年齢を重ねるごとに、目の下のたるみが気になるようになってきたという方は多いのではないでしょうか?
目の下がたるむと実年齢より老けて見えたり、疲れていて元気がなさそうな印象を与えたりしてしまいます。
こちらの記事では、目の下のたるみの原因や、治療方法、たるみ取りでの後悔などについてご紹介します。
目の下のたるみの原因
まずは、目の下がたるむ原因について解説します。目の下のたるみは、加齢によるものだと思われがちですが、それ以外にもさまざまな原因があります12。
加齢による弾力・筋力の低下
加齢によって目元の皮膚の弾力や筋力が低下すると、目の下がたるみやすくなります。コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が減少することにより、皮膚のハリや弾力、水分量も低下するためです。ハリや弾力、柔軟性が低下すると、たるみやすい皮膚になります。
加齢だけでなく、紫外線も皮膚を老化させる原因の1つです。特に、紫外線A波(UVA)がコラーゲンやエラスチンを生成する真皮に届くと、たるみやしわを引き起こしてしまいます。
そのため、目の周りのたるみが気になるなら、普段から目の周りの筋肉である眼輪筋を鍛えたり、紫外線や乾燥によるダメージを軽減させるためのスキンケアを丁寧にしたりすることが大切です。
目の酷使
目の酷使もたるみの原因になります。スマートフォンやパソコンを長時間使用していると、目の周りの筋肉が緊張し、血流が悪くなります。筋力が低下することでたるみの要因の一つに。
できる限りスマホやパソコンの画面を見る時間を減らしたり、定期的に目を休めたりして、目の使いすぎには注意しましょう。
目元への刺激
クレンジングや洗顔をする際の摩擦や、目をこする癖などによって、目元に刺激を与えるとたるみを悪化させてしまいます。
クレンジングや洗顔時には目元を摩擦しないよう、やさしく洗うことを心がけましょう。また、乾燥やアレルギーのかゆみで目をこする癖がある場合は、皮膚科受診も検討しましょう。
目元への刺激はたるみだけでなく、色素沈着やクマの原因にもなります。
眼窩脂肪
目の下にある「眼窩脂肪(がんかしぼう)」が突出することでたるんでしまうこともあります。眼球を囲んでいる脂肪に、眼球が沈まないよう支えている靭帯がゆるむと、眼球の位置が下がり、眼窩脂肪が前方に押し出されてしまいます。それにより、目の下に膨らみが生じるため、たるんでいるように見えます。3
眼窩脂肪の突出はセルフケアで改善することが難しいため、眼輪筋を鍛えたり、スキンケアを継続したりしても改善されない場合は、クリニックで治療するのも1つの方法です。
頬のふくらみの減少
頬の脂肪量が少ないと、頬のふくらみが減少し、目の下と頬の境目に溝ができます。目の下のふくらみと、頬のボリューム感に差が生じてしまい、目元のたるみがより目立つ一因になります。
目の下のたるみの治療や整形の種類
目の下のたるみが眼輪筋のエクササイズやスキンケアなどで改善されない場合、クリニックでの治療を検討するのも1つの選択肢です。
治療法には、大きく分けると「切る方法」と「切らない方法」の2種類があります。症状や原因は人によって異なるため、まずはクリニックでカウンセリングを受け、検討しましょう。
代表的な治療法をいくつかご紹介します。
下眼瞼切開法
下眼瞼切開法は、たるみの原因である余分な脂肪や皮膚を切除する方法です。症状によって手術の方法は異なりますが、眼窩脂肪が突出している方や、加齢により目の下の皮膚が余り、細かいシワが多い方に特におすすめの方法といえます。反対に、目の下の脂肪があまり突出していない方には向いていないと言われています。
目の下のふくらみや影が減ったり、皮膚が余ることによるちりめんじわが改善が期待できる点がメリットです。一方、1週間はテーピングが必要だったり、最終的に傷が残ってしまったりする点がデメリットといえます4。
経結膜脱脂
経結膜脱脂は、目の下のふくらみにたまっている脂肪を、まぶたの裏から取り除く治療法です。下まぶたの裏を小さく切開して脂肪を取り除くため、皮膚表面には傷が残りません。
施設や医師の技術・脂肪の量により異なりますが、手術は約60-90分で終わります。術後の腫れも少ない治療法です。
経結膜脱脂は目元のたるみやふくらみ、クマが気になる方や、傷跡を残さずに治療をしたい方におすすめの方法といえます5。
アイスレッド(アイリフト)
目元専用のスレッドリフト施術、アイスレッド(アイリフト)は、体に吸収される糸を用いて、目元のたるんだ皮膚を引き締めます。アイスレッドを挿入すると、目の周りのゆるんだ筋肉を押さえるだけでなく、コラーゲンの生成が促進されるため、目元にハリが出る効果が期待できます。
糸は約1年で少しずつ体に吸収されますが、生成されたコラーゲンは残ります。また、目元専用のスレッドは細く、自然に仕上がるため、小ジワやクマが改善された若々しい印象も目指せます6。
ヒアルロン酸注射
切開するのに抵抗がある方や初めて治療を受ける方に特におすすめといわれているのが、ヒアルロン酸注射です。
ヒアルロン酸注射は、皮下にヒアルロン酸を注射し、皮膚の下から持ち上げることでくぼみを目立ちにくくさせる治療法です。針を刺すときにチクッとした痛みがありますが、痛みに弱い方は麻酔を使用することも可能です。
また、施設や医師の技術、注入量により異なりますが一般的には片側5分程度で終わり、施術後にメイクも可能です。ヒアルロン酸の種類にもよりますが、数カ月〜2年ほど持続するといわれています7。
ヴィーナスアイ
ヴィーナスアイは、高周波RF(ラジオ波)を照射することで、コラーゲンの生成を促進し、たるみやクマ、小ジワなどを改善する施術です。
目元の皮膚はかなり薄いため、以前はレーザー照射ができない部位とされていました。しかし、ヴィーナスアイはペンシル型の小さなプローブによって照射を行うため、目元への施術が可能です。
また、施術中の痛みやダウンタイムが少ないため、ダウンタイムのない施術に興味がある方にもおすすめといえます8。
超音波(HIFU)
超音波を使用し、皮膚の深層部をピンポイントで加熱する治療法です。皮膚表面にダメージを与えることなく、熱エネルギーを与えることで、コラーゲンの生成・修復を引き起こします。これによって肌を内部から引き締まるため、たるみやシワへの効果が期待できます9。
目の下のたるみ取りで後悔するよくある原因
目元がスッキリし、若々しく見えるようになる、目の下のたるみ取り。しかし、目の下のたるみ取りで後悔する場合もあるようです。
皮膚表面に傷が残らない経結膜脱脂ですが、失敗のリスクもあります10。
1. 目の下にデコボコやくぼみができた
脂肪の取り除き方にムラがあると、皮膚にデコボコが生じる要因の一つに。脂肪を取り除きすぎると、目の下のくぼみやクマがより目立ちやすくなるケースもあります。
2. 期待していた効果が現れない
頬の皮下脂肪(メーラーファット)が下垂している方は、経結膜脱脂だけでは十分な効果が現れないことがあるようです。また、色素沈着や血行不良による、茶クマや青クマの場合も改善が難しいといわれています。
3. 目の下にたるみやシワが増えてしまった
経結膜脱脂を行うことにより、目の下の皮膚がさらにたるみ、シワやたるみが増えてしまう可能性があるそうです。特に、中年以降の方に多いといわれています。
4. 肌の色が悪くなる
経結膜脱脂の際に剥離する範囲が広すぎると、剥離した部分が術後硬くなり、肌の色が悪くなることがあるそうです。
目の下のたるみ取りで後悔する人の特徴
目の下のたるみ取りで後悔する人に多く見られる特徴をご紹介します。
まず、40〜50代以降の方は、若い人と比較すると皮膚のハリや弾力が少ないため、たるみやくぼみ、小ジワのリスクが高まります。それにより、治療後にたるみや小ジワが悪化したり、目の下がくぼんだりするケースもあるようです。
また、すでに目の下にたるみがある場合、脂肪だけを取ると余計にたるんだり、ハリや弾力が失われ、小ジワができたりすることがあるといわれています。
その他にも、十分なカウンセリングを受けなかったり、治療法やプランが少ないクリニックを選んだりした場合に、後悔するケースがあるようです。
目の下のたるみ取りで後悔しないためのポイント
勇気を出して治療を受けたのに、悪化したり、後悔したりするのは避けたいですよね。
それでは、目の下のたるみ取りで後悔しないためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
最後に、目の下のたるみ取りで後悔しないためのポイントをご紹介します。
1. そのクリニックで受けられる治療法を確認する
上述した通り、たるみ取りにはさまざまな治療法があります。そのため、症状や状態に合った治療法を選ばなければ、失敗したり後悔したりすることになる可能性も……。
そのような失敗や後悔をできる限り避けるには、そのクリニックでどんな治療を提供しているのか、選択肢は多いのか、などを確認しておくことが大切です。
切らない治療から切る治療まで、さまざまな治療を提供している医師への相談を検討しましょう。自分に合った治療法を選べるよう事前にしっかりと調べ、治療を検討しましょう。
2. 治療のしすぎに気をつける
理想の状態にしたいからといって、治療をしすぎるのは大変危険です。
SNSの影響や、鏡や自撮りなどで自分の顔を毎日見ることによって、感覚がずれてしまうこともあります。その結果、治療を重ね、自然ではない仕上がりを求めてしまうことも……。
特に、ヒアルロン酸注射などの注入治療は比較的手軽にできるため、やりすぎには注意が必要です。医師と相談しながら、無理のない範囲で治療を進めましょう。
おわりに
目の下のたるみの原因や、治療方法、たるみ取りでの後悔などについてご紹介しました。
目の下のたるみは加齢だけでなく、摩擦や紫外線などの刺激、目の酷使なども原因になることが分かりました。また、眼輪筋を鍛えたり、スキンケアを継続したりすることも大切ですが、それでも改善されない場合はクリニックでの治療も選択肢の1つです。
クリニックでの治療は、失敗や後悔のリスクもあるため、医師に相談しながら慎重に検討するのが良いでしょう。
- 品川スキンクリニック 美容皮フ科「目の下のたるみの原因、対策、治療法を紹介」
- THE CLINIC「目の下のたるみ・クマ取りで後悔しないために~よくある失敗とその回避法~」
- 品川スキンクリニック 美容皮フ科「目の下のたるみの原因、対策、治療法を紹介」
- U CLINIC SHINJUKU「下眼瞼切開法」
- Vogue「経結膜脱脂とは?治療の特徴やメリットをご紹介」
- 銀座たるみクリニック「アイスレッド(アイリフト)」
- TCB「目の下(くぼみ)のヒアルロン酸注射」
- KEIAIKAI「目元のたるみ・小じわ、くまに特化したダウンタイムのないエイジング治療」
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