好きな人との相性を占ったり、雑誌の占い特集を読み込んだりと、占いを楽しむ方がいる一方で「占いなんてくだらない」「占いを信じるなんてばかばかしい」と占いに対して否定的な人もいます。
なぜ占いは「くだらない」と言われてしまうのか?その理由に迫っていきます!
占いはくだらないしバカバカしい?
有料の占いサイトに登録したり、定期的に占い師に視てもらったりするほど占いが好きな人もいれば、「占いを信じるなんて・・・」と占いに対して嫌悪感を抱く人もいます。
占いに興味関心がある方が多いからこそ、毎朝のニュース番組で “今日の運勢” を放送したり、多くのファッション誌が “今月の運勢” を掲載したりと、メディアで取り上げられる機会が多いのでしょう。しかしそんな占いを「くだらない」「ばかばかしい」と否定する意見もあります。
占いに否定的な方の意見、占いが好きな方の意見、それぞれをご紹介していきます。
占いをくだらない・バカバカしいと思う人の特徴や性格
占いには根拠がないと思っている
「占いには科学的根拠がない」と思っている人は、占いをバカバカしいと感じるようです。
しかし実際には科学的根拠とまではいかなくても、統計学や心理学を用いて実証されている占いもあるのです。また血液型や誕生月によって「かかりやすい病気・かかりにくい病気」といった病気のリスクも判明しています。
このように論文やデータできちんと証明されている占いがあるにもかかわらず、世の中では「占いには科学的根拠がない」というイメージが強く根付いてしまっているのです。
占いなんて当たらないと思っている
占いを “胡散臭い” と思っている人は、「占いなんてそもそも当たるわけがない」と思っています。
「人の未来や人生を予測できるはずがない」「もし本当に占いで未来が分かるなら、事故や災害を防ぐことができたはずだ」という意見もあります。
物事を冷静に考える現実主義の人ほど、占いのようなスピリチュアル系の類のものを信用しない傾向にあります。
占い結果に一喜一憂したくない
「『今日のラッキーカラーは“赤”』とテレビで言っていたので、赤いアイテムを身につけて過ごしたのに何も良いことがなかった」
「『○月○日は良くないことが起きる不運日。注意しましょう』と占いで出たので、その日は何か悪いことが起きないかずっと不安で仕方なかった」
など占いの結果に一喜一憂する人もいれば、「占いの結果によってその日の気分が左右されることが嫌なのであえて占いを一切見ない」という人もいます。事実、占いを過度に気にしすぎるのは精神衛生上良くありません。占い結果によって生活面に支障をきたすようであれば、無理して占いを信じる必要はないのです。
人生は自分次第だと考えている
占いに頼るのではなく「自分の人生は自分の力で切り開いていきたい」と考えている人は、占いをくだらないと思うようです。占い師に視てもらったり、パワースポットに出かけたりすることを他力本願な行為に感じてしまうのでしょう。
このタイプは、本当に人生を変えたいと思うのなら占いに頼るのではなく、毎日コツコツ勉強して資格を取得し転職する、努力を積み重ねてスキルアップするなど、「日々の小さな努力の積み重ねでしか自分の人生をより良くする方法は無い」と考えている、真面目で努力家な人が多いです。
占いにお金をかけたくない
朝のワイドショーの占いや、ファッション誌の “今月の運勢” など、お金をかけずに占いを楽しむことは賛成だけど、わざわざお金を出してまで占い師に視てもらったり、運気アップのグッズを購入したりといった、占いのためにお金を費やす行為をバカバカしいと感じる人もいます。
このタイプの人たちは、“占い” 自体は肯定的に考えていますが、“占いのために大金をつぎ込んだ結果、金銭面で苦労する羽目になること” に対して否定的なのです。
占いがくだらないと言われる理由
星座占いがくだらないと言われる理由
星座占いとは、誕生日によって「牡羊座」「牡牛座」などの12星座に分けられ、その星座ごとに運勢を占うというものです。しかし「同じ月に生まれた人がみんな同じ運命を辿るわけがない」という意見もあります。
各星座はおよそ一か月ごとに区分されているため、その一か月以内に生まれた同じ星座の人は同じ運勢だということになります。日本の人口が約1億2千万人なので、約1千万人が同じ運命を持って生まれてきたということになります。
1千万人全員が同じ運命のもとに生まれ、人生のバイオリズムもみんな同じ・・・というのは確かに現実的ではありません。星座占い否定派の方たちの言い分も理解できます。
夢占いがくだらないと言われる理由
人が夢を見るのは、記憶の整理をするためだと言われています。日々の生活の中で膨大な量の情報が脳に入ってきます。それらすべてを記憶しておくと脳に非常に負担がかかるため、夢を見ることで “記憶に残しておくもの” と “忘却すべきもの” に分類していると考えられています。ですので夢には予知能力や、未来を暗示する力はないとされています。
夢占いはオーストリアの心理学者で、精神科医でもあるフロイトが「夢診断」を提唱したのが始まりとされています。フロイトの夢診断は心理学・精神分析学に基づいており、あくまでも「その人の潜在意識を解き明かす」ために夢を分析するのであって、「夢で未来を占う」というものではありませんでした。
しかし夢についてすべてが完全に解明されているわけではありません。世の中には予知夢をみたり、夢の中で行った場所に現実の世界でも訪れたりといった不思議な体験をしている人はたくさんいます。
四柱推命がくだらないと言われる理由
四柱推命(しちゅうすいめい)とは陰陽五行説をベースにした中国で生まれた占いで、生年月日や生まれた時間をもとに人の運勢を占うものです。その歴史は古く、3000年以上も前に誕生したと言われています。こちらも星座占いと同様に、「同じ生年月日に生まれた人は同じ運命を辿るのか?」という疑問を抱く人が多いようです。
また四柱推命には「天中殺」という注意が必要な時期があります。この時期はトラブルなどの良くない出来事が起こる可能性が高いと考えられていて、この時期には引っ越しや転職などの環境を変える行動は控えた方が良いと言われています。
しかし天中殺の間に引っ越しや転職をして人生が好転したという人はたくさんいますし、天中殺の時期に良いことがたくさん起きて充実した日々を過ごすことができたという人も大勢います。
こういったことから「四柱推命なんて当てにならない」と言われることがあります。
タロット占いがくだらないと言われる理由
星座占いや四柱推命が、その人の持つ性格や人生などの長期的な運勢を占うのに対し、タロット占いはその時の短期的な運勢を占うことに用いることが多いです。
タロット占い否定派の意見は、
- 本当にタロット占いで未来が分かるなら、何回引いても同じカードが出るはず。毎回違うカードを引くということは、タロット占いが当たらない証拠
- 引いたカードに対して自分の都合のいいように解釈しているだけで、何とでも言える
- タロット占いはトランプと同じカードゲームのようなもの。そんなカード遊びで人生の問題が解決できるはずがない
などなど。
否定派の中には「娯楽として楽しむ分には良い」という意見もあり、タロット占いを全て否定しているのではなく、あくまでも遊びの延長として楽しむ分には問題ないと考えている人もいます。
手相占いがくだらないと言われる理由
手相占いとは、手のひらの線や肉付きなどの手の形から、その人の性格や才能・運勢を占うものですが、「ただの手のシワでその人の運命が決まるわけがない」という声があります。
実際に「手相占いで○歳で結婚できると言われたのに、その年齢をすぎてもまだ独身」だとか、「短命の相が出ていると言われたけれど、元気に長生きしている」という方はたくさんいらっしゃいます。
また手のシワは生まれてから一生同じというわけではなく、年齢を重ねるごとに少しずつ変化していきます。そのため「手のシワが変わるたびに、その人の性格や人生まで変化するの?」と疑問に思う人が多いようです。
占いはくだらないものではない!占い好きの反論
占いには深い歴史がある
「歴史は占いとともに創られてきた」と言っても過言ではないくらい、占いは古くから国の政治や戦の戦術に利用されてきました。
「邪馬台国の卑弥呼は占いを用いて国を導いていた」と歴史の教科書で学んだ方も多いはず。当時は鹿の肩甲骨を焼いたときのヒビの入り方で占っていました。この占いを「太占」と言い、中国から伝わってきたとされています。
今からおよそ1700年前、すでに日本では占いが活用されていましたが、世界の占いの歴史はもっと深く、紀元前3世紀頃に古代バビロニアで行われた天体観測が占星術の起源だと言われています。
落ち込んだ気持ちを切り替えるきっかけになる!
嫌なことが立て続けに起きて気が滅入ってしまうとき、失敗続きで落ち込んでしまうときなど、人生が何もかも上手くいかない時期は誰にでもありますよね。そんなとき占いで「今が一番しんどいとき。あなたの人生はもうすぐ上向きになります」と言われると、現在の困難にも耐えられる気になりませんか?
今がどんなにつらくて苦しくても、「もうすぐあなたの人生は好転します」「あなたの運勢は上昇している最中です」と占いでポジティブな結果が出ると、前向きに頑張ろうという意欲が湧いてくることがあります。
たとえ科学的根拠がなくても、当たるかどうか分からなくても、占いの言葉がきっかけで沈んだ気持ちを切り替えることができるという効果があるのです。
占い師は人の気持をポジティブに動かすことができる!
占い師は「カウンセラー」としての側面も持っていると言われています。占い師に相談に来られる方は、深刻な悩みを抱えているけれど誰にも打ち明けられずに苦しんでいます。「自分の身近にいる人には話せないけれど、全く関係のない第三者の占い師になら話せる」とわざわざ足を運び、占い師に占ってもらうのです。
誰かに悩みを聞いてもらえると、それだけで心が軽くなるという人は多いです。占い師は、相談者の悩みを占いによって解決に導くという役割も勿論ありますが、それ以上に相談者にとって占い師は「心の支え」となっているのです。自分の味方になってくれる人がいるだけで人は強く、前向きになれるのです。
新しい視点が得られる!
人生に行き詰ったとき、あれこれ解決策を考えていても自分一人で思いつくアイデアには限界がありますよね。そんなとき占いに頼ってみると、自分では思い浮かばなかったようなアイデアを得られたり、全く違う視点から物事を見られたりすることがあります。
占い師に相談して客観的な意見をもらったり、占いサイトや雑誌の占い特集で自分の適性や本質を診断することで、自分では分からなかった自分自身の新たな一面に気付くこともあります。そして占いが新しいことにチャレンジするきっかけとなったり、一歩踏み出す勇気をくれることもあるのです。
占いの経済効果や規模が馬鹿にできないほど大きい!
占いなどのスピリチュアルビジネスの市場規模はおよそ1兆円だと言われています。また新型コロナウイルスの影響で人間関係が希薄化し、人との繋がりや心の拠り所を求めて占いにハマる人が増え、占い市場の規模はますます大きくなるのではないかとも考えられています。
占いと言えば「片想い中の彼との相性診断」などの娯楽的側面が大きいイメージがありますが、実は占いには気分を安定させたり、孤独を解消するリラクゼーション効果もあり、占いを利用することで精神健康面で良い影響を及ぼすことがあるのです。
占いはくだらないものではない!上手に占いを利用して人生を豊かにする方法
占いに依存しすぎないこと!
占いを信じる・信じないは個人の自由ですが、あまりに占いにのめり込みすぎて依存してしまうのは大変危険です。「今日のラッキカラー」で紹介された色で全身をコーディネートしたり、運気アップのグッズを大量に身につけたりといった行為はまだマシな方で、中には特定の占い師に心酔するあまり、その占い師に言われるままに商品を購入したり、セミナーに誘われ大金を支払う羽目になったというケースもあります。
心が弱っている時ほど占いに依存してしまいます。そしてその弱みに付け込まれ、正常な判断ができないときに悪徳なスピリチュアル商法の被害に遭ってしまう方は後を絶ちません。
占いを心の支えにすることは良いことですが、占いだけに頼るのではなく、日頃から栄養バランスのとれた食生活をする、適度に運動するなど、自分自身で心と体を健康に保つ習慣を身につけることも大事です。
絶対当たるなどの甘い誘い文句を盲信しないこと!
「この宝くじを買うと必ず当たる」「この馬券は絶対に当たる」と占い師に言われ、その言葉を信じて全財産をつぎ込んだものの当たらず、無一文になってしまったという人も実際にいます。
「自分では一切努力せずに楽して成功したい」「何の犠牲も払わずに一発逆転したい」といった、他力本願な思考の人ほど「絶対当たる」という甘い言葉を妄信してしまう傾向にあります。
占いを信じること自体は悪いことではありません。しかし自分の人生を占いの言葉に委ねるのは大変リスクがあることです。人生での大事な局面では、自分で考え、自分で決断するようにしましょう。
まとめ
占いが「くだらない」「バカバカしい」と言われてしまう理由と、その一方で占いが人に及ぼす好影響や、占いの長所などについてご紹介しました。
そもそも占いとは「当たる」ものではなく、「問題を解決するためのヒント」「運命を自分で創り上げてくための助言」なのです。
占いを妄信して依存してしまうのではなく、占いを「アドバイスのうちの一つ」として捉え、人生を楽しみましょう。
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