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【公認心理師監修】子育てに向いてない人の特徴・性格

【公認心理師監修】子育てに向いてない人の特徴・性格

今、このページにたどり着き、この文章を読んでくれているあなたは、もしかしたら子育てに不安を感じているのではないでしょうか?
「私、子育てに向いていないのでは…」
「私の性格は、子育て向きではない気がする
そんな風に思って、このページにたどり着いたあなたに、ぜひこの記事を最後まで読んで欲しいと思います。

もちろん、自分ではなく、夫など自分以外の誰かを見ていて「あの人、子育て向いているのかな?」などと気になっている方も大歓迎です。

私、公認心理師のMarikoが、カウンセラーとして数多くの親子関係を見てきた立場から、みなさんの子育てが今よりちょこっと楽になるヒントを提言できればうれしいです!

子育てに向いてない?辛い…

子育てに向いていない?

子育てに向いていないと悩んだり、子育てが辛いと感じるのは、いったいどんな時でしょうか?
まずは、子育てに関する調査結果を基に、紐解いていこうと思います。
調査結果やアンケート結果を参考にする時は、なるべく新しい調査であることと、調査に協力した人数が多いこと、この二点が大切です。
(古い調査、協力した人数が少ない調査は、どうしても内容に偏りが出やすいので注意です。)
というわけで、下記の調査研究を参照することにしました。

https://www.mext.go.jp/content/20210301-mex_chisui02-000098302_1.pdf

文部科学省委託調査
令和2年度「家庭教育の総合的推進に関する調査研究
~家庭教育支援の充実に向けた保護者の意識に関する実態把握調査~」

この調査によると、子育てについての悩みや不安を感じている人は、男性が61.8%、女性は76.4%という結果です。
女性に至っては8割近くの人が子育てに関して不安を感じことがあるというのですから、ほとんどの人が何らかの悩みを持っていることが分かりますね。非常に多い!

また、子育てについての悩みや不安の内容については、下記の様な項目が挙げられていました。

●しつけの仕方が分からない
●子どもの生活習慣の乱れについて悩みや不安がある
●子どもの健康や発達について悩みが不安がある
●子どもの気持ちが分からない
●子どもとの接し方が分からない
●子どもの友人関係について悩みや不安がある
●家族で協力して子育てができない
●子育てに関して家族の方針が合わない
●保護者同士の良い関係が作れない
●忙しい時、子どもの面倒を見てくれる人がいない

上の項目ほど、回答数が多かった項目です。
皆さんが抱えている悩みと同じような項目があったでしょうか。

この調査結果から、私がまず「子育てに向いていないかもしれない」と悩んでいる方に伝えたいことは、

「子育てで悩むのは当たりまえ!」

「ほぼほぼみんな悩むことがある!」

ということです。
保育のスペシャリストである保育士さんでも、我が子の子育てには悪戦苦闘すると聞きます。
心理のスペシャリストであるカウンセラーでも、我が子の子育てをしんどいと思う時はあります。
(私も時々「しんどっ!」と思います。。。)

誰にもちゃんと教わってこなかった「子育て」という科目。
親になったからって、急にできるはずがないのです。
それでも、毎日やらなくちゃいけない育児は山積みで押し寄せます。
そんな日々に追われ続けたら
「もうダメ…私、子育てに向いていないかも…」と、
心が折れそうになるのは当たり前なのです。

だから、再び声を大にして言いたいのは、

子育てに向いていないのではなく、
子育てが分からない、子育てを知らない、子育てに自信がないから不安になっているだけかもよ
ということです。

子育て相談を受け付けていて、子育てに向いていないかもしれない、と悩める人は、自分で振り返ることが出来る、素晴らしい親御さんだな、と毎回感じています。
裏を返せば、今よりもう少しうまく子育てができるのではないか、という気持ちがあるわけで、それはきっと子どもにとってもプラスになるからです。
(振り返らずに、「自分の子育ては完璧よっ」と自慢している親の方がよっぽどやっかいですからね㊙)

このサイトで何かヒントを得ようとしてくれているあなたは、子ども想いのとってもいい親だと断言できます!
今は辛いかもしれませんが、同じような気持ちで、日々子育てにくじけそうになりながらも頑張っているのはあなただけではないことを、絶対に忘れないでください!

子育てに向いてない人の特徴や性格

子育てに向いていない性格って?
  • 子育てに向いていない人の性格

私は、子育てに向いていない性格というのは、基本的にはない!と思っています。
どんな性格の人でも大丈夫ですが、ただ、「自分の性格を理解していない」と子育てが難しく感じる場面が多くなるかもしれません。

ありのままの自分を受入れられない、という表現でも良いかもしれません。
親に対して「ありのままの我が子を受けいれてあげましょう」という子育てフレーズを耳にすることがありますが、子どもをありのまま受け入れるためには、まず、親自身が自分のことも受けいれてあげることが大切なのです。

簡単に言ってしまえば、「自分はこういう性格してるから、子育てしてると行き詰まることあるよなぁ」と、分かっていれば、それでOKということです。
自分の性格を受けいれ、「私ってこういう性格。生きづらくてやんなっちゃうけど、自分なりのペースでやれることやっていくしかない」と思えていれば、十分です。

  • 子育てに向いていない人の特徴

どんな性格でもOKとは言いましたが、性格というより、物事の捉え方に下記の様な特徴を持っていると、子どもを追い込むような子育てをしてしまう可能性はあると思います。

客観視できない

物事を客観視できないので、「自分だけ辛い」「我が家だけしんどい」といった強い思い込みが発生しやすくなります。

例えば、子どもの様子を観察しているうちに、

我が子だけ飛びぬけて落ち着きがないのでは?!
どこか発達に大きな問題があるのではないか⁈
絶対そうに違いない!!
だってこんなに手がかかるんだから!!

と、どんどん思い詰めてしまうような方です。

よくよく周りを見渡してください。
大抵の場合、そんなことは無いはずです。
世界は広いです。もっともっと大変な境遇もあるはずです。
でも、客観的に見られない人は、この話が通じず、「いいえ、うちが世界一不幸です」と言わんばかりの勢いで落ち込みます。
そこから、「やっぱり自分は子育てには向いていない」と思い込んでしまうのです。

「自分軸」より「他人軸」で動く

これだけ多様性が謳われる時代ですから、子育てをする上での「自分軸」は大切だと感じています。
「私は子育てする上で〇〇を大切にしています」といったポリシーみたいなものです。
〇〇に当てはまるものは、相当トリッキーなものでなければ何でも大丈夫だと思います。
この「自分軸」がないと、星の数ほどある子育て情報に翻弄されてしまいがちです。

例えば、
子育て情報サイトを見る度に、「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」と、自分に必要な情報の取捨選択ができない方。
いつも他人の子どもと自分の子どもを比較しては焦り、もっとがんばらなきゃと習い事を詰め込んだりする方。
見ず知らずの他人のキラキラ子育てインスタを見て、「あぁ、それに比べて私は何てイケてない子育てをしているんだろう」と落ち込む方。
(キラキラ子育てインスタは、演出・撮影・加工をめちゃくちゃ頑張っている世界、ある意味ファンタジーくらいに思った方がいいですよ㊙)

これは全て「他人軸」による子育てそのものです。
「他人軸」による育児は、常に何かとの比較が発生するため、自分は子育てに向いていない、という意識に陥りやすいのです。
「自分軸」があれば、多くの情報は、自分に必要ではない情報としてスルーできます。

ちなみに、私の子育ての「自分軸」は『子育てのゴールは自立』です。
第一子を妊娠した時から、繰り返し助産師さんにかけてもらった大切な言葉です。
子育てをしていて何か迷うことがあれば、常にここに立ち返ります。

「子どもが自立するために役に立つことかどうか?」
「自立につながるかかわりができているかどうか?」

子どもを一人の人間として尊重していない

「子どもは親の所有物」
「大人の言われたとおりに動くべき弱者」

このような考え方の人は、最も子育てに向いていないと言えます。
子どもとは言え、一人の人間です。
未熟であっても、意思があり、権利があります。
そのことが分からない大人は、虐待になるような関わり方をしがちです。

虐待とまではいかなくても、
「自分の子育ては絶対に正しい!」
「自分の育児のやり方は大正解で、他は間違っている!」
このような考えが強い方は、ふたを開けてみると、子どもの個性を無視するやり方を押し付けていたり、柔軟性を欠いた関わり方をしていたりして、子どもを追い詰めていることが多いように見受けられます。
しかし、本人は自分が子育てにむいていないなどどは全く思っておらず、むしろ子育てに向いているとすら思っているかもしれません。
この考え方の人たちには、今回のようなアドバイスは届かないだろうと思います。

子育てに向いてない人でも楽しむ方法

子育てを楽しむには

自分は子育てに向いていない、と思って落ち込みがちな方にお勧めしたい方法を2つご紹介します。

①口の堅い相手に愚痴を言いまくる

子育てに向いていないかも、という閉塞的な気持ちを脱出するには、やはり誰かに話をするのが一番楽になります。
自分が狭い考え方をしていたことに気づきやすくなるからです。
どんな風に相談しようか、などと深刻に考えすぎず、言いたい事を言いたいように愚痴れば大丈夫です。人はそれだけでスッキリします。

ただし、愚痴る相手選びは慎重に行ってください。
口の軽い人に話すと、話が盛られて拡散する恐れがあります。
また、TwitterやSNSで知り合った相手も、本当に信頼できる相手かどうか見極めないと、情報が勝手に利用されていたり、個人を特定されてしまったりなど、トラブルが心配です。

話を聞いてもらえるのであれば、パートナーが一番安心かもしれません。
残念ながらあまり話を聞いてくれないパートナーであれば、親、友人など、信頼できる人に話をしましょう。
どうしても適役がいなければ、子育て専門のカウンセラーを頼るのも手です。

②育児漫画・育児エッセイを読み漁る

最近は、育児の大変さ・理不尽さ・ありえなさを、面白おかしく育児漫画やエッセイにしている方が本当にたくさんいます。
子育ての大変さってこんな風に笑いに変えられるのか!と感心する内容がとても多いです。
「分かる分かる!」と共感し、くすっと笑えます。
思い詰めていた自分が馬鹿らしくなるほど、みんな大変だけどがんばっているんだな、と前向きな気持ちにさせてくれます。

2つお勧め作品を紹介しますので、もし興味があればチェックしてみてください。

『ママはテンパリスト』

【14話無料】ママはテンパリスト | 漫画なら、めちゃコミック (mecha.cc)

私自身、出産前、そして出産直後から非常に助けてもらった作品です。
想像以上にはちゃめちゃな子育ての日常が、おもしろおかしく描かれています。
ただただ笑ってください。
今までだったら苛立ちしか感じなかった我が子の言動も、何だか面白く見えてくるかも。

『日々白目むいてます』

日々白目むいてます | Powered by NAPBIZ (nbblog.jp)

私と同じ、公認心理師のカウンセラーさんが、我が子の子育てで感じたあれこれを、某少女漫画風タッチで描いているブログです。
子どもとの日常で起こる些細な出来事なのですが、絶妙なポイントを切り取って、それをユーモアに変えて突っ込んでいきます。
読んでいて共感しかない!
カウンセラーならではの視点もちょいちょい垣間見えるので、子育てとの向き合い方も参考にできてお勧めです。

子育てに向いてない人だからこそできる子育て方法

悩む人は成長できる人

子育てに向いていない、と感じている人の多くは、子育てに自信がなかったり、子育てが分からないからこそ不安になっている人だ、ということを繰り返しお伝えしてきました。

悩む人は、どうにかしよう、変えようと思って成長できる人でもあります。
今、このサイトにたどり着いて、ここまで読んでくれているのは、間違いなく悩んでどうにかしたいと思っているからだと思います。

向いていないからと決めつけ、悲観したりすることは決してありません。
悩んだら悩んだ分だけ、この先の成長に繋がります。
今の自分を客観的に見つめ、まずはありのままを受け入れましょう。
そして、自分が子育てをする上で大切にしたい「自分軸」を決めたら、あとは今の自分にできることを一つ一つ重ねていけば大丈夫です。
必ず親子で成長できます。

まとめ

子育てに向いていないと悩んだ時は、下記の3つの言葉を自分になげかけましょう。

「客観視できてる?」
「自分軸は何だっけ?」
「我が子を一人の人間として尊重してる?」

そうすれば、子育てに向いていないという悲観的な落とし穴にはまらずに済みます。
そもそも、子育ての向き不向きなど、誰にも決められないはずです。
誰かが決めた「子育てに向いている人、向いてない人」などという他人軸には、どうか惑わされないでくださいね。

臨床心理士/公認心理師/メンタルヘルスセミナー講師/小学校スクールカウンセラー/ONE PIECE好き/男兄弟の母親/サカママ/夜な夜な息子のサッカー動画を見るのが生きがい/Unlace アンレース -オンラインカウンセリング- にて不定期で相談受付中

子育て・育児(46)
Lani

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