小さいころから、よく親や先生などに「真面目にしなさい」と言われて育ってきた私たちですが、「真面目」っていい意味で捉えることもできますが、真面目の度がすぎてしまうと、人間関係や社会生活で苦しい思いをすることもあります。
真面目すぎて、世の中をうまく渡っていくことが難しい人、損をしてしまう人、恋愛がうまくいかない人など、様々な悩みを抱える人が実は多いのです。
この記事では
・真面目すぎる人の特徴
・真面目すぎる性格のよくある原因
・真面目すぎることの長所と短所
・真面目すぎて生きづらさを感じる人の直し方
・真面目すぎる性格を活かして強みにする方法
・真面目すぎて生きづらさを感じたら?
などを、筆者の実体験もふまえて書いていきたいと思います。
自分が真面目すぎる性格で悩んでいる、生きづらさを感じる、職場の同僚や友人・家族に真面目すぎる性格の人がいてうまくいかないなどと思っている方に、お役に立つ情報を紹介していきますね。
真面目すぎる人の特徴5選
ここでは、真面目すぎる人のよくある特徴を5点ご紹介していきます。
①完璧主義である
真面目すぎる人のよくある特徴の1つ目は、「完璧主義である」ということです。
きっちりと細かいことにこだわり、きちんとこなす性格はいいのですが、完璧を目指すため、心身ともに疲弊しやすくなります。
そして、自分に対しても他人に対しても完璧を求めてしまうので、相手もきっちりとしなければいけないとプレッシャーを感じやすく、周りからは扱いが難しいと思われがちです。
②規則やルールにこだわる
真面目すぎる人のよくある特徴の2つ目は、「規則やルールにこだわる」ところです。
社会生活を送る中で、ある程度の規則やルールを決めて守ることは大切ですが、周りに対して過敏に規則やルールを注意して強要しすぎることは、うっとうしがられます。
仕事や私生活の面でも、きっちりと自分なりのルーティンがある人は、リズムが少しでも崩れるとイライラしたりストレスを感じやすくなるので、周りもそれに振り回されると、疲れてしまいます。
③神経質、心配性である
真面目すぎる人のよくある特徴の3つ目は、「神経質、心配性」だというところです。
自分の仕上げた業務がきちんとできたかがいつまでも気になる、試験が終わったあとも、自分ができなかった問題などがいつまでも気になったりします。
そして、失敗をしたくないという気持ちから、何回もあとで確認したり、相手にも何度も確認したり、周りもフォローするのに疲れてしまいます。
④責任感が強すぎる
真面目すぎる人のよくある特徴の4つ目は、「責任感が強すぎる」というところです。
真面目すぎる人は、人一倍責任感が強いため、自分がきちんと最後までやりこなさなければいけないと思い、自分で自分を追い込んでしまう傾向があります。
周りの人に仕事を振り分けて、分業化できることも、自分なりにミスなく、完璧な状態で仕上げたいために、人に頼るということができません。
⑤こだわりが強い
真面目すぎる人のよくある特徴の5つ目は、「こだわりが強い」というところです。
自分なりのルールやこだわりがあるため、ちょっとしたトラブルでペースが崩れてしまったりすると、ストレスを強く感じたり、変化に対して臨機応変に対応することが苦手な傾向があります。
チームワークにおいても、周りの意見によって自分のやり方や考え方を変えなければいけないとき、かなり頑固で周りの意見を受け入れがたいので、気難しい性格だと思われがちです。
真面目すぎる性格のよくある原因5選
よく真面目すぎる性格のことを「生真面目」と言ったりしますが、真面目すぎる性格になってしまう原因って気になりますよね。
ここでは、考えられる「真面目すぎる性格になってしまう原因」について解説していきたいと思います。
①親からの強い期待と圧力
真面目すぎる性格のよくある原因の1つ目は、「親からの強い期待と圧力」です。
子供のときに親からどのように育てられたのかは、社会に出た時に大きく影響してきます。
小さいときからの家庭での躾はとても大切ですが、両親が生真面目すぎて、「〇〇すべきだ」「〇〇するのが当然だ」などと両親の考えを押しつけられて、それが当たり前だと思い込んで育ってしまうと、大人になったときに起こりうる変化、今の多様性社会に適応できないリスクがあります。
家庭以外に友達や先生、同僚など、色々な考え方ややり方があることを学び、柔軟性を身につけられるといいのですが、そうでなければ、他人を受け入れることができないなど、人間関係の構築にも影響が出てきます。
②プライドが高い
真面目すぎる性格のよくある原因の2つ目は、「プライドが高い」ことです。
特に家族がエリートな職業や学歴の環境で育ってきた人は、自分も同じような道に行くんだと育てられたり、同じような環境の人が行くようなエリートな学校で教育を受けることが多く、自然とプライドが高くなりがちです。
このようなエリートな環境が当たり前になってしまい、プライドの高さが他人の考え方を理解できない、変化を受容できなかったりと、人間関係を作り上げることも周りから一線を引かれてしまわれがちで、友達ができにくいということもあります。
③自己肯定感が低い
真面目すぎる性格のよくある原因の3つ目は、「自己肯定感が低い」ことです。
子供のころから、人からなかなか褒められない、認められない、批判ばかりされてきた人は自己肯定感が低く、人から認められるために完璧主義になりがちです。
自分に対しても人に対しても、評価が厳しかったり、褒めてあげることができず、自己受容や他者受容がなかなかできない傾向があります。
④承認欲求が強い
真面目すぎる性格のよくある原因の4つ目は、「承認欲求が強い」ことです。
生真面目で完璧主義を目指す人は、相手に褒めてもらいたいという欲求が強く、自分が成し遂げたことに対して、自分がやったというアピールが強い傾向があります。
あまりにも承認欲求が強すぎると、周りも見ているだけで疲れてしまい、チームワークを乱してしまう可能性があります。
⑤コミュニケーションを取ることが苦手
真面目すぎる性格のよくある原因の4つ目は、「コミュニケーションを取ることが苦手」ということです。
真面目すぎる人は自分のこだわりが強いため、人の話を聞いても否定的になったり、自分の考え方を一方的に相手に押しつけてしまいがちです。
飲み会の席でお酒が入ると、自分の語りが始まる人っていますよね。
自分のポリシーや論理的な話になって、聞き役に疲れることがあると思います。
人の話を聞いて許容するということが苦手なので、コミュニケーション能力に欠ける人が多く、気の合う友達もできにくいことが多いです。
真面目すぎることの長所
真面目すぎるからこそ、人にアピールできるいいところもあります。
真面目すぎる人の長所はどのようなものか紹介します。
①忍耐強い
真面目すぎる人は最初から最後まで、責任をもって成し遂げたいという気持ちが強いため、途中で挫折せずに根気強く、忍耐力もあります。
②信頼性がある
真面目すぎる人に仕事を任せると、細かいところまできちんと目を向けて、ケアレスミスも少ないので、周りからはこの人に仕事を任せたら安心できるといった信頼感があります。
③向上心がある
真面目すぎる人は仕事や勉強に対して、根気強くこなすことができるので、ひとつの目標を成し遂げたら、新たな目標を掲げて頑張れる向上心があります。
真面目すぎることの短所
では、ここでは真面目すぎて損をしてしまう短所を紹介していきます。
①融通が効かない
自分なりのこだわりやルールがあるため、急にやり方や方針が変わったりすると、頑固で融通がなかなか効きません。
②ストレスを抱えやすい
真面目すぎる人は、自分に対しても相手に対しても求めるレベルが高く、評価も厳しいので、思い通りにいかないとストレスを抱えやすくなります。
③臨機応変に対応することが苦手
自分なりのルーチンやマニュアルが定着しがちな真面目すぎる人は、プレゼンや人前で話したりするときなど、用意周到であっても、緊張したり、思いがけないハプニングあったりすると、とっさに切り替えして、臨機応変に対応することが苦手です。
真面目すぎて生きづらさを感じる人の直し方【対処法】
真面目すぎる人はそうでない人に比べて、ストレスを抱えやすく、ひどいときは生きづらさを感じる人もいます。
そんな生きづらさを感じる苦しみが深刻にならないように、どのように対処したらいいのかを書いていきます。
①自分への目標レベルを下げてみる
完璧主義を目指すと心身共に疲れ切ってしまうので、100点じゃなくても60点でも大丈夫というように、自分に対する目標のレベルを下げてみましょう。
そうすると、思ったよりも成果や評価がよかったときに、自己肯定感も自然と上がり、達成感の喜びも大きくなるでしょう。
②自分ができなくても、なんとかなると思ってみる
真面目すぎる人は責任感が強いので、自分一人で頑張ろうとしがちですが、仕事というのは常に誰かと協力し合うものがほとんどです。
自分が苦手なことや他の人に頼めることは頼ってみましょう。
自分ができなくても、物事はなんとか回るものです。
そう考えると、自分ひとりで何かを抱える必要もなく、気楽に考えることができ、ストレスも軽減することでしょう。
③周りからの評価や期待を気にしない
周りから期待されたり、高く評価されることは、自分にとってのモチベーションアップにつながり、嬉しいことですが、そこを意識しすぎると、完璧を目指しすぎて、心身共につかれきってしまいます。
多少の見直しがあるということは、今後の自分に伸びしろがあるということですので、最初から高い評価をもらおうと期待しないほうが、ストレスも少なく仕事を進めることができるでしょう。
真面目すぎる性格を活かして強みにする方法
ここまで真面目すぎる人の特徴や原因、長所と短所、対処法などをご紹介してきました。
真面目すぎる性格は決してマイナスなことではなく、真面目すぎる性格という強みをうまく活かせば、自分にとっても周りにとってもプラスになることもたくさんあります。
ここでは「真面目すぎる性格を活かして強みにする方法」について解説していきたいと思います。
①自分が真面目すぎてしんどくなる原因を知る
真面目すぎて頑張りすぎてしまう人は、自分の性格のタイプを振り返ってみましょう。
細かいことが気になりすぎる、完璧な状態でないと気が済まないなど、自分のこだわりポイントを知ることです。
細かいところに神経がいきすぎると、知らぬ間に疲労が蓄積してしまい、心身の健康に害をおよぼしてしまうリスクがあります。
何かをやり遂げようと集中しているときは、意識的に休憩を取るなど、リラックスできる時間を確保するようにするといいでしょう。
②手抜きする方法を取り入れてみる
最近では便利な時短グッズやお助けアイテムがたくさんあります。
家事にしても時短グッズを取り入れると、他のことに時間を割くことができ、自分のリラックスできる時間も増えることでしょう。
その他、仕事や家事において全般的にもITの発達において、ヒントを与えてくれるものがたくさんあります。
自分以外で頼れるもの、人を上手に活用すると、自分が思うよりも満足したものができあがることもあります。
他者の知恵や力を大いに取り入れることで、自分だけが抱えていた負担を軽減してみましょう。
③ワークライフバランスを意識する
最近では多くの企業や学校でも「ワークライフバランス」を意識した働き方が取り入れられています。
情報社会に生きる私たちは、多くの情報や選択肢にあふれた環境で、無意識に多大なエネルギーを注ぎ込んでしまっているリスクがあります。
SNSもそのひとつで、情報を多く取り入れすぎることで、自分はこのままではいけないと頑張りすぎてしまったり、他人のことが過度に気になってしまうことがあります。
他人の発信や評価を気にしすぎることで、自分を追いつめてしまうリスクもあるので、脳内疲労が重なり、心身共に疲弊してしまう前に、仕事や学校、家事など普段やらなければいけないこととプライベートの時間のスイッチのオンとオフをきちんとしていくようにしましょう。
時間を決めて、SNSやスマホは触らないと時間を決めることもいいでしょう。
自分だけの時間は、趣味に没頭する、友達と楽しむなど、頭のスイッチを普段のやらなければいけないモードから切り離して、上手に時間を使うようにしましょう。
真面目すぎて生きづらさを感じたら?
自分の性格を直したいと思いながらも、なかなか直すことは難しいものです。
もし、自分が真面目すぎて、社会生活を送る中で生きづらいと感じている方は、我慢しないで、会社なら産業カウンセラー、学校ならスクールカウンセラー、その他でも心療内科でカウンセラーを紹介してもらったり、身体面に症状があるのであれば、医療機関できちんとした治療をしてもらい、自分の性格を強みに活かせる方法を考えてみましょう。
決してひとりで抱え込まずに、心の専門家に相談して生きづらさを感じている原因を解決していくことをおすすめします。
まとめ
「真面目すぎる人の特徴は?生きづらさの直し方」についての記事はいかがでしたか?
日本人は特に真面目すぎる性質があり、何事にも勤勉だと言われています。
私が以前ヨーロッパに滞在していた時に、ワークライフバランスについて多くのことを学びました。
外国人に「日本人はどうしてそんなに勤勉で真面目なの?」とよく聞かれましたが、確かに欧米諸国には残業したり、休みの日に仕事のことを考えたりする習慣はほとんどありません。
プライベートの時間を大切にすること、小さいことは気にせず、なんとかなる精神の人々が多いように思います。
真面目気質の人種だからこそ、日本人の良さというのはありますが、今の時代、デジタル化が進むにつれて、いつでもどこでも仕事ができ、知りたくない情報まで知ってしまうという怖さもあります。
自分自身の中で、どこまで真面目スイッチを入れて、どこで力を抜くかというバランスをうまく保つことが必要になってくるのかもしれませんね。
私自身も以前は真面目で一人で責任を抱えてしまう傾向があり、心身のバランスを崩したことがあり、専門家に相談してみたりすることで、自分が苦しんでいる根本的な原因に気づくことができました。
今では気持ちのメリハリをつけて、育児、家事、仕事に取り組むことができるようになってきたように思います。
この記事を読んでくださった方々が、真面目すぎることで生きづらさを感じていた悩みが軽減したり、真面目すぎるという性質を上手に強みにできることのお役に立ってくれると嬉しいです。
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