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2024年04月09日牡羊座新月・皆既日食のホロスコープリーディング

「毎月の新月・満月のホロスコープ・リーディング」にようこそ!

いつも記事を読んでいただきまして、本当にありがとうございます。

今回で2回目となる新月・満月のホロスコープ・リーディングは、
04月09日の牡羊座新月・皆既日食のメッセージをお届けします!

時が過ぎるのはあっという間で、桜が開花し、どんどん気温が上がってきている昨今、
いかがお過ごしでしょうか?

筆者は、一時期北欧に住んでいた時期があるのですが、
10月頃から白夜が始まり、約5ヶ月間は太陽が雲に隠れてしまい、
寒さと暗さ、雲と雪ばかりの時期が続くことで、
日本の四季が恋しくなった経験があります。

その波面、白夜が始まる前の夜空に、大きな満月が浮かんでいたあの絶景は、
とても言葉では言い表せないほど幻想的でした。

西洋占星術講座の記事では、筆者の経験を差し込むことはなかったのですが、
毎月のホロスコープ・リーディングでは、タイムリーなホロスコープのメッセージともに、
季節ネタや占星術から着想を得たお話なども加えて、
楽しんでいただけるように工夫していきたいと思っています。

さて、今回の牡羊座新月は、ドラゴンテイル(昇交点)付近で起こるため、
皆既日食を伴った新月であるため、とてもパワフルな新月です!

今年の天体の大きな動きは、今月04月21日の木星と天王星のコンジャンクションや、
冥王星の最後の山羊座への逆行と、水瓶座への本格的な運行などがありますが、
来年以降は、天王星と海王星がサインを移動したり、ノード軸が移動したりしていきますので、
今でこそ激動の流れではありますが、更に流れが加速していくことと思います。

新月図からのメッセージを得て、今ある日常の中に喜びを見つけたり、
不要・邪魔・面倒だと思い込んでいたものを活用する気づきを得たり、
今後の流れに対して、肯定的になれるようなヒントをお送りできればと考えています。

先日、4月の天体の運行についてと、日食と月食の解説の記事を執筆しましたので、
是非、そちらの記事も読んでください!

皆既日食とは?

04月09日の新月図では、太陽と月が牡羊座19度、
ドラゴンヘッドが牡羊座15度に位置しています。

日食は、昇交点と降交点から18.50度以内に新月が位置する時に起こります。

牡羊座の新月は、ドラゴンヘッド側で起こるとともに、
度数が4度しか離れていません。

また、新月・日食の時の天体の位置関係は、
【太陽・月・地球】の並びとなり、月の影が太陽を隠すことで起こる食を伴った新月です。

日食は、部分的であろうと、完全な日食であろうと、
「太陽が生まれ変わる」象意を持ちますので、
12サインの始まりである牡羊座にて日食が起こることで、
今後、現実的に新しい流れが始まることが暗示されます。

新月と満月は、太陽と月の位置関係としては正反対となりますので、
一見、新月が始まり、満月が終わりと考えてしまいますが、
実は、月の満ち欠けは、新月から次の新月までを1サイクルとしますので、
満月はサイクルの半ばの「ピーク」を意味します。

月の満ち欠けの面白いところは、月の29.5日のサイクルにより、
続けて起こる新月と満月は、正反対のサインで起こり、
そして、半年後には、そのサインのペアの逆で新月と満月が起こるところにあります。

1年を12ヶ月とし、サインが12サインあり、月が約29.5日の周期を持つことで、
自然現象としての月の満ち欠けと、ホロスコープ上の月相(ルミネーション)が一致します。

今回の新月は日食を伴う理由は、去年2023年07月18日にノード軸が
【牡牛座 – 蠍座】のラインから、【牡羊座 – 天秤座】に移ったことで、
次にノード軸が【双子座 – 射手座】のラインに移るまで、
牡羊座と天秤座で起こる新月と満月がノード軸付近で起こることで生じます。

ノード軸は約1年半をかけて1つのサインを運行し、
ホロスコープ上を時計回り(右回り)に回りますので、
この間で起こる新月と満月が、ノード軸のサイン、且つ、度数が近い時に、
日食と月食が起こる、ということです。

また、日食と月食は、一般的には半年ほどの影響力を持つと言われます。

そのため、半年前の日食はいつだったか、といいますと、
ノード軸が移動した後の、2023年10月15日の天秤座新月・金環日食でした。

牡羊座新月・日食のリーディングに入る前に、
半年前の日食がどんなものであったかについて、少し解説させていただきたいと思います。

日食や月食は、個人よりも、社会的な影響が強いと言われていますので、
今回の記事では、ホールサイン・ハウスシステムのホロスコープのみで解説させていただきます。

2023年10月15日・天秤座新月・金環日食

金環日食は、月が地球から離れた位置で太陽と並ぶことで、
月の見かけの大きさが小さくなり、太陽を隠しきれず、
月の周りから太陽の光がはみ出して、環のように見える日食を意味します。

半年前の天秤座新月・金環日食を端的に解説するとしたら、

「現状を明らかに見ること」です。

時間は相対的ではありますが、現状は「過去の今」の積み重ねで築かれています。

2ハウスで起こる天秤座の新月は、所有や執着、そして、身体性(物質性)に対する
「逃れられない事実に意識を当てる」ことを象徴します。

新月を頂点として、逆行中の天王星と海王星と複合アスペクトであるヨッド(ヨード)を形成し、
土星とはトライン(120度)のアスペクトを形成しています。

9ハウスの牡牛座の天王星Rは、個人の学びを高め、人生に変革をもたらそうと働き、
その働きを形(現象化)のために向けます。

7ハウスの魚座の海王星Rは、他者との関係との繋がりに対する、理想と葛藤を象徴し、
2・7・9ハウスで形成されるヨッド(ヨード)は、風・水・土の異質な性質(エレメント)同士の組み合わせです。

天秤座の新月(2ハウス)は、自分自身の状況を客観的に捉えようとし、
魚座の海王星R(7ハウス)は、他者への興味関心や依存心、
他者との心の交流を求めつつも、反発や否定的な思考や感情を生み、
牡牛座の天王星R(9ハウス)は、自分自身を豊かにするための変化・成長を望みます。

2ハウスの新月は、天王星Rと海王星Rによって刺激され、
「分かってはいたけれど、穏便にすませていた事柄」
つまり、「過去の選択」「習慣化して出来上がった現在の在り方」について、
目を逸らせなくなっている状況を示します。

半年前の日食は、ドラゴンテイル側で起こったため、
「過去の自分」と「現在の自分」に断罪するのではなく、
むしろ、どちらの自分もありのままに見て、
「これから何を自分に体験させるか」という意識を持つを促しています。

過去や親しみのある環境は、安らぎと癒しを提供しますが、
一方で、挑戦や勇気とは真逆の環境を示します。

天秤座の新月が、対向の牡羊座のドラゴンヘッド(8ハウス)とオポジションであることから、
「変容を遂げるための葛藤を受け入れること」に対して抵抗感が生まれることを示しています。

また、自然と湧き出て来る抵抗感は、「変わる可能性・余地」がある、ということでもあります。

半年前のあなたは、どんなことにヤキモキし、葛藤していたでしょうか?

私たちは苦しいもの、不快なもの、今が変えるものに対して、反射的に身構えます。

それは本能的・心理的に正しいのですが、
もし、この反射神経が私たちを望ましい環境へと進む道を阻んでいたとしたら、どうでしょうか?

「灯台下暗し」という言葉がありますが、
常習化・習慣化・固定化した物事は、私たちの視野を曇らせます。

常に変化しなければいけない、ということではなく、
変えるべきものと守るべきもののバランスを取る時、
私たちが真っ先にすべきことは、現状のあなたを損なう要素を知ることです。

「過去の今」を責めることは、「過去の自分」を責めることです。

自分を責めても誰も幸せにならないことを腑に落とすと同時に
、「過去と同じ選択」を続けていては、変化は生まれてこないことも受け入れる必要があります。

占星術には、「決定論(宿命論)」の側面がありますが、
自然界のリズムでいえば、必然的な事柄は順序(法則)に沿って、時間を経て起こっていきますので、
「未来はすべて決まっている」という悲観的な視野で占星術と現実を捉える必要はありません。

2ハウスの新月は、6ハウスの山羊座の冥王星とはスクエア(90度)のアスペクトを形成していることから、
「創造性の開花までの忍耐」を受け入れ、その忍耐が明けるまで、意識や環境を整えることが促されています。

また、冥王星は、ノード軸とTスクエアを形成していますから、
「物心のバランス」を取るために、時間をかけることを促されています。

山羊座の冥王星は、タロットカードの「塔」の象徴のような働きを持ちます。

半年前の日食から、劇的な変化を経験している人もいれば、無自覚にその経験の渦中にいて、
少し後になって、半年のサイクルに気づく人もいるでしょう。

「過去の今」を許すとともに、「現在の今」を許しながら、
「未来の今」をより善いものにするために、
私たちは「今の自分」を受け入れ、肯定することが大切
です。

奇しくも、04月09日の牡羊座新月・日食も、同じ2ハウスで起こります。

ですが、真逆のサインで起こります。

それでは、半年の年月を経て、今の私たちに新月図が伝えたいメッセージを見ていきましょう。

牡羊座新月・皆既日食のリーディング

皆既日食は、月によって太陽が完全に隠されることを意味し、
「太陽の完全なる生まれ変わり・再生」と解釈することができます。

今回の牡羊座新月・皆既日食のホロスコープは、
天体が12~3ハウスにすべて集まっているホロスコープです。

また、ホロスコープを見ていただければ分かるように、
天体が4つのハウスにしか分布していないわけですから、
コンジャンクション・グランドコンジャンクションが多くなり、
アスペクトが極端に少ないことが特徴です。

先ほど解説しました、半年前の天秤座新月・金環日食と同じ2ハウスで起こり、
前回の日食はドラゴンテイル側で起こりましたが、
今回の日食はドラゴンヘッド側で起こることも特徴といえます。

新しい身体作り

今回の新月は、小惑星カイロン/キロンと0度でコンジャンクションしています。

カイロン/キロンは、分析や集中力、心の傷の他、「健康」を司ります。

2ハウスは、物質性や物質的な価値を象徴する場所ですので、
牡羊座の新月は、「新しい身体」や「新しい流れを作るための環境作り」といった意識を重視しているといえます。

2ハウスのグランド・コンジャンクションは、個人天体である月・太陽・水星R・金星の集合です。

また、新月に対して、隣のハウス・サインの木星とは、
30度(セミセクスタイル)のアスペクトを形成していますので、
「形を作ること」や「現象化」のために、新しい習慣を始めることで、
半年前の日食で気づかされた「現状打破」のための実践が促されているといえます。

夢と現実の距離を縮める

今回の新月図のチャートルーラーは、ASCが魚座と重なっているため、木星と海王星です。

また、木星は射手座のルーラーでもありますので、
今回の新月図のMCと重なるサイン、10ハウスに働きかける天体でもあることが特徴でもあります。

木星は、今月04月21日の天王星とのコンジャンクションを経て、
今年の05月26日に牡牛座から双子座に移動します。

天王星の変革を加速させている木星が、
新月と30度(セミセクスタイル)のアスペクトを形成していることから、
新しい身体作りや新しい習慣化には、
身近な人との繋がりや影響を受け取ることが望ましい流れを作ることを示しています。

1ハウス@魚座にパート・オブ・フォーチュンが位置していることから、
私たちが意識を開き、寛大な心で刺激を受け入れることが、
夢と現実の距離を縮めるための鍵となります。

海王星は、魚座でドミサイルの品格 / 品位を持ち、理想や夢に対する意識が高まります。

火星と土星が海王星に接近していく過程は、
海王星の夢や憧れとともに、幻想や妄想に対する衝動と自制心の両輪が強まることを示しています。

火星と土星は、どちらもマレフィック(凶星)と見なされ、
これら2つの天体がコンジャンクションする時、現実に対する情熱と不活性の気持ちの両方が生まれます。

天体の影響力は、太陽から遠い天体ほど強いと考えられ、火星は土星を打ち負かすことはできません。

ですが、現実を動かす力は火星が担っていますので、土星の要請に応える形で、
言ってみれば「自分から折れる」という意味で、現実を受け入れて、
現状でできること淡々と、且つ、情熱を持って打ち込むことが、
結果的に、魚座の海王星がもたらす夢や理想を形にすることに繋がります。

だからこそ、今抱いている夢と体験している現実は、最善であり、大切なのです。

土星は山羊座と水瓶座を支配・守護しますから、
1ハウスの土星が与える葛藤や困難を乗り越える経験は、
11ハウスの希望や友人、共同体に関する体験へと繋がりますし、
12ハウスの個人の真理への経験値へと還元されていきます。

今回の新月は、身の回りを見ることで、
「今の自分の状態」を「スタート地点」と決め、変化を受け入れるとともに、
その流れには、私たちを望ましい方向へ導いてくれる現象が起こってくることを示しています。

冥王星が与える次の成長への一歩

半年前の日食と同様に、冥王星はシングルトンで孤立しています。

しかも、12ハウスというアヴァージョン(日の当たらない最も暗い場所)に位置し、
無意識の領域から働きかけています。

今回の新月図では、アスペクトが少ないことが特徴なのですが、
アスペクトが少ないということは、1つひとつのアスペクトが象徴的な影響力を示す、ということでもあります。

天体が複数のハウスでコンジャンクションしていることで、
天体の意図の連携が強化され、分散されないからです。

先ほどからお伝えしている通り、2ハウスの新月は、
物質性に新たな動きをもたらすことを示しています。

牡羊座の新月は、1ハウスの火星によって活性化され、
その火星は、木星と海王星の働きを受け入れています。

ディスポジション

今回の新月図のディスポジションは、以下の通りです。

*ディスポジションとは、天体がサインを通して繋がりを持ち、天体の意図の流れを表すものです。*

【1ハウス】

火星・土星・海王星【魚座】

木星【牡牛座】⇒金星【牡羊座】⇒  火星【魚座】

火星・土星・海王星【魚座】

海王星【魚座】⇒木星【牡牛座】⇒ 金星【牡羊座】⇒ 火星【魚座】

【2ハウス】

太陽・月・水星・金星【牡羊座】
火星【魚座】⇒ 木星【牡牛座】⇒金星【牡羊座】

太陽・月・水星・金星【牡羊座】
火星【魚座】⇒ 海王星【魚座】⇒木星【牡牛座】⇒ 金星【牡羊座】

【3ハウス】

木星・天王星【牡牛座】
金星【牡羊座】⇒ 火星【魚座】⇒ 木星【牡牛座】

木星・天王星【牡牛座】
金星【牡羊座】⇒ 火星【魚座】⇒ 海王星【魚座】

【12ハウス】

冥王星【水瓶座】

土星【魚座】⇒ 木星【牡牛座】⇒金星【牡羊座】⇒  火星【魚座】

冥王星【水瓶座】

天王星【牡牛座】⇒ 金星【牡羊座】⇒ 火星【魚座】⇒ 木星【牡牛座】

*今回のディスポジションは、ループが起きる前に止めています。*

天体が密集しているホロスコープの場合、
ファイナル・ディスポジターとなり得る天体は絞られます。

ただ、重要なことは、どのハウスの天体が、どのハウスの天体によって受け止められ、
サインのエネルギー・意識が実現に関与するのか
、ということです。

上記に挙げたディスポジションの流れから、
金星・火星・木星・海王星がファイナル・ディスポジターとなることが分かります。

つまるところ、12ハウスを除いた、
1ハウス・2ハウス・3ハウスに天体の働きによる現象化と実現化が集中する、ということです。

また、社会天体である木星と、トランスサタニアンである海王星は、
私たちにはコントロールすることができませんので、
「影響を受け入れること」で開花していく刺激であると考えられます。

そうなりますと、1ハウス@魚座の火星と、2ハウスの牡羊座の金星が、
今回の新月を盛り立てる天体ということになります。

1ハウスの火星は、聞こえは悪いですが、「承認欲求」を得たいがために働くか、
それとも、自分自身に喜びをもたらすために動くか、の相反する働きをします。

なぜなら、魚座は「大調和」と「混沌」の意識を象徴するからです。

これら2つの相反する要素(意識)は、互いを必要としながら、
互いを害する要素と互いに補い合う、大きな流れを成立します。

2ハウスの金星は、牡羊座に位置することでデトリメントの品格 / 品位を持ちます。

金星は女性天体であり、受容的な働きをしますが、
牡羊座のエネルギーに触れることで、自らの欲求に対して従順になる、という働きをします。

金星は、5度前ルールを適用することで、1ハウス@魚座のエネルギーにも触れています。

そうなりますと、金星は火星の影響を受け、1ハウスが象徴する自我意識に従って、
物事を判断しようと働き、ドラゴンヘッドの向こう側に位置する新月にエネルギーを与えようとします。

新月が牡羊座で起こっているわけですから、火星の影響力が強いことは当たり前ですが、
その背景には、品格 /品位によって、また、ファイナル・ディスポジターのパワーバランスによって、
2ハウスの新月の流れは、1ハウスの意識によって生まれて来る、ということを指摘する必要がありました。

そこでようやく、冥王星に話を戻します。

12ハウスでシングルトンの天体である冥王星は、
今年の05月09日に逆行を始め、09月02日に再び山羊座に戻ります。

山羊座を支配する土星は、2025年05月25日まで魚座を運行しますので、
冥王星の山羊座と水瓶座の往復は、土星が牡羊座に移動する前の予行演習と考えることができます。

また、ハウスの成り立ち・構造は、以下のように考えるべきとされています。

【12・1・2ハウス】【3・4・5ハウス】【6・7・8ハウス】【9・10・11ハウス】

12ハウスは、ホロスコープの最後のハウスではありますが、1ハウスの前の最初のハウスでもあります。

そのため、1ハウス@魚座のグランド・コンジャンクションの根底には、冥王星が影響している、と考えられるのです。

水瓶座の冥王星は、12ハウスに位置していることもあって、精神性や無意識の働きを刺激します。

陳腐な表現としてではなく、また、すぐに・簡単に・誰にでも分かるものではありませんが、
見境の無い働きをする冥王星の根源は「愛」です。

どんなに苦しい状況であったとしても、生きているだけで、
何かしらの恩恵を受けている事実を知ることができます。

知ることができるとは、選択の自由が与えられている、ということです。

今回の新月図の冥王星は、目に見えない働きの象徴として、
現実を裏で導いている働きがある、というメッセージでもあります。

私たち個人にとっての12ハウスは、個人の無意識の領域を表し、
この領域は集合し、大きな意識を形作っています。

理性的な自分も、感情的な自分も、客観視する自分も、
すべてが、私たちの広大な心を体験するための別の顔です。

もし、あなたが現状に何か新しいスパイスを取り入れようと思っているなら、
是非、内観をして、ご自身の内面に問いかけてください。

「今日は何をしたい?」「今月は何をしたい?」「今年は何を体験したい?」

先ほど「選択の自由」という言葉を出しましたが、
私たちができることは、常に、「自分を変えること」だけです。

自分自身にしか効力の無い選択権は、
他者にとっては迷惑を通り越して、害悪となる場合があります。

これは決して、現実的な側面だけでなく、内面的・精神的な側面にも適応されます。

12ハウス@水瓶座の冥王星のメッセージとは、
私たちが自分自身の自我(エゴ)をより善い人生を体験するために活用する上で、
「目に見えない部分」に注意を払うことを促しています。

それは、「自分が今まで受け入れてこなかったこと」や
「自分が今まで知らなかったこと」という風にも捉えることができます。

私たちはどこまでいっても学ぶことがあり、
謙虚さと勇敢さのどちらをも持ちながら、人生を拓いていくことができますから、
知らないことを怖がらないでください。

牡羊座の新月は、「未知=面白い」という意識を与えてくれます。

是非、「新しい自分=面白い」という感覚を掴むために、新しい習慣を取り入れてみてください

それは、宇宙のリズムと同調する第一歩となるはずですから。

変容することと変身させられること

1ハウスの土星と海王星は、
自らを維持することと変容させること、という風に対比することができます。

もっと言えば、個性と大衆性(集団性)の対立、という風にも表現することができます。

コンジャンクションしているわけですから、これら2つの意識は混ざり合います。

土星は、「境界線」を表し、海王星は、「境界の無い世界」を表します。

そこに火星が加わることで、魚座の意識・エネルギーは混沌と化すのですが、
これは、自己成長・自己発展のための「自己洗脳」という風に活用することもできますし、
痛みを回避するための「依存心の増長」という状況を作るキッカケ・種にもなり得ます。

そのため、新月図におけるチャートルーラーの木星と海王星は、
自分自身を変質させる外部刺激や影響に対して、ガードが緩く、
むしろ、「これまでの自分の意識が溶けるような体験」をもたらすよう振る舞います。

1ハウスの火星が土星に接近していることと、
3ハウスの木星が天王星に接近していることで、
先ほどお伝えした「個性」と「大衆性」の対立が加速し、
自我意識が拡大する上で、自分よりも大きな影響力を受け入れざるを得なくなります。

なぜなら、自我意識は「過去の自我」の積み重ねであり、
それは、排他的で、防衛的な振る舞いによって、個性を守ってきたからです。

ですが、牡羊座の新月は、自らを変えようとする火星の影響によって、選択を変えるよう働きかけます。

ただ、注意すべきことは、自分の利益のために他者を動かそうとする衝動に飲まれると、
後々責任を取らなければならなくなる、ということです。

7ハウスは乙女座と重なっていて、対人関係には対しては信用がついてまわりますし、
他者の気持ちを汲む必要があります。

乙女座のルーラーである水星は、04月25日まで逆行しますので、
自分の情熱や衝動のために、他者を利用しようとすると、痛い目を見る恐れがあります。

「騙す」とは、偽りによって自分や他者を誘導することを意味しますが、
嘘も方便と言いますので、「敢えて」最初は間違ったことを伝える、という場合もあり、
「意識変革」のために、これまでの常識や信念、価値観を疑うことで、
「自分を騙す」という自己洗脳には、海王星と土星のコンジャンクションは力を貸してくれるでしょう。

そして、自分にこれまでと違う選択をさせるためには、これまでの経験値ではなく、
今巡ってくる情報や機会、人との繋がりに重きを置くことで、木星と天王星の力を借りることができるでしょう。

1ハウスの海王星は、逃避行動や快楽主義、詐欺、共依存関係なども象徴しますので、
土星が持つ現実性を手放さず、中毒化したこれまでの悪習慣を見直す機会を逃さずに、
今できることを積み重ねながらも、ちゃんと「自分のだけの夢」を温めることも平行して行っていきましょう。

2024年の新月・満月カレンダー

前回は、今年2024年の新月・満月カレンダーを掲載し忘れましたので、
今回からカレンダーで、次回以降の新月・満月の日付とサインをお伝えします。



新月

満月
1月01/11山羊座新月01/26獅子座満月
2月02/10水瓶座新月02/24乙女座満月
3月03/10魚 座新月03/25天秤座満月 【月食】
4月04/09牡羊座新月 【日食】04/24蠍 座満月
5月05/08牡牛座新月05/23射手座満月
6月06/06双子座新月06/22山羊座満月
7月07/06蟹 座新月07/21山羊座満月
8月08/04獅子座新月08/20水瓶座満月
9月09/03乙女座新月09/18魚 座満月 【月食】
10月10/03天秤座新月 【日食】10/17牡羊座満月
11月11/01蠍 座新月11/16牡牛座満月
12月12/01射手座新月12/15双子座満月
12/31山羊座新月

牡羊座新月・皆既日食


今回の毎月の新月・満月のホロスコープ・リーディングは、
新しい身体作りと新しい土台作りが重要なメッセージである、という解説をさせていただきました。

半年前の天秤座新月・日食からは、過去から未来へ向かっていく流れとなり、
その流れは、足元を見つめ直すことと、現実と夢・理想の距離を縮めることから
自ずと形になっていく、ということをお伝えしました。

巷では、2025年の07月に彗星が飛来するという話や、大きな災害、ミロクの世の到来の前の大峠を迎える、
といった予言的な話が溢れています。

壮大な宇宙のスケールでは、すべての出来事は「最善の方向」へ向かっていますが、
宇宙創成期や現在の地球に至るまでの歴史などを見ても、
生命体にとっての危機となる出来事が起こり続けていることは確かです。

それも、想定外だからこそ、私たちは恐怖を感じ、予言や預言に救いを求めたくなる気持ちが生まれます。

ですが、やはり、現実創造と同じで、未来を憂いて、現在を軽視していては、
その未来が訪れた時に、きっと、足元が崩れているばかりでなく、
何の準備もできていないでしょう。

「今できることは今しかない」ということは、「今が未来を創造している」ということでもあります。

魚座のグランド・コンジャンクションと牡羊座のグランド・コンジャンクション、
そして牡牛座のコンジャンクションによる天体の大きなエネルギーを活用する際、
私たちは否定的・悲観的な意識で日常や世界を眺めるべきではありません。

現実を踏まえて、「望ましい未来像」に意識を向けることが、
射手座のMCが象徴する「探求的な未来創造」です。

創造性は、決して、与えられることや押し付けられることで開花することはありません。

私たちが意識を向けるべきは、常に自らの内面と、自我意識が捉えようとする世界(現実)の在り方です。

今回の牡羊座新月・日食は、アメリカやメキシコ、カナダなどの地域で皆既日食となります。

そのため、北米の地域では、日食の影響が強く出て来るのではないかと考えられます。

2024年の11月05日は、アメリカ大統領選挙が実施されますので、
冥王星の水瓶座への本格的な運行が始まることを踏まえますと、
北米の今後の動向と世界への波及がどのように展開していくかが関心事となるでしょう。

私たちに向けられた、春分図のメッセージと今回の牡羊座新月のメッセージは、
「新しい流れ」に乗るための、地盤作りであり、意識改革の助走といえます。

牡牛座を運行する天王星が双子座に一度イングレスするのは、2025年07月07日で、
逆行を経て本格的に双子座を運行し始めるのは、2026年04月26日です。

魚座を運行する海王星が牡羊座に一度イングレスするのは、2025年03月30日で、
逆行を経て本格的に牡羊座を運行し始めるのは、2026年01月27日です。

また、魚座を運行する土星が牡羊座に一度イングレスするのは、2025年05月25日で、
逆行を経て本格的に牡羊座を運行し始めるのは、2026年02月14です。

今年2024年は、これらの大惑星が次のサインに移動する前に、
冥王星の水瓶座へのイングレスによって、大きな衝撃を受けながらも、
より加速していく時代の流れに乗るための、準備期間といえます。

春分図と牡羊座新月・日食からのメッセージは、何を優先すべきかは、
やはり「現状の見直し」と「未来への改革」のための身体と環境作りが重要であり、
その準備ができてこその、激動の変化に耐え得る状態が整っていく、という力強いメッセージです。

何もしなくても時間は経っていきますが、「何かを出来る時間」にするかは、私たちの選択次第です。

これは恐怖や脅威ではなく、あくまでも現実であり、創造性を発揮するチャンスでもあります。

ですから、現実や未来に対して、過剰に恐怖心を抱くことなく、
それ以上に、自分の生命力と創造性を信頼するために、
今の現実を体験することを大切にしていただきたいと思います。

筆者は、比較的、月の影響を受けやすい体質であるため、
牡羊座新月・日食の影響をもろに受けてしまい、2日ほどは身体を休めざるを得ませんでした。

そんな時、カフェイン中毒である現状を見直そうと、
ノンカフェインの飲料に切り替えたり、腸内環境と口腔内環境を整えることから、現状の改善を始めました。

大きなことを最初から始めるのは、大変です。

だからこそ、現状でできる範囲で、過去の習慣を少しずつ変えていくことを積み重ねて、
少しずつ変化を感じながら、徐々に自信が後からついてくることを受け入れる必要があります。

今何かを決めることで、後々に「あの時始めてよかった!」と思えることを確定することができるんだと、
1日一日を大切に生きていきたいと思うばかりです。

今回も最後まで読んでいただきまして、誠にありがとうございます!

今回の記事から、何か1つでも気づきやヒントを見つけていただけたら幸いです。

次回の毎月の新月・満月のホロスコープ・リーディングは、04月24日の蠍座満月です。

それでは、また、2週間後にお会いしましょう!

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