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【心理士監修】子育てに疲れた…1人になりたいと思う心理とケア方法

【心理士監修】子育てに疲れた…1人になりたいと思う心理とケア方法

子どもが誕生してからというもの、毎日毎日育児と家事に追われ続け、気づけば一人でゆったり過ごす時間が1ミリもない!この生活いつまで続くの!? ちょっと一人になりたい(涙)。 こんな風に気持ちが滅入ってしまった経験、あなたはありませんか?

今回は、子育て中に無性に「一人になりたい」と思う心理についてまとめてみました。

子育てに疲れて「1人になりたい」と思うことが増えた

「お願いだから一人にして…」

この切実な想い、多くの母親が一度や二度は感じたことがあるはずです。
それもそのはず。
乳児は、寝ている時以外は四六時中親のお世話を求めます。常に抱っこやおんぶが必要ですし、ちっとも目を離すことができません。やっと寝たと思っても、いつ目を覚ましてママはどこだと言わんばかりに泣き出します。一人になる時間がほぼ無くなります

これは、子どもが乳児から幼児に成長すれば終わりがくるわけではありません。 幼児期になり言葉を発し出すと、それはそれでまた大変。四六時中「ママ~ママ~」と呼ばれ、ひっきりなしに頼りにされます。こちらが食事を作りたくても、仕事をしたくてもおかまいなしで呼びつけます。

じゃあ、子どもが寝静まったら一人でゆっくりすればいい、というわけにもいかないのがママの現実。 夜は夜で、溜まった家事・子どもが散らかした部屋の片付け、明日の準備に追われます。
仕事が終わった夫が帰ってくると、夫の晩御飯を用意したり、スケジュールの確認など話し合う事がたくさん。ママが一人で静かに読書、優雅に映画鑑賞、そんな時間は夢のまた夢なのです。それどころか、やり残した家事が気になりつつも、力尽きて子どもと一緒に寝落ちする、それが育児のリアルなのです。

こんな日々を送っていたら、誰だって「ちょっと一人になりたい」と思うのが当然ですね。

子育てに疲れて1人になりたいと思う心理

子育て中はどうしても常にスイッチが「オン」のモードになります。子どものこと、家のこと、次はあれをやってこれをやってと、いつも頭の中でタスクに追われているからです。
新米の親であれば、子育てで体験することは全て初めての連続です。知らず知らずのうちに緊張やプレッシャーにさらされ続けます。この、常に「オン」の状態が続くと、当然ですが疲弊します。回復のためには、しっかり休んで回復するスイッチ「オフ」の時間が必要なのです。しかし、子どものことや仕事のことが近くにあると、せっかくの「オフ」の時間になっても、何かしら気になって「オン」から「オフ」にうまく切り替えることができないのです。

ずっと「オフ」の時間が得られずにいると、どうなるでしょうか?本能的に全ての刺激をシャットアウトしてでも、一人になって休みたい、という気持ちがわきます。一人になりたいと思うことは、ずっと走り続け疲れた時に起こる自然な反応だといえるでしょう。

子育てに疲れてしまうよくある原因

子育てで疲れが溜まる原因を、ココロの疲れと、カラダの疲れに分けて考えてみましょう。

まず、子育てでココロが疲れる主な原因は、孤独感や孤立感です。
例えば、育児をしていてこんな気持ちになったことはありませんか?

「私一人だけで育児を頑張っている」
「誰も手伝ってくれない」
「気軽に頼れる人がいない」
「こんなに大変なのに、誰も分かってくれない」

こんな風に、社会から取り残された感、孤立無援な気持ちになると、前向きなエネルギーは湧きません。ココロは一気に疲れ果ててしまいます。

また、子育ては単純にカラダに疲れも溜まります。カラダの疲れの主な原因は下記の通りです。

○睡眠不足 
子育て中はとにかく慢性的に睡眠が不足しがちです。
特に乳幼児のいる間は、夜泣きをしたり、おねしょをしたりで、どうしても細切れでしか睡眠が取れません。急な発熱や嘔吐で、夜通し看病する、といったことも起こります。自分の好きなタイミングで好きなだけ寝る、ということができませんので、疲れは溜まります。

○栄養不足
子育てをしていると、子供の食事には気を遣いますが、自分の食事は時間がなくて適当に済ませてしまったり、子供の余り物で済ませてしまったり、なんてことが起きます。必要な栄養が足りていない状態なので、より疲れやすくなります。

○ホルモンバランスの乱れ
女性は産後からホルモンバランスが大きく乱れます。特に授乳中はホルモンバランスが異常なのが普通とも言えます。個人差はありますが、母乳育児を辞めると3ヶ月くらいでホルモンバランスが正常に戻ると言われています。母乳育児でない場合だと、産後3ヶ月~6ヶ月くらいでホルモンバランスが整っていきます。
ただ、これはあくまで一般論で、育児でストレスを抱えていると、産後からのホルモンバランスの乱れはいつまでも整わず、ココロや体に様々な不調が起こって疲れやすくなってしまいます。

○疲労回復の時間がない
日々が忙しすぎて、単純に休む時間、回復する暇がない、という方もいると思います。ゆっくり休めば疲労も回復していくはずですが、家事と育児に追われ、その時間すら取れないという環境で過ごしがちです。疲労は蓄積し、慢性疲労へと発展していきます。

1人になりたいという気持ちを我慢すると起こること

一人になりたい!と感じているということは、それだけ疲弊してリラックスの時間が取れていないというサインです。積極的に一人時間を作ってリラックスする必要がある段階だと言えます。

ただ、実際に一人になろうと思っても、
「子どもを誰かに預けて一人になりたいだなんて、母親失格だ」とか
「子どもと離れて一人になったら、放置しているようで罪悪感が、、、」などといったネガティブな気持ちがわいてくる人もいるかもしれません。

預けて離れる行為はダメと言われそうだからと我慢していると、溜まった疲労はいつまでたっても解消されません。それどころか、我慢し続けたことでストレスがたまり、体調不良、子どもや家族へ優しくできない、仕事で重大なミスをしてしまうなど、二次的な問題に発展してしまうかもしれません。
我慢せず一人時間でリラックスする時間を取り、親がちゃんと疲労回復して健康でいてくれることの方が、家族にとっても子どもにとってもメリットだらけです。

一人の時間は本当に大切!一人の時間を満喫する心理的な効果

一人の時間がとれると、実際にどんなメリットがあるのでしょうか。心理的な効果は下記の通りです。

〇現実検討力の回復
人は過剰な刺激にさらされ続けていると、疲労感から判断が鈍ることがあります。何かを冷静に見定めて判断する力が極端に落ちていきます。そんな時は、一人でゆったりとした時間を作ってみてください。 余計な雑念から離れられるため、改めて現状を客観的に分析できたり、自分の気持ちを再確認したりといった、現実検討力が復活していきます。

〇業務遂行力の回復
育児で疲れきっている時は、やらなきゃいけないことに圧倒されやすく、家事や育児のペースがダウンしがちです。そんな時は思い切って一人時間を満喫を作ってください。一旦オフの時間を設けることで、また活動するエネルギーが回復します。疲れきった状態で無理やり行うよりも、数倍のスピードで、家事や育児を効率よく片付けられるように気力・体力が戻ってきます。

〇子どもへの愛しい気持ち倍増効果
ずっと時間に追われて育児をしていると、子どものわがままや突拍子もない行動に、思わずイラっとしてしまうことがあります。 子どもがかわいく思えない、、、そんな自分が辛い、、、 そんな時は思い切って一人になってみましょう。
一人で出かける時間をもらって好き勝手して、頭の中を空っぽにしてリフレッシュしてみてください。子どもと離れる時間を取ることで、子どもに早く会いたいなぁという気持ちがわいてくることも多いようです。自分の時間を満喫できたことで、戻ったら子どもに優しくしよう、家族に感謝しようと思えるなど、ポジティブな効果が得られます。

一人の時間を作る方法!ほんのちょっとの気分転換でもOK

具体的にどんな作戦で1人の時間を作るのか?3つの方法に分けて考えてみました。

〇一時保育を利用する
お住いの自治自体が運営している施設に、一時保育は必ずあるはずです。問い合わせてみましょう。地域の保育園でも、一時保育をやっているケースがあるかもしれません。「仕事をしているわけじゃないのに」「こんな些細な理由で預けていいのか」などと思わずに、一人時間が欲しい時は積極的に活用しましょう。

〇家族(夫、祖父母)に預ける
近くに頼れる祖父母など親族がいるのであれば、その方に頼むのも手です。例えば1時間だけ、美容院に行く間だけでも、少し預かってもらって一人時間を満喫しに行きましょう。夫さんが見ててくれるなら、それは一番お手軽です。夫さんの仕事がお休みの時に、数時間頑張ってみててもらいましょう。

〇子どもが寝た後の時間を活用する
赤ちゃんがある程度まとまって眠れるようになった、もしくは子どもが成長して朝までぐっすり寝るようになった。そんな状況があればしめたものです。1日30分間だけでも、全てから解放されたつもりで、お風呂に入ったり好きな音楽を聴いたり、そんな一人の世界に浸る時間を作りましょう。

おすすめのセルフケア方法3つ!一人時間の気晴らし方法

カフェでリラックス
コーヒーの香りには、脳からα波(アルファ波)を出しリラックスをさせる効果があると科学的に立証されています。子どもがベビーカーで寝ている間に、、、という隙間時間を活用してもOKです。

お風呂でリラックス
子どもと過ごす忙しいお風呂とは一線を画し、自分だけの至福の時間を設けてみてはいかがでしょう。リラックスを深めるなら、ラベンダーや森のような落ち着いた香りの入浴剤がおすすめです。

逆に、さっぱりと元気を取り戻したい時には、ゆずやベルガモットジンジャーの香りがピッタリです。もちろん、甘い香りがお好きな方には、バニラ系の香りが心地よいでしょう。

入浴剤の選び方一つで、お風呂時間がさらに楽しく、充実したものになります。自分の好みに合った香りで、リラックスタイムを最大限に満喫しましょう。

マッサージでリラックス
疲れた自分の体をほぐして、今まで以上に労わってあげましょう。ここでも、アロマオイルを使って足のマッサージをするなど、セルフケア効果を高めるために香りを活用してみましょう。オレンジやグレープフルーツといった香りの柑橘系の香りは気分をすっきりさせる上に、ダイエット効果もあるといわれていますので、一石二鳥ですね。

心理カウンセラーのMariko先生に聞いてみた!

Q1.子育てに疲れない方法はありますか?

はっきりいって疲れないということは「ない」と思います。子育ては肉体労働も伴いますから、日々疲れるのは当然です。そのため、疲れない方法というよりは、余計な疲れを溜め込まない方法を見つけて欲しいなと思います。
最近のおすすめは、疲れを感じた時に「あー、今日も私めっちゃがんばっている!世界一がんばってるわー」と声に出して自分を鼓舞する方法です。
よく、インスタなどSNSの子育て情報をみて、自分と比較して、あー、私ってダメだな、とか、もっと頑張らなきゃ、という思考を持つ方が多いのですが、これは自分で疲労感を倍増させる行為です。SNSという切り取って着飾った世界ではなく、目の前のお子さんと、そこに向き合う自分を大事にしてあげて欲しいです。誰が何と言おうと、自分は頑張っている!精一杯子育てしている! そうやって自分を励まし認める声掛けをしてあげることが大切です。

Q2.Mariko先生は一人になりたいと思ったとき、どのように対処されてきましたか?

これに関しては、すごく記憶に残っている自分のエピソードがあります。まだ子どもたちが幼い頃、ふと気分転換でコンビニに行ってみたくなって、子どもを夫に任せて、夜遅く、10時過ぎとかに家の近くのコンビニまで出かけたんです。そしたら、誰にも干渉されることなくコンビニでのんびり商品を選んでいることに、ものすごくウキウキしてる自分がいたんです。
まず、そんな自分に自分で驚いてしまって。「コンビニで買い物ってこんなに楽しかったっけ?!」って。そこで気づいたんですね。私はここ何年も、一人で解放されて誰にも気を遣わずに自由に出掛ける事がほぼなかったんだって。もちろん、仕事では度々外出していましたが、あくまで仕事という目的があって、急いで出社して、終わったら子どもたちのために慌てて帰宅して、、、という状態です。
そのため、目的もなく自由に、ただ自分のために好きなものをコンビニで買って帰る、それだけで嬉しくなっていたんですね。そういえば、こんなにゆっくり陳列されている商品を見たのも久しぶりだなぁみたいな(笑)
そこからは、もっと夫に子どもを預けて、一人でフラッと近所に買い物に出ようと思いました。それだけで、本当によい気分転換になりました。

Q3.子育てに疲れている方に向けてアドバイスをお願いします。

ずばり「猫の手でも借りて欲しい」です。私は子育てする前までは、あまり自分から人を頼ることが上手ではない方だったと自覚していました。しかし、産後からは自分一人では難しいことがたくさん発生して、次第に「借りれる手は何でも借り倒そう」の精神が生まれました

自分一人で何でもやろうとしなくて大丈夫です。頼れる家族や親族が側にいないのであれば、自治体のサービスを調べてみてください。 今の自分の状況に合うサービスが見つかるかもしれません。見つからなければ、役所の福祉課にかけこんで、思い切って相談してみてください。こんなサポートが欲しい、こんなことで困っていると。今まで税金を払ってきたのは、ここで頼るためだったんだ、くらいの気持ちで堂々と頼ってみてください。

また、子どもと離れること、誰かに預けることに不安感や罪悪感を抱く方もたまにいらっしゃるのですが、自分が疲れ果ててしまっては、結局子どもと安定して接することすらできなくなってしまいます。「一人になりたい」という気持ちを持つことは悪いことではありません。疲れているサインだとシンプルに受け止めて、そう感じた時は短時間でも良いので一人時間を確保してみてくださいね。

まとめ

今回は、子育てで疲れて一人になりたい時の心理についてまとめました。一人になりたいと無性に思った時は、疲れがたまってきたサイン!できる範囲で一人時間を作ってリラックスして、毎日がんばっている自分を労わってあげましょう。

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