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トマトジュースは体に悪いし効果なし?毎日飲む効果とメリット・デメリット

トマトジュースは体に悪いし効果なし?毎日飲む効果とメリット・デメリット

トマトジュースは「リコピン」「カリウムビタミンC」が含まれて、体に良い飲み物のイメージがありますね。

血圧を下げて生活習慣病の予防効果があるといわれていますね。

しかし「トマトジュースは体に悪いし効果なし?」という声も聞かれます。なぜ、そのようにいわれるのでしょう?

今回はトマトジュースが体に悪いといわれる理由について触れてみます。

「トマトジュースを毎日飲む効果」「メリットとデメリット」についても、それぞれ詳しく解説していきます。

監修者
中村 友也
中村 友也先生
管理栄養士

高度急性期病院にて管理栄養士として勤務。300件以上の栄養指導実績と栄養管理経験あり。現在はフリーランス管理栄養士としてライター、ブロガーとして活動しながら、栄養士のコミュニティの運営を行う。病院勤務で培った知識とエビデンスを基にした情報発信を意識しております。

監修者の詳細

トマトジュースは体に良い?悪い?

トマトジュース
出展:写真AC

トマトジュースは「リコピン」「βカロチン」「GABA(ギャバ)」を含み、体に良い飲み物といわれています。

ヘルシーなイメージが高いトマトジュースですが、「体に悪い?」という声も聞かれます。トマトジュースは体に良い?悪い?どちらなのでしょうか?

本来はトマトジュースは「体に良い飲み物」です。しかし飲み方によって「体に悪い飲み物」にもなるのです。

トマトジュースは効果なしで意味がない?

世間では「トマトジュースは効果なし?」という声があります。トマトジュースを飲んでも意味がないのでしょうか?

トマトジュースは多くの効果があることがわかっています。トマトジュースの主な効果は下記になります。

では、なぜトマトジュースは飲んでも「効果なしで意味がない」といわれるのでしょうか。

それは、トマトジュースのみに頼りすぎているからかもしれません。

どんな食品でも、単体で摂取するだけで効果が得られることはなく、普段の食生活が整っていなければその効果は発揮されません。そのため、効果がないと感じている方は、普段の食事自体に気を使ってみましょう。

トマトジュースの適切な1日の摂取量は200mlといわれています。毎日飲んでも「効果なし?」と感じる人は、飲み過ぎないように気をつけましょう。

トマトジュースが体に悪いと言われる理由4つ!

また、効果が無いだけでなく、トマトジュースは体に悪いという声が上がっているのはなぜでしょうか?

どんな食材でも過剰摂取は体に毒ですが、トマトジュースは本当に体に悪いのでしょうか?

その理由について解説していきます。

①トマトジュースが体に悪いと言われる理由【濃縮還元】

インターネットで検索すると「トマトジュース 体に悪い 濃縮還元」というワードがでてきます。

■濃縮還元とは

濃縮還元とは、野菜や果物を絞り、水分を飛ばしてペースト状にしたものへ、再び水分を加え濃度を元に戻したジュースの製造方法です。

濃縮還元のトマトジュースが体に悪いといわれる理由は下記になります。

■添加物がつかわれている

濃縮還元は濃縮される過程で、野菜や果物の自然な香りや味が飛んでしまうといわれています。そのため、香りや味を補うために、香料や甘味料が加えられています。

ただ、濃縮還元に限らず、ストレート製法(野菜や果物を絞汁したあとに、加熱殺菌のみする製法)以外の一般的な清涼飲料水には甘味料や添加物が使用されていることが多く、トマトジュースに限った話ではありません。

■栄養素が失われている?

濃縮還元製法の方がストレート製法よりも栄養素が失われていると考える方も多いですが、実際に大きな差はありません。

しかし、どちらの製法も熱や圧力により、生のトマトに比べビタミンCや食物繊維が減少します。

ただし、栄養素の多くは残っています。

②トマトジュースが体に悪いといわれる理由【残留農薬】

他にも、「残留農薬が心配」という声もあります。

確かに、農薬には発がん性が疑われるものがあるため、不安を感じる方も多いと思います。

しかし、日本のメーカーは、残留農薬が食品衛生法の基準をクリアしているか事前に調査してからトマトを使用しているため、少なくとも生のトマトより危険ということはありません。

③トマトジュースが体に悪いといわれる理由【飲み過ぎ】

トマトジュースが体に悪いといわれる理由に「飲み過ぎ」があります。飲みすぎると、塩分、糖分、カリウム・食物繊維の過剰摂取になってしまい、健康を損ねる場合があります。トマトジュースは1日1杯(多くても2杯)までが、最適な量といわれています。最適な量で飲み続けることで体に良い効果が期待できます。

④トマトジュースが体に悪いといわれる理由【缶ジュースが危険?】

流通している缶ジュースの多くは、缶の内側のコーティング剤に「ビスフェノールA」という成分を使用しています。この「ビスフェノールA」は環境庁で「内分泌撹乱物質」に登録されている成分です。女性ホルモンと似た化学構造をしているため、「環境ホルモン」として胎児に影響を与える可能性があるといわれています。また不妊症との関連があるといわれています。

「ビスフェノールA」は食品衛生法で規制されています。規制内容は下記になります。

(中略)~ビスフェノールAについては、動物を用いて急性毒性、反復投与毒性、生殖・発生毒性、遺伝毒性、発がん性などの様々な毒性試験が実施されており、その結果から無毒性量※が求められています。これらの毒性試験における無毒性量を基に種差や個体差などに起因する不確実性※も考慮し、安全側に立って、人に対する耐用一日摂取量※が1993年(平成5年)に、0.05mg/kg体重/日と設定されました。

それに基づいて、我が国の食品衛生法の規格基準においては、ポリカーボネート製品具及び容器・包装からのビスフェノールAの溶出試験規格を2.5㎍/ml(2.5ppm)以下と制限しています。

厚生労働省 ビスフェノールAについてのQ&Aより引用

要約すると、動物実験により毒性を検証し、その結果を人間に置き換えたときに問題ない数値を算出した上で、容器や包装に使える成分は更に基準値を厳しくしている。

ということです。

そのため、一般に流通している缶であれば身体に悪影響を及ぼすことはありません。

前述したようにトマトジュースは飲み過ぎた場合、健康を損なう場合があります。トマトジュースを飲み過ぎた場合、どのような危険性があるか解説していきます。

トマトジュースを飲み過ぎた場合の危険性

前述したようにトマトジュースは飲み過ぎた場合、健康を損なう場合があります。トマトジュースを飲み過ぎた場合、どのような危険性があるか解説していきます。

①むくみや、高血圧の危険性

塩分
出展:写真AC

一般的にトマトジュースには甘さを引き立たせるため、塩分が使われます。トマトジュースを飲み過ぎると塩分の過剰摂取となり、血中のナトリウムが増えます。血中のナトリウムが増えると、むくみや血圧が上がるという症状が出る場合があります。塩味を感じにくいため、飲み過ぎには気をつけましょう。

②高カリウム血症の危険性

トマトジュースにはカリウムが含まれるため、飲み過ぎると高カリウム血症を起こす可能性があります。高カリウム血症になると、痺れのような神経症状や、嘔吐、不整脈の症状があらわれることがあります。健康な人であれば余分なカリウムは体外へ排出されるため問題ありませんが、腎臓が悪い人は排泄がうまく行かないため、特に注意が必要です。

③尿路結石、胆石の危険性

トマトジュースにはシュウ酸が含まれます。シュウ酸は、尿路結石や胆石、腎臓結石の原因になります。トマトジュースは、生の野菜に比べてシュウ酸が少なくなっています1が、飲みやすい分摂取しやすいという面もあります。今までに結石ができた経験がある人は、トマトジュースの飲み過ぎに特に気をつけましょう。

⑤体重が増える危険性

トマトジュースには糖分が含まれており、水やお茶に比べてカロリーがあります。そのため、トマトジュースを飲み過ぎると太る原因となります。

適量摂取に努め、飲み過ぎに注意しましょう。

⑥柑皮症(かんぴしょう)で手足が黄色くなる危険性

トマトジュースには「βカロテン」が含まれます。βカロテンは、カロテノイドになりますが、過剰摂取すると角質に色素が沈着して手足が黄色くなることがあります。蜜柑を食べすぎたら、手足が黄色くなるのも柑皮症です。2

トマトジュースを毎日飲むメリット

トマトジュースを毎日飲み続けた場合、メリットとデメリットの両方があります。まず、トマトジュースを毎日飲むメリットから紹介します。

①トマトジュースを毎日飲むメリット【善玉コレステロールを増やす】

コレステロール
出展:写真AC

トマトの赤い色は、リコピンという成分の色素です。リコピンの強力な抗酸化作用は、ビタミンEの100倍といわれています。トマトの主要成分であるリコピンは、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロール(HDL)を増やす効果があります。悪玉コレステロール(LDL)は、動脈硬化をおこす原因のひとつとされています。トマトジュースを毎日飲むことで、生活習慣病の予防効果が期待できますね。

②トマトジュースを毎日飲むメリット【血圧を下げる】

血圧を下げる食品
出展:写真AC

トマトジュースに含まれるカリウムは、血圧を下げる効果があります。また、前述したリコピンも善玉コレステロールを増やして血流を改善するため、血圧を下げる効果があります。また、トマトジュースに含まれるGABAにも血圧を下げる効果があります。血圧が高いと、血管の壁が傷つけられ、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが上がります。トマトジュースを毎日飲むことで、血圧を下げて健康を保つことに繋がります。

③トマトジュースを毎日飲むメリット【美肌効果】

ビタミンC
出展:写真AC

トマトジュースを毎日飲むことで、シミやしわを改善する美肌効果が期待できます。トマトジュースに含まれるビタミンCとリコピンは、強力な抗酸化作用があります。メラニンの生成をおさえる働きがあるため、シミの予防に良いといわれています。

また、ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な栄養素といわれています。トマトジュースを毎日飲むことで、しわ対策にもなりますね。コラーゲンの生成には、ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂取すると良いようです。

④トマトジュースを毎日飲むメリット【ダイエット効果】

トマトジュースには水溶性食物繊維のペクチンが含まれます。ペクチンは、食べ物の消化や吸収を緩やかにする働きがあり、食後の血糖値の急上昇を防ぐとされています。血糖値が急上昇したあとに、体が血糖値を急激に下げようとする現象を「血糖値スパイク」と呼びます。血糖値スパイクがおこると、血糖値を下げるインスリンというホルモンの効果により、脂肪が蓄積されやすくなります。ペクチンを摂取することで食後高血糖を防ぎ、脂肪の蓄積を予防できます。

ペクチン以外で、ダイエットに効果的に働く栄養素はリコピンです。トマトジュースに含まれるリコピンは「脂肪細胞」の成長を抑える働きがあるため、ダイエットに効果的といわれています。

⑤トマトジュースを毎日飲むメリット【肝臓に良い効果】

トマトジュースに含まれるリコピンには強力な抗酸化作用がありますが、肝臓ガンを抑制する効果が期待できるといわれています。カゴメ研究開発本部と、他の研究機関が共同でマウスを使った実験を行ったようです。

肝臓がんを自然に発症するマウスにリコピンを摂取させておくと、摂取していないマウスに比べて発症率が低く抑えられていた。

KAGOME 医学部トマトの機能・効能について リコピンと生活習慣病に関する研究より引用

トマトジュースを毎日飲むデメリット

トマトジュースを毎日飲むデメリットは「飲み過ぎ」により、糖分・塩分・カリウム・食物繊維が過剰摂取になることです。本来トマトジュースは、生活習慣病の予防にも良い飲み物です。しかし大量に飲み過ぎることで、トラブルが起きることもあります。糖分・塩分・カリウム・食物繊維の過剰摂取により、「体重増加」「血圧の上昇」「高カリウム血症」などをおこすことがあります。

トマトジュースは適切な量を毎日飲むことで、体に良い飲み物になります。トマトジュースの飲み過ぎには注意しましょう。

毎日トマトジュースを飲むなら、1日200ml(コップ1杯)がちょうど良い量といわれています。また、リコピンの吸収率が一番良い時間帯といわれています。朝食にコップ1杯のトマトジュースを飲むと良さそうですね。

まとめ

トマトジュース
出展:写真AC

トマトジュースは「リコピン」「カリウム」「GABA」「食物繊維」「ビタミンC」のような栄養素を豊富に含み、体に良い飲物といわれています。リコピンは、善玉コレステロールを増やし血流を良くします。そしてカリウムは血圧を下げる働きがあります。ビタミンCの美肌効果もあり、トマトジュースには、さまざまな体に良い栄養素が含まれています

しかし、トマトジュース飲み過ぎると栄養素の過剰摂取となり、体に悪い影響を与えます。トマトジュースを毎日飲み続けるなら、朝に1日コップ1杯(200ml)を摂取すると良いといわれています。リコピンの吸収率が一番良いのは朝となっているからです。毎日トマトジュースを飲んでも「効果なし?」と感じる人は、ぜひ朝食時にコップ1杯のトマトジュースを飲んでみてください!

  1. 野菜飲料に含まれる硝酸態窒素、シュウ酸について教えてください。|カゴメ株式会社, https://www.kagome.co.jp/customer/qa_vege-fruit/_11468/, 2023年8月13日閲覧
  2. 【お客様相談センターより回答】「野菜飲料の飲用に伴う柑皮症についてと便の色変化」, https://and.kagome.co.jp/article/blog/customer/14091/, 2023年8月12日閲覧

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