ピグマリオン効果とは何か知っていますか。
これは心理学の中でも効果を最大限引き上げるために必要な心理現象です。
コロナ禍でテレワークが浸透し、上司と部下が対面で会話する機会が減っています。
そこで成長を促すためのピグマリオン効果が発揮されるのです。
ピグマリオン効果で上昇志向を目指していきましょう。
ピグマリオン効果とは
今注目のピグマリオン効果を活用してみませんか。
元々、教育の場で活用されてきたピグマリオン効果が今注目を浴びているのです。
ビジネスで活用していこうという風潮は高まってきています。
部下の教育など、人材育成でも役立つのがこのピグマリオン効果なのです。
ピグマリオン効果とは、他者からの期待を受けることでその期待に合った成果を出すことができるという心理効果です。
ピグマリオン効果はギリシャ神話の物語から来ています。
ピグマリオンの神話が由来です。
心から相手に期待すれば相手が期待に応えてくれるというものです。
期待が相手に対して良い影響を与えるというものです。
このピグマリオン効果もゴーレム効果も相手を思うことでその当事者に影響を与えてしまうことは共通しています。
相手に期待するか、あるいは期待しないかがピグマリオン効果とゴーレム効果の違いなので、ある意味で表裏一体と言えます。
人は不思議なもので期待された通りの結果を出します。
過度に褒めないことがピグマリオン効果では大事なのです。
褒め過ぎると良くないですし、適度に褒めることが相手への丁度良い褒める量となり、成果を出してくれます。
褒め殺しは現状への甘えとなり、向上心の喪失、仕事の精度の低下を招きますので、注意が必要です。
ピグマリオン効果をわかりやすく解説!
ピグマリオン効果とは、期待が相手に対して良い影響を与えるという意味があります。
ゴーレム効果の反対の意味を持っている訳です。
ピグマリオン効果が相手に対して期待すると期待通りになるという心理効果です。
見込みがないと思っていると、本当に悪い結果になってしまうのがゴーレム効果でした。
その真逆がピグマリオン効果です。
イメージしやすいと思います。
ピグマリオン効果とゴーレム効果の他にもホーソン効果というものもあります。
ピグマリオン効果とは、期待にされることでその期待に沿った成果を出すというものですので、やる気が起きます。
ピグマリオン効果を適切に使っていきましょう。
ビジネスのマネジメントなどでは相手としっかりと向き合い、面談を行うなどして各々と対話することが大事です。
学校現場で教師がこの生徒は伸びしろがあると思い込むことで、伸びていきますし、期待は大事なのです。
教師自身が生徒の能力を信じ込むことがいかに重要かお分かりいただけたでしょうか。
本人の自主的なやる気を引き出していくことが一番大事なのです。
自らやるという行動力が大事なのであり、主体性や自発性というものはやらされ感ではなく、最強モードなのです。
ピグマリオン効果の提唱者
さて、提唱者は誰なのでしょうか。
説明と解説します。
アメリカの教育心理学者、ローゼンタール氏が提唱しました。
教師期待効果とかローゼンタール効果と言われる心理現象です。
ピグマリオン効果とは現役の心理効果なのです。
教育の現場でも使用されていますし、先生が期待することで生徒の成績が上がるというものです。
1964年に実験で証明されたのがピグマリオン効果です。
ピグマリオンとは、ギリシャ神話に出てくる王様の名前です。
ピグマリオン王は自分が作った彫刻の女性の像に恋をしてしまいます。
そこで女神さまに祈り、その女性の像を人間の変えてもらったという話から来ています。
この話から期待すれば、動かない彫像ですれば人間に変えられるという意味を込めて、教師が期待すれば生徒は成績を上げるという効果に結び付いたのです。
人は期待されると意欲が湧き、能力値が最大限に発揮されるのです。
助詞や教師といった指導役には大きな影響力がありますし、その人の裁量次第で良くも悪くも左右されます。
ピグマリオン効果では、期待する側の伝え方や言い方が凄く重要なのです。
ピグマリオン効果の論文・実験
ピグマリオン効果の心理実験はどのようなものがあるでしょうか。
ご紹介します。
ピグマリオン効果の心理実験には、1964年にサンフランシスコの小学校でハーバード式突発性学習能力予測テストと名付けた知能テストが実施されたのです。
この知能テストは一般的な知能テストでしたが、将来、児童の成績が伸びるかどうかが分かるテストとして
その後でテストの結果と関係なくランダムに選定した成長が期待できる児童と期待できない児童に分けたテスト結果を教師に提示したのです。
ピグマリオン効果では人間は期待通りされた結果を出すということが分かっています。
なぜこのような実験結果が起こったのでしょうか。
大人は子供や生徒に対してすべて平等に接しているというつもりでやっていますが、これが案外そうではないのです。
先生もひそかにこの子は伸びるという生徒に対して、ご贔屓しているのが現実なのです。
教師の期待を感じ取った生徒が努力していくようになるのです。
ピグマリオン効果では期待された子供にはポジティブな効果として扱われますが、大人のこの生徒はできないかもしれないという思い込みは困った生徒にも反映されてしまうので、マイナスの影響を与えてしまいます。
これを防ぐためには教師自身が認知バイアスの知識をしっかりと持ち、対策を講じることが大事です。
子供の感情理解や感情抑制は重要なテーマでもあります。
それには情動知能の高さと客観視できる視野の広さが求められるのです。
ピグマリオン効果の具体例・事例
ピグマリオン効果は身近なところでの具体例が沢山あるのです。
兄弟間でも親が平等に扱っているようでも格差は生じます。
期待されている子供は親の期待を汲み取り、頑張ろうとします。
子供は親の先見性を感じ取り、自分は優れていると認識していくのです。
そして勉強にも身が入り、努力するようになり、結果として伸びていくのです。
教育心理学で必ず取り上げられるのがピグマリオン効果です。
大人や指導する立場の側の人間の期待する思いが子供に対して反映され、子供自身も頑張ろうとするのがピグマリオン効果の利点です。
生徒と共に一緒成長していき、上昇志向を目指していくのが本来の在り方です。
実際の職場では上司からの理解が不十分という人が多いのも現実です。
ビジネスでは上司からの理解がパフォーマンスに影響を及ぼすのです。
教育現場でよく使用されるこのピグマリオン効果は生徒のやる気や知識向上などを期待することで成果が発揮されるのです。
日常生活でもピグマリオン効果は見られますが、過度な期待をかけてはいけないのです。
適度な期待はいいのですが、期待が度を超すと相手にとってプレッシャーとなり、パフォーマンスが低下してしまいます。
基本、期待を受けると人は伸びます。
過度な期待は厳禁ですが、期待されることで信頼されていると感じ、やる気が出ます。
ですが、単なる甘やかしとは違います。
ピグマリオン効果は相手のことを思い、どうすれば成長できるのかをよく考えて実行するのです。
ピグマリオン効果はなぜ起こる?心理学的に解説!
ピグマリオン効果はなぜ起こるのか、それは期待することにより相手との間に信頼が生まれ、期待に応えようとしてやる気が起こり、努力するからです。
期待とは不思議なもので、されている側は気持ちがいいもので、やる気が自ずと湧きます。
それから、やる気が出ると何だか気持ちがポジティブになり、目の前のことに集中して突き進んでいくので、やってる感があります。
夢や目標の実現に向けて努力していくことが本来の姿勢であり、それは楽しいことでもあります。
やる気を引き出すピグマリオン効果を上手く利用して賢く乗り切っていきましょう。
ピグマリオン効果にはそれだけのパワーがあるのです。
ピグマリオン効果はポジティブな影響ですが、過度に利用すると逆効果となってしまうので、適量が大事です。
教育や子育てで使えるこのピグマリオン効果は自己肯定感がカギとなります。
自己肯定感とは自分を受け入れ、自分が価値がある存在として受け入れることを指します。
子育てや教育は自己肯定感を高める道筋に過ぎないのです。
環境人を良くも悪くもします。
人間の性格は半分は環境で形成されるのです。
環境要因は大きく、人格形成には環境が影響します。
ビジネスの場面ならば、やる気を出してもらうためにはどうするかを考えて、部下の可能性を引き出してあげましょう。
教師なら生徒を信じてあげましょう。
ピグマリオン効果を活用する方法【ジャンル別】
ピグマリオン効果を上手に活用する方法としては、裁量を与えておくことです。
上司が部下に仕事を任せておくことで、信頼感が生まれます。
そして言葉ではなく、行動で示すのです。
裁量を与えることで、自分で判断してできるところは行えるようになるのです。
次に期待を具体的に示すことで、上司からの期待があればパフォーマンス向上につながります。
上司は部下に対して肯定的な関心を持つことが大事です。
相手のモチベーションを高めることが何より重要な活用方法です。
上司や教師が指導する場面で期待をかけ、成長を促すことで好循環となるのです。
ネガティブな言葉で注意をすることは時には大事ですが、成長を促すような表現の仕方が大事かと思われます。
あなたを期待していますという気持ちが伝わるようにし、期待や希望を伝えるのが相手のやる気を引き出すことにもなります。
それをクリアしたならば、次は自分のモチベーションを向上させるべきです。
ポジティブな言葉を紙に書いて貼り、目標を掲げるのも良いでしょう。
自分ならできると言い聞かせ、やる気を鼓舞し、無意識のうちに自分を自己暗示にかけるのも凄く効果的です。
自発性をピグマリオン効果で高め、必要なことは何か、必要でないことは何かをしっかりと精査し、適切なピグマリオン効果の使用をしていきましょう。
まとめ
ピグマリオン効果を生むのは教師や上司などの指導役の無意識な行動バイアスですので、依怙贔屓した結果、その贔屓された生徒が伸びたというものがピグマリオン効果です。
無意識な思い込みがピグマリオン効果を誘発するのです。
この薬はよく効くと思い込んで飲むことで本当によく効くようになります。
思い込みにより、無意識に認知行動にまで影響を及ぼすのです。
色々な認知バイアスがあるのです。
期待を言葉にして表し、相手に意見を求めることで相手は成果を出してくれますし、パフォーマンスが向上します。
ピグマリオン効果は自己啓発にも使えますし、嬉しい言葉や励ましの言葉をいただいた時には、やる気が出ますし、自分を鼓舞する材料となります。
メモしておいて見返すのもいいでしょう。
自信喪失の時は落ち込んだ時に見返せばやる気は増大し、励みになります。
コーチングのスキルとしてもピグマリオン効果は絶大です。
上手く使い、ピグマリオン効果の威力を体感しましょう。
何事も自信を持って臨むことが大事ですので、まずは自分に自信を持つことから始めましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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