ツァイガルニク効果という言葉を耳にしたことはございますか。
この言葉はあまり耳馴染みのない人もいるかと思います。
これからこの心理効果について解説を交えてご説明します。
ツァイガルニク効果とは
ツァイガルニク効果とは何か、これは達成してやり遂げた出来事よりも達成できていない事柄や中断された物事の方がより強く記憶に残り、気になってしまう心理効果のことを言います。
最後までやり遂げたい気持ちがツァイガルニク効果です。
未完成で終わっても続きが気にあることがツァイガルニク効果ですので、ビジネスや勉強に役立てておきましょう。
夢中になっているものであればある程、完了間近であればある程、ツァイガルニク効果は強く出てきますし、
ツァイガルニク効果は日常の様々な場面で起きていますし、恋愛でもビジネスでも活用されています。
この心理学用語は途中で終わったものに興味を持つということです。
最後まで出来たものよりも途中終了したものをまた続きがやりたいとか見たいとなり、気になるのです。
作業を途中で終わるとまた続きがやりたくなり、やる気の促進につながりますし、いい効果があります。
このツァイガルニク効果は身近なところで起こりやすいのです。
あえて作業や仕事を終わらせない手法を取るのもツァイガルニク効果のパワーを最大限に発揮するためには大事です。
微妙に仕事を残して消化不良の状態を作り出し、やる気の継続に繋げることでツァイガルニク効果は大きく発動します。
ツァイガルニク効果をわかりやすく解説!
わかりやすい例が連続ドラマです。
この後はどうなるのかと思うことで続きが気になりますし、見たいという気持ちが湧きますよね。
連続ドラマは続きが気になるように作られていますし、続編がどうなるのかドキドキしますよね。
これがツァイガルニク効果なのです。
次回の予告を少し見せるだけでどんな続きなんだろうとか、展開が気になるようにできています。
ツァイガルニク効果では続きが気になるように作っておくことが大事なのです。
CMの後の展開などが気になるのもツァイガルニク効果を使っているからなのです。
思わず続きが見たくなるように余韻を残すことが要点なのです。
完了していないものを強く覚えているのです。
これは緊張感が働きやすいためです。
早く続きがやりたいとかいう気持ちが働くためでもあります。
最後まで終わらせたいという心理が働き、記憶に残るのです。
これがツァイガルニク効果なのです。
人は自分が達成できなかったことや中断したことをより強く印象として脳裏に焼き付いているものなのです。
未完成なものに興味を持ち、魅力を感じるということがツァイガルニク効果なのです。
ついついやり残したものは後で考えてしまうものなんですよね。
キリの悪いところ作業を終わらせ、やる気の促進に繋げ、続きを再開した時にスムーズに仕事を進められるようにしておくのです。
ツァイガルニク効果の提唱者
ツァイガルニク効果の提唱者は誰かを説明しますと、心理学者のクルト・レヴィン氏名とブルーマ・ツァイガルニク氏により提唱されたのです。
ツァイガルニク効果、ゼイガルニック効果、ゼイガルニク効果などの名称でも呼ばれています。
二人の仮説により提唱された訳ですが、人の記憶は目標に向かっている時は緊張感が生まれるが、目標達成がされると緊張感は落ちるという仮説を提唱しました。
1931年にツァイガルニク氏の仮説は実験により実証されたのです。
この心理学者の彼女の名前を取ってツァイガルニク効果と命名されたのです。
これはザイガニック効果と呼ばれることもあります。
中途半端に終わってしまった物事は綺麗さっぱり完了したタスクよりも約二倍も印象に残りやすくなるため、ツァイガルニク効果の威力は半端ないのです。
旧ソビエト連邦の心理学者ブルーマ・ツァイガルニクが発見したので、ツァイガルニク効果と呼ばれるようになったのです。
ツァイガルニク効果の原型の生みの親は、ドイツのゲシュタルト心理学者のクルト・レヴィンです。
レヴィン氏は人が目標に向かうと緊張感が生まれ、目標を達成すると緊張感は解消されると述べています。
レヴィン氏の考えについてツァイガルニク氏は実験を通じて証明しています。
気にある状態が続くことはある種のストレスでもありますし、緊張状態が続いているということでもあります。
ツァイガルニク効果の論文・実験
ツァイガルニク効果の実験があります。
実験では被験者を二つのグループに分けて簡単な作業や粘土細工、パズルを解く課題を次の条件で行ってもらいました。
Aグループ:最後まで課題を完了し、次の課題へ移行する。
Bグループ:途中で課題に邪魔をされ、次の課題へ移行する。
全ての課題が終わった後で、それぞれのグループに今行った課題はどのようなものがあったかと質問します。
すると課題を中断されたBグループの方がAグループの倍くらいの数の課題を答えることができたという結果となりました。
そして未完成の図形、完成した図形の知覚実験を行いました。
この実験から物事は何もなく完了させるよりも中断された方が記憶力を向上させるということが実証されました。
ツァイガルニク効果は日常のシーンでもよく見られ、使用されていることがよく分かります。
それは勉強であったり、仕事であったりと色々な局面で見られます。
試験の問題を解きかけで終わった時や業務中に他の用事で作業が中断した時、前のやっていたことが気になりますよね。
この状態がツァイガルニク効果なのです。
ツァイガルニク効果とは続きが気になる現象です。
メリットばかりかと思いますが、ツァイガルニク効果にもデメリットはありますし、いいことだけではないのです。
作業を一旦終えた後に次に何をするのかを決めておくことでツァイガルニク効果は効力を増します。
ツァイガルニク効果の具体例・事例
ツァイガルニク効果はテレビ番組や連続ドラマ、アニメ、漫画でよく使われますし、アニメなどは続編が気になるように作られています。
次回の展開がどうなるんだろうかと気になるように作成されているのです。
そうすることで視聴者の見たいという意識を高め、視聴意欲の継続にもなるのです。
これは一気に見た時よりも途中で中断した方が記憶に残りやすくなるからです。
CM直前のテロップもツァイガルニク効果を狙っています。
思わず続きを見たくなるように作っている訳です。
失恋などでも別れを告げた人よりも振られた人の方が未練が残り、記憶も強く刻まれ、引きずってしまうのもツァイガルニク効果です。
別れを告げた側は完結したということでスッキリしますが、振られた側は継続したかった恋愛が相手の拒否で終わり、残念に思うものです。
失恋がいつまで経っても忘れられないのは、そういう脳の仕組みだから生がないのです。
脳の仕組みは変えられませんが、セルフコントロールやコンディションを整えることは可能ですから、自ら調子を絶好調に持っていくようにすると良いでしょう。
ツァイガルニク効果はなぜ起こる?心理学的に解説!
仕事や勉強などでついついのめり込んでしまった経験はありませんか。
長時間集中すると脳は疲れてしまいますよね。
それではツァイガルニク効果はなぜ起こるのでしょうか。
心理的リアクタンスという現象が高まる程、起こりやすいのです。
危ないからやってはいけないと言われると、余計にやってみたくなりますし、人間の心理はそういうものなのです。
身近な場面で起こりやすく、極めて日常生活の色々なシーンでツァイガルニク効果は発動します。
このツァイガルニク効果が起こることでメリットもあります。
それは生産性が高まり、モチベーションの維持に繋がります。
マーケティングでも効果を発揮しますし、良いメリットが沢山あります。
心理的リアクタンスが起こることで達成したことよりも達成できていないことや途中で諦めて終わってしまったことへの関心が強くなり、その関心や気持ちを満たすためにツァイガルニク効果のアクションを起こすのです。
ツァイガルニク効果は何かをする原動力となるのです。
ツァイガルニク効果のためには、ストレスを溜め込まないライフスタイルが求められますし、心身の健康状態を維持することが重要なのです。
ツァイガルニク効果を活用する方法【ジャンル別】
マーケティングで効果を発揮するのがツァイガルニク効果です。
CMや広告で続きが気になるように作れば、ツァイガルニク効果が発動できます。
そのためには情報を小出しにして、視聴者の続きが見たいとなるような構成作りが求められます。
不完全な情報を小出しにし、高い関心を持たせたままで続きを見たいと思わせれば、成功です。
営業活動でもツァイガルニク効果は有効です。
Webサイトにおいてもツァイガルニク効果は活用できますので、これを活用しない手はありません。
他にも活用用途はあります。
セミナーやスピーチにおいてもツァイガルニク効果は十分に活用可能です。
スピーチでは重要な点は後でお話ししますと言い加えることで、聴衆者は聞き漏らしたくないと思い、要点に集中して聴くことが可能です。
ビジネス、マーケティング、恋愛など多岐に渡り活かすことができるのがツァイガルニク効果ですから、この心理効果を活かさない手はありません。
勿論、勉強にもリンクしているのがツァイガルニク効果なのです。
業務効率化のためにはツァイガルニク効果は効果的です。
仕事を完了せず、やり残しておき、やる気が持続するようにするのです。
働き方改革にもツァイガルニク効果を活用して残業時間を減らし、集中力と生産性を高めていきましょう。
仕事は達成感が大事ですし、タスクを完了したという充実感は仕事を継続する上でも重要なのです。
まとめ
ツァイガルニク効果はやる気が持続すれば、気になってやりたくなる状態を継続することができます。
中断の時間が長くなればなる程、やる気は落ちます。
続きが気になるという状態が大事なのです。
映画を観ていて続編が気になってしまった経験は誰しもがあるでしょう。
このようにツァイガルニク効果には、次回予告を少し見るだけで展開が気になり、見たくなるような状態を作り出せるのです。
途中でやめることで集中力がアップし、記憶力も上がります。
メールなどでも続きが気になるという形で終わらせることが大事なのです。
やりすぎは禁物ですし、ちょうどいい塩梅が重要なのです。
故意に作業の途中で仕事をやり残すことでツァイガルニク効果を発揮できるのです。
ツァイガルニク効果は脳の記憶増強にも有効な効果があります。
テストなどで自分で解けなかった問題はよく覚えているものですよね。
これがツァイガルニク効果の力なのです。
問題を解いている時、途中でやめると記憶として強く残っているものです。
解けなかった問題の方がよく覚えてるのはツァイガルニク効果の影響なのです。
皆様もツァイガルニク効果を使用して上手に生きてみませんか。
これ程の効力がある心理学は興味深いですよね。
日常生活で使うのも良し、ビジネスで使うのも良し、こんな有効ないい心理効果は魅力的ではありませんか。
中途半端が仕事の効率とやる気の持続に繋がりますので、ツァイガルニク効果を使用しない手はないです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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