「聖母マリアのガラス」「月の女神の石」と呼ばれるセレナイトには、オレンジカラーのものがあります。可愛らしい雰囲気で、ハート型のタンブルに加工されているのを見たことがある人もいるでしょう。オレンジカラーは太陽の象徴ですから、オレンジセレナイトは月と太陽、両方の力を宿しています。今回は、そんなオレンジセレナイトについて徹底解説していきます。
オレンジセレナイトってどんな石?
オレンジセレナイトとは
オレンジセレナイトとは、セレナイトの中でもオレンジカラーをしたもののこと。セレナイトそのものは半透明のクリアカラーをしていますが、鉄分やマンガンによってオレンジに発色し、よくハート型のタンブルに加工されていることもあって、可愛らしい雰囲気を持っています。
セレナイトとは鉱物名をジプサムといい、石膏の1種です。石膏といえば石像の原材料や石膏ボードの材料としても知られています。豆腐を固めるためのにがりの材料にもなっていますし、医療用ギブスにも使われているので、私たち人間にとって身近な鉱物ですよね。ジプサムの中で半透明かつ光沢のあるものが、セレナイトの名前でパワーストーンとして流通しているのです。とても脆く壊れやすいためカット加工は難しい反面、カメオなど彫り物になることもあります。
オレンジセレナイトの名前の由来
オレンジセレナイト(Orage Selenite)は、オレンジカラーのセレナイトであることから。セレナイトの語源はギリシャ語で「月」を意味する「セレニティ(Selenites)」。セレナイトの半透明かつ静謐な輝きが月の輝きを思わせることが由来です。
オレンジセレナイトの和名・別名
オレンジセレナイトの和名は「透石膏(とうせっこう)」です。オレンジセレナイト固有の和名ではなく、セレナイト全体の和名となります。
オレンジセレナイトの伝説・言い伝え
セレナイトはネイティブアメリカンやケルト民族の間で月の結晶と信じられていました。月の満ち欠けに応じて大きさが変わったり、宿っている月の力が増減すると思われていたようです。
オレンジセレナイトはそのオレンジカラーもあって、月だけでなく太陽や陽だまりを思わせますよね。月と太陽、両方を思わせる不思議な石でもあります。
オレンジセレナイトの産地
メキシコ・ブラジル・アメリカなど
オレンジセレナイトの硬度
オレンジセレナイトのモース硬度は2程度。人間の爪がモース硬度2なので、同じくらいの柔らかさです。力の入れようによっては、爪で簡単に傷が入ってしまうでしょう。
劈開が1方向に完全なので、割れやすい方向があります。衝撃を与えると簡単に割れてしまうため、気をつけてください。
オレンジセレナイトの宝石言葉・石言葉
「エネルギーの解放」
オレンジセレナイトと誕生石・曜日石・守護石
オレンジセレナイト固有ではありませんが、セレナイトそのものが12月15日の誕生日石であり、牡牛座、蟹座、水瓶座の守護石でもあります。
オレンジセレナイトの色と種類・似ているパワーストーン
オレンジセレナイトは半透明のオレンジカラーをしています。部分的に濃いところと薄いところがあり、グラデーションカラーに見えるものもあります。光を当てると猫の目のような模様が浮かび上がる、キャッツアイ効果を持つものもあります。
オレンジセレナイトと似ているパワーストーン
タンジェリンクォーツ
タンジェリンクォーツとは、水晶の表面にヘマタイトが付着したもののことです。ヘマタイトはブラックのパワーストーンですが、粉末状にするとレッドになります。いわば酸化鉄なのですが、オレンジカラーに見えるヘマタイトが水晶の表面に付着すると、フルーツのオレンジのようなカラーリングとなるのです。
タンジェリンクォーツは表面にヘマタイトが付着し酸化しているだけなので、内部はクリアかつカラーレスの水晶のままです。そのため、角度によってはクリアに見える部分も多いです。また、ヘマタイトは酸化が進みやすいため、ブラウンがかったものも多いです。対して、オレンジセレナイトはブラウンがかっているわけではなくただオレンジが濃い印象。オレンジセレナイトはモース硬度が低くて少し擦れただけでも条痕が入ってしまいますので、筋が多く入っているものはオレンジセレナイトだと思ってよいでしょう。
オレンジカルセドニー
オレンジ系のカルセドニーの中で、レッド寄りのものはカーネリアンとなりますが、レッドが入っていないものはオレンジカルセドニーと呼ばれます。半透明から不透明で、オレンジカラーにも幅があり、オレンジセレナイトとよく似ています。セレナイトは基本的に透明または半透明ですがオレンジセレナイトとなると不透明なものも多く、オレンジカルセドニーとの見分けは容易ではありません。
オレンジカルサイト
オレンジカルサイトとは、カルサイトの中でもオレンジカラーを示すもののこと。カルサイトは炭酸カルシウムを主成分とする鉱石で、複屈折を示し、向こう側が二重に見えるダブリング効果を持っています。オレンジカルサイトは鉄分によって発色した、半透明または不透明のルックスをしています。
カルサイトはモース硬度が低く傷が入りやすいため、表面に条痕が見えるものも多いです。セレナイトと同じような雰囲気や特徴を持っているため、とてもよく似ています。カラーリングでいえば、オレンジセレナイトは全体的にレッド寄りなのに対し、オレンジカルサイトはイエロー寄りといった程度の違いしかありません。向こう側が二重に見えるダブリング効果が分かればオレンジカルサイトと思ってよいですが、クリアなものでないと試すことすら難しいでしょう。
オレンジセレナイトが持つスピリチュアル的性質
オレンジセレナイトと風水
オレンジセレナイトは、風水の五行思想における火気を持っています。
火気は「礼」。活発さや旺盛さ、華やかさを意味します。真夏の太陽のようにギラギラとした派手な気質で、燃え上がる炎のような激しさも持っています。火は他の物質を燃やすことで別の物質へと変化させることから、浄化や昇華、そして応用、発展などの意味も持っています。
オレンジセレナイトと相性の良い方位
東南・北東
オレンジセレナイトとチャクラ
オレンジセレナイトは第2チャクラを活性化させます。
第2チャクラは下腹にあり「ヘプリーンチャクラ」と呼ばれます。生きていくための基本的な気力をやしなうチャクラで、「元気」「好奇心」「自信」などを表します。外へ向けてというより自分の内面へ向けた力をもたらすチャクラで、この現実世界で生きていこうという気力をアップさせます。
オレンジセレナイトはこんな人におすすめ
・過去に囚われたくない人
・トラウマを解除したい人
・精神的な元気さが欲しい人
・ポジティブ思考になりたい人
・対人的な恐怖心を取り除きたい人
・誤解されやすい人
オレンジセレナイトの効果・効能・スピリチュアルへの影響
1.ヒーリング・トラウマ解除
オレンジセレナイトはヒーリングやトラウマ解除の効果があります。
セレナイトは優しい月の力を宿す石です。穏やかな波動を持ち、持ち主をそっと優しく包み込んで外敵から守ってくれるでしょう。静寂や精神性、女性性といった意味を持つ月に関連が深いため、セレナイトは持ち主の精神的な部分や慈しみの心、優しさ、内面へ向き合う力を上昇させるのです。自分自身を慈しみ、周囲に赦しと愛を与えることができるでしょう。
セレナイトの中でもオレンジセレナイトは少々特殊で、セレナイトが持つ癒しの力に加えて前進させる力を宿しています。そのオレンジカラーは太陽を表し、行動的、勇気、ポジティブ、男性的、創造性といった意味も持っているからです。そのため、オレンジセレナイトは、ゆっくりと傷を癒すことに専念するセレナイトに比べてパワフル。精神的なダメージを負った際や長くトラウマに囚われているときに、次のステップへと進めるよう勇気を与えてもくれるでしょう。未来を見据えて叱咤激励もしてくれるタイプのヒーリングストーンというわけです。潜在意識レベルでのトラウマや不安感に対しても、ネガティブな感情を発散させ、精神的に落ち着けるように見守ってくれますよ。太陽が地上のすべてに降り注ぐように、オレンジセレナイトも空間すべてをポジティブな気で満たしてくれるので、空間ごと浄化したいときにもおすすめです。
2.コミュニケーション能力向上
オレンジセレナイトには、コミュニケーション能力向上効果があります。
オレンジセレナイトは向上心や自己主張を司るパワーストーンです。第2チャクラを活性化して、生きていくための気力や豊かになりたい気持ちを刺激してくれるので、ただ命をつなぐのではなく、人生をより豊かにして楽しもうと思わせてくれるのです。趣味が見つかったり、日々の何気ない出来事に関心を持てるようになるでしょう。無気力や無感動から救ってくれるパワーストーンともいえますね。
オレンジセレナイトがもたらす人生を充実させたい気持ちは、社交にも影響を及ぼします。他人と会話をしてみたくなったり、思い切って人の輪に飛び込んでいけるようになるでしょう。心をオープンにして他人と語らうことで新たな人脈ができたり、自分の中に何かを発見できるかもしれません。表現力や創造性を高める効果もあるため、自分の気持ちを的確に伝えることができるようになり、対人コミュニケーションが上手になれます。
3.ポジティブ思考をもたらす
オレンジセレナイトは、ポジティブ思考をもたらします。
オレンジセレナイトはセレナイトの1つなので、穏やかで静謐な癒しの波動が強いと思われがちです。確かに、セレナイトは「月の女神の石」「聖母マリアのガラス」と呼ばれる石であり、静寂を愛し、持ち主を騒々しさから守ることで心を癒してくれます。オレンジセレナイトもカラーレスのセレナイトと同じ力が宿っているのですが、そこに太陽の力もプラスされているため、穏やかでおとなしいだけのパワーストーンとはいえません。
オレンジセレナイトが活性化させる第2チャクラは、生きるための気力をやしなうチャクラです。と同時に、創造性や芸術性を司るチャクラでもあるため、「何かを作り出したい」「結果を得たい」という気持ちが湧き上がってくるのです。そのため、趣味を見つけたり仕事に打ち込んだりと、何か夢中になれることが発見できるでしょう。人生をポジティブに楽しむための力をもたらすため、思考そのものもポジティブになります。失敗を恐れずにチャレンジを続けたい人や、毎日を楽しみたい人におすすめのパワーストーンといえます。
オレンジセレナイトと相性の良い組み合わせ
オレンジセレナイト×アズライト
オレンジセレナイトとアズライトの組み合わせは、リラックス効果が強まります。
アズライトは濃いブルーの鉱石。ほとんどがマラカイトと共生したアズロマラカイトという鉱物として産出し、純粋なアズライトはアズロマラカイトからアズライト部分を削り取ったものとなります。水分によってマラカイトへ変質するという繊細さがあり、空気中の水分に触れるだけでもブルーのアズライトがグリーンのマラカイトになってしまいます。そのため、かつては絵画の絵具として使用されていた際には、アズライトを使用した青空部分が時間の経過とともにグリーンの空になってしまったという話もあるほどです。アズライトは「喋る石」と呼ばれ、導きの力が強いです。インスピレーションを高めて道を示したり、危険を察知してもくれます。また、悲しみを取り除くヒーリング効果が高く、喪失感をやわらげる力に長けています。
そして、オレンジセレナイトはセレナイトの本質である癒しの力と、オレンジカラーのパワーストーン特有のポジティブさや勇気を与える力が合わさった石です。アズライトのヒーリング効果と合わせることで、過去を過去として受け止め、未来へと向かう力が沸き上がってくるでしょう。アズライトは主に喪失感を癒すことに長けたパワーストーンなので、失恋や悲しい別れのあとにおすすめします。
オレンジセレナイト×ラピスラズリ
オレンジセレナイトとラピスラズリの組み合わせは、自己改革に効果があります。
ラピスラズリは、濃いブルーにゴールドやホワイトが入った鉱石。ラズライトを主成分とし、パイライトやカルサイトも含まれています。「最古のパワーストーン」と呼ばれ、紀元前3000年ごろのエジプトの遺跡から発掘されているほどです。「天空と地上をつなぐ石」と呼ばれ、インスピレーションを高めて危険を察知できるとしてお守りとしたり、神からの啓示を受けるためにも使用されていました。現代のパワーストーン業界においては「試練の石」と称されることが多いです。「ラピスラズリを持つと不幸が続いた」という体験談が後を絶たないことが要因ですが、これは少し違います。ラピスラズリは持ち主が潜在的に持っている問題点を顕在化し、目の前に突きつけてくるのです。例えば、怠け癖がある人には昇格や失職を、対人面で慢心している人には絶縁や失恋をもたらします。これまで見て見ぬふりをしてきた問題が目の前に現れれば、その問題に向き合わざるを得ませんよね。ラピスラズリはあえてトラブルや凶事を起こし、自身の問題点に気づかせ、解決へ向かわせるという仕組みなのです。ラピスラズリが問題を起こしているわけではなく、いずれ解決しなくてはならない問題を今のうちに解決するよう促してくれているだけなのです。その問題は些細なものではなく、放っておくと本当の幸福にたどり着けないような大きな障害になることを、ラピスラズリは知っているからです。
一方、オレンジセレナイトには癒しの力と前進の力が宿っています。この力は、ラピスラズリが発生させるトラブルを乗り越え、自分自身の問題点を解決するのに非常に役立ちます。人間が現在抱えている問題は、過去の経験からきていることがほとんど。嫌な思い出がトラウマになって似た状況になると失敗を繰り返したり、過去の間違った経験が持ち主の心を傲慢にしていることもあります。ラピスラズリがそういった問題を顕在化させ、オレンジセレナイトがその傷を癒したり過去を過去として受け入れさせ、新たな気持ちをもたらします。ラピスラズリがもたらすトラブルは困難なことも多いので、オレンジセレナイトが持つ前進力やチャレンジ精神アップ、勇気アップといった効果が背中を押してもくれるでしょう。本当の意味で幸福になりたい人におすすめの組み合わせとなります。
オレンジセレナイト×アメジスト
オレンジセレナイトとアメジストの組み合わせは、精神安定に効果があります。
アメジストはパープルカラーに変色した水晶のことで、2月の誕生月石になっています。霊性が高いことでも有名で、霊的な波動をブロックしたり、持ち主の心に平穏を与える効果があります。情熱のレッドと冷静のブルーの混合色であることからバランス感覚に長けているといわれ、「真実の愛を見つける石」ともされています。情熱を持って相手を愛しながらもどこか冷静に見極めをすることは、恋愛や結婚において重要ですよね。熱くなり過ぎず冷め過ぎない、そんな精神状態のバランスを保ってくれるのがアメジストなのです。
そして、オレンジセレナイトも陰陽に長けたパワーストーン。月の力を持つセレナイトの1種でありながら、太陽の力を表すオレンジカラーをしていることからも、そのバランス感覚は優れているとされているのです。もともとセレナイトはヒーリング効果が高いパワーストーンですが、ただ心を落ち着け感情の波を抑えるだけでなく、オレンジセレナイトは未来へ向かうための勇気やポジティブさも与えてくれます。アメジストと合わせることでよりバランス感覚が優れ、どんな事態になっても感情的になりすぎることなく、自分を保っていられるようになるでしょう。
オレンジセレナイト×ペリドット
オレンジセレナイトとペリドットの組み合わせは、人脈を広げたり良縁を呼び込みます。
ペリドットはオリーブグリーンの鉱石で、8月の誕生月石にもなっています。パワーストーンというよりジェムストーンとしての側面が強く、わずかな光源で眩しく輝くことから、「イブニングエメラルド」として夜会に欠かせない存在とされています。太陽をいっぱいに浴びた草原のような爽やかなカラーリングで、パワーストーンとしては太陽と光の力を宿すといわれます。悲しみや不安を追いやって自信やポジティブ思考をもたらしたり、持ち主の隠れた魅力にスポットライトを当てて目立たせてくれるでしょう。ポジティブかつアクティブに人生を楽しむだけのおおらかさを得ることができるため、対人面も活発になり、良縁がやってきたり交友関係が広がったりします。
そして、オレンジセレナイトには活力を与えて前進させる力や、対人スキル向上効果があります。人と繋がりたい、人脈を広げたいといった気持ちが大きくなるため、積極的にコミュニケーションを取れるようになるでしょう。自信や勇気を持って他人と接することができるため、対人的な恐怖がなくなり、自然体のままで対人コミュニケーションを取ることができるようになります。創造性を高めるオレンジセレナイトは、思いや感情を言葉へと変換させる能力を高めてくれるため、自分の気持ちを適格に相手に伝えることもできるでしょう。魅力にスポットライトを当てて目立たせてくれるペリドットとの組み合わせでは、より対人面での魅力が増し、交友関係が広がったり良縁がやってきたりしますよ。ただし、良くない人を引き寄せてしまう可能性も出てきてしまうため、不安な人は、お守りとして水晶やラピスラズリ、マラカイトなどを合わせるのがおすすめです。
オレンジセレナイト×アマゾナイト
オレンジセレナイトとアマゾナイトの組み合わせは、新しいことを始めたい人におすすめです。
アマゾナイトはきれいな水色のパワーストーンで、とても明るい波動を持つとされています。「ホープストーン」「行動の石」と呼ばれるアマゾナイトは、持ち主に希望の光を信じさせ、未来への一歩を踏み出させる効果があります。洞察力が高まるので真実を見抜くことができ、自分にとって良いものと悪いものが見分けられるようになるでしょう。思考をクリアにし、身辺や環境を整えることができれば、幸福への道筋は明確になります。困難に陥った際にも這い上がることができる、未来を諦めさせないためのパワーストーンなのです。
一方、オレンジセレナイトは精神安定や活力アップ効果があります。人生をより豊かにしたいという欲求や幸福を求める気持ちが高まるため、その結果を求めるべく奔走するパワーが湧いてくるでしょう。未来への希望を失わせないアマゾナイトと組み合わせることで、よりポジティブに前進していくことができます。勇気や自信、チャレンジ意欲も高まるため、新規事業の立ち上げや転職にもおすすめの組み合わせです。
オレンジセレナイトを身に着けるのにおすすめのアクセサリーと効果
オレンジセレナイトはモース硬度が低いため、アクセサリーに加工されることはあまりありません。すぐにひっかき傷が入ってしまううえに劈開性があるため、タンブルやルース、ポイントにして楽しむことがほとんどです。アクセサリーにするとしたら、ワイヤーなどでしっかりと守られたデザインと選ぶとよいでしょう。
オレンジセレナイトはどこに身に着けても問題ないパワーストーンですが、ネックレスがおすすめです。しっかりと守られたデザインのものを選んでくださいね。
空間の浄化やヒーリング効果もできるので、タンブルや置き石を部屋に飾るのもよいでしょう。セレナイトタワーといってタワー状に加工されたものもあり、内部に光を灯せるものもあります。
オレンジセレナイトのお手入れ・浄化方法
オレンジセレナイトはモース硬度が低いうえに劈開があるため、爪で簡単に傷が入ったり、落としただけでも割れたりします。取り扱いに注意しましょう。
鉱物的な弱点としては、湿気や乾燥、油分などが挙げられます。オレンジセレナイトは石膏ですが、石膏といえば水に溶け、再び凝固します。そのため水分や乾燥によって形を失う可能性があるため、水に濡らしたり高温に晒さないように気をつけましょう。人間の肌にある油分にも弱いので、肌に触れさせた後にはしっかりと拭き取ることが大事です。水仕事をする際には外してくださいね。さらに、紫外線で変色や退色をすることもあるので、長時間日光に当てないようにしましょう。昼間の外出程度なら問題ありませんが、置き場所には気を遣ってください。
浄化においても、水や日光は避けるべきです。浄化の頻度は2週間に1度、パワーチャージは月に1度でよいでしょう。
浄化方法
対応
塩・塩水
☓
流水
☓
ホワイトセージ
◎
水晶クラスタ・水晶さざれ
◎
日光・月光浴
△
土
☓
音
◎
オレンジセレナイトのお手入れ・浄化方法早見表
ホワイトセージ
ホワイトセージによる浄化は、オレンジセレナイトに対応しています。
ホワイトセージのお香もしくは乾燥させた葉っぱを用意してください。火をつけ、立ち上る煙の中にオレンジセレナイトをくぐらせましょう。10回程度で浄化が完了します。オレンジセレナイトは乾燥に弱いので、火に近づけ過ぎないようにしましょう。
水晶クラスタ・水晶さざれ
水晶クラスタや水晶さざれによる浄化は、オレンジセレナイトに対応しています。
クラスタを使用する場合は、クラスタの上にオレンジセレナイトを置くだけです。さざれ石を用いる場合は、さざれ石を浄化皿の上に盛り、オレンジセレナイトを中に埋めるか上に乗せるかしましょう。どちらも3時間程度で浄化が完了します。
オレンジセレナイトはモース硬度が低く、水晶より柔らかいです。そのため、クラスタやさざれ石の上に置くときにはそっと置くようにしましょう。また、湿気の多いところや日光の差し込む場所、寒暖差の激しい場所での浄化は行わないようにしてくださいね。
日光・月光浴
オレンジセレナイトは紫外線によって退色や変色をする可能性があるため、日光による浄化はNG。月光なら問題なく浄化ができます。
浄化皿の上に乗せたオレンジセレナイトに、日光もしくは月光を浴びせるだけでOKです。1時間から2時間程度で浄化が完了します。
月光でパワーチャージができる
オレンジセレナイトは月の光を宿すとされるセレナイトの1種です。そのため月光を相性が良く、月光でパワーチャージができます。
オレンジセレナイトを30分ほど月光浴させるだけ。ただし、月が満ちる期間で、月が天頂に昇りきるまでに行いましょう。満ちる月や昇る月には「増加」「発展」の意味がありますが、欠ける月や沈む月には「減少」「退行」の意味があり、パワーチャージには向かないからです。
音
音による浄化は、オレンジセレナイトに対応しています。
音叉やクリスタルチューナー、水晶ポイントを用意してください。浄化皿の上にオレンジセレナイトを乗せ、音を出します。水晶ポイントの先をオレンジセレナイトに向けたまま、オレンジセレナイト中心に円を描きましょう。音が鳴りやんだらまた音を鳴らして円を描き、それを10回程度繰り返してください。
オレンジセレナイトの好転反応・副作用
オレンジセレナイトは好転反応が起きづらいパワーストーンです。セレナイトが持つ波動は「天使の吐息」と呼ばれるほどに優しく繊細。また、セレナイトは太陽と月の両方の力を宿しているため、どんな人も拒むことがありません。好転反応が起きることはほとんどないでしょう。もし好転反応が起きたら、水晶を合わせるか、時間をかけてゆっくりと波動を馴染ませるのがよいでしょう。
副作用としては、トラウマに向き合って辛い思いをする可能性があります。セレナイト全般にいえることですが、基本的には持ち主の内面に向き合わせて自己解決をさせるパワーストーンなのです。そのため、嫌なことを思い出して辛くなる人もいるでしょう。「セレナイトをベッドサイドに飾ったら嫌な過去を夢を見るようになった」という人もいるくらいです。トラウマ解除にはトラウマの原因となった出来事を思い出し自分自身で納得して心の中に落とし込んでいく過程が必要なので、通過儀礼ともいえますが、どうしても辛いなら逃げ出しても構いません。精神的なダメージやそのダメージに耐えられる心の強度は人それぞれですし、自分の心を守ることを最優先にしてください。くれぐれも無理をしないでくださいね。オレンジセレナイトを手に持った際に嫌な雰囲気を感じたら、「今はオレンジセレナイトを持つタイミングではない」と思って、別の石にした方が無難です。
オレンジセレナイトのQ&A
オレンジセレナイトの偽物の見分け方は?
オレンジセレナイトは半透明のオレンジカラーをしています。部分的にオレンジとクリアのグラデーションになっていることも多いので、他の石との見分けは容易につくでしょう。そもそもオレンジカラーの石はさほど種類がないので、混同されることも少ないです。
本物のオレンジセレナイトなら、鑑別書には「鉱物種名:天然ジプサム」「宝石名:セレナイト」と記されます。
オレンジセレナイトが割れた・欠けた!特別な意味はある?
オレンジセレナイトは割れたり欠けたりしやすいパワーストーンです。モース硬度が2と、爪より柔らかいため、簡単に傷が入ってしまいます。傷が入ってしまうとそこから別の物質が入り込んで全体的なダメージを与えかねません。他のパワーストーンと隣り合わせにしたり、むき出しのデザインのアクセサリーを身に着ける際には注意してください。また、劈開性があり一定方向に割れやすいので、摩擦だけでなく衝撃にも注意が必要です。鉱物的な弱点として、乾燥や湿気、寒暖差などもあります。ひび割れてしまうため、気をつけましょう。
物理的に何の問題もなかったのにオレンジセレナイトが割れたり欠けたりしたら、スピリチュアルなサインかもしれません。
オレンジセレナイトは魔除けのパワーストーンではないので、穢れを吸い込んで破損してしまうことはありません。オレンジセレナイトが破損した場合は、パワーダウンが考えられます。
オレンジセレナイトに限らず、パワーストーンは力が底を尽いてしまうと自ら割れ、ただの石になったことを知らせるといわれています。もしかしたら、オレンジセレナイトの中からパワーストーンとしての力がなくなってしまったのかもしれません。力が底を尽いてしまうと元には戻りません。浄化やパワーチャージ不足が原因であることが多いです。
オレンジセレナイトが割れたり欠けたりしても、不吉ではありません。インテリアとして飾るのも問題ないです。ただし、パワーストーンとしての力を期待するのはやめましょう。
オレンジセレナイトの色が変わった?退色・変色する?
オレンジセレナイトは紫外線によって退色や変色をすることがあります。そのため、日光や蛍光灯の下に長時間晒すのは避けてください。また、湿気や乾燥、温度差にも弱く、割れたり欠けたりするだけでなく表面が変質を起こして白っぽくなることもありますので、あわせて気をつけましょう。
物理的な要因からは守っていたのにオレンジセレナイトのカラーが変わってしまったなら、スピリチュアルな要因である可能性があります。
オレンジセレナイトは魔除けのパワーストーンではありませんので、穢れを吸い込んでしまうことはありません。太陽の明るさで光をもたらし空間を浄化することはありますが、穢れと直接戦ったりブロックするようなことはないので、穢れが溜まるようなタイプではないのです。そのため、オレンジセレナイトが退色や変色をしても、オレンジセレナイトそのものが不吉な存在となるわけではないので、安心してください。
オレンジセレナイトが退色や変色をするのは、パワーの変容が要因であることが多いです。パワーストーンは、力が強くなるとカラーが濃くなり、力が弱くなるとカラーが薄くなるといわれています。オレンジセレナイトのカラーに変化が見られたら、パワーに変化があったのかもしれません。まずは浄化とパワーチャージをして様子見してください。それでも戻らなければ、1ヵ月程度ジュエリーボックスで長期休暇を取らせます。その後もカラーが戻らなければ、パワーが変化したオレンジセレナイトとしてお付き合いしていくしかないでしょう。
変色の場合は、どんなカラーになったかによって意味が変わります。レッド寄りになったなら活力アップの力が高まり、イエロー寄りになったなら良い運気が呼び込まれるサイン。それぞれのカラーの意味に合わせてチェックしてみてくださいね。
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伊勢 宮忠
まとめ
月と関連が深いセレナイトですが、オレンジセレナイトは太陽のような朗らかさも併せ持っています。柔らかくあたたかなパワーを持っているため、たいていの人になじみます。他のパワーストーンではキツかったという人にもよいでしょう。
オレンジセレナイトは比較的よく見かけるパワーストーンで、価格も安定していて手に入りやすいです。弱点は多いですがチャレンジしやすいパワーストーンですので、気になった人はぜひお迎えしてみてくださいね。
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