皆様はカリギュラ効果を知っていますか？
これは一見聞いたことがあるようですが、詳しく知っている人は少ないと思います。ましては解説、説明できる人は少ないのではないでしょうか。
カリギュラ効果の作用を理解し、上手く利用することで莫大な効果が期待できます。ここではカリギュラ効果についてご説明します。
カリギュラ効果の作用を上手く利用できている人は少ないですが、恋愛にも活用できます。
これを活用することで恋愛成就に導き、禁止されたらその対象にむしろ興味を抱いてしまうようになります。
1980年に封切されたアメリカとイタリアの合作映画、カリギュラから来ています。上映が禁止されたので、人々はみたくなったというエピソードです。
カリギュラ効果とは
カリギュラ効果とは何なのかをご説明します。
人が行動を起こす際に様々な心理効果が作用します。カリギュラ効果を上手く利用することができれば、消費者行動を効果的に操ることができるのです。
物事を禁止されると人はむしろやりたくなってしまうのです。やるなとか禁止と言われると人は反発心から禁じられたことをやりたくなるのです。
何かを禁止されるとストレスになります。ストレスへの反発がカリギュラ効果の作用の働く仕組みなのです。
映画のカリギュラが名前の由来と言われています。上映禁止になり、返ってみたくなる心理はカリギュラ効果です。
マーケティングにも活用できますし、会員限定などの言葉には誰しも弱いですよね。そうなのです、この限定というのもカリギュラ効果なのです。
マーケティング作戦としては、一見矛盾しているように見えるかもしれないですが、怖いもの見たさなんて言葉があるように見たくなるものです。
あえて一度断ることで恋愛はカリギュラ効果を発揮するのです。
なぜカリギュラ効果は起こる？そのメカニズム
勉強しなさい
勉強しなさいと命令されると反発心が生まれます。背景には自分のことは自分自身で決めたいという心理があります。
拒否されたり、妨害されると人は反抗し、抵抗するという習性があるのです。禁止されると何か自由を制限されているようで反発したくなるものです。
よく小さい子供が親から勉強しなさいと言われると逆に反発し、しなくなることはよくあることです。
勉強しろと命令口調で言うのは、一見強い効果があるように見えますが、逆効果なのはよく知っていることと思います。
カリギュラ効果にはそうした失敗例もあるのです。あれもダメ、これもダメだと規制すると、反発心が芽生えますし、逆効果です。
相手が子供の場合ならば、好奇心を満たす言い方が望ましいでしょう。
押すなよと
押すなよと言われたら、押したくなるのが人の心理です。開けるなと言われると開けたくなりますし、逆の行動をしたくなるものです。
人は自分の自由意思で行動したい本能がありますし、何か規制されると気持ちがいいものではないですし、反発心が働きます。
人は自由に行動したいので、規制や制限を破りたくなる生き物です。禁じられると人は何かを抗いたい心理が働き、興味が湧いてしまうものです。
広告
広告で「痩せたい人は服用しないでください」などのキャッチフレーズを見ると、カリギュラ効果により購買意欲が掻き立てられます。
また「絶対に使用しないでください」などのお決まりのワードも興味をそそられます。ただ禁止するのではなく、その理由も書かれていると興味が増します。
掟は破りたくなるのも人間の正直な心理であり、心理的リアクタンスという反発心が生まれてくるのです。
宣伝広告においては禁止する理由を明確にしておき、説得力をもたせるようにします。
なぜ、禁止するのか、なぜそれを制限するのかということを明確かつ明瞭に理由を書いておくことで信頼感が得られますし、納得できます。
カリギュラ 効果 ダイエット
カリギュラ効果はダイエットにも応用できます。
「甘すぎるので、甘党の方はご遠慮ください」と書かれているだけで、むしろ食べたくなりはしないでしょうか。
ダイエットしたい人に向けた広告でも、禁止されているからこそ、逆に気になるという作用が起こります。
これがカリギュラ効果なのです。限定されると人はそこが気になってしまうのです。
人は自己決定感の阻害をされたとなると、制限を受けたから、逆にやってみたくなるものなのです。自分で決めることが阻害されることで、やる気が失せてしまうのです。
本来、自分で決めたい事柄が他者に禁じられると、そこに反発心が生まれてやりたくなるのです。背徳感もあり、スリルを味わうこともできるので、快感なのです。
これがカリギュラ効果ですし、背徳感を超えた快感には他に代えがたい心地良さがあるのも事実です。
これは映画カリギュラから来ているのです。カリギュラは、公開禁止になった映画なのです。
恋愛におけるカリギュラ効果の例
カリギュラ効果 浮気
禁断の恋と言われるといかにも情熱がある気がしませんか。禁じられたからこそ、恋したいと思いませんか。それがカリギュラ効果の作用です。
恋をしてはいけないと言われるとむしろ逆に恋したいと思うはずです。それが人間の心理です。ロミオとジュリエットなどは有名な話ですよね。
浮気するなと言われると浮気したくなりませんか。それもカリギュラ効果の心理なのです。
カリギュラ効果は人間の欲求に訴えかけ、一度かかると逆らえないのです。禁止されればされるほど、やりたくなる生き物が人間なのです。
カリギュラ効果の実験例
見てはいけないと言われると見たくなるのが本来の人間の心理です。その禁止事項に勝ちたいと抗うのが人間の本性です。
実験例としては、ダチョウ倶楽部の上島が熱湯風呂に押すなよと言う場面がありますが、この芸もカリギュラ効果なのです。
ボケ、突っ込み、おち、ひねり、これもカリギュラ効果が存分に利用されているのです。だからこそ、見るものを惹きつけるし、面白いのです。
魚を釣るなと言う看板をみたらどうでしょうか。思わず釣りたくなりませんか。これもカリギュラ効果の一つなのです。
カリギュラ効果の実験例では、アメリカのテレビ番組で、開いた穴に覗くなと書いた張り紙を貼ると、通行人は思わず覗いてしまうという結果が出ています。
これもカリギュラ効果の証明であり、張り紙が注意を引き寄せ、何が書いてあるか思わず見たくなるというものです。
禁止することでストレスがかかり、見てやろうと思う心理が働き、結果として見てしまうというのがカリギュラ効果の作用です。
鶴の恩返し、浦島太郎、パンドラの箱、これらも全てカリギュラ効果です。
上映禁止が巻き起こした社会現象は、行動の制限というストレスの元から解放されたというプロセスを上手く表しているのです。
カリギュラ効果を克服する方法
カリギュラ効果を克服する方法とは容易ではありません。なぜならば、カリギュラ効果は絶大な作用があるからです。
対処法は色々あり、まずは客観視することが第一です。次に禁止を破った後のマイナス面を考慮し、対処します。
浦島太郎の例を考えてみてください。最初から玉手箱を開けて年を取ると知っていたら、箱を開けないことでしょう。
カリギュラ効果にかかることは必至ですが、冷静さを維持することで作用に振り回されずに済むのです。
上手く使えば、強力な武器になり、興味対象の物への興味の度合いを高めることが可能です。
相手が読めないレベルの禁止を設定し、恋愛と仕事に応用していくことが大切です。
カリギュラ効果と心理的リアクタンスの違い
心理的リアクタンスとは、個人の行動を妨げるような人や出来事に対して、反発したり、嫌な気持ちになる心理のことです。
カリギュラ効果は、禁止されることで逆に興味を持ち、やりたくなる心理です。
違いは、カリギュラ効果はするなと言われてしたくなる心理で、心理的リアクタンスは、しろと言われてしたくなくなる心理のことです。
心理的リアクタンスは状態を表し、動機付けのことを意味しています。
強制されるとやりたくなくなるという現象を表す時にも使用されるのが心理的リアクタンスです。言われるとやりたくなくなるという現象は日常生活でも起こると思います。
これは無意識のうちに反抗してしまう反応が起こるのです。人は何か規制されたり、制限されたりすると、抵抗してしまうものなのです。
カリギュラ効果の逆は？
強制されるとやる気がなくなるのがカリギュラ効果の逆です。
勉強しなさいと言われるとやる気が逆に失せるものです。強制させると何かやる気が失せ、やらされ感になります。
元々やりたくないことだとやる気は更に失せます。勉強しようとやりなさいの言葉が与える印象はかなり違うのです。
自発性が義務に変わるとやる気がなくなり、自らやろうとする意欲が失せてしまいます。何事も自らやる方が気分はいいですし、やる気も出ます。
まとめ
カリギュラ効果について書きましたが、いかがでしたでしょうか。
意志や行動の自由を奪われると強いストレスを感じ、反射的に反発するという構造がご理解いただけたでしょうか。
自由を制限されるとより自由に執着するという人間の心理がお分かりいただけたことと思います。
限定というワードもカリギュラ効果を上手く使っています。購入制限をされるなどの限定もカリギュラ効果です。すると、人は余計に買いたくなるのです。
強要されることで逆にその行動を避ける傾向にあります。カリギュラ効果は上手く利用することで購買意欲ややる気を掻き立てることにつながるのです。
恋愛ではリアクションを控えめにすることで、相手の関心を強めさせ、逆に気になるようになるのです。それもカリギュラ効果の策略です。
カリギュラ効果は、使い方によっては効力を抜群に発揮しますので、上手に利用しましょう。あえて禁止し、それに興味を持たせる手法は、いつの時代にも通じるものがあります。
自分の意志で選択したいという願望を誰しも持っているので、その自由を奪われることにストレスを感じるものです。
自分で決め、自ら行い、やらされ感ではなく、主体的に実行すべきです。そしてカリギュラ効果を上手く利用し、我慢を抑制し、本来の感情をより強固なものにしましょう。
本来はどうしたいのか、それを常に考え、本能に正直に生きていきましょう。
袋とじの本もカリギュラ効果ですし、閲覧禁止と書かれれば、見たくなるのも当然でしょう。そこに理由も書いてあれば、なおさら見たくなるものです。
禁断の恋もカリギュラ効果ですし、恋愛禁止などもカリギュラ効果が発揮しやすい環境となるでしょう。
浮気禁止と言われれば、浮気をしたくなりますし、掟を破りたくなるものです。カリギュラ効果が働き、したくなるのです。
恋愛では狙っている相手をあえて関心のないフリをするのもカリギュラ効果の上手い使い方です。相手を恋愛対象と見ないようにし、そこでカリギュラ効果を発揮するのです。
アメリカの映画でカリギュラが公開禁止になったので、それがカリギュラ効果の由来です。
ストレスがかかると、反発のエネルギーが生まれ、販促効果を上げたり、恋愛成就につながることになるのです。これも全てカリギュラ効果の効力です。
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