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ルナリターン(月回帰)を徹底解説!月(心)は28日の新陳代謝を持っている!

「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座」にようこそ!

いつも記事を読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

今回は、「ルナリターン(月回帰)」についての解説記事です。

あらゆる物質は、生命力の循環によって成り立っています。

また、あらゆる物質に宿っている固有の周波数は、

エネルギーの螺旋運動・旋回運動によって、球体や円環といった丸い形状を築き、

変化と発展を遂げ、全体の循環を成り立たせています。

物理学的な観点では、この世には、完全な球体は存在しないと言われています。

絶対的な解釈ではありませんが、

「完全性」とは、「それ以上変化する余地が無い状態」と言えますし、

「変化をしない状態」とは、「生命の働きが停止している状態」とも言えます。

そのため、「変わる余地があること」や「日々形が変わること」という資質は、

生きている証とも言えます。

天体がホロスコープ上を日々動き続けるように、

私たちの体内では、細胞が日々生まれ変わり続けています。

私たちの「心(感情)」もまた、刻一刻と移り変わります。

また、「時間」は、人類の概念上の発明であるとも言われます。

なぜなら、時間の経過を指し示す時計は、時間自体を証明しているわけではありませんし、

時間の相対性により、私たちが常に「同じ時間」を生きている、とも言えないからです。

そして、「私たちの存在自体が時間である」という概念や、

「人の意識が素粒子である」という概念も存在します。

身体が空間であり、

私たちの記憶や感情が時間の経過を作ることで、

意識が観測の場所を定める、という風に、

私たちの現実や人生、日常生活は、

ある意味、不自由さという重力に自らを押し込めながら、

自らの行動と世界の動向との間の「差」に、時間の経過を捉えているのかもしれません。

「時間が相対的である」ということは、

人の人生の道程も相対的であるため、

人は、自分だけの運命や宿命を生きている、と言えます。

自分だけの運命や宿命の道程を指し示すものの代表例は、月です。

月は、太陽系で最も運行スピードの速い天体ですので、

その他の天体と比べて、サイクルを完了するスピードも早くなります。

月の周期が、占星術の土台とされる理由は、

私たちの日常的な感情パターンや、人生のサイクル、

外界への反応、最も純粋な才能・能力に関わる天体が月だからです。

今回は、ルナリターン(月回帰)を解説させていただきながら、

ネイタルの月の重要性をお伝えしていきます。

今回も是非、最後までお付き合いくださいね!

ルナ・リターン(回帰)とは何か?

リターン(回帰)とは、「元の場所に戻ってくること」を意味します。

そのため、ルナ・リターン(月回帰)は、

月が運行してサインに戻ってくることを意味します。

トランジット(現行)の月は、約2日半でサインを移動します。

1ヶ月の月のサインの運行は「2.5日✖12サイン=25日」で、

月は毎月1つのサインを1・2回運行することになります。

月の日数は、28日、29日、30日、31日と異なり、

その年のルナ・リターンが起こる2回起こるサインが出てきます。

そのため、1年単位で見ますと、

「12サイン✖1回 or 2回=12回 + 余剰分の日数」となり、

ルナ・リターンは毎年で13回起こるのです。

月は「心」や「心の状態」、「感情」を司る天体ですので、

月が12サインを運行し、2日半でサイン移動する時、

月はサインの意識・エネルギーを受け取り、精神状態に変化が表れます。

これは、月が「受容性」の天体であるためです。

月は心と時間を表し、回帰は振り返りを表す

月は、心と時間を象徴する天体です。

トランジットの月がネイタルの月との間には、

「心の移ろい=時間の経過」があり、

トランジットの月がネイタルのサインに戻ってくる時、

「本来の心の在り方」を思い出させます(振り返させます)。

表現を変えますと、

ネイタルの月サインとの相性・関係性により、

日々の心の状態が変わることで、

自分にとっての「快の状態:リラックスした状態」と「不快の状態:緊張の状態」の対極と、

その間の精神状態が生まれる、ということです。

昨今の現代占星術では、

月サインは「癒し」や「インナーチャイルド」などがクローズアップされる傾向にありますが、

本質的には、「自然体の心の在り方」「外的刺激・影響の受容の仕方」を意味します。

また、月は「欠損」や「トラウマ」の巣窟のように例えられることがありますが、

それらは月の全容ではありません。

月は、太陽系、宇宙銀河において、

地球に時間と感情、そして、生きる環境を支える天体ですので、

「光あるところに影がある」という言葉のように、

陰の気や働きによって、太陽の働きを成り立たせています。

ネイタルチャートにおける月の状態(品格 / 品位)は、サインによって決まり、

月が位置するハウスによって、受容性の学びを高める在り処が分かります。

月回帰(ルナ・リターン)は、

私たちがこの世に生まれる直前と直後から形成されてきた心の状態を知り、

世界を観測するための心の成熟度合いと、

等身大の自分の在り方を再認識するために活用することができます。

ルナ・リターンの意味・影響とは?

ルナ・リターンは、

トランジットの月が、ネイタルの月のサインに戻ってくることを意味しますが、

それまでの過程において、あらゆる刺激や影響を受け止めながら、心は成熟していきますので、

調子のいい時も優れない時も、確実に心は成熟している、という視点を前提に持ってください。

ルナ・リターンの意味・影響は、以下の3つに大別されます。

  1. 感情の揺れ動き:心の状態の変化
  2. 月のサイン移動に沿って、現実(事実)を観測の仕方の変化:反応・対応の変化
  3. 行動指針・心理パターンの認識:先天的に授かっている心の在り方の自覚

月は、27.5日間で12サインを一巡します。

そのため、月は毎月ネイタルの月のサインに戻ってきますので、

ルナ・リターンは「心の新陳代謝」のサイクルを教えてくれます。

新陳代謝は、細胞が生まれ変わるように、

古い状態から新しい状態に生まれ変わり

自己保存と自己防衛、そして、自己存在の安定のために働く

生命体が持つ脅威的な自己修復機能です。

私たちは、心を通して現実を捉え(観測し)、自分にとって好ましい現実を創造しようとします。

ですが、現実は私たちの都合や思惑、想定以外の可能性に満ちています。

そのため、月は外的刺激・影響を受けて不安定な状態になっては、

再び安定の状態に戻そうと働くのです。

ルナ・リターンは、こうした内的・無意識的な心の働きが現実からの刺激を受ける上で、

振り返りにもなり、また、心の準備にもなるため、

ホロスコープ・リーディングを行う上では、自分自身を知るための有効な手段と言えます。

ネイタルの月は、位置するサインによって、

「身体」・「心」・「意識」の在り方に個性が表れます。

また、トランジットの月は、

ネイタルの月に対して外的刺激を与えるため「トリガー(引き金)」となり、

「自分らしさ(自然体・リラックスした状態)」と「無理をしている状態・不安定な状態」を引き起こします。

ルナ・リターンで観るべきポイント

ルナ・リターンのホロスコープは、ネイタルチャートを起点とした、

現在進行形で変化する心の状態の変化を表します。

ホロスコープをリーディングする際、

優先順位や注目すべきポイントはどのホロスコープでも大差はありません。

ルナ・リターンチャートは、約1ヶ月の心の状態の変遷を量ることができますし、

逆に、振り返りとして活用することができます。

以下に、ルナ・リターンチャートで見るべきポイントをまとめました。

  • ネイタルチャートのASC・月サイン・太陽サイン
  • ルナ・リターンチャートのASCサイン
  • ルナ・リターンチャートの月サイン
  • ルナ・リターンチャートの太陽サイン

ホロスコープ・リーディングは、ASCを意識の窓口として、月(心)、太陽(未来性)の3つを最優先に注目します。

  • ASC:外界からの印象=本来持っている行動・振る舞い・態度、身体的特徴
  • 月:セルフイメージ、心の在り方や性質、心理パターン、反射・反応のパターン
  • 太陽:経験値により成熟させていく意識・未来性

ネイタルチャートのASC・月・太陽の3大要素のうち、

特に月に対して、トランジットの月と月サインと、ASCのサインが刺激・影響を与えます。

太陽は、行くべき方向性や未来性を象徴するため、

「未だ実感していない」、もしくは、「これから実感していく感情・意識」を意味します。

ルナ・リターンチャートの有効期限は、約1ヶ月で、

その間に、ネイタルの月が持つ本来の・自然体の心の在り方・性質・根本的な性格に対して、

トランジットの月が刺激や揺り動かしを与えるのです。

ルナ・リターンの対象はハウスに示される

ルナ・リターンチャートは、ネイタルの月が時間の経過とともに、

受け止めることとなる現実や変化、影響を示します。

それらをどのようなテーマや分野、経験となるかは、ハウスに示されます。

サインは天(非物質性)を、ハウスは地(物質性・現実性)を表しますので、

月が受け止める刺激や影響とともに、

実際的に取り組むことになる体験をハウスから読み解くことができるのです。

ルナ・リターンは、ネイタルの月サインにトランジットの月が回帰することを意味しますが、

ネイタルの月がトランジットの月を刺激し、

トランジットの月が位置するハウスに心理的反応や強い感情、動揺などが表れます。

【12ハウス別】トランジットの月がハウスを通して経験する内面の変化・出来事

トランジットの月は、プログレスやソーラー・アークの月よりも影響力は弱いです。

なぜなら、トランジットの月は、約2日半でハウスを移動してしまうからです。

(プログレスの月は約2年半、ソーラー・アークの月は、約30年でハウスを移動します。)

そのため、本記事では、トランジットの月は、

ネイタルの月に対する「トリガー(引き金)」という風に表現しています。

ネイタルの月が位置するハウスは、人生を通して、

心が根差し、観測する意識(マインド)が錨を下ろされている場所です。

そのため、ネイタルの月が位置するハウスは、自我形成に強い影響を与えますし、

その後の人生の尺度の土台となる、内面にある信念や価値基準に強い影響力を持ちます

トランジットの月が位置するハウスは、ネイタルの月が位置するハウスに刺激を与える内面的な変化・出来事と言えます。

ネイタルチャートは、出生時の天空図であり、

時間が止まった世界ですが、人生の縮図でもありますので、

ネイタルの月のハウスは、「心が請け負う重大な課題」でもありますし、

「心を成熟させるための経験の場」でもあります。

トランジットの月は、約2日半で次のハウスに移りますが、

内面で様々な変化が起こる中で、ネイタルの月に「成長」や「違和感」を感じさせます。

原則的に、私たちはネイタルの月を基に現実を観測しています。

そして、私たちはネイタルの月が持つ、

生来的に与えられた性質を否定したり、抑圧したりするのではなく、

肯定し、いかに満たすか、ということに時間とエネルギーを注ぐ必要があります。

外界からの刺激は、快であっても、不快であっても、刺激です。

トランジットの月のハウス移動は、その時々の出来事や経験をネイタルの月に捧げます。

よく「人の性根は死んでも変わらない」と言われるのは、

占星術的な観点から言えば、月のサインとハウスは覆ることがないからです。

月の状態や状況がどのようなものであっても、

それはその人が経験すべきだからこそ与えられるものであり、

いかに自分自身と人生を肯定するかが重要です。

以下に、12ハウス別に、トランジットの月が経験する内面の変化をまとめました。

  1. 1ハウス:自己投資・挑戦・自己主張が高まる
  2. 2ハウス:購買欲の高まり・持ち物の入れ替え・欲望を叶える
  3. 3ハウス:近距離の移動や旅行・情報交換・対話を求める
  4. 4ハウス:住環境を整える・内輪での仲睦まじさを求める・安らぎを求める
  5. 5ハウス:趣味・娯楽・旅行・恋愛への強い欲求が生まれる
  6. 6ハウス:仕事・家事・掃除・美容などの義務や管理への関心が高まる
  7. 7ハウス:社交性・協調性の高まり、対人関係に刺激・発見を求める
  8. 8ハウス:精神的な深い繋がりと理解を求める・没入感を求める
  9. 9ハウス:遠方への移動・旅行・海外志向・異文化に関心を寄せ、体験する
  10. 10ハウス:仕事や社会的役割・責任に強い関心と活力が湧く
  11. 11ハウス:自立心の芽生え・風通しのいい対人関係・広い友人関係を求める
  12. 12ハウス:現在に強い影響を与える過去の出来事を振り返り、自分自身と他者との共有・理解を求める

トランジットの月が位置するハウスの経験は、ネイタルの月に還元されます。

ルナ・リターンが毎月訪れることから、

ネイタルの月のハウスにトランジットの月が巡ってくる時は、

小さなスケールでの「リセット」「完了」「解放」が内面で起こります。

これらは「終わり」、もしくは、「再生」を意味し、

心の状態が日々移ろうことは至極当然であり、

人生は、無数の心の変化のサイクルがスパイラル状に、

上昇と下降を繰り返しながら、

心を成熟させていく物語であることを教えてくれます。

補足になりますが、ネイタルの月が位置するハウスと、

トランジットの月が位置するハウスはもちろん重要ですが、

対向のハウスも強調されます。

これはサインも同じです。

ホロスコープは、現実・社会生活と同じく、二元性の原理が働いていますので、

1つの物事が成り立つためには、対立構造・補完関係が自動的に生まれます

ルナ・リターンチャートの月が位置するハウスは、

意識が向きやすい経験や出来事、心に与える変化を表し、

その反対のハウスは、その経験の裏付けとなったり、

意識や視野の外側、無自覚の状況を表します。

ルナ・リターンチャートに限らず、

ホロスコープ・リーディングをする際は、

常に対向のサインとハウスを気にしながらリーディングをすることが重要です。

後述します、12サイン別のトランジットの月が、

ネイタルの月に与える内的・精神的な影響のまとめと合わせて読んでいただくことをお勧めします。

月と蟹座

月は、蟹座のルーラーです。

そのため、月が位置するハウスの他、

蟹座が重なるハウスも事象・出来事から受け取る刺激や影響に関係します。

先ほど、ルナ・リターンチャートを読む際は、

ASC・月・太陽の3大要素が重要だとお伝えしましたが、ここに蟹座も加わります。

天体は、自分の領地であるサインに意図を反映します。

蟹座は、女性サイン・活動宮・水エレメントのサインで、

最も純粋、且つ、原初的・原型的な心の状態と性質を表します。

蟹座は、12サインのうち4番目のサインです。

数秘「4」は、「安定」や「固定」という象意を持つとともに、

「排他的な在り方」や「敵と味方を分ける」性質を表します。

ネイタルチャートの月のサインが蟹座の場合、

生涯を通して、「心の安定・安寧・安らぎ」を重要視することになります。

また、月は蟹座でドミサイルの品格 / 品位を獲得しますので、感受性が非常に高まります。

本来の、自然体の在り方が、情緒豊かで、愛情深く、

他者の感情に敏感な性格・気質を持つことになりますが、

それとともに、内向的・排他的な性格・気質を持ち合わせることになります。

月サインが蟹座でない場合でも、

ルナ・リターンチャートでは、月に焦点を当てた場合、

蟹座の状態を見る必要があります。

その際は、月が位置するハウスと、蟹座が重なるハウスの両方を見て、

心の動きや心が受け止めようとしている外的刺激・影響を知ることができるのです。

サインの関係性:心に変化を与えるサインとは?

天体には、居心地のいいサインと、本領が発揮できないサインがあります。

天体が自分の領地であるサインに位置する時は、ドミサイルの品格 / 品位を持ち、

そのサインと正反対のサインに位置する時は、デトリメントの品格 / 品位を持つことになります。

また、天体が特定のサインに位置する時に、

イグザルテーション(高揚)の品格 / 品位を獲得し、

そのサインと正反対のサインに位置する時は、

フォールの品格 / 品位を持つことになります。

これらはエッセンシャル・ディグニティと呼ばれ、

天体が持つ働きや性能が、サインによって鈍ったり、

高められたりする条件を意味します。

下記の記事でエッセンシャル・ディグニティについて詳しく解説していますので、

是非覗いてみてくださいね!

サインの関係性は、原則的に、4つのパターンに分けられます。

  1. 0度・60度・120度:同じサイン・エレメント
  2. 30度・150度・90度(210度):否定・反発する両隣のサイン・エレメント
  3. 60度・180度・60度(240度):好意的なサイン・エレメント
  4. 90度・150度(210度)・30度(240度):対立・対向するサイン・エレメント

以下の表では、分かりやすくするために、
210度を90度、240度を60度、210度を150度、240度を30度と表記しています。

ホロスコープは円環となっていて、

サインの流れは反時計回り(左回り)ですが、

時計回り(右回り)からもサインの角度(関係性)を示すことができるためです。

今回はアスペクトについて言及しているわけではありませんので、
サイン同士の角度・関係性が、上記の4つのパターンに分けられることで、
ネイタルの月のサインと、トランジットの月のサインとの相性が
心の状態に与える影響を明確にするために、表にまとめました。

【12サイン別】トランジットの月がネイタルの月に与える影響

月はサインの意識・エネルギーにより、内面の在り方がコロコロ変わります。

特に、トランジットの月は、ネイタルの月の心の在り方に刺激を与えます。

以下に、トランジットの月がサインを通して受ける影響をまとめました。

  1. 牡羊座の月:外向的になり、自己主張が強くなり、行動意欲を高める
  2. 牡牛座の月 – 【イグザルテーション:高揚の品格 / 品位】
                    :内向的になり、1つの物事に集中し、自分のペースを優先する
  3. 双子座の月:外界の変化に敏感になり、好奇心が高まり、情報や対話を求める
  4. 蟹 座の月 – 【ドミサイル:定座の品格 / 品位】
         :内向的・排他的になり、感情の起伏が激しくなり、安らぎを求める
  5. 獅子座の月:解放的・外向的になり、華やかさや楽しみ、臨場感を求める
  6. 乙女座の月:規則正しさ・几帳面さが強まり、警戒心や緊張感、義務感が高まる
  7. 天秤座の月:客観的・受動的になり、自己主張を抑えながらも、交流を求める
  8. 蠍 座の月 – 【フォール:下降の品格 / 品位】
         :内向的・受容的になり、極端性と執着心が強まる
  9. 射手座の月:外向的・楽観的になり、視野が広がり、行動範囲を広げたくなる
  10. 山羊座の月 – 【デトリメント:弱体の品格 / 品位】
         :保守的・受動的になり、感情よりも理性を優先する
  11. 水瓶座の月:個人主義・革新的になり、窮屈さを拒む
  12. 魚 座の月:内向的・感傷的になり、想像力や感受性が豊かになる

12ハウス別・トランジットの月がハウスを通して経験する内面の変化・出来事と合わせて、

ネイタルの月がトランジットの月から受ける影響に対する理解を深めてくださいね。

ルナ・リターンチャートの月のアスペクト

ルナ・リターンチャートは、それほど影響力の強いホロスコープではないのですが、

ネイタルの月の理解と、リアルタイム(トランジット)の天体の刺激や影響に対する理解を得る上では、

個人的な分析・研究のために用いることが一般的です。

ルナ・リターンチャートで示されるアスペクトのうち、重要視される天体と感受点は、以下の4つです。

  • 月のサインのサインルーラー
  • ASC
  • 太陽

ルナ・リターンチャートは、あくまでも「月」が主人公であり、

ネイタルの月に対する刺激や影響を重視するホロスコープです。

そのため、トランジットの月はもちろんですが、

月が位置するサインのルーラーとの関係性・アスペクトが重要となります。

ルナ・リターンチャートでは、月に対する直接的な影響ではなく、

月(心)がどのような内的変化を経験・体感するのか、という観点で、

物事に対する視野や意識(ASC)と、目的意識(太陽)を捉える必要があります。

そのため、月とASC or 太陽よりも、

月と月が位置するサインのルーラーとのアスペクトの方が重要視されます。

ソフト・アスペクトが形成されていれば、

月(心)には、喜び・好意的な出来事・影響が訪れるでしょうし、

ハード・アスペクトが形成されていれば、

月(心)には、落胆や後悔といった、悲観的な出来事・影響が訪れることが暗示されます。

コンジャンクションであれば、大きな感情の変化が伴うことが想定されます。

ソフト・アスペクトとは、トライン(120度)とセクスタイル(60度)、

ハード・アスペクトとは、オポジション(180度)とスクエア(90度)です。

*コンジャンクションは、原理的にはアスペクトではないので、

ハード・アスペクトには含んでいません。*

5つのルナ・リターン

ルナ・リターンをどの観点で見るかによって、意味や影響の捉え方は変わります。

以下に、ルナ・リターンを活用できる5つのポイントをまとめました。

  1. ネイタルの月に対する、トランジットのルナ・リターン
  2. ネイタルの月に対する、プログレスのルナ・リターン
  3. 四至図の月に対する、トランジットのルナ・リターン
  4. マンデンホロスコープの月に対する、トランジット・プログレスのルナ・リターン
  5. ホラリーホロスコープの月に対する、ルナ・リターン

ネイタルの月に対するトランジットのルナ・リターン

トランジットの天体は、「外的影響」を意味し、

ネイタルチャートの天体の配置は、個人の自我意識や性格、

思考と感情のパターンの土台を意味します。

そのため、トランジットの天体がネイタルの天体に重なったり、

アスペクトを形成する場合、感情の起伏を生み、

喜怒哀楽を体感させるだけでなく、行動力や実行力を引き出させます。

トランジットのルナ・リターンは、

ネイタルチャートを土台・基準とした月の巡り(体内リズム)に対する「帰還」ですので

ネイタルの月が持つ本性・本質的な性質を引き立たせます。

ネイタルの月は、「自然体の在り方」を表し、

トランジットの月がネイタルの月のサインを運行する時、

自然と、リラックスできるのです。

違う言い方をすれば、

リラックスした状態だからこそ、ベストなパフォーマンスが発揮されます。

適度な緊張は必要ですが、

武道などの身体を使った極意として、

「脱力」が重要とされます。

人は無意識的な緊張によって、身体の動きを鈍らせます。

ですが、意識・意図を明確にさせ、

身体から不要な力・緊張を取り、

丹田に意識を集中させている時、

脱力しているにも関わらず、強い身体能力が発揮されます。

このような状態は、単なる休息ではありません。

瞑想や運動、特定の物事に没入している問は、

寝ている時よりも脳波がリラックスしている、とも言われます。

私たちにとって、ネイタルの月のサインは、

自分自身にとってのデフォルトの精神状態や、

エネルギーの質や活用方法を示すのです。

ですから、トランジットの月が、ネイタルの月と重なる時は、

「自然体になれるタイミング」と言えます。

ネイタルの月が、ホロスコープのどの半球に位置し、どのハウスに位置するかで、

自然体の在り方が外向的であるのか、内向的であるのか、

自意識に向いているのか、他者や社会、集団に向いているのか、ということが分かります。

月は受容性の象徴ですが、プライベート空間でリラックスすることを好む場合もあれば、

外へ出て、友人知人、社交の場で交流することでイキイキする場合もあります。

「その人らしさ」は月星座に表れ、

トランジットのルナ・リターンによって、

リアルタイムで、肩の力を抜いて、存在感が醸し出されるのです。

ネイタルの月に対するプログレスのルナ・リターン

プログレスのルナ・リターンは、進行の新月と連動しますので、

29.5年の人生サイクルで見た際、志向の変化や精神性の成熟などを表します。

トランジットの項目で、月が位置する半球とハウスについて触れましたが、

プログレスの月が、東の地平線を基準に、

北半球(下)の1~6ハウスに位置している場合は、「成長期」を意味し、

南半球(上)の7~12ハウスに位置している場合は、「活躍期」という風に二分されます。

月は「心」や「無意識」の他、「自分自身(マインド)」を表しますので、

月の位置によって、ルナ・リターンの意味合いが変わるのです。

プログレスの月がネイタルの月の位置に戻ってくる時、

進行の新月のサイクルとともに、

「純粋性」に還り、自然体を超えて、「本質の自分」に還ることを意味します。

これは「月食」が、地球の影によって月が隠される満月とは違い、

人生の(月の)サイクルが一巡することで、

内的宇宙の創造プロセスが一段階完了することを表します。

なぜなら、プログレスの月は、約29.5年でホロスコープを一巡し、

人生で最大3回のサイクルを経験するため、

「成長」・「成熟」の一途を辿る人生の道筋を表すからです。

そのため、プログレスの月がネイタルの月に重なるルナ・リターンは、

「人生のアップデート」という言い合いが強いと言えます。

ちなみに、ソーラー・アークは、月の運行スピードを下げてしまうため、

月が機能しなくなりますので、ソーラー・アークのルナ・リターンは採用しません。

四至図のルナ・リターン

四至図とは、春分・夏至・秋分・冬至の4つの季節の節目のホロスコープを意味します。

  • 春分:太陽が牡羊座0度に位置する時
  • 夏至:太陽が蟹座0度に位置する時
  • 秋分:太陽が天秤座0度に位置する時
  • 冬至:太陽が山羊座0度に位置する時

特に、春分図は、1年の流れを表すとされていますので、

春分図の月のサインは、1年の流れの中で重要なサインと言えます。

ですが、これは、春分図のサインに月が巡ってくる時、

何か重大なことが起こる、という強い影響を意味するのではなく、

1年で13回起こるルナ・リターンは、

「春分(四至図)という起点」を振り返るタイミングである、ということです。

1ヶ月毎に季節が変わるように、内面的な状態も変わるわけですが、

起点の時の月のサインの意識が、季節が移り変わっても、

その1年において重要な感覚や感性、情動を象徴します。

とはいえ、毎日、毎月、月の巡りを深刻に捉えていると、神経質になってしまうだけでなく、

何から何まで天体の影響に合わせるライフスタイルが確立されてしまうので、

スケジュールを確認したり、どんな気持ちになりやすいのかな、

というスタンスでいることが健全です。

四至図に関わらず、特定の出来事の日時でホロスコープを作成し、

ルナ・リターンの影響を見ることができます。

例えば、会社や法人の設立日や契約日、企画の日時、

個人的に思い入れがある活動や計画に着手する日などは、

私たちが自覚・認識していないだけで、

天体の運行から、その後の流れや発展性、可能性などを読み取ることができるのです。

人が持つ想像力は、実現可能だからこそ思いつきます。

そもそも、「実現」とは、「形の無いものに形を与えること」ですので、

重要な事柄を思いついた時は、潜在能力や創造力が働いている証拠なのです。

そのため、閃きや直感が降りてきた時は、

走り書きで言葉にするとともに、日時を添えて記録することをお勧めします。

最初からホロスコープを出すのもいいですし、

思いついた時にホロスコープを出すのも1つの手です。

内的宇宙(心)に生まれたものを無視したり、無かったことにしたりせずに、

形を与えて、華が開く可能性を与えることが、創造性を高める秘訣です。

マンデン占星術におけるルナ・リターン

マンデン占星術におけるルナ・リターンは、

国家や州といった、規模が広く、役割が大きい対象が受けることになる影響を表します。

以前、プログレス(進行)の月の解説記事で、令和元年のホロスコープを解説しました。

令和元年のホロスコープは、

日本国の新しい元号が持つ象徴や流れを表しますので、マンデン・ホロスコープと言えます。

以下の記事に、令和元年のマンデンホロスコープを解説した項目がありますので、

是非覗いてみてくださいね!

マンデン占星術で出したホロスコープは、

「国の歴史」を読み解くことができますので、

ルナ・リターンのタイミングで、

国の政策の変化や新しい選択、諸外国との関係性の変化などが起こることが考えられます。

ホラリー占星術におけるルナ・リターン

ホラリー占星術は、

「質問者が占断を依頼する時」を出生時間とし、ホロスコープを作成します。

つまり、質問者が占断者に「意図」を受け渡す時に、

占断者はその意図をホロスコープから読み解くことができる、ということです。

ホラリー占星術の場合、占断の有効期限は約3ヶ月ほどとされていますので、

ルナ・リターンはそれほど関係が無いかもしれません。

ただ、気になっていることが解決しなかった場合、

長期的に見て、また、後から振り返って、

「こういうことだったのか」という納得感を得る時に、

占断を受けた日の月のサインと、ルナ・リターンが合致する、ということがあるかもしれません。

月回帰図の出し方【Astrodienstの場合】

本講座がホロスコープ作成のために使用しているのは、「Astrodienst」です。

  1. メニューボタン(ハンバーガーボタン)をクリック:【≡】
  2. 出生データによるいろんなチャートをクリック
  3. セクション・円形チャートのチャートタイプで
    「月回帰図」or 「出生図と月回帰図」を選択
  4. 「クリックしてチャートを表示」をクリック

例:2024年の春分図のルナ・リターン【1回目のルナ・リターン】

例として、2024年03月20日の春分図のルナ・リターンを出してみたいと思います。

まず、こちらが2024年の春分図です。

ASCは蟹座、

月は2ハウス@獅子座03度、

太陽は10ハウス@牡羊座0度に位置しています。

では、1か月後の月回帰図を出していきます。

月回帰図は、プログレスやソーラー・アークのホロスコープを出す場合と同じく、

単体でホロスコープを作成することもできますし、

出生図と重ねた二重円にすることもできます。

最初は、春分から1ヶ月後の2024年04月20日の月回帰図を作成します。

ASCは蠍座、

月は10ハウス@獅子座03度、

太陽は6ハウス@牡羊座26度に位置しています。

春分図は、1年の流れの起点のホロスコープですので、

1ヶ月経った時の春分図の流れとして、

ASCは蟹座が蠍座に変わり、

より局所性・極端性が高い視点に変わっていることが分かります。

また、月が10ハウスに位置していることで、

大衆意識が盛り上がっていることを表し、

太陽が6ハウスに位置していることで、

自分の日常・ルーティンにおける責任や義務を全うし、

次の牡牛座の季節に向けて、地盤作りをするための思考錯誤をしている様子が想像されます。

このように、1ヶ月単位で月が元のサインに戻り、

心の状態と外界の景色が変わっていることが分かります。

春分図のルナリターンは、世の中全体に影響を与えるものですので、

個人的な体感は得にくい代わりに、大体の社会の流れが分かります。

「Time is money:時は金なり」と言いますが、

私たちは常に寿命というタイムリミットを抱えながら生きています。

個人のネイタルチャートを深堀りする上で、

1年に13回のルナ・リターンは毎月巡ってきますので、

四至図や新月・満月のホロスコープを出す重要性以上に、

自分の体内(内宇宙の)リズムを知ることは非常に大切です。

続いて、春分図と1ヶ月後の月回帰図のホロスコープを重ねた二重円を出します。

単体で月回帰図を出す場合と、

二重円を出す場合のホロスコープの違いは、

それぞれのASCが異なることです。

ということは、ハウスも異なる、ということです。

内側のホロスコープを出生図、

外側を時間を進めたホロスコープにして二重円を作成するのが一般的です。

ただ、シナストリーやコンポジットなど、人同士の相性を見る際は、

相手の出生図を内側にして作成してリーディングする場合があります。

今回の場合は、1ヶ月後の月回帰図を外側にしていますが、

振り返りとして、内側のホロスコープに設定し、違いを見出すのも1つのテクニックです。

ルナ・リターン以外の天体のリターンは?

ルナ・リターン以外の天体の回帰も当然存在します。

太陽回帰がお誕生日のタイミングであることはご存じですよね。

太陽と月以外の天体は、公転周期によって、リターンのタイミングが分かります。

太陽から遠い天体ほど、公転周期が長く、リターンのタイミングも遅くなります。

  • ルナ・リターン(月回帰):約1ヶ月毎(27.5日周期)
  • マーキュリー・リターン(水星回帰):約1年毎
  • ヴィーナス・リターン(金星回帰):約1年毎
  • ソーラー/サン・リターン(太陽回帰):1年毎
  • マーズ・リターン(火星回帰):約2年毎
  • ジュピター・リターン(木星回帰):約12年毎
  • サターン・リターン(土星回帰):約29.5年毎
  • カイロン/キロン・リターン:約50年に1度
  • ウラヌス・リターン(天王星回帰):約84年に1度

海王星と冥王星に関しては、

歴史的な出来事やマンデン占星術で用いる場合を除いて、
ネイタルチャートで回帰することはありませんので、除外しています。

天王星回帰でさえ、自覚的に体感できるかは分かりません。

その代わり、2度目のサターン・リターンの前に訪れる、

小惑星カイロン/キロン・リターンを注目せざるを得ません。

2回目のサターン・リターンは、

人生経験を積んだ後、体力・気力が衰える代わりに、

精神性や知性によって人生を豊かにするタイミングと言えます。

この人生の大きな節目の前に、カイロン/キロン・リターンを迎えることで、

先天的に負うこととなった課題を長所・経験値に変えることで、

後の2回目のサターン・リターン後の活躍・発展が見込まれます。

以下の表に、小惑星カイロン/キロンを含めた

天体の運行スピードやサインを運行する期間、逆行期間をまとめました。

月以外のリターンについては、

また別の記事で詳しく解説させていただきます!

リターン(回帰)の種類

実は、リターンには3種類あります。

  1. リターン
  2. ハーフ・リターン
  3. クォーター・リターン

ホロスコープを四分割するように、

天体のサインの位置によって、リターンの進行具合が変わります。

ホールサイン・ハウスシステムでは、

ハウスとサインの度数(幅)が一致しますので、

天体のリターンは分かりやすいのですが、

プラシーダスやコッホ、ポーフィリー(ポルフュリオス)方式では、

サインとハウスのカスプがズレますので、天体のサインの度数が重要となります。

ネイタルの位置を一巡する場合はリターン、
その半分・対向のサインに位置する時はハーフ・リターン、
4分の1、または、4分の3のサインに位置する時は、クォーター・リターンとなります。

海王星と冥王星を除いたすべての天体は、

ネイタルのサインにリターン(回帰)し、

すべての天体は、ハーフ・リターンをします。

クォーター・リターンは、あまり活用されませんが、

公転周期が長い土星以降の天体に使われることがあります。

中年の危機:ネイタルとトランジットのトランスサタニアンのハード・アスペクト

「中年の危機」の時期は、ネイタルのトランスサタニアンの3天体に対して、

それぞれのトランジットの天体が、

スクエア(90度)やオポジション(180度)のアスペクトを形成する時期を指します。

本講座では、太陽を「育てていく天体」と定義し、

人は太陽期を抜け、火星期(36歳以降)で成人を迎える、という概念を採用しています。

火星期は、実行力を高め、

「自分自身で現実を創造していることの自覚」を体感し、

内なる太陽に経験値を蓄積します。

もちろん、太陽期や火星期以前にも、火星はちゃんと働いていましたが、

火星を形容する言葉として「闘いの星」や「競争の原理」があるように、

火星期を迎えるまでは、コントロールが効きにくい自己内面と対峙するために、

外面の世界からの刺激を受け、内的紛争を体験することになります。

そして、火星期で活性化する創造性のエネルギーは、

思い通りに事を進ませようとする低次の自我意識を変容させるために、

トランジットのトランスサタニアンの3天体が働きかけます。

それが、30代後半から迎えることとなる、中年の危機です。

中年の危機は、以下の3つの天体が、ハードアスペクトを形成する場合です。

  1. ネイタルの天王星とトランジットの天王星のオポジション(180度)
    ⇒ 天王星のハーフ・リターン:40~43歳頃
  2. ネイタルの海王星とトランジットの海王星のスクエア(90度)
    ⇒ 海王星のクォーター・リターン:40歳前後
  3. ネイタルの冥王星とトランジットの冥王星のスクエア(90度)
    ⇒ 冥王星のクォーター・リターン:36~42歳頃

回はルナ・リターンについての解説記事ですので、これ以上の解説は控えますが、

中年の危機のトランスサタニアンの影響は、

また別の記事で詳しく解説させていただきますので、楽しみにしていてくださいね!

ルナ・リターンはネイタルの月の成熟のための内的変化を表す!

今回は、ルナ・リターン(月回帰)について解説させていただきました。

ルナ・リターンは、約1ヶ月毎に巡ってくる、ネイタルの月への「変化」と「調整」です。

ネイタルの月のサインとハウスに対して、

トランジットの月は、外界から刺激や影響を受け取って、

経験値をネイタルの月に還元します。

そうして還元された経験値は、太陽へと還元されていくのです。

この月が受け取り、蓄積されていく経験値をどのように活用するかで、

私たちの人生を大きく左右します。

ネイタルの月の性質は変える必要も否定する必要もありませんが、

人生・日々の生活で起こる出来事には無駄がありませんし、

「未体験」や「未知の体験」にこそ、心の成熟のチャンスがあります。

根本の心の在り方を肯定した上で、

どのように外的な刺激や影響を楽しむか、が月(心)にとっての挑戦であり、

また、成長・変容のための材料・燃料です。

それでは、今回のルナ・リターンの内容を簡潔にまとめます。

  • ルナ・リターンは、約1ヶ月毎に訪れる
  • ルナ・リターンは、①心の状態の変化、②外界の刺激・影響に対する反応・対応、
    ③先天的な心の性質・在り方の自覚を思い出させる・振り返させる
  • ルナ・リターンは、トランジットの月がネイタルの月に対する刺激であり、
    成長・成熟のためのトリガー(引き金)となる

  • ルナ・リターンチャートを見る際は、①ASC、②月、③太陽の三大要素を重視する
  • トランジットの月はネイタルの月に対して、月のサインにより刺激を受け、
    月のハウスが持つ事象や現象、出来事に対して、関心や情熱を持ち、エネルギーを注ぐ
  • ネイタルの月のサインに対する、
    トランジットの月のサインの影響によって、心の状態の変化の質が変わる
  • ルナ・リターンチャートの月が位置するサインは、
    ネイタルの月に心の変化を体験させる(提供する)
  • ルナ・リターンチャートの月が位置するハウスは、
    ネイタルの月のハウスのテーマに対する知識と智恵、経験則を与える
  • ルナ・リターンチャートの月が位置するハウスと
    対向のハウスと合わせて読むことで、心の状態の変化の原因が解明できる

月は、1日で、サイン・ハウスを約13度進み、
約27.5日(約28日)でホロスコープを一巡します。

プログレスの月は、約29.5日でホロスコープを一巡します。

ルナ・リターンチャートは、約1ヶ月=27.5日周期で、
ネイタルチャートのサインに月が戻ってくることを意味します。

そのため、ルナ・リターンチャートは、
約28日間の「月間目標」や「心の新陳代謝」に取り組むために活用することが望ましいでしょう。

まずは、ネイタルの月への理解を深めることと平行して、

トランジットの月に意識を向け、

ネイタルの月にどのような刺激や影響を与えるのか、という視点で、

ルナ・リターンチャートを活用してください。

今回も最後まで読んでいただいて、誠にありがとうございます!

今後は、リターン(回帰)の講座記事を続けていきたいと考えています。

是非リターンチャートをご自身のネイタルチャートの掘り下げとともに、
誰かのホロスコープを見る際に活用してくださいね!

それでは、次の「ソーラー(サン)・リターン(太陽回帰)」の記事でお会いしましょう!

一ノ瀬ユイ
執筆者

WEBライター。西洋占星術の講座を継続的に執筆中。占いの他、神道の学びやレイキヒーリング、言霊学などを通して、精神探究を続けています。只今、オリジナルの占星術鑑定を計画中です。

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