食べることは生きることと密接な関係にありますが、ただ空腹を満たすだけではなく、おいしいものを食べることが日々の活力となっている方も、少なくはないでしょう。
ひとつの食材をより美味しく食べるために、という目的もあり「料理」は日々進化し、人間の生活に今や欠かせない工程となっています。
しかし、どうしても料理が嫌いでしたくない、という方がいるのも事実です。
今回は「料理が死ぬほど嫌いな人」がもつ特徴や、嫌いとなるにいたった心理を探っていきましょう。
また、料理嫌いの対処法も記載していくので、料理嫌いな自覚のある方も是非最後までお付き合いくださいね。
料理が死ぬほど嫌いな人の特徴
自分自身や親、配偶者など、身近に料理嫌いな方がいるとしても、全ての料理嫌いにそのひとつの特徴が当てはまるわけではありません。
こちらの項目では、料理が死ぬほど嫌いと感じている人にみられる特徴をいくつかまとめていきます。
きれい好き・潔癖症
炒め物や揚げ物をすると、必然的に周囲には油が跳ねてしまうものですが、それが我慢できないほど嫌だと感じる方が一定数います。
一般的には、自炊している方のキッチンなら、多少の汚れや油はねが残っていても普通のことで、全く気にならないという人の方が多いのです。
しかし、汚れに対して人一倍嫌悪感を抱いてしまうタイプの潔癖症の人にとっては、料理をすることは耐え難いほど苦痛となります。
それでも料理をしたとしても、調理後のキッチンに残っている少しの汚れも見逃すことができないので、料理の作業工程が嫌いではなくても、汚れたキッチンをみることがストレスとなってしまうのです。
完璧主義
完璧主義ならば、奥深い料理の世界をきわめていそうだと思いがちですが、実は完璧主義な人の中にはその性質がゆえに「料理が死ぬほど嫌い」になっている場合があります。
人はたいてい、慣れてきた物事には自分のなかで、問題ない程度に応用をきかせて、手を抜いたり自分がやりやすい方法にアレンジするものです。
しかし、完璧主義の方のなかには、料理を毎日していても毎回きっちりレシピの通りにやらなければ気が済まない人もいます。
たとえば、適量という漠然とした説明に苛立ったり、大匙1を計るときには表面をすりきり、200mlの水もカップのメモリぴったりにあわせなければ気持ち悪いと感じてしまうようです。
それが悪いわけではありませんし、失敗することもほとんどないでしょう。
しかし、たまにではなく毎日料理をするようになってからその時間が憂鬱となってきて、結果的に「死ぬほど料理が嫌い」になってしまったというケースもあるようですね。
おいしいものへの執着が薄い
自分で料理を作ることを楽しめる人は、食への関心が高い人だといえます。
食べることではなく、味や食感、美味しく作りあげるまでにやりがいを感じ、自分や人に、美味しいと思ってもらうことがモチベーションとなるので、おいしいを追及することが苦になりません。
しかし、そもそも作り手である自分が美味しいものに対する感動が少なく、興味が薄いという場合は、「お腹をみたせれば味はなんでも良い」となってしまいます。
それなのに料理を作らなければいけない立場であるということは、その料理を評価する人がいるということです。
すると旦那さん、または奥さん、お子さんなどが食べたときに「またこれ?」や「美味しくないから食べない」なんて言われることもあるかもしれません。
そうなってくると途端に苦痛になってきます。
自分はなんでも良いから冷蔵庫にあるものや簡単なもので済ませたいのに、それが許されないと「なんで私が作らなきゃいけないんだ!」という感情がわいてくることでしょう。
配偶者の方が理解してくれて、料理の担当となってくれたら良いのですが、小さいお子さんに自分で作れとはいえません。
そうして興味も意欲もないのにいやいや毎日料理を試行錯誤しているうちに、死ぬほど嫌いになっていくということにつながっていくのかもしれません。
料理が死ぬほど嫌いになる理由
こちらの項目では、料理が死ぬほど嫌いだという方々が、そう思うに至った理由について探っていきたいと思います。
「料理が嫌い」と思う理由も人によって全く違ってきます。
ではいったいどのような理由があるのか、料理が嫌いな人の気持ちを知るために、是非皆さんも一緒にみていきましょう。
献立を考えるのが苦痛
食材を切って焼いてとする前に、必ずといって良いほどしなければいけないのが「何を作るか考える」ということです。
調理前どころか、スーパーにいく前から献立を決めて買い物をする、というかたもたくさんいらっしゃいますよね。
自分ひとりなら3食適当に済ませられるけれど、家族がいて、自分が料理作りの役目を担っていると、必然的に毎日毎日何を作るのか考えなくてはいけません。
「家族の健康を考えてバランスよく野菜をとりいれなきゃ」、「昨日と似た味付けにならないように今日はどうしよう」などと丁寧に気を配る人にとってはとくに、献立ひとつ考えるのも大変な作業となります。
3食たべる家庭なら、朝食が終わったと思ったらもう昼、そしてあっという間に夜になります。
その間ずっと献立のことを考えている自分がいる、なんて方もいらっしゃって、そういった理由から、「献立を考えるのが嫌い」から「死ぬほど料理が嫌い」となっていくようです。
労力に見合っていないと感じる
料理が嫌いな心理として、食べるのは一瞬なのに、その倍以上時間をかけて調理するのが馬鹿馬鹿しく感じる、という意見があります。
また、一生懸命作ったのに、出来上がりがいつもいまいちだったり、家族の反応が微妙だと、料理を完成させるまでの労力に結果が見合っていないと感じる方もいます。
せっかく献立を考え、手間暇かけて作ってもそれを食べる家族が、買ってきたお惣菜やチルド品の方が食いつきがよいとなると、わざわざ時間と労力をかけて料理を作る必要性を見失ってしまってもある意味当然の心理だといえますよね。
かといってお惣菜ばかりでは食費も高くなるのでしぶしぶ自炊を続けているけれど、本当は料理なんて非効率的で大嫌いだと思っている人がすくなからずいるということを、作ってもらっている立場の人はとくに忘れず覚えておきましょう。
片付けることが嫌い
料理を作って食したその後に待っているのは、後片付けです。
作るのは嫌いじゃないけれど掃除が嫌いという理由で、結果的に料理をするのが死ぬほど嫌いになっている方も実は多くいます。
また、土のついた野菜や料理に使った調理器具、食べ終わった後の食器を毎回洗うことで、慢性的なひどい手荒れになり治る間もなくて、料理の時間がくるたび憂鬱な気分になってしまう、という意見もちらほら聞こえてきます。
料理が死ぬほど嫌いなときの対処法
料理は死ぬほど嫌いだけど、食べなければ生きていけない。食べさせなければいけない相手がいる。
そんな方こそぜひ、こちらの項目によく目を通してみてください。
料理が嫌いな人がすこしでも日々の苦痛を減らせるようにと、いくつかの対処法を紹介します。
レンチン料理を極めてみる
最近人気の高い調理方法に「電子レンジでの調理」があります。
レンチン料理のみをのせているレシピ本もたくさんでていて、テレビでもレンチン料理の特集を目にする機会も増えています。
電子レンジ調理は火を使わないこともメリットの一つです。
ボタンを押してしまえば出来上がりを待つだけなので、コンロの前に立ちっぱなしで待機している必要がありません。
また電子レンジは比較的食材へ火が通るのもはやいので、時短となり忙しい方にもうってつけの調理法となります。
レンチンレシピの需要が高まったことにより、日々新たなレシピがうまれていると言ってもよいほどにレパートリーが豊富なので、日々の献立に困る必要もありません。
ネットや献立アプリなどをみれば、「こんなものまでレンジでできるの?」というものが多いので、気になった方はご自身で検索してみてくださいね。
家事代行を頼む
最近では家事代行サービスが一般家庭にも普及し始めています。
メディアでも大きな話題となっていて、家政婦さんが家まできて、あらゆる食材を使って手際よく調理してくれるというなんともありがたいサービスです。
家事のなかでも料理が嫌いな人は、料理作りに特化した、作り置き代行を頼む事もできます。
家事代行は、時間単位の契約となるケースが多く、値段も比較的安価なので、料理が死ぬほど嫌いな人は、一度試してみてもよいかもしれませんね。
料理をしない日を作る
毎日家族のために、死ぬほど嫌いな料理を作っている人は、料理を全くしなくてよい日を作ることを考えてみてください。
たまに作っていたころは嫌じゃなかったのに、毎日作らなくてはいけなくなってから料理が嫌いになったという声は、とくに主婦のかたたちからよく聞こえてきます。
基本的に、人が食べることに休みはありません。そうなると作る人も必然的に休みがなくなります。
しかし今は便利な時代です。電話一本で届けてもらえるデリバリーや、買ってすぐ食べられるお惣菜のクオリティもあがっています。
そのため、あなたが料理が苦痛で仕方ないことにまだ家族が気づいていないならきちんと話し、週に1度のこの曜日は全く料理をしない日をつくりたい旨を伝えてみましょう。
一日くらい外食やお惣菜に頼りきりになったって死にません。
真面目な人ほどストレスに鈍感な傾向があるので、嫌いなことから解放される、心の休日を固定日にしてつくることで気が抜け、精神の安定にもつながります。
作り置きしておく
料理が嫌いな人には、料理をする回数を減らすことをおすすめします。
一日の調理で三日分になるようまとめて料理して冷蔵庫にいれておく方法です。
書籍やネット検索で調べた作り置きレシピを参考にして、冷凍できるものは冷凍しておけば、毎日食事のたびに調理する必要がなくなります。
特に副菜は何種類かをたくさん作って、小分け冷凍しておく事で食事の品数が増えるので、栄養バランスも整いやすくなるでしょう。
誰かと一緒に作る
料理を作ることが嫌いでも、友人や恋人、一緒にいて楽しい人と共同作業をするという名目のイベント化をはかってみましょう。
とくに普段料理をすることがないという料理嫌いな方におススメな対処法です。
自分1人でレシピをみながらもくもくと作ってみても、ただストレスを感じるだけかもしれませんが、好きな人と一緒に取り組むことで、苦手意識がうすれ、失敗も笑い話になります。
「自分は料理は苦手」だと、縛るのではなく、楽しめる環境のなかポジティブな気持ちで取り組むことが、「嫌い」を克服する大きな第一歩となります。
定番の好きなものだけ作る
料理を作るモチベーションをあげるために、完成品を食べることを想像するのもひとつの手です。
つまり自分が食べたいもの、好きなもの、美味しく作れる得意なものだけを作るようにすれば良いのです。
とはいえ、手の込んだものや高価なもの、同じ料理ばかり頻繁に食べていても辛くなってきますよね。
例えば味噌汁だけは毎日作ったり、副菜一品だけキンピラやほうれん草のお浸しを作ってみる、といった具合に、献立に市販品を織り交ぜることを前提として、定番の料理を作るという風にしてみていかがでしょうか。
料理をしない
昨今では、共働きの家庭が当たり前となり、「女が家のことをする」という時代はすたれています。
それまでは家事をすることを仕事としていた家庭のポジションに空きがでたことで、爆発的に増えてきたのが「時短商品」です。
共働きがゆえに、家のことにかける時間がへり、乾燥機付き洗濯機や、自動お掃除家電などの力を借りる家もでてきています。
当然料理に関しても、様々な形で家庭を助ける商品などの普及が進んでいます。
お惣菜に力を入れているスーパーも増えていて、テイクアウトができる飲食店も沢山あります。
栄養バランスが気になるなら「ミールキット」を買ってみる、という手もありますし、苦手なことや嫌いなことは無理にしなくても生きていけます。
「嫌い」を克服しようと自分が思った時に、簡単なものから始めてみると良いかもしれませんね。
まとめ
「料理が死ぬほど嫌いな人」についてでした。
料理が好きで得意だと、その分節約できたり栄養バランスを考えられたりするメリットはありますが、最近の食事に対する選択肢は大幅に広がっています。
料理が死ぬほど嫌いなら、しなくても他の方法を選んでも良いのです。
便利な世の中になって、それでも誰かのために毎日料理を頑張りますという料理嫌いな方がいるならば、時々は自分の「嫌い」を尊重する日もつくってあげてくださいね。
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