過去の栄光を自慢してきたり、説教をしてきたりする人に嫌な思いをしたことがある方もいるのではないでしょうか。
一方で、自分自身が過去の栄光にすがってしまうことについて悩んでいるという方もいると思います。
こちらの記事では、過去の栄光にすがる人の心理や嫌われる理由、対処法について解説します。
過去の栄光にすがる人の心理とは?
まずは、過去の栄光にすがる人の心理を見ていきましょう。
自信がない
過去の栄光にすがる人は、自分に自信がありません。
自信がないため、事あるごとに過去の成功やうまくいった出来事を持ち出し、自信を取り繕おうとしているのです。
また、今の人生がうまくいっておらず、自己肯定感を維持するために過去の栄光にすがっている場合もあるでしょう。
他者に認められたい
過去の栄光にすがる人は、他者に認められたいという心理があります。
承認欲求が強く、それを満たすことで喜びを感じるのです。
過去の栄光にすがる人は基本的に自信がないため、自分で自分を認めることができません。そのため、他者からの評価に自分の価値を見いだしているのです。
人からよく思われたい
人からよく思われたい、敬われたいという気持ちから、過去のことを自慢する人もいるでしょう。
過去の栄光を自慢することで他者から尊敬され、すごい人だと思われたいのです。
今の自分に自信がなく、「今の自分では人から尊敬されない」と思い込んでいる人に多いでしょう。
自慢したい
単純に、自慢したいという心理もあります。
今の自分に自慢できるようなことがないため、過去のことを持ち出して自慢してしまうのです。
過去に成功し周囲から称賛されたり、チヤホヤされたりしたことが忘れられず、今になっても自慢してしまうことが考えられます。
自分を過大評価している
過去の栄光にすがる人は、うまくいっていた過去の自分に誇りを持っており、自分を過大評価している可能性があります。
過去の記憶は美化されることが多いため、実際は大したことがない実績でも、話を盛って話すことがあるでしょう。
今を生きられない
過去の栄光にすがっている人は、「過去」を生きています。
「今この瞬間」を生きられていないため、過去の栄光を思い出しては自慢してしまうのです。
今を生きている人は、「今日1日をいい日にしよう」「より良い未来のために今日を精一杯生きよう」と思えます。しかし、過去の栄光にすがる人は過去に執着することで現実逃避をしているといえます。
比較する癖がある
何かと比較する癖がある人は、過去の栄光にすがりやすいでしょう。
他者と比較して優劣をつけたり、過去と今を比較して「あの頃は良かった」と思ったりすることが癖になっている場合、輝かしい過去の自分に執着してしまう傾向にあります。
今の自分に自信がないけど、他者には負けたくないから過去の栄光を自慢するといったように、比較する癖が過去の栄光にすがる自分を作っているのです。
過去の栄光にすがる人が嫌われる理由
次に、過去の栄光にすがる人が嫌われる理由を解説します。
同じ話を何度もする
過去の栄光にすがる人は、同じ話を何度もすることがあります。
過去のことを自慢する度にいい気分になり、自信を取り戻せるような感覚になるため、何度も何度も同じ話をしてしまうのです。
本人は気分がいいかもしれませんが、それを何度も聞かされる方は苦痛です。そのため、「またこの話か」「同じ話ばかり、うんざりする」と嫌われてしまうのです。
人を見下す
過去の栄光にすがる人の中には、人を見下す人もいます。
過去の自分を過大評価し、誇りに思っているため、周りの人に対して偉そうに接したり、マウントを取ったりするのです。
どれだけすごい実績があったとしても、人を見下すような人は嫌われてしまいます。また、人間性が伴っていないと思われ、評価が下がってしまうでしょう。
説教が多い
過去の栄光にすがる人は、説教が多いという特徴もあります。
自分を過大評価しているため、人を見下したり、上から目線で説教をしたりしてしまうのです。
特に悪いことをしていない場合でも、説教じみた口調で話すため、周りの人からは嫌われてしまいます。「あの人と話すと説教をされる」と避けられるようになることもあるでしょう。
謙虚さがない
過去の栄光にすがる人は、自分の能力を過大評価しがちです。
そのため新しい物事に取り組むときでも、自分の能力を過信しており、周囲のアドバイスを聞かないことがあるため、「謙虚さがない」と嫌われてしまうことがあります。
また、過去に何かを成し遂げたというプライドがあるため、周囲からアドバイスされることや初心者として取り組むことを嫌う傾向にあります。そのような人は扱いづらいと思われてしまうでしょう。
実はネガティブ
過去の栄光にしがみつくということは、今の自分に自信がなかったり、今の人生がうまくいっていないということになります。
一見、過去の栄光を自慢していて自信があるように見えますが、実は後ろ向きでネガティブな人なのではないかと思われがちです。
自信のなさやコンプレックスを無理やり取り繕おうとしているところを見透かされ、嫌われてしまうこともあるでしょう。
不機嫌になる
過去の栄光にしがみつく人は、過去の自慢話を聞いてもらえなかったり、人から見下されたり、または対等に扱われたりすると不機嫌になることがあります。
承認欲求が強く、プライドも高いため、自分が称賛・尊敬されていないと嫌な気分になるのです。
自慢話に付き合わされたり、理想的なリアクションを取らなければ不機嫌になられたりする人と関わるのは疲れます。そのため、避けられたり嫌われたりするようになるでしょう。
過去の栄光にすがる人への対処法
過去の栄光にすがる人への対処法をご紹介します。
身近に自慢や説教をしてくる人がいて困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
聞き流す
基本的には、話を聞き流すのが良いでしょう。
真面目に聞いていたら疲れてしまう上、相手の自慢話がどんどんエスカレートしてしまうことがあります。
しかし、無視をしたり話を変えたりすると相手を怒らせてしまう可能性があります。そのため、時々相槌を打つなどして聞いているかのような態度を取ることがポイントです。適当に聞き流しましょう。
会話の主導権を握る
ある程度聞き流したら話題を変え、会話の主導権を握りましょう。
過去の話ではなく、未来の前向きな話に変えるのがおすすめです。過去の自慢話を持ち出す隙を与えないようにしましょう。
また、例えば仕事の自慢話をされていたのであれば、仕事以外のテーマに話題を変えるのもおすすめです。全く関係のないプライベートや趣味の話にするのが良いでしょう。
嫌だと伝える
今後も関わっていくような親密な関係の人であれば、自慢話をされるのが嫌だということを伝えるのも1つの方法です。
他のところは好きだけど、過去の自慢話をするところだけが嫌だという場合もあると思います。また、自慢話をしている本人が無自覚で、相手が嫌がっていることに気づいていないケースもあるでしょう。
とはいえ、ハッキリと嫌だと伝えるとプライドを傷つけ、怒らせてしまう可能性もあります。
そのため、「その話、前も聞いたよ」とやんわり伝えたり、「過去の話ばかりじゃなくて、未来の楽しい話をしよう」など提案ベースで指摘するのが良いでしょう。
過去の栄光にすがることをやめる方法
自分が過去の栄光にすがってしまうのをやめたいと悩んでいる方もいると思います。
最後に、過去の栄光にすがることをやめる方法をご紹介します。
今の自分を受け入れる
過去の栄光にすがる人は、今の自分に満足できておらず、自信がないという人が多いと思います。
そのため、まずは今の自分を受け入れることが大切です。
満足できていないことや自信がないことも全て引っくるめて、「それが今の自分だ」と認めてあげましょう。
過去の自分と比べるのをやめる
輝かしい過去の自分と、うまくいっていない今の自分を比べるのをやめましょう。
「あの頃は良かった」「過去に戻りたい」と思っていては、前に進めません。
また、輝かしかった頃の自分と比べることは、自分で自分を追い詰めることにもなります。いったん過去の栄光のことは頭の片隅に置いて、今の自分と向き合いましょう。
今の自分を褒める
誰にでも、今の自分にも褒めるべきところがあります。
また、過去の栄光が大きすぎるために、小さなことを褒められなくなっていることも考えらえます。
例えば、「今日も仕事をした」「今日も掃除をした」など、当たり前にこなしていることも本当はすごいことです。どんなに小さなことでもいいので「できたこと」にフォーカスし、今の自分を褒める習慣をつけましょう。
そうすることで、「今の自分も頑張ってるじゃん」と今の自分を認められるようになり、自信を持てるようになります。
人生を進展させる
過去の栄光にすがる人は、今の人生に停滞感を覚えている人も多いと思います。
そんなときは自分の人生に意図的に変化を起こし、進展させることを心がけてみましょう。
例えば、新しい趣味を始めてみたり、引っ越しをして環境を変えてみたり、人との出会いを増やしてみたり……。人生に変化を起こす方法はいくらでもあります。
刺激となるような出来事を作り、人生に変化を起こしてみましょう。
新しいことを学ぶ
過去の栄光にすがってしまう人は、自分を過大評価している面も持ち合わせているでしょう。
そのため、新しいことを学び始めることで謙虚な気持ちを取り戻すのもおすすめです。
初心者として誰かから学んだり、また1から何かを積み上げたりすることで、初心に戻れるのではないでしょうか。
ワクワクすることをする
過去の栄光にすがってしまう人の中には、今を楽しめていない人もいるでしょう。
「過去の方が充実していた」「過去の方が楽しかった」と、ネガティブな気持ちになっているのではないでしょうか。
そんなネガティブな気持ちから抜け出すためには、ワクワクすることを見つけ実行していくことがポイントです。仕事でも趣味でも、料理や掃除などの日常生活でも何でも良いので、少しでも楽しいと感じることを大切にしましょう。
ワクワクする時間を増やすことで、だんだんと「なんだかんだで今も楽しいかも」と思えるようになります。
おわりに
過去の栄光にすがる人の心理や嫌われる理由、対処法について解説しました。
過去の栄光にすがる人は、基本的に現状に満足できておらず、今の自分に自信がないことが多いです。
自慢話をされるのが嫌な人は、適度な距離感を保ち、うまく聞き流すのがおすすめです。
一方で、自分が過去の栄光にすがってしまうことに悩んでいる人は、今を楽しむ方法を見いだすことが大切です。
コメント