今ハワイで一番勢いのある若手のミュージシャンと言えばJosh Tatofiを置いて他にいないでしょうね
彼は元々ハワイアンレゲエやR&Bなどのジャンルの音楽をやっていた実力派。お父さんもKapenaというハワイアンレゲエのレジェンドバンドのメンバーという音楽一家育ち。
Pua Kieleがフラダンサーの間で大人気になり一気にブレイクしたJoshの『Melia』についてほんの少し触れてみたいと思います。
ジョシュタトフィのメリアの歌詞に込められた思いと意味
Nonohe ka u’i
O ku’u pua melia
魅力的な美しさ
僕のプルメリアの花…
Melia(メリア)はハワイ語でプルメリアのことを指します。大切な愛しい人をプルメリアに例えて書いているんですね。
Pua ‘ala kau aheahe
Ahe lawe hau’oki
香気が優しい風に運ばれ
冷えた身体を包み込む
E moani i ke kaolo
Pi’ina o Moelana
香りを運んで来る風の通り道
Moelanaに登って行く
No ku’u pua melia
Ku’u ha’ina
E puana i ka poli o Mali’o
僕の大切なプルメリアの花
これが僕の答えだよ
伝えよう大切な人(マリオ)へ
と、完全な意訳モードになっていますが、
Mali’o(マリオ)という言葉が一つの鍵になっていると感じます。
Mali’o(マリオ)はハワイの神話に出て来る女神の名前。それとは別に「暗闇に差し込む一筋の明かり」のような意味合いもあります。
神話の女神の名前を大切な人に例えている解釈も出来るし、Mali’o(マリオ)は恋の魔術を使うことでも知られている女神だから。。と深掘りすることも出来る。
この曲の作詞はハワイでは有名なクムフラのKeawe Lopesさんです。クムフラとしても有名ですが、UH Manoaでハワイ語や作詞のクラスで教鞭を取る教授でもあります。私も一度縁合ってミュージッククラスで教えるクムKeawe氏のクラスを見学させていただいたことがありました。
美しいメロディにハワイ語の綴り方や事象の揶揄に知識の深さやセンスが光っていて流石だなぁと感嘆してしまいます。
歌っているJosh Tatofiご本人から直接お話しを伺ったミュージシャンによるとこの曲はJoshの親友とも呼べる大切な仲間の一人が別々の道を歩むことになった彼女への想いをストーリーにされたのだとか。
プルメリアの花は皆さんご存知のように甘くうっとりするような香気を放ち私たちの心をとりこにしてくれます。でも、苗木から花が咲いて良い香りを放つ迄プルメリアを育てるには相当な時間と手入れが必要。豊富な太陽の光と潤沢な水と大地からの栄養も。
プルメリアを美しく咲かせるには時(月日)も愛情も必要でも花の命は短い。。でも、大切なことはどれだけ愛情を込めて丁寧に育てか。
「君を愛する時間をくれて、一瞬でも美しい花を見せてくれて良い香りで包んでくれてありがとう」その美しい花は光であり、心の中で決して枯れることなく咲き続ける。。
そんな想いを込めてこの楽曲を歌っているJosh TatofiのMelia(メリア)ってとっても素敵ですよね。ハワイのラヴソングって楽しくお茶目なものからセクシーなものや切なくなるような内容のものなどそのほとんどが、実話だったり身近に起きたことなどがベースになっていたりすることが多いから心を動かされるのでしょうね。
以前にJosh Tatofi自身が彼の楽曲の内容や解釈を講義してくれるWSに参加した時に「フラダンサーに対してはこの曲はこういう内容だからこのように踊るべきだ。。という思いは無い。自分の中では特定の誰かを例えていたとしてもそれは踊る皆さん自身の心の中の誰かを思い浮かべて」と。
余談ですが彼のPVのほとんどは撮影から編集まで全部自分でやっているそうです。Pua Kieleのムービー素敵!と、伝えた時にあのアングルからどうやって撮影するの?って聞いたことがありました。「複数のドローンだよ!」と。
若くて才能があってこれからの活躍が益々楽しみなJosh TatofiのMelia(メリア)のお話しでした。
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