が希薄:故人が亡くなった時にお寺から連絡が来なかったり、お布施の金額が高すぎたりすることで、お寺への信頼が失われてしまうこともあります。お寺から離れてしまうと、法要を執り行う気持ちも薄れてしまうかもしれません。
  • 親族間の確執:故人が亡くなった時に親族間で揉め事が起きたり、遺産分割で不満があったりすることで、親族同士の仲が悪くなってしまうこともあります。親族間の和解ができないと、法要を行う気力も湧かないかもしれません。
  • 経済的な理由:初盆では僧侶へのお布施や御車代、御膳料などの費用がかかります。また、親族や知人を招いて会食をする場合も費用が必要です。経済的に余裕がない場合は、初盆を行うことが難しいかもしれません。

これらの理由はどれも理解できるものですが、それでも初盆をやらないことや、欠席することはおすすめできません。大きな形式をとることが困難な場合でも、例え小さくても心を込めて故人を偲ぶことが重要です。

大切なのは、故人の思い出を語り、感謝の意を伝えることです。故人への敬意は、心の中にある感謝の気持ちを形にすることから始まります。初盆は、故人や先祖の霊に対する敬意や感謝を示す大切な機会です。

初盆を行うことで・・・
  • 故人や先祖の霊に喜んでもらうことができる
  • 自分自身にも癒しや安心を与える

ですから、「初盆をやらない」という考え方は避けるべきです。初盆をやって、故人や先祖の霊に喜んでもらうことが大切ですよ。

「白い盆提灯」を飾らない

白い提灯

「初盆にやってはいけないこと」の一つとして、「白い盆提灯を飾らない」ということがあります。

初盆は、亡くなった故人が初めて迎えるお盆の期間であり、その重要性を示すために特別な意味を持つ「白い盆提灯」が用いられます。

これは故人や先祖の霊が家を見つけやすくするための目印となり、故人の霊を迎え、供養するための重要な役割を果たします。

白提灯には故人の名前や法名が記され、家の玄関や門に吊るされます。故人の霊が迷わずに家を見つけられるようにとの思いからです。

また、白提灯は「迎え火」としての役割も果たし、故人の霊が無事にこの世とあの世を行き来できるようにとの願いを込めています。

初盆が終わったら、白提灯は燃やしたり、お寺で供養してもらうのが一般的です。これにより故人の霊が無事にあの世へと旅立つことを願います。故人や先祖の霊に対する見送りと安心を与えます。

故人を偲び、敬意を示すための大切な行事となる初盆。初盆を迎える際には、白提灯を飾ることを忘れないようにしましょう。

故人への敬意を欠いた行為

お盆

初盆は故人を敬い、その霊を慰めるためのものです。だからこそ、故人への敬意を欠いた行為は避けるべきでしょう。無礼な振る舞いや言葉遣い、故人や参列者を軽んじる行為などが該当します。

  • お供え物を食べる、または持ち帰る
  • お墓や仏壇に手を触れたり汚す
  • 経文や読経に興味を持たない、または声を出す
  • 法要や食事会に遅れて来る、または早く帰る
  • 不適切な服装や態度で参列する

これらの行為は、故人や先祖の霊に対して失礼であり、供養にならないと考えられています。初盆には敬意を持って迎えることが大切です。

しかし、どうしても避けられない状況の場合、絶対にやってはいけないというわけではありません。たとえば、急用があり早退しなければならない場合は、その事情を早めに施主や僧侶に伝えておくと良いでしょう。

早退するときは、故人や先祖の霊に対して謝罪の言葉を述べると良いです。

例えば・・・

お忙しい中申し訳ありませんが、急ぎの用事ができたため、お先に失礼します。故人様のご冥福を心よりお祈りしております。

などというような言葉です。

ろうそくの火を息で吹き消さない

仏壇

ろうそくの火を息で吹き消さないというのは、お盆のマナーのひとつです。お盆には故人や先祖の霊が帰ってくるといわれているので、ろうそくの火は故人や先祖の霊を照らすものとして大切に扱わなければなりません。

また、ろうそくの火そのものが、個人や先祖の霊の象徴とも考えられているので、息で吹き消すと命を奪うようなイメージがあるのです。

ろうそくの火を息で吹き消してしまうと
  • 故人や先祖の霊に対して失礼にあたる
  • 霊が帰っていけなくなる
  • 不幸が訪れる
  • 不吉なことが起こる

などと言われています。ですから、ろうそくの火は息で吹き消さないようにしましょう。もしろうそくの火を消したい場合は、専用の消し金や蓋を使って消すのがおすすめです。

手で煽いで消すのもあまりよくないですが、息を吹くよりましと言われています。他には、手でそっと押さえて消す方法もありますが火傷に気をつけてください。

例えば、お墓参りをするときには、お墓にあるろうそく立てに蓋が付いていることが多いです。その蓋を使ってろうそくの火を消すことができます。

また、自宅の仏壇や盆棚にあるろうそく立てには消し金が付いていることもあります。

消し金とは・・・

金属製の小さなカップのようなもので、ろうそくの火にかぶせると火が消える。

ろうそくの火を息で吹き消さないことは、故人や先祖の霊への敬意や配慮を示すことです。ですから、お盆にはろうそくの火を大切に扱うようにしましょう。

殺生をイメージするものや日持ちしないものはお供え物にしない

落雁
殺生をイメージするもの
  • 肉や魚などの動物性の食べ物や
  • 刃物や針などの切れるもの

これらは故人や先祖の霊に不快な感情を与えたり、供養に逆効果です。

日持ちしないもの
  • 果物や野菜などの生もの
  • ゼリーや水ようかんなどの冷蔵品

これらはお盆が終わるまでお供えしておくと腐ってしまったり、虫がついたりする恐れがあります。それは故人や先祖の霊に対して失礼だとされています。

ですから、お供え物は殺生をイメージしないものや日持ちするものを選びましょう。故人や先祖の霊が好きだった色や形をしたお菓子や果物などを選ぶとよいでしょう。

また、故人や先祖の霊に対して感謝や思い出を伝えることも大切ですから、お供え物には手紙や写真などを添えることがおすすめです。

水辺に近づかない

精霊流し

お盆には故人や先祖の霊が水辺から帰ってくるという考え方があります。

水辺に近づくと・・・
  • 霊に連れて行かれる
  • 水難事故に遭うとか
  • 不吉なことが起こる

などと言われています。 また、水辺は清めの場所でもあるので、汚すのは失礼だとも考えられています。ですので、お盆の時期は海や川、池などの水辺には近寄らないようにしましょう。

おわりに

この記事では、初盆にやってはいけないことについて、具体的に説明しました。初盆は故人や先祖の霊に対する敬意や感謝を示す大切な機会です。初盆をやらないという考え方や、初盆に参加しないという考え方は避けるべきです。

初盆をやって、故人や先祖の霊に喜んでもらうことが大切です。例え小さくてもいいから形を大切にしようという気持ちがあれば、初盆は必ずやるべきです。

形を大切にすることで、故人や先祖の霊とのつながりを感じることができますし、自分自身にも敬意や感謝の心が芽生えることでしょう。

初盆を迎える方も、初盆に参加する方も、初盆の意味やマナーをしっかりと理解しておきましょう。初盆を無事に終えることで、故人や先祖の霊は安らかになりますし、生きている私たちも心が落ち着くことでしょう。

初盆を迎えることは、故人や先祖の霊との絆を深めることです。それを忘れずに、初盆を迎えましょう。

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