ヨーロッパの教会の鐘が花名の由来といわれているカンパニュラには、一体どんな花言葉があるのでしょう。結婚式や母の日などプレゼントとして贈るだけでなく、自分で育ててみたい人もいるかと思います。
そこで今回は、カンパニュラの花言葉・誕生花・育て方などについてまとめてみました。気になっている人はぜひ最後までご覧ください。
カンパニュラとは?どんな花?
カンパニュラにはどういった特徴があるのでしょうか?ここでは特徴や歴史を解説していきます。
カンパニュラの特徴
分類はキキョウ科で、ホタルブクロの仲間です。釣り鐘状の花の姿が特徴的で密集して咲きます。柔らかい花色が素敵ですよね。ホタルブクロと間違われることもあるようです。
青・紫・ピンク・白の花色が存在しており、品種の数は300種を超えるようです。品種によって花の見た目に差があるため、桔梗やリンドウに似ている品種も存在します。
学名はCanpanula medium、英名はCanterbury bellsです。大体の品種は、基本的に草丈が1m前後まで大きくなります。しかし中にはとてもコンパクトにまとまる品種や、2mを近くの大型のものもあるのです。
自生地はヨーロッパで、花の名前は優しい鐘というラテン語からつけられました。ヨーロッパの教会の鐘にちなんでいるそうです。種類には1年草・2年草、宿根草などがあり、花壇だけでなく切り花や寄せ植えなどでも楽しめます。
メディウム
通常、カンパニュラと呼ばれている品種です。2年草で切り花に適しています。草丈は1mを超えることもあり、うつむくように咲く花姿が特徴です。最近は花が上向きにつく品種も改良により登場しています。
カンパニュラの歴史
日本には明治の頃にやってきました。もともとは下向きに花がつく植物です。現在ではさまざまな改良が進んで、花が上向きについたり切り花や鉢植え栽培などに適した品種も登場しています。そのおかげで、一般的なカンパニュラは4~6月頃に開花しますが、秋まで開花するものも登場しました。
カンパニュラの別名
風鈴草(ふうりんそう)、乙女桔梗(おとめぎきょう)、釣鐘草(つりがねそう)、命の花といった別名が存在します。風鈴草や釣鐘草は可憐な花の姿からきている名前です。乙女桔梗は桔梗にも似ている品種が存在するためで、命の花はギリシャ神話が元となっています。
カンパニュラの花言葉
カンパニュラは花全体の花言葉、海外で広まっているもの、花の色や種類でつけられているものがあります。詳しくみていきましょう。
カンパニュラ全体の花言葉
花全体には、感謝、節操、誠実な愛、真剣な恋、誠実、不変、共感、幸せに感謝、うるさいお喋り、楽しいお喋り、想いを告げる、熱心にやり遂げる、大望、抱負、不安、友情、親交などがあります。
カンパニュラの海外の花言葉
英語では、感謝(Gratitude)、不変(Constancy)です。フランス語では、そこにいてくれてありがとう(Merci d’être là)です。
ホタルブクロ
カンパニュラの仲間・ホタルブクロには、忠誠を尽くす心、正義、誠実、感謝の心、愛らしさ、忠実などがつけられています。愛らしさは好きな人へも贈りやすいメッセージですね。
ベルフラワー
同じく仲間のベルフラワーは、楽しいお喋り、感謝、誠実、大切な人、希望、不変です。友人でも家族でも添えやすいメッセージかと思います。普段はなかなか言えない気持ちをぜひ花言葉で伝えてみてくださいね。
紫
紫のカンパニュラには、後悔という花言葉があります。大切な人と喧嘩して謝罪したい・仲直りしたいときに、感謝や大切な人などの花言葉と一緒に贈るといいかもしれません。
カンパニュラの花言葉の由来
ここまでご紹介した花言葉の由来をまとめました。
感謝・誠実
これらの花言葉は、ギリシャ神話からきているようです。ギリシャ神話に登場する妖精のカンパニュールにまつわる物語からといわれています。簡単にその物語をまとめてみました。
この妖精には毎日の仕事がありました。それはオリンポス果樹園で栽培されている林檎を守ることです。
ある日、林檎を盗もうと忍び込んだ兵士がいました。林檎を守るため、カンパニュールは危機にさらされていることを知らせる鈴を鳴らします。しかし悲しいことに、兵士に殺されてしまいます。
この様子を花の女神フローラが見ていました。フローラはカンパニュールの死を悲しみ、カンパニュールを鐘の姿の花へ変えたそうです。これが花言葉や花の名前の由来と伝えられています。
感謝は悲しんでくれたフローラへ、鐘の姿に変えてくれた気持ちなのかもしれませんね。誠実はカンパニュールの真面目な仕事ぶりを表しているのでしょう。
楽しいお喋り・うるさいお喋り
カンパニュラのたくさん密集して咲く様子が、まるで仲のいい人たちで集まって楽しくお喋りしているような雰囲気を感じさせることからきています。
わいわい楽しそうな雰囲気が想像できますね。うるさいのほうも、少しはしゃぎすぎたような感じなのでしょう。
カンパニュラの誕生花
誕生花は、3月4日、7日、4月23日、5月12日、15日、26日、6月3日、11日、15日、7月8日、10日、11日、27日、10月4日、11月21日です。この日に該当する友人・家族・恋人がいる人は、カンパニュラを贈ってみてはどうでしょうか。
カンパニュラと風水
風水に拘っている人は、風水的におすすめの花を植える方角があるか気になりますよね。
カンパニュラには発展運を高める方角がと花色があります。それは南の方角で紫系のカンパニュラです。こちらに植えると発展運がアップするといわれています。
紫はスピリチュアル的に高貴な色といわれているからでしょうか。そして南の方角は、風水では人気運にまつわる方角です。
この2つの要素が組み合わさることで、いい効果が生まれ、自身の魅力が上昇していくのでしょう。南は植物を植えるにもおすすめの方角です。
カンパニュラの仲間
カンパニュラの仲間には、ホタルブクロ・ファンシーミー・ホワイトライクミー・ベルフラワー・グロメラータ・ブルーワンダー&ホワイトワンダーなどがあります。
ホタルブクロ
カンパニュラが仲間といわれている植物です。別名提灯花(ちょうちんばな)、雨降り花(あめふりばな)とも呼ばれています。葉の形がよく見るとハートになっているのが特徴で、花の色は赤紫と白です。関西と関東で咲く花色が異なります。
カンパニュラと比べると、ホタルブクロのほうが少しほっそりしていますね。ホタルブクロの特徴として、実は食べることが可能です。天ぷら・おひたしなどにすると美味しいので、一度食してみてはいかがでしょうか。
ブルーワンダー・ホワイトワンダー
ブルーワンダーは青い花、ホワイトワンダーは白い花を咲かせ、原産はデンマーク、分類は高山植物に入ります。見た目はミニバラのようでとても可愛い品種です。
しかし日本では育てにくい品種でもあります。というのも、とにかく日光に当てる必要があるからです。さらに高山植物のため、暑さや湿気も通常の品種より苦手としています。ゆえに日本で育てている生産者はあまりいません。
ホワイトライクミー
名前にあるように白い花で八重咲きです。花びらの形もまた通常のカンパニュラとは異なっています。上品な印象を感じさせる花ですよね。花の数が多いので、1鉢でも見栄えします。
たくさんの植物は育てられない・場所がない人にもおすすめです。開花期間は春~秋までと長い間楽しめます。花の大きさも3.5cmとほかの品種より大輪タイプです。
ファンシーミー
花の形が星型をしており、花の色は青&白です。中心付近は白で縁が紫寄りの青色をしています。カンパニュラの持つ優しい雰囲気はそのままで、こちらも素敵ですよね。こんもりと咲き、冬でも葉が枯れない品種です。冬越しできれば次の年も可愛らしい花を咲かせてくれるでしょう。
グロメラータ
花の色はリンドウのような鮮やかな紫で、四方八方に向かって複数のカンパニュラが一箇所から咲く姿が特徴的です。これだけで小さな花束のようにも見えますよね。別名は星咲カンパニュラ、和名は八代草(やつしろそう)です。
ベルフラワー
ベルフラワーには、桃葉桔梗(ももばききょう)、ダルメシアンという別名もあります。ベルフラワーという名前で売られているので、見たことがある人も多いでしょう。花の原産地はクロアチアで、15cmくらいの小さな花です。増やす場合は株分けで増やしていきます。
カンパニュラに似た花
似ている花には桔梗・蔓竜胆・半鐘蔓などがあります。それぞれの特徴をまとめてみました。
桔梗
星型の紫色の花の桔梗は秋の七草の一つとしても知られていますよね。日本では昔から親しまれてきた花で、武家の家紋にも取り入れられているほどです。イメージとして浮かぶのは紫ですが、白やピンクの桔梗も存在します。
日本や中国が原産地で現在は野生の品種が減っているようです。そのため絶滅危惧種にも指定されています。花言葉は、永遠の愛、気品、誠実、清楚、従順などです。誕生花は4月23日、6月13日、7月31日などが指定されています。
蔓竜胆(つるりんどう)
リンドウ科に該当し、8~10月に開花する植物です。情熱、正義、情愛、一休みさせてといった花言葉があります。花が終わると赤い実をつけ、こちらは薬に用いられているようです。誕生花は9月15日に指定されています。こちらも桔梗同様に絶滅危惧種の1種です。
半鐘蔓(はんしょうづる)
キンポウゲ科で、花の名前は半鐘に似ているためつけられたといわれています。花言葉は、感謝、心の美しさなどで、誕生花は5月9日です。毒をもっている植物なので、ホタルブクロとうっかり間違えて口にしないよう注意しましょう。
カンパニュラの季節・開花時期
開花時期は品種によって異なりますが、通常、カンパニュラと呼ばれるメディウムは5~7月頃です。改良された品種だと、秋まで咲くものもあります。
カンパニュラの育て方・ポイント
カンパニュラを上手に育てるにはどうすればいいのでしょう。ここでは、育てる際のポイントを解説していきます。
カンパニュラの用土
水はけの良い乾燥気味の用土が適しています。土の性質は弱アルカリ性寄りがおすすめです。酸性だとうまく育ちません。自分でブレンドせず、お店で売っている花用の土でも構いません。ブレンドする場合は、赤玉土7割に腐葉土3割などがいいでしょう。
日当たりや置き場所について
暑さや蒸れに弱いので、夏場は半日陰になる場所がおすすめです。寒さには強い植物です。そのため、冬越しよりも夏越しに注意したほうがいいでしょう。
気をつける点は、暑さや蒸れに意識が行き過ぎて日照不足になることです。夏は半日陰の涼しい場所がいいですが、夏以外もそんな感じだと花が咲かなくなるので注意してください。また、風通しのいいところに置くことも忘れないようにしましょう。
水やりについて
乾燥気味を好むので、土の表面が乾いてから水やりしてください。早く大きくしたくて頻繁に水やりすると逆効果です。地植えで栽培しているときは、自然の雨だけでも問題ありません。よほど雨が降らないようなときだけ与えましょう。
肥料について
肥料は元肥も追肥もしっかり与えることが大切です。肥料のパッケージに記載されている適量を与えるようにしてください。
増やし方
増やす場合は、株分けか種まきで増やすといいでしょう。株分けは9~10月、種まきは5月頃に行います。低温で保存しておいた種を使うと発芽率が高まるのでおすすめです。品種によっては種ができないものもあるので、種まきで増やしたいときは注意しましょう。
花が終わったら
風通しをよくするために、終わった花がらはこまめに摘むようにしてください。ほかにも、剪定して切り戻すのもおすすめです。大きくなる品種は、倒れないように支柱を立ててくださいね。
病気や害虫について
病害虫はアブラムシや斑点病などに気をつけましょう。アブラムシは暖かくなってくると発生します。とても発生しやすいので、事前に薬剤をかけておいたりカンパニュラの環境を最適なものに保つことが大事です。
まとめ
カンパニュラは花の名前にもあるように、風にふわっと揺れる姿が可愛らしい植物です。花の色もパステル系で、優しい雰囲気の花が好きな人にはぴったりでしょう。
感謝や誠実な愛など、贈り物につけやすい花言葉がたくさんあるので、ぜひプレゼントに添える気持ちを花言葉で表してみてくださいね。
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