ミラーリング効果とは相手の行動や言動を真似する事により、相手に好感を持たせる心理テクニックにです。
ミラーとは鏡の事で特に身近なミラーリング効果を大きく発揮している間柄として、母子の関係性があり、人間は好意を持っている相手の行動を真似しようとします。
また会社でもなぜか好かれやすい人が存在し、実は無意識にミラーリング効果を使っています。ミラーリングの本質としては相手の真似をして寄せていくのではなく、好意を抱く相手に対し、無意識に真似をしてしまう行動なのです。
つまり、ミラーリング効果の大事なポイントは苦手な人でも『相手を好きになる』事です。
科学的証明について
理化学研究所で行なわれた実験『交互発話会話』によって、ミラーリング効果を実証しました。実験内容は実にシンプルで、意味を持たないアルファベットを2名が交互に発話し、これを数十組行うというものです。
結果として発音が違う人達が徐々に発音が同じになり、脳波リズムも同調するようになりました。
つまり日本人は特に本能的な行動として、相手から好かれる為に同調しようとする心理が働くようになっています。
また集団心理行動という心理学があるように、日本人の国民性としても同調する事を好んでいるので、お互いを同調する行動や言動は良い人間関係構築には大事なポイントとなってきます。
好かれる人は無意識にミラーリング効果を発揮している
好かれる人とは好き嫌いでの意味ではなく、人間関係が上手くいく意味になります。
社会人になれば、人間関係の壁に必ずと言っていいほど悩まされてしまい、場合によっては身体的に悪影響を及ぼしかねない結果となります。
しかし、好かれる人になる事でこれらのリスクを大きく減らす事ができ、また人間関係が上手くいっている人は無意識に行っている事が多いです。
よく八方美人と呼ばれる人が周りに1人はいるのではないかと思いますが、このタイプの人間はミラーリング効果を無意識に実行している可能性が高く、洞察力が極めて高いです。
人に好かれる仕草とは？
具体的に人に好かれる仕草とはどんなものがあるのか？
例えば食事の際にあるシーンとして、相手が飲み物を頼んだ時に自分も同じ飲み物を頼んだり、同じ食べ物を頼んだりと好みを同調する事も含まれます。
また仕事においてよく利用されているシーンとしては、休憩時間を合わせ相手とのコミュニケーションを取ろうとする場面などが含まれます。
ミラーリング効果の使い方とは？
ミラーリングのやり方としては『相手との呼吸を合わせる』という事が大事になってきます。具体的にどういう事かと言うと、相手が今このタイミングで同じ動きをしてもらえると喜ぶであろう動作を行う事が大事です。全てを真似するのではなく相手目線に立ち、呼吸を合わせていきます。これはビジネスや恋愛など全てにおいて大事な要素となってきますので、是非覚えておいて下さい。
それでは各場面においての活用方法をご紹介していきます。
【恋愛編】ミラーリング効果の活用方法・効果
自分が想いを寄せる相手やすでに交際をしている人などに役立つ、有効なミラーリング効果をご紹介していきます。恋愛が上手くいく人と上手くいかない人の特徴的な部分として、相手との距離をい縮める方法を知らない事が大きな原因となってしまいます。
具体的に言うと、恋愛になると自分の気持ちを早く伝えたい、自分の気持ちをわかって欲しいとつい先走ってしまい、自身を第一に考えてしまう事です。これらの悩みを解決する方法として役立つのがミラーリング効果になります。では実際の活用方法をご紹介していきます。
活用方法
恋愛での活用方法として、まずは相手との会話のトーンやスピードを合わせていくことです。相手がゆっくり喋るタイプの人間ならゆっくりと会話をし、早く喋る相手なら早く喋るように心掛ける事が大事です。これにより、相手と会話のキャッチボールが上手くいき、自然と会話も弾むようになっていきます。また会話を弾ませる方法として相手の好きな事を自分も好きになるという方法も非常に有効的になります。例えば、好きな映画や好きなマンガ、食べ物や飲み物など会話の中に出てくるキーワードについて自分も好きになる事で相手に安心感を与える事が出来ます。
得られる効果
得られる効果として、今まで恋愛が上手くいかなかった人は円滑な関係を築く事ができ、長続きしなかった恋愛や見向きもしてもらえなかった恋愛などが上手くいくようになってきます。また相手の事をよく観察する様になる為、異性の特徴や性格などをよく理解出来るようになります。
【仕事編】ミラーリング効果の活用方法・効果
生きていく上で避けては通れない仕事ですが、1日の活動時間で最もウェイトを占めます。
活動時間が多くなるという事は、人間関係でのトラブルが多くなる傾向になり、また悩みのタネでもあります。そこで、ミラーリング効果を活用する事で、それらのトラブルを軽減する事が出来るようになり、人間関係が円滑にいくようになるかもしれません。
また昇進や昇格など人事面でも大きな効果が期待出来る為、参考までにお役立て下さい。
活用方法
ビジネスシーンでは多くの場面で有効的に活用でき、よく利用されているのは『営業』活動です。優秀な営業マンの特徴として、会話の中で相手が見せる表情や声のトーンを敏感にキャッチし、シーンによって合わせていきます。会話の中身も合わせるように心掛けるようにしており、顧客がゴルフ好きであればゴルフの話しを中心にし、お酒が好きであればお酒中心の話しをするようにしています。
実はミラーリング効果を活用する事により相手の心に安心感を与え、アイスブレイクと呼ばれる別の心理学を同時に行う事が出来ます。また社内においてもミラーリング効果を活用し人間関係を円滑に築く方法があります。
簡単なところで言えば休憩時間を合わせてみたり、喫煙時間を合わせたりする事です。
単純に見えるかもしれませんが、この様な小さな積み重ねが大きな人間関係を構築していき、対人関係のトラブルを減少させていきます。
得られる効果
営業などの職種や接客業では大きな効果を発揮し、成績アップが見込め、給与アップなどの効果が得られます。また対人関係においては、円滑な人間関係の構築により、身体的な病気の予防や昇給、昇格に影響してきます。仕事の人間関係に悩む無駄な時間も削減され、時間の節約にもなり時間の有効活用が書可能となります。
【日常生活編】ミラーリング効果の活用方法・効果
日常生活で役立つシーンは友人やご近所のお付合いなど、たくさんの人達との付合いで必要となります。特に恋愛や仕事とは違い、長く付き合っていかなくてはならない人間関係が多く、ぞんざいな対応が出来ません。また簡単には関係性を切る事が出来ず、中には嫌なタイプの人もいるかもしれません。
そして既婚者の人は夫婦生活を円満に進めていく為にもミラーリング効果は必要となってきます。
活用方法
ビジネスや恋愛の活用方法も使えますが、ここでは『反復方法』がよく使えます。例えば、『今日は寒いから鍋にしようかな？』と相手が言葉を発したら、自分も『今日は寒いよね。私も鍋が食べたいな。』と同じ言葉内容を繰り返し発する事です。これにより、同調が生まれ相手からの好感を得られます。日常生活では他愛のない会話が多くみられる為、反復法は簡単でどんなジャンルの会話でも応用が効きます。
得られる効果
友人や知人などの人間関係が円滑になり、プライベートが充実しやすくなります。プライベートが充実する事により、仕事への活力となって相乗効果が生まれます。夫婦生活を送っている方はご近所付合いや学校関係での父母付合いなど、慣れない交流が続きストレスを溜めてしまわない様に円滑な人間関係の構築をサポートしてくれます。
【LINE編】ミラーリング効果の活用活用方法・効果
日本の人口に対して、現在66％の8,600万人が利用しているラインですが、連絡ツールとして必須な時代となりました。少し前まではメールが連絡手段となっていましたが、新たなコミュニケーションツールとして、絵文字だけではなくスタンプ機能や通話機能などが実装され、多種多様な使い道が実現されました。
そして一時問題となった『既読スルー』など、悩みのタネが増える原因ともなり、それらを回避する方法としてミラーリング効果が使えます。
活用方法
返信速度を相手の間隔に合わせてあげる事で、負担を掛けない様に心掛ける方法があります。また文章の長さが長文過ぎたり、逆に短すぎたりしない様にして、相手とのコミュニケーションが上手くいく様、常にペースを合わせてあげる事が大事です。更に使える活用方法として、スタンプや絵文字を全く同じ物ではなく、相手が犬のスタンプを使用した場合は猫のスタンプを使ってみると印象が良くなる傾向があります。
得られる効果
LINEにミラーリング効果を活用する事で、今まで返事が返って来なかった人や長くやり取りが続かず自然消滅していた人は成功率が上がります。
このやり方は相手に負担にならないように活用出来る方法なので、後は会話の中身を充実させてしまえば完璧です。
ミラーリング効果を活用する際に必要なコツ
実際に各場面においてのミラーリング効果の活用方法をご紹介してきましたが、全てのシーンで活用する際の重要ポイントについて解説していきます。それは『類似性の法則』を意識し、また最初は小さな部分から真似していき全ての動作、発言の真似をしない様に心掛ける事が大事なポイントとなってきます。
ミラーリング効果で相手にウザイと思われない為の注意点！
ミラーリング効果を乱発し、逆に相手から敬遠されると意味がありません。そこで、相手から不快に思われない様に注意すべき点を2つご紹介させて頂きますので、参考にして下さい。
ミラーリング効果を使ってはいけないポイント
ミラーリング効果を使ってはいけないポイントがあり、それは『ネガティブイメージ』の強いシーンです。
例えば、相手がイライラしている時に同じ動作や同じ発言を真似した場合に返って逆効果となります。
相手からすると『私の事を馬鹿にしているのかな？』と思われる結果となり、あなたにとってマイナスの効果が働いてしまいます。
これに似た行動として、貧乏ゆすりやため息など真似されると不愉快になる、言わずともわかる行動は避けて下さい。
不自然過ぎて気付かれてしまう
ミラーリング効果の前提条件として『相手に気づかれない事』です。相手に気付かれてしまう事で、全てが台無しになってしまいます。最初から全てを真似するのではなく、慣れるまで小さく真似をしていくようにする事で、相手に気付かれない様にする事が出来ます。
真似をする頻度が高い
これは不自然な行動とよく似ていますが、あからさまに真似をする回数が多すぎる事です。例えば、居酒屋に飲みに言った際、同じ食べ物と同じ飲み物を何度も頼んでしまうと、相手から『気持ちが悪いな』や『優柔不断な人なのか』など余計な考えを持たしてしまい、それが相手にとってのストレスとなってしまいます。交渉の現場などで人が最も話しやすい場面はお酒が入っている時か、美味しい食べ物を食べている時が交渉しやすいとされているので、食事の際などは特に注意して下さい。
まとめ
ここまでミラーリング効果について解説をいしましたが、心理学にはたくさんの種類があり、心理学は統計学に基づき作成されております。たくさんの実験を重ねて、人間がどのような行動パターンを起こすか分析し、解説しています。実は社会における行動パターンも全て行動心理学と呼ばれる、心理学の分野で管理されており、アナタの身近な買い物などの行動パターンは全て予測が出来てしまいます。またビジネスでは統計学に沿って、会社が運営されており、これもまた心理学の要素が組み込まれています。
心理学は生きていく上で最も重要なカテゴリーであり、心理学の知識があれば賢く生きていく事が可能です。
今回ご紹介させていただいた、ミラーリング効果も統計学に基づいて作られておりますので、必ずあなたの役に立つ日が来るでしょう。
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