コンコルド効果とは何かについて書いていきます。
皆様はコンコルド効果って何のことか知っていますか。
あまり聞き馴染みがない用語で何のことだろうかと思う人もいるはずです。
このコンコルド効果は身近な例もありますし、非常に面白い心理効果です。
皆様は課金ゲームをやったことはありますか。
これもコンコルド効果の影響と関係があるので、説明していきます。
コンコルド効は注目されつつある心理現象です。
コンコルド効果とは
コンコルド効果とはこのまま投資を続けると損をするということが分かっていてもこれまでの投資した分が惜しく感じ、ついつい投資を継続してしまう心理的傾向のことを言います。
恐ろしいことのようですが、よくあることですし、誰しも取り戻そうとやっきになることはよくあるのではないでしょうか。
投資やギャンブルなど、惜しいと感じ、取り戻してやるんだという気持ちが先行し、継続してしまうことは有り触れた現象なのです。
他人ごとではありません。
誰にでも起こり得ることで、投資分を取り戻すんだと意味込み、更に高額投資し続けるのです。
これはコンコルド効果の作用です。
皆様ももったいないと思うことはありますよね。
そういう心理が働くと、稼いで取り戻そうと高額投資を行ったりして、結局損するんですよね。
簡単に説明すると、パチンコなどのギャンブルで負けが続くとやっきなって取り戻そうとする状態がコンコルド効果です。
結果として大赤字となり、損をするのですが、やめられないのがコンコルド効果です。
皆様はコンコルド効果の力を体感したことはありますか。
凄まじい力で課金ゲームやギャンブルにハマってしまうのがコンコルド効果なのです。
コンコルド効果をわかりやすく解説!
コンコルド効果の由来、コンコルドからも分かるように儲からなければやめればいいだけなのですが、コンコルド開発のように莫大なお金と時間をかけてきた場合、実際にはそう簡単にやめられないのです。
失敗する未来予測ができているのに継続してしまう現象をコンコルド効果と呼ぶのです。
もう一つ、学術的に言うとサンクトコスト効果が絡んでいます。
サンクコストとは投資しても回収できない費用のことです。
非合理な意思決定をしてしまうこの状態をサンクコスト効果、別名、埋没費用効果と言います。
5万の投資をしたんだからとかいう理由で今更やめる訳にはいかないとなるのです。
覚悟はいいのですが、見切りを付けてやめるのも大事なことです。
皆様は元を取りたいと思ったことはないですか。
物を買うと使い込んで元を取りたいとか、せっかく買ったのだからという理由を付けることはないでしょうか。
その精神がコンコルド効果を引き起こす要因となるのです。
コンコルド効果は全く脈がない相手なのに連絡を取り続けてしまうなど、一方的なアタックをしてしまうなどといったことが恋愛でも交友関係でも起こるのです。
コンコルド効果の魔力は様々な場面に潜んでいますし、継続してしまう魔力があるので、損切りが大事なのです。
コンコルド効果の最たる例がギャンブルです。
次こそは当たるんじゃないかと思い、賭けた分を取り戻そうとします。
やめたくてもやめられないギャンブルは中毒性があるのは、コンコルド効果の魔力を利用しているからです。
コンコルド効果の提唱者
コンコルドとは、過去に英仏で共同開発が進められた超音波旅客機のコンコルドから名前は来ています。
このコンコルドは赤字になると見込まれても、開発が進められたのです。
その負債の大きさから開発は中止にならざるを得ず、開発会社は倒産したのです。
経営的にも商業的にも成功する見込みがないまま、2000年まで運行は継続されたのです。
これがコンコルドの歴史です。
サンクコストバイアスという用語は経済学でもよく使用されていますし、先入観などから判断が歪められることを認知バイアスといい、コンコルド効果もその一つです。
大きな投資をしたからという理由で余計に投資をしたり、事業を拡大して、結果、取り戻せなくなるんですよね。
コンコルドも回収が不可能なのにどんどん事業を進めて、サンクコストは大きくなってしまったのです。
いくら惜しんでもサンクコストは戻りませんし、サンクコストを断ち切ることも時には重要な決断なのです。
コンコルド効果の論文・実験
1985年に行われた実験があります。
行われた場所はアメリカでサンクコストが未来の選択に影響を及ぼすことが理解できます。
あなたはバスケットボールの観戦チケットを購入しました。
既にチケット代の40ドルは支払いを完了しています。
試合当日、天候は吹雪で外へ出かけるのも大変でした。
この時、さてあなたはどうしますか。
A. 観戦に出かける
B. 暖かい家の中でテレビ観戦する
このケースの場合、多くの人がAを選んだのです。
選択が変わる原因はサンクコスト、ここでは既に支払ったチケット代金のことです。
チケット代を支払ったので、行かなければもったいないと思うのです。
それでは、次の実験のケースを見ていきましょう。
悪天候は同じですが、観戦チケットはプレゼントされたものでした。
A. 観戦に出かける
B. 暖かい家の中でテレビ観戦する
このケースでは、多くの人がBを選びました。
既に投資したサンクコストに気を取られてしまったのです。
自分にとって正しいと感じる選択ができなくなってしまうんですよね。
この実験からもサンクコストの影響力が分かると思います。
補足的な説明を加えますと、このようにお金を扱う時に判断や価値が変わってしまう心理作用のことを行動経済学ではメンタルアカウンティングと呼びます。
コンコルド効果では、失敗も実験だと捉え、成功しない方法を学習したのだと思えば、ストレスはないでしょう。
この世の中に失敗なんて存在しないのです。
上手くいかない方法を発見しただけのことです。
コンコルド効果の具体例・事例
ギャンブルがコンコルド効果の具体例であります。
事例としましては、ギャンブルで賭けたお金を取り戻そうと、やけくそになり、大金をかけてしまう状態を言います。
確率的に一発逆転は非常に起こりづらいのですが、やめることができず、取り戻すんだとばかりに大金を賭けまくるのです。
これがコンコルド効果の魔力です。
どうですか。
コンコルド効果には、莫大なパワーがあるとお分かりいただけますよね。
損するとは分かっていてもやめられず、続けてしまうのがコンコルド効果なのです。
ギャンブルにハマると基本やめられないですよね。
これはコンコルド効果の影響ですし、損は膨らんでいきます。
課金ゲームをやると、次は当たるかもしれないと思い、サンクコストを増加させます。
課金ゲームもハマるとギャンブルと同様に時間とお金を費やしてもやめられなくなります。
コンコルド効果って凄い影響力がありますよね。
ギャンブルやスマホゲームはお金を使った感覚があまりないので、どんどん使ってしまいますし、なくなると感じることがあまり体感的にないので、浪費しすぎてしまうのです。
コンコルド効果って影響力が大きいのです。
コンコルド効果はなぜ起こる?心理学的に解説!
コンコルド効果は起こったとしても過去とは過去、未来は未来ですので、昔のこと引きずらないでこれからを生きていくことの方が大事です。
失った時間は取り戻せなくても、今後の生き方を変えることはできるはずです。
コンコルド効果はもったいないから元を取りたいという心理で起こります。
せっかく払っているし、もったいないと思うからやめられないのです。
スパッと気にせず、すぐにやめられる人はこれ以上の損はしないですし、時間を失うこともないと思います。
ここではサンクコストとは何かも説明しておきます。
埋没費用という意味です。
回収不可能になってしまったコストのことを言います。
コンコルド効果発動の原因はもったいない精神から起きます。
人間特有の現象であり、損得勘定ができる大人に起こるのです。
コンコルド効果では、経験値が悪い方向へ運ぶので、残念な結果となる訳ですが、
コンコルド効果を活用する方法【ジャンル別】
我々の生活の色々な場面で、コンコルド効果の影響を受けているのです。
課金ゲームやギャンブルなどにコンコルド効果の影響があります。
課金ゲームにはコンコルド効果を活用されていますし、課金すればする程に惜しいと感じ、取り戻すためにどんどん課金してしまうのです。
コンコルド効果はよくできていますし、奥深い心理現象ですよね。
恋愛などにも使用されています。
恋愛はお金も時間もかかるので、別れるとなると今まで投資した分が惜しくなり、別れられなくなる人もいるのではないかと思われます。
OKのサインがないのに好きだからという理由で猛アタックしてしまう人もいますし、一度アタックしたら後には引けないと思い込む人もいます。
ギャンブルがコンコルド効果のいい例ですし、課金ゲームなどものめり込んでしまうので、よく見られるコンコルド効果の活用例ですので、凄まじい効力があるのです。
映画や恋愛、本、あまり気ない服まで多岐に渡って、コンコルド効果は活用されています。
惰性で継続されることが多くなるのがコンコルド効果なのです。
損すると分かっていてもやめられない訳です。
まとめ
もったいない精神をやめればコンコルド効果はやめられます。
好きでやっているのならいいのですが、損をするだけで好きでもないことをやっているならやめた方がいいですし、断捨離なども思い切って、古い服や靴などを処分した方がスッキリし、気持ちの面でもリセットできます。
もったいないと思うのは資源を大事にする上でいいことではあると思うのですが、思いっきりが悪いです。
スパっとやめる行動力があれば、損はしないです。
ですが、趣味とか好きでやっている場合は、お金を使ってもいいとは思います。
そもそも、銀行にお金を預けてるだけでは、死ぬ金ですし、使って活かす生き金にした方がいい訳です。
失った時間を取り戻すもったいない精神がコンコルド効果の要因ですが、お金なんてものは紙切れ、硬貨、数字であり、使わなければ価値は出ないのです。
お金を使うことで初めて紙切れ、硬貨、数字が体験や物などに置き換わるのです。
お金は通貨に過ぎないのです。
人のために使うなど、他者貢献につながるのがお金のいいところです。
使えば喜ばれますしね。
思考をシンプルに考えた方が上手くいくのです。
もったいない精神が功を奏する時もありますが、よくない場合もあります。
サンクコストに囚われ、退けない状態になることは良くないですが、損を恐れるばかりではいけないのです。
お金という物は使ってこそ価値があるからです。
未練も執着も捨てて生きることがコンコルド効果に陥った場合の対策には必要なのです。
集団のプロジェクトなどでは損切りでやめるということはすぐにはできないですが、個人の場合ならやめることはすぐにできるのです。
コンコルド効果の対処としては、過去に囚われることなく、損切りができれば、未練も執着も断ち切り、快適に生きていくことができるでしょう。
コンコルド効果の記事をここまでお読みいただいたことに感謝の念を持って筆を置きます。
ありがとうございました。
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