みなさん、「駐在妻」ってどんなイメージを抱いてますか?
私はまさか自分が「駐在妻」という経験をするなんて、全く想像もしていなかったので、実際体験してみて感じたことを本音でお伝えできればと思っています。
ちなみに実際経験するまで、私の「駐在妻」というイメージは、
・セレブな生活
・ショッピング・グルメを楽しむ生活
・たくさん旅行に行ける
・駐在生活だと経済的に余裕がある
・バイリンガルになれる
などなどいいイメージしか浮かばなかったのですが・・・
実際はどうだったかはこのレビューで書いていきますね!!
私のプロフィール
数年前まで約3年間、夫の帯同で小中学生の娘2人と共にヨーロッパのベルギーに駐在していました。
元々、独身時代にアメリカやメキシコに短期留学したり、香港に仕事で駐在していたこともあり、海外生活にはそんなに抵抗なかったのですが、駐在妻として生活するのは初めての体験だったので、想像以上に大変でした。
日本で結婚してからもずっと仕事を続けていたので、仕事を一旦中断することは寂しい気持ちはありました。
でもなかなかこういう機会がないと仕事から離れて、自分を見直し、今後のキャリアや人生を見直すときってそんなにないので、楽しかった思い出、泣きそうに辛かった思い出も今となれば貴重な体験となり、今の私のライフスタイルにいい影響をもたらしてくれました。
そもそも駐在妻って?
駐在妻とは通称「駐妻」と呼ばれたりしていますが、夫(パートナー)の海外赴任や海外留学に動向する女性のことを指します。
特に夫の会社からの海外赴任に駐在妻として同行する場合は、ある一定期間生活することもあり、日本での仕事を辞めて同行することが多く、労働ビザの関係から、駐在妻が現地で仕事をすることには大きな壁があるため、専業主婦として駐在している人がほとんどです。
駐在妻って勝ち組?
「駐在妻」と聞くと、昔のイメージがあるからなのか、周りから羨ましがられる勝ち組のように言われたりすることがあるのですが、最近の傾向として、海外留学や海外赴任する人も昔に比べてかなり多いので、「勝ち組」というより世の中のグローバル化に伴い、海外に拠点を置いて仕事をしているだけで、生活は国によって差はあるものの、普通の生活スタイルです。
決してビジネスにおいて、海外赴任=勝ち組ではないということです。
日本でビジネスで成功している勝ち組の方がたくさんいる世の中ですものね・・・。
いろんな人から
「海外駐在したらお金が貯まるから、日本に本帰国したら大きな一軒家が建てられるでしょ?」
「お手伝いさんやハイヤーさんとかいるんでしょ?」
などよく聞かれましたが、
いやいや、まったく違います。
ハイヤーどころか車がないと不便だし、12歳以下の子供が日本のように大人なしで外出するのは法律で厳しかったので、送り迎えに追われる日々で、日本よりも母親の負担は増えて、もう耐えるしかないの一言でした。
駐在妻の本音の口コミ
駐在妻って花形イメージがあるものの、私自身が日本人コミュニティとかに入りこむとかが苦手なタイプだったので、出発前は楽しみと不安でいっぱいでした。
そして何よりも一番不安だったことが、これから新たな生活が始まるというのに帰国後の自分のキャリア・・・。
駐在生活の間は仕事ができなくなることが私にとって大きな決断でした。
一方で出産以外で長期で仕事をしなかった期間はなかったので、駐在生活の間に今までゆっくり勉強や読書といった学びの時間を持つことが難しかったので、語学力をさらに磨いて帰国後のキャリアアップにつなげようという楽しみもありました。
そして、駐在妻としての現地での2年間で私は現地の大学附属の語学学校に行き、英語のレッスンを週2回、フランス語のレッスンを週1回通いました。
フランス語は難しすぎてなかなか初級レベルから抜け出せないでいましたが、簡単な聞き取りや読み書きやちょっとした日常会話はわかるようになってきました。
英語は元々中級クラスにいたので、プレゼンテーションやレポート作成など、日本ではなかなか経験できない質の高いレッスンを受けることができ、中上級クラスまで進むことができ、これは私にとって大きな学びの財産となりました。
語学学校では日本人の駐在妻のクラスメイトも何人かいましたが、他の国から在住している現地のクラスメイトとすごく仲良くなり、毎回レッスンで会えることがとても楽しみでした。
そしてこの駐在生活の大きな心の支えはやはり日本人のママ友達です。
子供たちは日本人学校に通っていましたが、右も左もわからない、ママ友もいない孤独感ですごく不安だったのですが、転校して初日から子供たちのクラスのお母さん方がすごく気さくに話しかけてくれて、色々助けてくれました。
駐在しているお母さんたちも私と同じ思いをしながら異国の地に来たのですから、不安な私の気持ちをよくわかってくれていて、本当にいい方ばかりで「助け合いの精神」を学びました。
日本ではママ友トラブルがよく見られ、思いやりや助け合いの精神が段々少なくなっているように思います。
でも、海外で出会ったママ友はそれぞれ違う時期に帰国してバラバラになった今でもいい関係でお付き合いさせていただいています。
「駐在妻」のイメージは実際自分が生活してみていい意味で変わりましたね・・・。
私の出会った方は気さくで全然気取った感じでもなく、常識のある方ばかりでこちらが同じ妻として、母親として学ばせてもらうことばかりでした。
日本という国が便利すぎて、現地の生活の不便さにストレスを感じて家族にイライラ八つ当たりしたことも多々ありましたが、家族みんなで乗り越えて、家族の絆も深まりました。
日本に早く帰国したいと思うことも多々ありましたが、今となれば夫には駐在妻という貴重な経験をさせてくれてありがとうと感謝の気持ちでいっぱいです。
◎駐在妻で良かったと思うこと
ヨーロッパはEU諸国ならパスポートなしで自由に車や電車でも各国行き来が自由なので、国内観光に行く感覚で気軽に色々な国に行けたことです。
ベルギーからは近隣のルクセンブルク、オランダ、ドイツなら日帰りでも十分車で行けたので、週末のお休みはよくベルギーから出て、買い物や観光に行っていましたね。
プチ旅行でもフランスやイギリス、イタリア、マルタ共和国なども気軽に国内線で行けるので、1つの旅行が終われば次どこ行く?って楽しみもありました。
そして、ヨーロッパはマルシェが色んなところであったので、見てるだけでもテンション上がります。
日本ではあまりフラワーマーケットに行ったり、マルシェで食材を買ったりということがなかなかないので、こういった経験は貴重です。
日本でゆったりとした時間を過ごすことが少なかったので、習い事をしたり、できるだけ外に出ることで新たな出会いがたくさんあったことです。
私は日本人のママ友以外に語学学校で仲良くなったルワンダ人の友人やmeetupというコミュニティで知り合ったベルギー在住の韓国人の友人と、時間が合えばオシャレなカフェに連れて行ってもらったりして、英語で友人と会話することも楽しみの一つでした。
ヨーロッパの雑貨も大好きで、特にキッチン雑貨は日本に帰国してからも重宝しています。
キッチン雑貨はかなりオシャレでスタイリッシュなものが多くて、買いだめしてました(笑)
駐在妻でしんどかったこと
1番しんどかったことは日本食スーパーがあるものの、選択肢が限られていて物価も高いので、日本よりも倍以上の価格で買っていたことです。
でも、日本食は恋しくなるし、子供たちもあまり現地の料理が好きではないので、エンゲル係数はかなりすごかったです。
外食するにもランチタイムでもかなり高くて、日本のようにお水の無料サービスも海外ではないので、家族で食事プラス飲み物の注文をすると、金額もかなり高くて、貯金どころではありません💦
もう1つは言葉の問題。
母国語がフランス語かオランダ語で英語も話せる人は多いのですが、スーパーや小売店の店員さんは英語話せる人も少なかったので、英語以外の言語で何か言われても理解できなかったことは大変で、Google翻訳がないと大変でした。
そして、教育問題。
日本人学校はレベルが高い人が多いので、日本人向けの塾や家庭教師などの選択肢が少ないこと。
私は運良く知人の紹介で現地在住の日本人の家庭教師の先生に出会い助けてもらえましたが、我が家のように勉強についていくことが大変なお子さんの場合、教育問題はかなりネックになります。
日本に一時帰国するたびに日本でも個別の塾に夏期講習で行ったりと学校以外の教育費もかなりかかり大変でした。
参考書を手に入れることも困難なので、一時帰国するたびに買い込んだり、急ぎの時はかなり配送料がかかりますが、Amazonの国際発送で注文したりしていました。
そういうわけで、大半の駐在家庭はお金が貯まるどころか出費が莫大すぎて貯まりません😢
駐在妻に向いている人
駐在妻で活動的な人だと色んな情報収集をして、駐在期間に楽しむだけ楽しもうと好奇心旺盛な方が多いですが、中には家にこもって日本のテレビ番組を楽しんだり、あまり家族以外の人と積極的に関わるのが嫌な方もいましたが、海外に興味があり、色々な文化を受け入れることができる人は駐在妻には向いていると思います。
どこの国に行っても、日本のサービス精神と礼儀、マジメさは優れていると思います。
欧米文化は業者が約束の時間通りに来ないとか、レストランで注文してから注文品が来るまで、かなりの時間がかかってイライラさせられることも多々ありましたが、こういうもんだと割り切れば忍耐力、受容力もかなり養われるので、臨機応変に振る舞える人は駐在妻にはすごく向いています。
駐在妻として住んでみたい国ランキング
私がもし次に駐在妻として行けるならどこに行ってみたいかのランキングは
①シンガポール …アジア諸国でありながら、英語も通じるし、日本人の駐在員がすごく多いので、塾や日本スーパーも多い。
駐在妻経験者に聞くと、生活もかなり便利なようです。
②ロンドン…ヨーロッパの中でも日本人に近い気質を持っているので、地下鉄に乗っていると東京と似たような感じでした。
都市部に住みながら、イギリスはのどかな田舎の街があったりするので、イギリスにいるだけでも十分楽しめることが魅力です。
日本人もたくさん住んでいるので、安心感がありますね!!
③アムステルダム…オランダの雰囲気はすごくのどかで田舎っぽくてのんびりした感じですが、教育レベルが高く、日本人駐在員も多いので、日本食はヨーロッパの中でも選択肢が多いです。
オランダ人は英語がとても上手な人が多いので、言葉の面でも安心です。
まとめ
駐在妻あるあるのレビューはいかがでしたか?
駐在妻は花形に見えて、私の知っている駐在妻仲間はみんなそれぞれ悩みや不安を抱えながら、お互い助け合って乗り越えた人ばかりです。
そして、心の器が広い方が多いので、一緒にいて時間を忘れさせてくれるくらい情報通で話題性のある方ばかりでした。
ほとんど仲の良かった日本人の友達は本帰国していますが、日本各地で離れていても、SNSで繋がっていたり、近くだとたまに会ったりと安心感のある方ばかりです。
現地に住んでいた他国籍の友人も時々メッセージを送ってくれるので、日本に帰ってからも繋がっていて、またどこかで会いたい、会えそうな気がするくらいです。
家族ありの海外での生活はいい事ばかりではないですが、苦労を忘れさせてくれる楽しいこともたくさんあったので、これから駐在妻になられる方は不安はつきものですが、こんなものだと思って、少しでも自分の居場所を見つけて楽しんでくださいね!!
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