PR
2024年03月20日春分図のホロスコープリーディング!1年の流れを徹底分析!

2024年03月20日春分図のホロスコープリーディング!1年の流れを徹底分析!

「1年の四至のホロスコープリーディング」にようこそ!

いつも記事を読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

今年2024年3月から、毎年巡ってくる春分・夏至・秋分・冬至のホロスコープリーディングをお届けいたします。

日本には四季があり、占星術の知識が無くても、自然の摂理に沿った行事や文化が根付いていることに気が付きますし、当たり前のように経験してきたことが、占星術とちゃんと繋がりがあることが分かると、より季節を楽しむことができるでしょう。

占星術では、1年という1つのサイクルを、春・夏・秋・冬に四分割し、大きな節目と捉え、3か月毎のエネルギーの切り替わりを重要視します。

特に、春の始まりである春分は、スピリチュアル業界では「宇宙元旦」とも呼ばれ、新たなサイクルの始まりの到来と、その年の人類が体験する流れを象徴すると考えられえています。

毎月の新月・満月のリズムとともに、3か月に1度訪れる四至の流れを掴んでいただき、日々の生活と、人生の紆余曲折の参考材料や指針としていただけますと幸いです。

今回は、2024年03月20日の春分図のホロスコープリーディングについてです。

春分図は1年を表す

春分は、ホロスコープ上で、太陽が牡羊座0度に入る日です。

天文学的には、地球の位置から見た太陽が、黄経0度に入る、という風に表現されます。

四至の日が重要な理由は、太陽光によって、地球に季節が生じる原理にあります。

地球の地軸は23.4度傾いた状態で自転し、太陽の周りを公転しています。

そのため、自転軸の傾きと、公転軸の差によって、季節が生まれます。

春分は、秋分とともに、自転軸と交点軸が平行となることで、昼の長さと夜の長さが同じになります。

春分と秋分の中間地点には夏至点が訪れ、06月20日付近から夏が始まり、秋分と春分の中間地点には冬至点が訪れ、12月21日付近から冬が始まります。

暦としての季節と、体感による季節には差がありますが、それは、太陽光が地面や海面に蓄えられ、熱を外へ放出する時間のギャップが理由だと言われています。

どんなことにも経過プロセスが生じます。

春分点は、太陽の光(熱)が地球に降り注ぐ上で、始まりのエネルギーの座標ですので、
この日から、地球には太陽のエネルギーによって現象・事象が生まれて来る、という理解になります。

ホロスコープで読むべき優先順位とは?

春分図は、ネイタルチャートと同じく、影響力が強い天体と、その天体のエネルギーが注がれる事象(ハウス)、そして、そのエネルギーの性質(サイン)が示されます。

ホロスコープを段階的に読む上で、優先的に読むべき項目の順序は、以下の9つの通りです。

  1. ASCのサインとチャートルーラー(ASCのサインルーラー)
  2. 太陽のハウス(牡羊座は固定)
  3. 月のハウスとサイン
  4. ノード軸のサインとハウス
  5. 月と太陽以外の8つ天体のハウス・サイン
  6. 10天体の品格 / 品位
  7. MCのサインとハウス
  8. 複数の天体が集まっているサインとハウス
  9. ハード・アスペクト&複合アスペクト

ASCのサインとチャートルーラー

ホールサイン・ハウスシステムの場合、東の地平線=1ハウスであるとともに、ASCには個別のサインの度数が表示されます。

「1ハウスカスプ=東の地平線」はプラシーダス方式でも変わりません。

1ハウスに降りて来るサインのエネルギーと、そのサインのルーラーにより、1ハウスに関わる天体が決まりますので、1ハウスのカスプと重なるサインは大変重要です。

これは、春分点が牡羊座に入り、1年の流れを決める、という考え方と似ています。

また、ASCのサインルーラーは、そのホロスコープの代表的な天体と考えられ、太陽と月とともに、重要視すべき天体です。

具体的に言えば、チャートルーラーが位置するハウスとサイン、また、その他の天体とのアスペクトに注目します。

春分から始まる流れにおいて、どのような意識が強調されるかが示されます。

太陽のハウス

春分点は、太陽が牡羊座0度に入りますから、サインは固定です。

ですが、ハウスはその年によって変わりますし、ハウスシステムによっても変わります。

牡羊座を1ハウスに固定したホロスコープは「ソーラーサイン・ハウスシステム」と呼ばれ、(太陽の)12星座占いで使われるホロスコープですが、春分からの1年の流れを見る際は採用できません。

ソーラーサイン・ハウスシステムで、太陽を1ハウスに固定することは、牡羊座の太陽からの目線となり、春分図全体ではなく、春分点の太陽の性質を見ることになるからです。

ですが、春分図の全体の流れを見て、その他の天体との繋がりを分析する、という見方もできますので、採用してはいけない、ということではありません。

牡羊座の太陽が位置するハウスは、1年の間で重点的に取り組むことになるテーマや分野を表します。

月のハウスとサイン

四至のホロスコープや、新月・満月のホロスコープに限らず、あらゆるホロスコープにおいて、月は最も重要な天体です。

月は、心や無意識、安らぎを求める欲求を象徴しますが、前提として、「受容体」としての立ち位置を取っています。

言い換えれば、「起こってくる現象や事象の影響を受け止める器」です。

そのため、月が位置するサインは、現実に対応する姿勢やスタンス、その年に流れるエネルギーに対する反射神経を表すといえます。

また、月が位置するハウスは、実際に体験することになるテーマや体験を表します。

ノード軸のサインとハウス

ドラゴンヘッドとドラゴンテイル(ノード軸)は、約1年半でサインを移動します。

(ホールサイン・ハウスシステムの場合は、サインとハウスの両方です。)

1年半のサイクルと、春分点からの流れは必ずしも合致しませんが、ノード軸が位置するサイン(とハウス)の度数は重要です。

ノード軸が位置するサインとハウスは、「挑戦と障害、「過去と未来」「人生の方向性と執着」が表されます。

月と太陽以外の8つの天体のハウス・サイン

ASC、月と太陽、ノード軸のサインとハウスの次に、他の10天体のハウスとサインを確認します。

月と太陽とコンジャンクションしている場合を除き、8つの天体がどの場所(ハウス)で、どのようなエネルギー・意識(サイン)を持って月と太陽と繋がっているか、また、全体の流れにどのような影響を与えるか、を見ます。

個人天体である水星・金星・火星は、内的・個人的な影響を持ち、社会天体である木星と土星は、社会的・流行的な流れを持ち、トランスサタニアンである天王星・海王星・冥王星は、世代的・物質性を超越した働きをもたらす、といった違いがあります。

月の遠地点であるリリス、小惑星リリス、月の近地点であるペリジー、小惑星カイロン/キロンや、四大小惑星であるセレス/ケレス・パラス・ジュノー・ベスタ、その他の小惑星は、最初のリーディングの段階では採用せず、まず10天体とノード軸のみでの占断をお勧めします。

天体の品格/品位

天体とサインには相性があります。

天体が特定のサインに位置する時、その天体の機能性や性質が増幅されることもあれば、軽減されることもあります。

これは、単なる吉凶ではなく、影響力の強弱を意味するとともに、どの場所(ハウス)が強調されているか、という判断に大きく影響を与える要素です。

ただ、品格 / 品位が強い・弱いからといって、その天体が独裁的な影響力を持ったり、天体が持つ性能が失われる、といった結論にはなりません。

ホロスコープ・リーディングをする際は、天体と天体との繋がりによって、どのような出来事が暗示されるのか、その出来事によって得られる体験を、どういった意識として捉えるかを見る、総合的な視点が必要です。

ホロスコープの全体像を見る上で、1つひとつの要素を拾いつつ、数ある要素を統合することで、全体の流れを見ることが重要となります。

MCのサインとハウス

MCは、ホロスコープに示される目標や流れの行き先を表します。

本講座上では、MCを「目的地」という意味合いにおいて、「最善のセルフイメージ」という風に表現をしています。

言い換えれば、流れに沿って辿り着くことになるゴール地点といえます。

MCは9ハウス~11ハウスの間を移動する場合と、「10ハウスのカスプ=MC」とする場合があります。

ホロスコープを見る際は、ASCのサインの意識をその年の動機・初動のエネルギーと見なし、MCのサインの意識を繁栄・発展のために目印となるエネルギーと考えます。

MCのサインは、結果として発揮することになるエネルギーを、MCのハウスは、そのエネルギーが活用される場所や状況、分野を示します。

MCが主要な天体とコンジャンクションしている場合(カルミネート天体)や、重要なアスペクトを形成している場合は、特に注目すべき感受点といえます。

複数の天体が集まっているサインとハウス(コンジャンクション/グランドコンジャンクション)

複数の天体が1つのサイン・ハウスに集合している場合、そのサインとハウスが強調されている、ということです。

2つ以上の天体が1つのサイン・ハウスに集まっている状態を、コンジャンクションと呼びます。

3天体以上の天体が集まりますと、グランドコンジャンクション、または、オーバーロードと呼び、天体集合が度数5度以内の場合は、ステリウムと呼ばれ、四至のホロスコープで天体集合が生じていれば、天体集合が強調されている分野と意識、エネルギーが強く働くことが示されます。

アスペクト

ホロスコープ上の天体の分布は、大きく分けて、以下の3通りあります。

  1. 天体があるサインとハウスで孤立している場合(シングルトン)
  2. 2つの天体が集合している場合(コンジャンクション)
  3. 3つの天体以上が集合している場合(グランドコンジャンクション)

上記の3つのパターンが混ざり合い、ホロスコープ上では様々なアスペクトが形成されます。

その中でもコンジャンクションやグランドコンジャンクションは一番に目を引きますが、次にハード・アスペクトと複合アスペクト、そしてソフトアスペクト、補助的にマイナー・アスペクトという順番でアスペクトの意味を解釈していきます。

アスペクトの意味は、天体の意図がどのように現実に反映されるか、という問題提起であるとともに、象徴として、どのようなエネルギー・意識が育まれるのか、ということを意味しています。

特に、春分図で形成されるアスペクトは、時間が経つほどに、実際にその影響力や象徴を体感・実感するほどの重要な意味を持ちます。

アスペクトは、複数の天体の繋がりから形成されますので、単独の天体の意図ではなく、複数の分野と意識が合わさることで、現実化するエネルギーと意識の象徴です。

2024年の春分図のメッセージ

2024年の春分図を徹底解説する前に、結論として、春分図の総合的なリーディングの要約を、以下のような表現でお伝えします。

必然的な出来事を受け入れ、現状を受け入れ、関係性を結ぶ他者を受け入れることで、未来が迎えに来る。

現状を否定する限り、活躍の機会も理解を得る機会も失われ、自尊心を守る悪癖だけが残る。

これまで生きてこられた理由は、惰性や怠惰な精神があれど、必要な時は動いてきた結果であり、その様子を見守ってきた周囲が存在したからに他ならない。

春分からの流れは、内面に強い衝動性が生まれるのを感じ、自分自身に更なる興味を持ち、言葉を使い、行動に移すことで、「変化」という差を見ることで、新たな展開を体験することができる。

むやみやたらに動き回るのではなく、明確に動くべき時を掴む者が、宇宙と共振・共鳴し、それぞれの夢や理想、目標が集い、大きな希望となって、波乱の時代を生き抜くための生き甲斐とプレッシャー、自由と責任、主体性と受容性の両方を手にすることができる。

上記のメッセージは、次の項から解説していきますリーディング内容の要約ですので、これらの内容を頭に入れてながら、占星術を学びながら、楽しんで春分図のホロスコープ・リーディングの理解を深めていっていただければ幸いです。

2024年の春分図のホロスコープリーディング(ホールサイン・ハウスシステム)

先ほどお伝えした9つの項目に沿って、今年の1年の流れの概要と、どのような分野や意識が強調されているかを解説したいと思います。

毎月の新月・満月のホロスコープ・リーディングと同様に、ホールサイン・ハウスシステムとプラシーダス方式の新月図の解説をさせていただきます。

本講座内では、ホールサイン・ハウスシステムは地球目線(現実性重視)とし、プラシーダス方式は人間目線(観念重視)といった表現・占断でリーディングを行っております。

これは、ハウスとサインのどちらに重要性を置くか、という点と、ハウスシステムの違いによって、天体のサインとハウスの位置関係の違いが生まれることで、両者の間の差・ギャップから気づきを得るためです。

どちらのハウスシステムを採用するにせよ、どちらの方が現実を暗示するリーディングとなるか、また、個人的な経験に則したものかを知ることが出来るのは後を振り返って見てからしか分かりません。

ですが、慣れ親しんだハウスシステムのホロスコープ以外からのメッセージを保留的に受け取って、後の振り返りに活用し、ホロスコープ・リーディングの経験値とすることが重要です。

*ホールサイン・ハウスシステムによるホロスコープです*

ASCのサインとチャートルーラー(ASCのサインルーラー)

ASC1ハウス蟹 座
⇒ チャートルーラー = 月

蟹座が1ハウスのカスプのサインです。

春分図におけるASCは、蟹座18度に位置し、2024年の1年の土台となる意識は、受容的な態度や慈しみの心といえます。

ただ、蟹座は「味方と敵」や「内と外」を明確に分けようとする意識を持ちます。

八方美人や安請け合いをすることは間違っているいう意識が強くなり過ぎたり、判断を見間違えないことを意識し過ぎることで、緊張状態が過剰に、長期的に続くと、疲労が溜まりますので、敵視や敵意といった負の側面に意識を向けるより、分かち合いや相互理解という肯定的な意識を優先することが重要です。

太陽のハウス(牡羊座は固定)

太陽10ハウス牡羊座

ホールサイン・ハウスシステムにおける春分図の太陽は、10ハウスに位置しています。

10ハウスは「日の目を見る場所」を象徴し、そのため、社会的な成功や評価、成果と結び付けられますが、春分図における10ハウスの太陽の象徴は、「新しい流れ(意志)の芽吹き」です。

太陽が天頂に訪れる時、それは太陽の高度が最も高く、牡羊座のエネルギーが広く地上に注がれる世界を表します。

そのため、春分からの流れは、新しい流れが始まり、新しい意志が育ち、時間が経つほどに、それは行動や振る舞い、在り方や生き方に反映されていきます。

太陽を解釈する上で、重要な観点は、「本質に還る」という意味で、「未来性」という側面がある、ということです。

太陽に対して、月は過去性を表し、現在の状況を生み出すこととなった過去の行動・心理パターンが、これまでの歩みであり、それを再現するのか、軌道修正するかの選択肢は、今・この場所にあります。

牡羊座の太陽は、生まれた小鹿のように、若々しさと弱々しさを持った、純粋な光(エネルギー)を持っています。

2024年の流れは、より俯瞰した意識で自分自身を捉え、世界(現実)を解釈することが重要となるでしょう。

月のハウスとサイン

2ハウス獅子座

蟹座のルーラーである月は、次の2ハウスに位置しています。

そのため、2024年は2ハウスに関する分野に意識が向き、対処を求められます。

2ハウスは身体性や能力、才能、財力や経済力、収入、所有・不動産などを象徴し、これらの分野に対して、獅子座のエネルギー・意識が関わっています。

獅子座の月は、自己受容と自己信頼を象徴し、春分図における強いメッセージは、「現状を認めること」を重要視しています。

獅子座というサインは、太陽から「求心力」を与えられています。

言葉を変えるなら、支持を集めたり、影響力を発揮する、ということです。

獅子座の月は、そういった自発的で対外的なエネルギーを発する上で、自己受容や自己信頼が必要であり、それらの内的な意識を高めるための経験値が必要であることを示しています。

月は約2日~2日半でサインを移動し、絶えず満ち欠けをする天体です。

また、月は幼少期に形成された自我意識や心理構造・パターンを象徴し、不変性や閉鎖的で完成した心の世界を象徴します。

そのため、獅子座の意識である「影響力を持つ」という欲求に、虚栄心や強い渇望を持ち、不足感から現状を見つめる時、私たちは今享受している豊かさを見失います。

蟹座が東の地平線・1ハウスと重なり、月の変質的な要素が強調されている理由は、太陽と調和的な角度を取っていることから、「変わる」「成長する」「変容する」という流れを受け入れる、または、「変わる」と決める上で、今与えられているものを十分に認めることが第一歩である、という当たり前ではありますが、誰もが日々認識し直し続けるべき強いメッセージです。

ノード軸のサインとハウス

ドラゴンヘッド10ハウス牡羊座
ドラゴンテイル4ハウス天秤座

ドラゴンヘッドは牡羊座15度に位置し、ピークの度数に位置しています。

それは、10ハウスの中間地点に位置していることでもあります。

このことから、人生の方向性や未来性という観点から、牡羊座のドラゴンヘッドは、「ようやく意志が明確になる(する)」という象徴やタイミングを示している、といえます。

10ハウスは、社会性や外向性、自己開示、自己実現に関わる分野です。

あなたの意志を引き出すための出来事が起こる、という見方もできますし、あなたの意志が誰かと共鳴し、大きな炎へと発展する、という見方もできます。

牡羊座のルーラーである火星は、8ハウス@水瓶座に位置し、変容のエネルギーを太陽に還元しています。

冥王星と水瓶座でコンジャンクションする火星がまとっているエネルギー・意識は、新たな時代の切り拓き方を思考錯誤しながら学んでいき、変化を生み出すための葛藤と融合のエネルギーです。

10ハウス@牡羊座のドラゴンヘッドは、「目に見える形」や「分かりやすい形」という形容詞をもって、2024年の行動の指針となる象徴です。

そして、この意識は外に意識を向けやすくさせ、他者比較や不足感を生じさせますが、「足りないもの」ではなく、「今持っているもの」を十分に認識することが、豊かさと喜びに繋がるエネルギーであることを示しています。

対して、4ハウスは、深層心理や無意識、個人の無意識と家庭や先祖が共有する共同体の手段的無意識を象徴し、この場所にドラゴンテイルが位置することで、それらの働きが強いことを示しています。

天秤座のルーラーである金星は、9ハウス@魚座に位置し、土星とコンジャンクションし、海王星を含めると、グランドコンジャンクションを形成しています。

金星は魚座でイグザルテーションであるため、ドラゴンテイルに降り注ぐ魚座の意識は、自分のルーツから刺激や発見があり、外面の世界から宝物を収穫しようとする意識ではなく、既に自分自身とその周りの環境に、才能や能力に関わる要素があることを示し、それを実際に使うことが重要である、と伝えています。

4ハウス@天秤座のドラゴンテイルは、同調圧で足を引っ張るような働きを持つ反面、外圧によって刺激を受け過ぎないように、冷静な判断を持つこと、また、ちゃんと休養や癒しの時間を持つことが重要である、と伝えています。

10ハウス@牡羊座では、太陽とMCが度数が近く、ドラゴンヘッドと水星、小惑星カイロン/キロンが度数が近いため、未来志向や目的意識が強調され、現状をなんとか変えようとか、未来を盲目的に美化したり左脳優位となることで、地に足が付かなくなります。

逆上せた感覚や衝動に駆られた際は、ちゃんと自分の意志や未来へのビジョンとともに、「今」という感覚や帰属意識を持つことを促しています。

4ハウスのドラゴンヘッドは、過去の出来事や記憶、感情といった、完了した事実や情報、エネルギーを、未来に活かす場所が、私たちを活かす環境に根付いていることを示しています。

これは、対向の10ハウス@牡羊座の太陽を支え、活かす上で重要となります。

蟹座がASCであり、月がチャートルーラーであることの意義は、外に出ることや社会で認められるといった日の目を見るためには、日陰の場所や日々の生活を丁寧に過ごすこと、単調さが退屈さではなく、平常的なリズムであることを知ることにあります。

外で太陽光ばかりを浴びていたら日焼けをしてしまう、というのは滑稽な例えですが、重要なことは、「目に見えるところ」ばかりに意識を取られない、ということです。

それは他者の成功や人生の一部分を見て、勝手に自信を喪失したり、他者を過剰に尊敬したり、といった偏った意識や価値観、先入観、依存心となり、自己実現や自己受容へのエネルギーが損なわれる大きな原因となります。

ノード軸が対極軸を結ぶ2つのハウスは、春分図において、行ったり来たりを繰り返しながら、少しずつ前進しながら、その前進の成果を帰るべき場所で確認し、その場所でサポートがあることを認識させます。

いつの時代に生きようと、どこで暮らしを営もうと、私たちは自分自身の生命力に信頼することでしか、変化を生み出すことができません。

天秤座のルーラーである金星は9ハウスに位置し、自己探求に喜びを見出そうと働きますので、あなたが人生でどのような自分になりたいか、どのような自分を体験したいか、という期待を生み出します。

私たちが自分への望みを、過去を振り返ったり、家庭や家族、家系や先祖からとの繋がりに見出しながら、与えられたものを認めることで、ドラゴンテイルがまとう天秤座のエネルギーは、あなたに、強さだけではない、柔和さを伴った逞しさは、常に足元にあるということを、春分図は伝えています。

月と太陽以外の8つ天体のハウス・サイン

水 星10ハウス牡羊座
金 星9ハウス魚 座
火 星8ハウス水瓶座
木 星11ハウス牡牛座
土 星9ハウス魚 座
天王星11ハウス牡牛座
海王星9ハウス魚 座
冥王星8ハウス水瓶座

ホールサイン・ハウスシステムでの春分図は、月のみが北半球に位置し、シングルトンの天体です。

1年の流れを見る際は、月は「受容体」や「国民」、「大衆性(の心)」、「集合的無意識」を表します。

また、2ハウスは金銭や不動産などを表し、獅子座は自己肯定や自尊心を象徴するサインです。

そのため、月は、南半球に位置するその他の天体からの外圧を一手に受け止める立場にありますので、国民は現状維持を選ぶかどうかについて、揺さぶりをかけられる、という見方ができます。

現状維持とは、今の生活のままで、物質的な豊かさを保つことができるのか、守ることができるのか、という現実的・身近な問題意識です。

獅子座の太陽は、イグザルテーションの品格 / 品位を持つ太陽からのエネルギーを受けていますので、この問題意識は、「結果として解決される」という意図を持ち、あらゆる影響や外圧に対して、一喜一憂するのではなく、長期的な視点で物事の動向を見定めることが重要です。

変化すべきことは目に見えて分かり、手放すべきことはそのタイミングが訪れます。

そのように、「現実を認めること」と「現実に翻弄される」ということを明確に分けることが重要であり、この意識の区別により、私たちは無駄にエネルギーを消費することが無くなります。

10天体の品格 / 品位

獅子座————————
太 陽牡羊座イグザルテーション
水 星牡羊座————————
金 星魚 座イグザルテーション
火 星水瓶座————————
木 星牡牛座————————
土 星魚 座————————
天王星牡牛座フォール
海王星魚 座ドミサイル
冥王星水瓶座イグザルテーション

伝統占星術の見方に倣えば太陽が牡羊座でイグザルテーション、金星が魚座でイグザルテーション、現代占星術の観点から言えば、太陽と金星に加え、冥王星が水瓶座でイグザルテーションの品格 / 品位の状態にあります。

また、天王星は牡牛座でフォール、海王星は魚座でドミサイルの品格 / 品位の状態にあります。

品格 / 品位の強弱は、ハウス(現象)を強調するか、もしくは、その分野における意識が強調されるか、といった解釈をします。

9ハウス@魚座で、海王星がドミサイル、金星がイグザルテーションの品格 / 品位を持つことから、哲学的な思考や自己探求、真理探究に意識が向くことが暗示されています。

10ハウス@牡羊座の太陽はイグザルテーションの品格 / 品位を持ち、MCと強いことから、未来志向の意識が強くなり、成果を上げることに活力が出ることを暗示しています。

ただ、牡羊座のルーラーである火星は、精神的な葛藤や他者との親密な体験、神秘性を象徴する8ハウスに位置していますので、自分の意志だけで成果を上げる、ということはあり得ません。

私たちが何かを始めようとする時や、何かを思いつく時は、必ずそこに影響や動機があります。

単純な知的好奇心では、長期的な繁栄は望めませんので、MCに近い太陽はカルミネート天体であり、「最善のセルフイメージ」という意識に向かい、今目の前にある出来事に対して、純粋な気持ちで向き合うことが重要です。

人によって、未来に対する期待や夢、理想は様々ですが、重要なことは、「どんな自分で在りたいか」という感覚です。

決して、環境や手段ではなく、目的を達成した自分が感じたいと思える感情が、私たちを喜びへと誘います。

その感情は月に還元され、現状を受容し、自分自身を受容する勇気となり、結果として、自己信頼と自己肯定に繋がります。

一方、春分図で品格 / 品位が弱い天体は、牡牛座のフォールとなる天王星です。

フォールとは、イグザルテーション(高揚)の逆の状態を指し、「不名誉さ」や「不本意さ」という象意から、本調子が出ない状態や、本領が発揮されない、といった天体の状態を指します。

春分点の時点で、天王星に向かって木星が接近し、2つの天体は、6度離れてのコンジャンクションの状態にあります。

その状態は、牡牛座の意識として、「不本意な感覚を体験する」という強制的な働きを示し、現状を打開するために、天王星は改革を推し進め、その働きに木星が加勢する、という解釈ができます。

木星は太陽系で最も質量が大きく、ガスが充満し、嵐が至る所で巻き起こっている天体で、天王星と0度で重なる時、天王星の本意さを打開する働きが活性化されるでしょう。

天王星と木星が位置する11ハウスは、「友人」や「希望」、「共同体」といった象意を持ち、単なる身近な繋がりではなく、意志が共鳴し合う繋がりや自律した者同士の繋がり、ステレオタイプや窮屈さを排したコミュニティへの憧れや期待をする意識を与える場所です。

過去の出来事や自分の出生に関する境遇に不満や後悔、憤りを抱き続けたとしても、事実としての過去は変えることはできませんが、解釈を変え、糧とすることができます。

未来志向は、表現を変えれば、演繹的な捉え方となり、過去からすれば未来の時間軸から過去の出来事を解釈することで、物事は単なる吉凶や幸運・不運という表面的な判断にならず、「必然的な事実が起こった」という解釈で現実(人生)を受け止めることができます

言葉では簡単に表現することができますが、苦々しい想いを瞬時に手放せたなら、誰も苦労はしません。

だからこそ、時間をかけて、外面の世界で起こっている変化に引きずられるようにして、私たちは自己改革に手を付けざるを得なくなり、その過程で、障害となっていたものも執着していたものも取り払われる喪失感と解放感の両方を味わいます。

更地になるまで破壊工作が必要である、という意味ではなく、固定化された認識や信念、価値観は、物質的・現実的な表れ・変化によって、そのものの働きや重要度などが明確になります。

自分に必要か不要か、といった判断基準は、至ってシンプルではありますが、その判断を鈍らせ、遮るものが、私たちの思考と感情です。

つまるところ、不本意さを抱えながらも改革を進める天王星と、物事の流れを前々へ推し進めようとする木星は、物質的価値や身体感覚、所有や執着といった、外的影響によって形成され、もしくは、植え付けられた欲求を明らかにして、本来の自分だけの感覚を取り戻すように働いている、といえるでしょう。

品格 / 品位の強弱は、強調や強化、軽減や弱体といった象意で表されますが、状況に必要だからこそ起こっている働きの働きを意味しますので、天体とハウス、天体とサインの相性だけでなく、天体同士の繋がりと意図(働き)の成就のための自然の摂理としてのパワーバランスです。

水瓶座の火星と冥王星にいたっては、魚座の土星と、牡牛座の天王星の両方から影響を受けています。

冥王星がイグザルテーションの品格 / 品位の状態にあることで、8ハウスが象徴する「変容」というテーマは、2024年の重要なテーマといえます。

そして、冥王星とコンジャンクションする加勢は、「変わりたい」という想いや動機を他者から気づかせてもらったり、逆に、他者に気づかせることで、「変化を生む」という意志を生み出します。

この火星の意志が、太陽へと還元され、肯定的に現実を生きて、望む変化を起こすことができる、というのが、春分図の大きなメッセージです。

このメッセージは、変化を起こすことが「できる」のであって、「しなければいけない」ということではなく、物事の選択や決定の権利・主導権は、常に私たちにある、というメッセージでもあります。

必然的に変化を起こすことになる、または、変化を起こさざるを得ない、といった状況を体験する場合もあるかと思いますが、初動は外的な刺激や影響であっても、結果とプロセスにおいて、主体性を発揮するのであれば、当事者意識で人生を歩むことになるため、可能性を選んだ、ということになります。

天体の品格 / 品位は、天体がサインによって影響を受ける、というだけでなく、天体とサインを介しての他の天体との繋がりを意味します。

天体が集まるサインは、それだけエネルギーが強調されますが、他のサインに集まる天体との繋がりに偏りが出る一方で、エネルギーの循環もまた強調されます。

ディスポジターによるエネルギーの循環

「エネルギー循環」という言葉が出たので、「ディスポジション」について少し触れたいと思います。

ディスポジションとは、天体がサインを介して、他の天体に受け止められていることを指します。

言い換えますと、天体の繋がりをサインを介して紡ぎ、どのようなエネルギーの流れがあるかを見ることです。

以下の表で、「ディスポジター」の欄の項目の天体は、サインを介して天体を受け止めている天体を意味します。

受け止められているとは、サインのルーラーの影響(加護・支配)を受けているということですが、本質的には、すべてのサインは10天体の天体の持ち部屋(領地)みたいなものなので、天体は必ずサインルーラーによって歓迎されます

その歓迎のされ方が品格 / 品位の違いを生み出しますが、サインを介して天体のバトンリレーがされ、エネルギーの循環を見出すことを、ディスポジションといいます。

天体ハウスサインディスポジター
2ハウス獅子座太陽
太 陽10ハウス牡羊座火星
水 星10ハウス牡羊座火星
金 星9ハウス魚 座木星 / 海王星
火 星8ハウス水瓶座土星 / 天王星
木 星11ハウス牡牛座金星
土 星9ハウス魚 座木星 / 海王星
天王星11ハウス牡牛座金星
海王星9ハウス魚 座木星 / 海王星
冥王星8ハウス水瓶座土星 / 天王星

ホールサイン・ハウスシステムでは、月が位置する2ハウス以外、天体がサイン・ハウスに集中していることが分かります。

そのため、複数の天体は、同じサインルーラーによって受け止められている、といえるのです。

そこで、ディスポジションをもっと分かりやすくまとめてみます。

天体ハウスサインディスポジター
2ハウス獅子座太陽
太 陽・水星10ハウス牡羊座火星
火星・冥王星8ハウス水瓶座土星 / 天王星
金星・土星海王星9ハウス魚 座木星海王星
木星・天王星11ハウス牡牛座金星

更に天体のディスポジターを繋いでみると、以下のような流れが分かります。

春分図では、月がシングルトンの状態にあり、チャートルーラーでもありますので、ディスポジターの起点を月とします。

水瓶座と魚座は、複数のサインがルーラーであるため、すべてのディスポジターの流れを列挙します。

① 月 【獅子座】⇒ 太 陽【牡羊座】⇒ 火 星【水瓶座】

⇒ 土星【魚 座】⇒ 木 星【牡牛座】⇒ 金 星【魚 座】

⇒ 木星 … (ループ)

②  月   【獅子座】⇒ 太 陽【牡羊座】⇒ 火 星【水瓶座】

⇒ 土 星【魚 座】⇒ 木 星【牡牛座】⇒ 金 星【魚 座】

⇒ 海王星【魚 座】 … (ストップ)

③ 月 【獅子座】⇒ 太 陽【牡羊座】⇒ 火 星【水瓶座】

⇒ 土星【魚 座】⇒ 海王星【魚 座】⇒ 木 星【牡牛座】

⇒ 金星【魚座】 …  (ループ)

④ 月 【獅子座】⇒ 太 陽【牡羊座】⇒ 火 星【水瓶座】

⇒ 土星【魚 座】⇒ 海王星【魚 座】⇒ (ストップ)

⑤ 月  【獅子座】⇒ 太 陽【牡羊座】⇒ 火 星【水瓶座】

⇒ 天王星【牡牛座】⇒ 金 星【魚 座】⇒ 木 星【牡牛座】⇒ 金星 … (ループ)

⑥ 月  【獅子座】⇒ 太 陽【牡羊座】⇒ 火 星【水瓶座】

⇒ 天王星【牡牛座】⇒ 金 星【魚 座】⇒ 海王星【魚 座】⇒ 海王星…  (ストップ)

以上、6パターンを列挙しましたが、月からディスポジターの天体を繋いでいくと、8ハウス@水瓶座の火星から分岐ができることが分かります。

土星と天王星の違いで、流れが分かり、また魚座のルーラーを木星と海王星とするかの違いでも分岐ができます。

小難しいことを言っているようですが、天体の繋がりの循環は、どこで始まり、どこでループし、または、ストップ(執着)するのか、ということを知ることで、チャートルーラーである月が受容すべきエネルギーの居場所と意識が分かる、ということです。

結論としては、火星が位置する8ハウス@水瓶座において、他者の影響を受け入れることで分岐が起こることから、「土星=保守的」と「天王星=革新的」の態度の違いから、内面的な変容の発展具合が変わる、といえます。

2ハウスと8ハウスは対極軸を結び、月にとっては、厳しい変容体験となり、冥王星とはオポジションを形成していることもあり、易々とは受け入れることは難しいですが、体験には必ず終わりが訪れます。

土星の働きを単なる保守的な態度として機能させるのではなく、守るべき部分は守り、不要な部分は手放し、改善に回るといった建設的な境地に至った時、余分なスペースを空けて、自己改革に着手することができるでしょう。

最初に生じる反発や衝撃は、時間が経てば必ず和らぎます。

緊張状態を続けることによって、争いは終わりませんが、ご縁が深い方との関係性においては、必然的な出来事に対しては、自らを正当化し、正義感を振り回すことで、余計に痛手を負います。

そういった葛藤を実地的に学ぶことが人生ではありますが、事実を問題視するのか、必要なイベント事として捉えるのかでは、心理的な負担も対人関係におけるストレス大きく変わります。

また、上記に挙げた6つのパターンで、ループや行き止まりとなる天体が絞られていることが分かります。

魚座に位置する金星も関与していますが、魚座のルーラーである木星と海王星で、9ハウスと11ハウスの分野が強調されています。

9ハウス@魚座は、自己探求や真理探究といった個人の学びに対して、神秘的・精神的なエネルギーが漂っていることを意味し、11ハウス@牡牛座は、現実的に理想や意志を実現するための改革や繋がりを象徴します。

回り回って、牡羊座の太陽が向かう先は、新しい流れに乗って生まれる意志を育てることが、後々になって、自分の精神性を高めることに注力することになり、そして、自分が求める1つの共同体意識や理想や、夢を共有できる他者との繋がりに行き着く、という流れが示されているといえるでしょう。

月は、そういった流れを見上げるように2ハウスに位置していますが、言い換えますと、未来への展望と現状の受容の立場にあり、可能性を選択できる、という地に足がついているとともに、影響をいかようにも転換できるタイミングを迎えていることを示します。

ディスポジションによって、サインを介しての天体の繋がりと、天体集合を含めたエネルギーの高まりがどのハウスに着地するのか、と言うことが分かります。

ディスポジションの起点は、ホロスコープによって異なり、時に複数の天体を起点にしなければならなくなり迷いますが、天体の流れの循環はさほど大きく変わりませんので、箇条書きで列挙し、視覚化することで、ホロスコープ・リーディングをより深く理解することができます。

実際に手を使ってディスポジションの流れを書き出すことで、品格 / 品位を覚えることができますし、ハウスとサインの象意を確認する度に、天体が持つ働きや象意なども理解できるようになりますし、次第に書き出さなくても、天体の繋がりとエネルギーの流れが分かるようになりますので、時間がある時は、ディスポジションの流れを書き出すことをお勧めします。

MCのサインとハウス

MC10ハウス牡羊座02度

MCが位置する場所は、常に南半球の天頂付近で、ホールサイン・ハウスシステムでは、9~11ハウスの間に表示されます(位置します)。

物理的空間における天頂部分(太陽が最も高く昇る地点)と、ホロスコープ上のMCはイコールではありません。

MCは感受点であり、仮想ポイントですので、ハウスのカスプとなり得るのか、という点で、悩みの種となります。

ですが、ハウスシステムの違いは、善悪の違いではなく、特徴の違いです。

ホールサイン・ハウスシステムの場合、MCは10ハウス@牡羊座に位置し、太陽と2度離れてのコンジャンクションの状態にあります。

本講座では、「太陽=育てていく天体」と表現し、私たちは「本質に還る」という意味での成長体験を人生で歩んでいます

また、太陽もMCも「未来性」を象徴しています

月が「過去性」や「過去に形成された世界観 / 価値観」を象徴し、陰陽の関係に当てはめるなら、太陽は「未だ実現していない意志」という見方ができます。

これは物質としての太陽から発せられる光が、地球に降り注ぐまでに8分19秒必要となるタイムラグという事実から、「内面で生まれた意志が現実に反映されるまでのプロセス」という解釈もできるのです。

そして、MCは、最初から明確にはなっていないけれど、その流れの終着点を象徴し、惹かれるエネルギーや意識を意味します。

本講座では、MCを「最善のセルフイメージ」と表現しています。

在り方という瞬間的な佇まいから、生き方が生じ、経験を積み重ねることによって生き様となる、といういった具合に、私たちの内面で「自分に体験させたい人生」が明確になればなるほど、現在の在り方が分かり、成長していくことで、生き方へと発展し、振り返るほどに時間が経過した頃に、「気づけば望んだセルフイメージを体現する」というプロセスが、誰もが辿る人生体験の成長プロセスです。

ホロスコープの場合は、時間と場所によって、天体の配置が決まり、MCまでもが示されますので、目指すべき意識やゴールが瞬時にわかるため、非常に不思議ですし、有難いですね。

牡羊座のMCが象徴するものは、「純粋性に還ること」です。

牡羊座は「始まり」を示し、その始まりは、世界に望まれることで始まった生命の歩みの呼吸の始まりでもあります。

ですが、私たちは人生経験を積めば積むほどに、自分の内面には無いものに注目するようになり、影響力が強いものに意識を吸い上げられ、内面にある価値を軽視するようになります。

オリジナル価値は、外からは見えませんし、形になっていない間は、重要視されないほどの繊細さと脆さを持っています。

そのため、壊れないようにと蓋をして守っている側面がありますし、逆に、その価値を温め続けながら、いざ、物質的・現実的に育て、発揮しようとするために、人生経験を肥やしにして、人生に用意されたシナリオの中で、最善のタイミングで世に打ち出す、という順序があります。

赤ちゃんが母胎から離れた瞬間に喋り出したり、歩き出したり、はたまた、今日植えた種が明日発芽し、果実を付けることはあり得ませんし、それこそ、あらゆる自然の摂理の働きを無視し、有難みも現実味も、成長も進化も必要無くなったとしたら、占星術もまた不要となってしまいます。

ですが、現実ではそうではありません。

ちゃんと種を植えたら、育つまでの時間を受け入れる必要がありますし、待てばちゃんと植物は育ってくれます。

そのように、当たり前の摂理を当たり前だとしながら、流れの中で、生まれてきた喜びを表現しようとする意識が、牡羊座の意識であり、私たちが人生に対して持つべき尊重的な態度です。

牡羊座のMCは、時間を経て思い出される意志や衝動、動機を丁寧に育てることを促し、結果的には、思い通りではなくても、逆に、導かれるようにして辿り着いた自分の在り方が純粋さに満ちているのなら、今目の前で起きている出来事も、過去に起きた出来事も、そして、これから訪れようとしている出来事も、すべては肥やしである、という曇りの無い心の目で、ありのままに世界を眺め、喜びを見つけに行く意識が、あなたを最善のセルフイメージと望んだ以上の現実へと迎えてくれます。

春分図におけるMCは、牡羊座に高まる意識と方向性と相まって、必ず内面にある「種子(可能性」を意識し続けることを強調しています。

それは、他者や周囲からの助言や応援により気づかされることかもしれませんし、8ハウスの火星と冥王星の働きから、密接に関わる家族やパートナーとの深く、濃い体験によって、化学反応のように生まれ出る可能性かもしれません。

重要なことは、生まれてきたものをありのままにする、という見守りの意識です。

これは蟹座のASCの意識と調和する意識です。

「反射的に反応・判断・ジャッジせず、温かい目で可能性を見守る意識」

この意識は、あなたを懐の深い人間にし、他者に対する影響力に温もりと慈しみを感じさせる、素晴らしい在り方と生き方となるでしょう。

複数の天体が集まっているサインとハウス

コンジャンクション水瓶座8ハウス火星・冥王星
グランドコンジャンクション魚 座9ハウス金星・土星・海王星

グランドコンジャンクション

牡羊座

10ハウス

太陽・水星
(カイロン/キロン)
コンジャンクション牡牛座11ハウス木星・天王星

これまでお伝えしてきたように、天体が集中するサインは、そのサインの意識とエネルギーを強調し、ハウスはそのエネルギーが反映される分野を示します。

8ハウス@水瓶座には、蠍座のルーラーである火星と冥王星が、風のエレメントのコンジャンクションを形成しています。

9ハウス@魚座には、女性天体である金星と海王星に加えて、土星による水のエレメントのグランドコンジャンクションが形成されています。

10ハウス@牡羊座には、カイロン/キロンを含めた、太陽と水星による火のエレメントのグランドコンジャンクションが形成されています。

そして、11ハウス@牡牛座には、社会天体である木星とトランスサタニアンである天王星のコンジャンクションが形成されています。

これら4つの天体集合に対し、2ハウス@獅子座の月はシングルトンであり、火のエレメントにより、南半球の天体からの影響を得て、意志が生じて来る、という全体像が分かります。

また、蟹座がASCであることから、新たな流れと意志の自覚は、人生の流れを信頼することから始まります。

1ハウスと2ハウスは月による親和性があり、月の受容的な在り方は、太陽の意志の器となり、MCと太陽が象徴する未来から起こってくる出来事を肯定する態度・スタンスへと発展する、という経験が2024年の流れに乗り、宇宙との同調の秘訣となる意識といえるでしょう。

アスペクト

180度(オポジション)冥王星
太陽120度(トライン)
太陽60度(セクスタイル)冥王星
⇒ 太陽を頂点とした月と冥王星に対する調停のアスペクトを形成
120度(トライン)海王星
⇒ *海王星は魚座に位置し、水のエレメントのエネルギーを持つため、原理的には、獅子座の月とは調和しません*
水星180度(オポジション)ドラゴンテイル
火星90度(スクエア)天王星
金星&土星60度(セクスタイル)木星

ドラゴンテイル
150度(インコンジャンクト)(クインカンクス)
木星(・土星)
⇒ 複合アスペクト・ヨッド(ヨード)の形成

まず、月は、太陽とトラインのアスペクトを持ちます。

アスペクトの原理は、サインの親和性(関係性)によって成立しますので、月と海王星のトラインは、厳密には成立しません。

なぜなら、月と太陽は火のエレメントのトラインを形成するのに対し、海王星は水のエレメント(魚座)に位置しているからです。

次に、月は、対向の8ハウス@水瓶座の冥王星とオポジションを形成します。

月と冥王星のオポジションは、精神的な葛藤や紛争、対立、所有や金銭に関する事柄を供に体験する他者の存在を強調しています。

月に対して、冥王星は服従させられるような相手(対象)であるため、強制的な出来事として、パートナーや配偶者、その他、金銭が絡む組織との軋轢や摩擦が起こり、その機会によって、自分の身辺を整える、という影響があるでしょう。

8ハウスの冥王星は、火星とコンジャンクションしているため、相手からの行動や出方が発端となる、もしくは、きっかけが向こうから与えられる、という暗示と読むことができます。

月と冥王星がオポジションを形成し、太陽が月とトライン、冥王星とはセクスタイルを形成するため、太陽を頂点とした調停のアスペクトが形成されます。

自分の持ち物と相手の持ち物といったテーマは、全くの赤の他人であれば、白黒ハッキリさせることができますが、生活を供にする相手との関係性において、礼節や配慮が必要となります。

端的にサインの特徴を挙げるとすれば、獅子座は情熱やパフォーマンスの才覚を持ち、水瓶座は理性や単調さを象徴し、その特徴は外見や振る舞いに表れます。

未熟な獅子座の月の場合、質よりも外見、といったように、派手さや分かりやすさを求めますが、逆に、成熟した獅子座の月の場合、結果的に見栄えが出るとしても、存在としての影響力やカリスマ性が滲み出るといった違いがあります。

誰もが、未熟と成熟の性質の間を行ったり来たりしているものですが、対向の冥王星からの強い強制力と影響力を受ける際は、やせ我慢と虚栄心で張り合おうとすると、確実に痛い目を見ます。

そのため、その場の苦々しい感情に翻弄され、地団太を踏んだり、他者に敵意を向けるのではなく、「この出来事が起こる意味とは?」「相手が働きかけていることの真意とは何か?」という未来志向の問いかけを内面に投げかけることが重要です。

「人生は短い」「時は金なり」とは言いますが、慌てて、焦っての言動は、後悔に直結しやすいですので、逃げられない状況や逃げたくなる状況において、自分に責任がある場合、まずは、状況把握をし、相手の意見に耳を傾ける姿勢を見せることが重要です。

この理性的な態度が、相手の心を和らげ、調和的な関係性を築くことを、太陽は調停のアスペクトを通して伝えています。

なぜなら、調停とは、互いの意見と心を通わせることによって成り立つものの、完全に一致することを目指すことではないからです。

そういう意味では、自分の立場と相手の立場を平等に見て、必要なところは改善し、それを阻む自尊心や虚栄心は邪魔になる、という判断を持つことが健全といえます。

ドラゴンヘッドとコンジャンクションにある水星は、ドラゴンテイルとオポジションを形成しています。

未来志向で物事を考える場合、地に足のつかない発想や、先読みし過ぎることにより、タイミングを外すといった副作用があるものの、太陽とMCの未来性や、木星と天王星の11ハウスのコンジャンクションに通じる意識を水星は持っていますので、時間をかけて、衝動や情動を形にすることが重要といえます。

月がチャートルーラーであることで、理性よりも感情が優位となる傾向が強いこと、また、太陽が10ハウス@牡羊座に位置することで、衝動性が強い傾向がありますので、「理性的な判断ができているか?」という自問の必要性が常について回ります。

水星は小惑星カイロン/キロンともコンジャンクションしているため、挑戦しようとする事柄や、社会的な影響によって、苦手意識やコンプレックス、トラウマなどが刺激される側面がある反面、長期的には、内面に巣食う毒を制することを見込んだ上で、太陽と月の統合を進めることが最善の道といえます。

月と太陽の統合とは、「不変性」と「流動性」を認めることです。

変わりたくないという欲求を認めることと、変化を体験し、変容した自分を実現する欲求を認めることの両方は、過去と未来の両方を受け入れ、今を生きることが、最善の在り方と生き方の基準といえます。

そのため、感情と意志、そして、理性のどれかだけを優遇するのではなく、かといって、常に人の目を気にして、表面的にバランスを取ろうとするのではなく、生まれてくる感情や思考を受け止めると同時に、現実を迎え入れることで生まれる意志や衝動も受け入れることで、「違和感」や「勇気」が生まれる時、成長の可能性が芽吹きます。

この「違い」と出会う時、牡羊座の太陽は、成長と発展の手応えを予感し、月はその予感を内面に抱き、緊張と期待の両方を抱えて、流れに身を投じていくのです。

天体の角度としては、少し離れてはいますが、8ハウス@水瓶座の火星と11ハウス@牡牛座の天王星はスクエアを形成しています。

シンプルに言えば、家庭やパートナーシップにおける主張と、公の共同体の主張の反りが合わないということを意味します。

火星と天王星はともにマレフィック(凶星)であり、マレフィック同士のスクエアは平行線を辿り続けます。

天体の運行の流れで言えば、スクエアのアスペクトは、火星から天王星へのアプローチで、個人対集団という構図です。

水瓶座の火星は、天王星の影響を受けていますので、結果的には、火星が折れることになりますが、物質的な豊かさや収入、相続に関する権利は、主体的に主張する必要がありますので、火星の象意は、単なる当て逃げではなく、自己主張と自己尊重の証ですので、悲観的に捉える必要はありません。

天王星とコンジャンクションしている木星は、9ハウス@魚座の金星と土星とセクスタイルのアスペクトを持ちます。

火星と同様に、天体の運行の流れでは、金星と土星から木星にアプローチしていますので、個人的な主張や欲求、感性が集団性や流行に訴えかける、という形で現象化します。

木星と土星は、拡大と収縮という相反する働きを持ちますが、真逆の性質が友好的な作用をもたらす時、結果は望ましいものとなります。

保守的な態度が崩れなければ変化は起きず、楽観的な態度が助長されれば収拾がつきません。

魚座の金星と土星は、現実をより善くしようという意識が自己経験値から生まれ、その意識の集合知が木星へと繁栄されることで、11ハウスが象徴する「平等」や「理想」に対する関心が高まることを暗示しています。

木星と土星は「敵対する働き」ではなく、風呂敷を広げて、後で整理をするというように、物事の序列や順序の流れの中の役割をそれぞれ担っています。

この役割に対して、4ハウス@天秤座に位置するドラゴンテイルが「不和」「違和感」、そして「創意工夫」といった象意を持つインコンジャンクト / クインカンクスのアスペクトを投げかけています。

ホロスコープの画像では、ドラゴンテイルと木星のアスペクトしか表示されていませんが、度数的には、土星へのインコンジャンクト/クインカンクスも成立するため、ドラゴンテイルを頂点とした複合アスペクト・ヨッド(ヨード)も成立します。

ヨッド(ヨード)は、セクスタイル(60度)のアスペクトで繋がる2つの天体に対し、二区分・三区分・四区分のどれにも共通項を持たない天体・感受点が、150度の場所に位置し、強制的な働きを持つことを意味する複合アスペクトです。

4ハウスに位置するドラゴンテイルを身近な例に例えるなら、コタツに入ったまま外出したくない状態や気分です。

居心地の良さは確かに気持ちがいいのですが、怠惰へと繋がり、成長や発展を阻む要素となる側面を持ちます。

ドラゴンヘッドが悪いのではなく、現状を変えようとする時や、本願・本望を叶えようとする時、自らの過去からの価値観や習慣が、「ドリームキラー」となることを示しています。

これは誰もが持つ「本能的習性」です。

本能的習性は害悪である、という結論ではなく、習慣化し、定着し、信念化するに至った経緯や環境、理由があり、それらを自覚しないままでは、悪習慣や悪感情とは手を切れない、という意味です。

そのため、4ハウスのドラゴンテイルから土星に対するインコンジャンクト/クインカンクスは、「夢を実現し、人生を変えることを阻む力」となり、ドラゴンテイルから木星に対するインコンジャンクト/クインカンクスは、「豊かさを受け取ることへの抵抗」となり、ヨッド(ヨード)の象徴としては、「未だ見ぬ可能性を試すこと」と解釈することができます。

ヨッド(ヨード)は、自己鍛錬や未知の経験によって開花する才能や能力を暗示し、簡単に言えば、慣れ親しんだ環境・コンフォートゾーンから出て、挑戦をする勇気が、創造性に繋がることを意味し、そのような機会が宿命的(必然的)に訪れることを暗示します。

ドラゴンテイルの対極にはドラゴンヘッドがあるだけでなく、太陽とMCも位置していますので、苦手だと思い込んでいた経験が、実は喜びや豊かさに繋がるキッカケとなる場合もありますし、ハードルを越えた先にしか見えない景色や味わえない達成があります。

宿命や必然は、起こるべくして起こる摂理のようなものですので、過剰に恐れることを選ぶことなく、「どんな意味や結果がもたらされるのか?」という客観的な視点を持つことによって、人生の悲劇というドラマに没入し、エゴや外圧に翻弄される状態・状況を回避することができます

加えて、太陽の対極の度数には、「地球星座」を見出すことができます。

本講座内では、ヘリオ・セントリック占星術の観点をジオ・セントリック占星術のホロスコープに落とし込み、「太陽という本質の輪郭の照射」を地球星座と定義しています。

本質は目に見えるものや分かりやすいものではありません。

大宇宙の太陽は、太陽系システムの中心点として存在していますが、ホロスコープ上の太陽は、実質的に、すべての天体が統合された理想の状態を表しますので、「太陽の獲得」や「太陽の顕現」は、一生をかけても完成しないかもしれない、と言えるほどの奥深い命題です。

そのため、太陽の本質をどこかに見つけようと試みた結果、ジオ・セントリック占星術のホロスコープで、太陽の対極のサイン・ハウスの度数に、目に見えない太陽の本質としての光の痕跡を見出す、という発想に至ることで、太陽を深く知る手立てが得ることができます。

ネイタルチャートで太陽と月がオポジションを形成し、満月の月相を持つ人にとって、月と地球星座が近い度数に合ったり、0度で重なる場合があり、混乱するかもしれませんが、月は肉体に宿る心を表し、地球星座は、靈体やエネルギー体として解釈すると、同列に考えずに済むかもしれません。

話はヨッド(ヨード)に戻りますが、ドラゴンテイルは「居場所」を表す4ハウスに位置し、その環境の居心地の良さと、その感覚の再現を促すよう働きます。

その働きの中に、地球星座を見出す時、真理の働きを発見することができる、ということをお伝えしたいのです。

伝統占星術では、4ハウスのルーラーは太陽とされ、現代占星術でも、4ハウスは父親や父性を象徴します。

つまり、出生や育成の環境、日々の疲れを癒し、安らぎを得る場所は、私たちの太陽が象徴する生命力を育む場所が、4ハウスであり、深層心理や無意識といった内的世界との交流が可能となる場所であり、この環境への理解が、外へ出て、創造性を発揮する活力が湧き出て来る源泉である、ということです。

その源泉に、地球星座、もしくは、太陽の本質の影を見る際は、未だ実現していない理想や夢、目標ばかりに気を取られるのではなく、ちゃんと意志を立て、理想や夢、目標を掲げたのなら、目の前の事柄に集中する、という単調さを受け入れることが重要となります。

以上が、ホールサイン・ハウスシステムによる春分図のホロスコープ・リーディングの解説でした。

続きまして、プラシーダス方式で見た際の春分図も解説させていただきます。

ホールサイン・ハウスシステムと重複する箇所は省略させていただきますので、予めご了承ください。

2024年の春分図のホロスコープリーディング(プラシーダス方式)

続いて、プラシーダス方式で見た春分図をリーディングしていきます。

ホールサイン・ハウスシステムと比べると、太陽と火星、冥王星のハウスが違うことが分かります。

本講座内では、これら2つのホロスコープの違いは、現実に起こることと、私たちがその出来事を認識する間の違いのようなもの、という風にお伝えしています。

*プラシーダス方式によるホロスコープです*

ASCのサインとチャートルーラー(ASCのサインルーラー)

ASC1ハウス蟹 座
⇒ チャートルーラー = 月

プラシーダス方式のホロスコープは、サインとハウスが合致せず、サインの途中の度数にハウスのカスプが重なることがほとんどです。

今回の春分図の場合、1ハウスのカスプは蟹座で、チャートルーラーは月で、1ハウスの途中から獅子座に切り替わります。

そのため、1ハウスの月が春分図での主役であるとともに、ハウスの5度前ルールが適用されることで、2ハウスに関心がある獅子座の月、という見方ができます。

主役とは、代表的な意識を持つ天体であり、その天体が位置するハウスが、主に強調される、ということを意味します。

プラシーダス方式では、蟹座が12ハウスと1ハウスをまたいでいます。

2つのハウスを共有するASCのサインは解釈が難しいのですが、12ハウスが象徴する無意識領域から、魂がその働きを自我意識に上げる、もしくは、非物質の次元から物質の次元にエネルギーを降ろす役割を担い、その意識を持って、現実(世界)を観察する、という見方ができます。

獅子座の月は、牡羊座の太陽からエネルギーを受け、1ハウスと2ハウスに意識(光)を向けます。

ホールサイン・ハウスシステムと比べると、1ハウスの月は、7ハウスの冥王星とオポジションを形成し、太陽によって調停されていることから、春分図では、自我意識の保ち方や扱い方が強調されています。

チャートルーラーである月が獅子座の意識を持ち、ルーラーである太陽と調和的な関係性を築いていることから、自我意識の成熟が重要なテーマであると考えられます。

太陽のハウス(牡羊座は固定)

太陽9ハウス牡羊座

牡羊座0度に入った太陽は、9ハウスの終盤に位置しています。

ハウスの5度前ルールを適用した場合、太陽は10ハウスの「日の目を見る前の段階」に位置し、社会的成功や評価、成果を得る前の準備と自己探求の総仕上げをしている段階にある、という見方ができます。

更に、同じ9ハウスの27度には、魚座の海王星が5度前ルールで太陽に影響を与えています。

そのため、2024年の春分図は、9ハウスと10ハウスが連動している、という見方をすることができます。

魚座の海王星はドミサイルの品格 / 品位を持ち、10ハウスへ移行しようとする太陽に、理想や目標、ゴールといった未来視点の視野をもたらしています。

プラシーダス方式のホロスコープでは、「10ハウスのカスプ=MC」ですから、太陽がMCには至っていない点を踏まえますと、「成果を得るには一山越える必要がある」という見方をすることができます。

月のハウスとサイン

1ハウス獅子座

月は獅子座03度に位置し、1ハウスに位置しています。

1ハウスに位置する月は、理性よりも感情が優位となる状態を表すとともに、受容的な意識が強いことを示します。

受容的になるべき、という態度ではなく、物事の理解や状況把握、進展のために、一旦、受け止めるという姿勢です。

獅子座の月は、自らの意志に適う物事に関心を寄せる性質を持ち、時に、排他的な態度を持ちますが、その態度によって反感を買う場合もあります。

そこに謙虚さや配慮が欠けた言動や振る舞いがあった時、他者や周囲からの外圧を受けます。

つまるところ、「無知」や「無自覚」によって痛い目を見る、という事態を招きかねない、ということです。

対向の7ハウスに冥王星が位置していますので、外の世界への緊張感や警戒心は高まります。

魚座の天体集合が形成され、女性天体である金星と海王星が位置してはいますが、アスペクトは形成していないため、等身大の在り方で、外部からの刺激や影響を受け止めることになります。

これを挑戦と捉えるか、孤立と捉えるかは、私たち次第ですし、状況次第、タイミング次第かもしれませんが、チャートルーラーとしての働きは、同調や共感ではあるものの、獅子座の月は、自立や主体性を望んでいますので、逆に、シングルトンである月は、自己改革には望ましい配置といえます。

言い方を変えれば、自我意識の発展のために、癒着する他者が周りにいないことで、主体性が鍛えられる、ということです。

ノード軸のサインとハウス

ドラゴンヘッド10ハウス牡羊座
ドラゴンテイル4ハウス天秤座

ノード軸は、10ハウスと4ハウスで対極軸を結んでいます。

人生の方向性や挑戦を表すドラゴンヘッドは、「日の目を見る」や「成果を得る」といった意識(10ハウス)を示し、牡羊座のエネルギーによって、新しい流れに自らの意志を同調させることを促しています。

対して、過去や慣れ親しんだ習慣、行く手を阻む象徴を表すドラゴンテイルは、深層心理や無意識、プライベート環境、家庭や先祖との繋がりといった固定的な意識(4ハウス)を示し、天秤座のエネルギーによって、自らの立ち位置を把握するとともに、行くべき方向に対して、障害となっているものを自覚・認識することを促しています。

時間は「相対的な概念である」と言われますが、結局のところ、私たちは生まれてから寿命を迎えるまで、どんな時も生命活動を営むという意味では、前進し続けるしかありません。

ノード軸は、慣れ親しんだ環境から離れ、客観的に自分自身と環境を見つめ直し、必要な刺激を取り込みながら、成長をすることが、今年の春分からの流れとなる、ということを示しています。

プラシーダス方式のノード軸の象意は、ホールサイン・ハウスシステムとほとんど同じです。

ただ、太陽とはハウスが異なるため、太陽がMCに達していないことと同じように、太陽とドラゴンヘッドの間には、見えない壁がある、というような解釈になります。

対して、4ハウスに位置するドラゴンテイルは、現状維持だけでなく、休養と安らぎの確保の意識を象徴し、成すべきもののために、身の回りを整えることを促しています。

ドラゴンテイルが位置する天秤座のルーラーは、魚座でイグザルテーションの品格 / 品位を持ち、9ハウスに位置するため、自己探求に喜びや関心を抱きます。

このことから、ドラゴンテイルは天秤座を介して、金星の意図として、才能や能力、豊かさの源泉について、自分のルーツに関心を持たせようと働きます。

この点において、ドラゴンテイルは「障害」や「阻害」といった反作用の働きだけでなく、内省や熟考、深層心理や無意識に意識を向けることによって、停滞や滞留といった状況があったとしても、振り返った時に、後退さえも前進していた、という解釈ができます。

そのため、目に見える成果が出ていない時でさえも、水面下で必ず前進・変容している、という肯定的な見方をすることが、天秤座のドラゴンテイルの象意を活用する上で重要です。

月と太陽以外の8つ天体のハウス・サイン

水 星10ハウス牡羊座
金 星9ハウス魚 座
火 星8ハウス水瓶座
木 星11ハウス牡牛座
土 星9ハウス魚 座
天王星11ハウス牡牛座
海王星9ハウス魚 座
冥王星7ハウス水瓶座

プラシーダス方式の春分図では、サインは変わりませんが、天体のハウスの位置が異なります。

月、太陽、火星、冥王星のハウスが異なります。

1ハウスの月と10ハウスの太陽、また冥王星については解説しましたが、火星について言及しませんので、解説させていただきます。

火星は、太陽のイグザルテーションの品格 / 品位に関わっていますので、大変重要な影響力を持ちます。

ホールサイン・ハウスシステムと違い、火星は8ハウスでシングルトンの状態にあります。

8ハウスは「自我意識の喪失」を味わう状況を表し、8ハウスの火星が象徴するものは「停滞」や「不活性」です。

8ハウスで生じることとなる火星の停滞や不活性は、自我意識や自己都合のままに物事を進めることができず、その都度、対話が必要となることです。

そのため、牡羊座の太陽のイグザルテーションの品格 / 品位は、火星の不自由さが解放された時にこそ本領が発揮される、という深い読みが必要となります。

水瓶座の火星は、土星と天王星から影響を受け、特に天王星とは、スクエアのアスペクトを持ちます。

*度数が7度離れますが、水瓶座は天王星をルーラーに持つため、オーヴを広く取り、判断材料とします。*

また、現代占星術では、11ハウスと水瓶座は親和性が高く、天王星が11ハウスにあり、水瓶座の火星と繋がりを持つことを考えると、密接な他者との関わりや対話、精神的な葛藤を超えることが、2024年の1つの挑戦・障壁といえるでしょう。

火星は蠍座のルーラーでもあり、蠍座は4ハウスと5ハウスに跨っていて、5ハウスにパート・オブ・フォーチュンが位置しています。

5ハウスは「喜び」を象徴する領域ですが、その根底には、「自分を喜ばせることで創造性が生まれる」という意味合いがあります。

そのため、火星が象徴する「葛藤」や「変容のための自我意識の喪失と再生」は、5ハウス@蠍座による「自愛」によって解消されます。

もう1つの蠍座のルーラーである冥王星は7ハウスに位置し、火星と同じ水瓶座に位置していますので、あなたの創造性の発露には、人生の転機に関わる人との出会いや約束を果たす人との出会いによって、あなたの喜びの質がガラリと変わることが暗示されています。

プラシーダス方式の春分図は、月と太陽、火星と冥王星という、陰陽の関係性と、牡羊座と蠍座の意識・エネルギーによって、人生が展開していくことを伝えています。

苦難や受難は、決してその時の絶望や辛苦のみ価値があるのではなく、その体験を糧にし、他者とその体験を分かち合ったり、他者貢献の材料とする時に、牡羊座のカイロン/キロンが象徴するような、「後天的な癒し」に転換されていきます。

火星は行き詰まった際に、コントロールを失いがちですが、水瓶座の意識として、「何が何でも我を通さなければいけない」という反射神経を鎮めることで、火星が対峙する葛藤を客観視することができます。

その視点・意識は、10ハウスのMCとドラゴンヘッドに向かう太陽を後押しし、次世代の豊かさの流れへと導いてくれるでしょう。

ですから、焦りも自暴自棄も、一喜一憂も禁物です。

そのために、他者に助けを求める勇気を持ってください。

あなたの心が軽くなる時、世界の重荷も軽くなのですから。

10天体の品格 / 品位

獅子座————————
太 陽牡羊座イグザルテーション
水 星牡羊座————————
金 星魚 座イグザルテーション
火 星水瓶座————————
木 星牡牛座————————
土 星魚 座————————
天王星牡牛座フォール
海王星魚 座ドミサイル
冥王星水瓶座イグザルテーション

10天体の品格 / 品位は、ホールサイン・ハウスシステムと変わらないため、繰り返しの言及は省略させていただきますが、先ほど触れた4つの天体は重要です。

  1. 1ハウスに位置する獅子座の月
  2. 7ハウスに位置する水瓶座の冥王星
  3. 8ハウスに位置する水瓶座の火星
  4. 9ハウスの終盤に位置する牡羊座の太陽

特に、水瓶座の冥王星は、05月03日から逆行を始め、09月02日に再び山羊座に戻り、10月12日に順行に戻ります。

そして、11月20日に再び水瓶座に移行し、この日以降、山羊座に戻ることは無くなり、本格的に冥王星の水瓶座世代(時代)が始まります。

そのため、春分図の暗示は、春分から秋分までの半年と、秋分以降では、流れが変わります。

前半の半年は、新しい発見や出会い、転機を迎え、その後、停滞や見直し、振り返りが起こり、秋分の後、蠍座~射手座の季節を経て、冬至の頃には、山羊座・土星の働きから、水瓶座・天王星の象意が少しずつ強まっていきます。

実際のところ、天王星が牡牛座を運行している間、日付にして、2026年の04月まで、物質社会の混乱は続いていきます。

そういった次世代の社会や流れを受け入れるために、ここ2年ほどの準備期間があります。

火星と冥王星の働きを受け入れ、現実を受け入れ、未来からの来る流れを受け入れる。

月がチャートルーラーであるということは、それだけ受け入れざるを得ない現実が到来する、ということでもあります。

そして、受け入れるという受容性の経験によって、肯定的な結果を迎えることになり、それが牡羊座の太陽・MC・ドラゴンヘッドが象徴する「日の目を見る体験」に繋がっていくのです。

MCのサインとハウス

MC10ハウス牡羊座02度

プラシーダス方式のホロスコープのMCは、10ハウスのカスプです。

ただ、牡羊座02が10ハウスのカスプ(MC)となっていますので、牡羊座の太陽の意識よりは、先の意識です。

9ハウスと10ハウスは、主観と客観の違い、個人と集団との違いのように、領域が異なります。

そのため、春分図のMCが象徴するものは、「個人の限界を突破する」、もしくは、「過去の経験の再現(ループ)からを卒業する」といえるでしょう。

ドラゴンテイルが4ハウスに位置し、ドラゴンテイルと対極軸を結んでいるわけですから、足元を盤石なものにし、広い視野を持って、意志を通すこと、それが成長過程・発展途上ではありますが、春分図における牡羊座のMCの象意です。

ですから、今年2024年に目標やゴールに達成し、変容体験を完遂しなければいけない!ということではありません。

変化を起こし、来年、再来年と続くトランスサタニアンの星座移動に伴い、徐々に内面に眠る、もしくは、眠らされた本望・本願を発掘し、徐々に開花・活性していく流れに乗ることが、2024年から始まる大きな流れなのですから。

複数の天体が集まっているサインとハウス

グランドコンジャンクション魚 座9ハウス太陽・金星・土星・海王星
コンジャンクション牡羊座10ハウス水星・カイロン/キロン
コンジャンクション牡牛座11ハウス木星・天王星

プラシーダス方式のホロスコープでは、9ハウス@魚座のグランドコンジャンクションに、太陽が加わります。

そのため、10ハウス水星とカイロン/キロンのコンジャンクションとなり、9ハウスの象意が強調されます。

ただ、太陽は牡羊座0度に位置し、金星・土星・海王星の魚座の意識・エネルギーから抜け出ようとしていますので、「未だ実現していない夢・理想・目標に向かって事を興す流れ」が暗示されています。

8ハウスは閉鎖的な環境や状況を表し、その経験を9ハウスにおいて、自己探求に組み込み、結果、10ハウスにおける社会的・外向的な活動や生き方に反映されていきます。

牡羊座の太陽が9ハウスに位置し、自己探求や自己理解の臨界点を突破することが、今年2024年を走り切り、「変化を起こした」という実績(経験)を作ることで、次の流れへと繋がっていきます。

アスペクト

180度(オポジション)冥王星
太陽120度(トライン)
太陽60度(セクスタイル)冥王星
⇒ 太陽は、月と冥王星に対する調停のアスペクトを形成
120度(トライン)海王星
⇒ *海王星は魚座に位置し、水のエレメントのエネルギーを持つため、原理的には、獅子座の月とは調和しません*
水星180度(オポジション)ドラゴンテイル
火星90度(スクエア)天王星
金星&土星60度(セクスタイル)木星

ドラゴンテイル
150度(インコンジャンクト)(クインカンクス)
木星(・土星)
⇒ 複合アスペクト・ヨッド(ヨード)の形成

アスペクトに関しても、ホールサイン・ハウスシステムとほぼ内容は変わりませんが、ハウスの違いによって、月と太陽、火星と冥王星については、少し解説を付け加えたいと思います。

プラシーダス方式でホロスコープリーディングをする際、特に、現代占星術の解釈では、天体がアスペクトの角度を取っている場合、サイン同士の関係性を抜いても、アスペクトと見なす、という見方がされる場合があります。

本記事では、原則的に、サインの関係性を無視したアスペクト(天体の角度のみのアスペクト)についての解釈はいたしません。

例) 獅子座の月と魚座の海王星のトライン(120度)

1ハウスの月は、9ハウスの太陽とサインを介して、トラインを形成します。

調和のアスペクトが意味するものは、9ハウスの太陽の意識を受け入れるために、月は現状を受け入れること、また、太陽は、現状から飛躍することを決めることで、月と太陽の統合が始まり、春分図が示す「新しい流れと合流する」というメッセージが明確になります。

次に、7ハウス@水瓶座の冥王星は、「無視できない存在の影響」を象徴します。

冥王星は、太陽系システムの最遠部に軌道を持ちます。

時に、海王星と位置関係が変わる場合がありますが、冥王星が最も暗く、遠い星であることは変わりません。

冥王星は「不可逆性」や「不変性」、「生と死」などの生命の根源的な性質を司ります。

人との出会いは人生を変え、人生が変われば、世界が変わります。

こういった個々の変化は、集合知として集まり、徐々に人類の意識が進化・深化していくのです。

この冥王星の象意が7ハウスにある時、特に、水瓶座の意識を与えるような他者との出会いは、理性や直感、情動では掌握し切れないほどの「引力」が働くことを示しています。

天王星が7ハウスに位置する時、同じような表現になるかもしれませんが、冥王星の場合は、8ハウスの火星のように、「自我意識の死」や「価値観の喪失」を与え、「蘇りの体験」をすることで、自らの意識をアップデートする機会を与えられます。

「機会損失」とは、チャンスを逃すことを意味しますが、冥王星の場合は、その機会を逃すことのデメリットを痛感させます。

目の前の人自体にインパクトがあるかもしれませんし、その相手との背景に深い意味や価値があるかもしれません。

また、徐々にその出会いの真価が身に染みて分かるような出来事に遭遇・体験することになるかもしれません。

「怖い」という感情は、現状を維持できなくなることで変化をする前を予感・予見するサインでもあります。

よっぽどの損害や被害が想定される場合は、必ず対策を取る必要があるかもしれませんが、重要なことは、「逃げたい」という感情に責任を取ることができるか、という一点に尽きます。

「神様は乗り越えられない試練は与えない」という言葉がありますが、100%そうではないとしても、そのように捉えて、目の前の現実を肯定することを選ぶことはできます。

初動の判断・言動は、結果に必ず影響を与えます。

途中で投げ出したくなる時や逃げたくなる時は、一人きりで抱え込み、孤立無援の状態で絶望に耐えるようなことは避けてください。

あなたの逃避や回避行動は、誰かの自主性を引き出すことになりますし、あなたの痛みは、誰かの過去の痛みであることによって、あなたには救いの手が差し伸べられるかもしれません。

声を上げて、あなたに危機が迫っていることを知らせることは、勇気が必要となり、恥や虚無感に苛まれるため、現状を変えようとするためには多大なエネルギーが必要となり、誰かに恥部を見せること(自己開示)は挑戦となることもあるでしょう。

ですが、私たちの人生は、100年ほどですし、私たちが思っている以上に、人は優しくい存在です。

その事実を見誤らせているのは、私たちの自意識過剰さと傲慢さかもしれません。

ですから、あなたは虚栄心によって、人生の大切な時間と生命力を失うことを選ばないでください。

あなたの人生を創造し、守り、発展させていく主導権はあなたにありますが、誰もが同じ主導権を持ちながら、他者の人生と交差しています。

絶望に浸るべき時期はありますが、その場所に留まり続けることを決め込まないでください。

これは、伝える方にも覚悟が必要となる言葉ですが、筆者自身も当事者として、お伝えしました。

2024年春分図:受け入れることからすべてが始まる

今回は、1つの講座並みのボリュームで春分図のホロスコープ・リーディングをお届けしました。

内容が濃くなりましたので、今回の春分図のリーディングを、以下の5点に要約をさせていただきます。

  1. 獅子座の月は、2024年の1年に起こる出来事を「受け入れる」「認める」「確信する」を体験することを象徴し、その経験の積み重ねが、牡羊座の太陽・MC(最善のセルフイメージ)を実現する
  2. 牡羊座の太陽は、「自我意識の成長の限界を突破する」という純粋な欲求を象徴する
  3. ノード軸は、「現状にある豊かさに感謝しながら、創造性を発揮するための資源と源泉の発掘」と、「未来志向のために変わることを決断すること」を象徴する
  4. 2024年11月20日から本格的に始まる、冥王星の水瓶座世代(時代)の封切は、他者を受け入れる自我意識(エゴ)の変容にかかっている
  5. いつの時代も不自由さはつきものではあるものの、大きな時代の節目として、「変わることを選択できる事実」を知り、実際に変化を自らの力で起こす成功体験が、他者と損得勘定無しに繋がることを可能にする

筆者自身、本格的に、丁寧に春分図を読み込み、ホールサイン・ハウスシステムとプラシーダス方式を見比べるリーディングには、少し苦労をしました

春分図は、1年のうちに何度も振り返ることになるホロスコープでもありますので、丁寧に解説する必要があると感じたのです。

重要な項目を1つひとつ押さえていく、「やっぱりここは重要だ!」という感覚が強まっていきます。

2024年03月20日の春分図の流れは、翌年2025年03月20日に太陽が牡羊座0度に入るまで続きます。

本記事で解説した内容は、筆者の見解と解釈とともに、ハウスシステムの違いによって、意見が分かれるかもしれないことは重々承知です。

ただ、今年2024年からは、西洋占星術講座の記事の内容の質を更に上げ、毎月の新月・満月のホロスコープリーディングや四至図のリーディング、その他の重要なホロスコープ・リーディングをお届けすることで、より占星術と現実に興味を持っていただき、自己受容と自己肯定を進めていきたいと考えています。

私の記事は、長編になることが多いですが、「雰囲気を読む」や「行間を感じる取る」という手間よりも、「言葉で伝え、伝わること」に重点を置いています。

講座並みの解説をすることで、「ここが知りたかった!」というスッキリした体験を味わっていただきたいので、これからも、質の濃い内容をお届けしていきます。

春分から始まる本年も、一ノ瀬 ユイの西洋占星術講座をよろしくお願いいたします!

次の四至図のホロスコープ・リーディングは、06月21日の夏至図です。

春分からの3か月間は、特に春分図のエネルギーが強いですので、今回の記事を参考にしていただけると幸いです。

感想やご意見、ご提案がありましたら、コメント欄に書いていただければ、筆者本人が返信をさせていただきますし、重要なコメントやご提案、疑問は、今後の講座で取り上げさせていただくことがあるかもしれません。

そして、最後まで読んでいただきまして、誠にありがとうございます!

それでは、また、次の記事でお会いしましょう!

コメント