ハワイ語で「幸せ」を表す言葉は「Hau’oli(ハウオリ)と言います。
英語でHappyにあたる言葉です。
今日は少しハワイで「幸せ」しあわせを意味する言葉やフレーズ、しあわせにまつわるお話しを書いてみようと思います。
「Happy」というワードを使った馴染みのあるフレーズ
- Happy Birthday to you(お誕生日おめでとう)
- Happy New Year(新年あけましておめでとう)
この二つをハワイ語にしてみましょう。
ハッピーバースデーをハワイ語で表すと、「Hau’oli lā hānau ʻia ʻoe」になります。
Hau’oli(Happy しあわせ)
lā(day 日)※太陽を意味する言葉でもあります。
hānau(産まれた)
ʻia ʻoe(to you あなたへ)
Hau’oli/ハウオリの発音
発音はハウとオリの間で少し詰まらせるようにしつつ(オキナ喉を少し詰まらせ→開く発声の発音記号の名前)Hの発音を強めに明瞭に発声する感じでしょうか。
読みは、ハウオリ ラー ハーナウとなります。
「産まれた日おめでとう!あなたが幸せでありますように」という意味です。
ハワイの雑貨屋さんや大手スーパーマーケットの雑貨コーナーなどに置いてあるお誕生日用のギフトカードなどを手にとってみると、ハワイ語で「Hauʻoli lā hānau」と書かれた可愛いらしいメッセージカードが豊富に置いてありますよ。
Hau’oliには単純にハッピー(しあわせ)というより、日本語でいう「祝う」「喜び」といった意味も持ち合わせています。
「幸福」という意味を持たせる場合には、Ho’ohau’oli(ホッオハウオリ)というようにHau’oliの前に言葉を強調させる役割を持つ”Ho’o”という言葉を頭に付けます。
発音はやはり、オキナが付いていますので「ホー」と伸ばさないように気をつけます。
Happy New Yearはハワイ語に訳すと「Haʻuoli Makahiki hou」となります。
Makahikiは新しい年を表し(元々は作物の豊穣収穫を祝う言葉)houは、「新しく」「再び」という意味を持ちます。
“ハウオリ マカヒキ ホウ”とは、「再び新しく迎えた年を祝いましょう」といった感じになりますね。
実際にハワイの人々は、新年の挨拶にこの「Hau’oli Makahiki Hou」をよく使います。年明けのハワイアンのSNSにはこの言葉で溢れています。
このフレーズの発音についてですが、マカヒキはカタカナ読みに近くて大丈夫です。”hou”が「ホー」にならないよう「ホウ」と、口の形に気をつけて言ってみると良いと思います。
ハワイにおける幸せの象徴とは?
ハワイには美しい花や海や山、神々が宿ると言われる神聖な植物(Tiリーフやマイレの葉)、または雨上がりに空高く架かる虹などシンボリックなものが豊富にあります。
よくハワイで○○は「しあわせの象徴」というような記事も見かけます。
海には希少なウミガメ(ハワイの海ガメはハワイアンアオウミガメが多いです)がいたり、ハワイ特有の鳥や生き物、花々。
しかし、それらが万人にとっての「しあわせのシンボル」だと簡単に言い切ってしまうのには少し言葉が足らない気がします。(個人的な見解です。。)
例えば、ウミガメですが(ハワイ語でHonu(ホヌ)と言います)「しあわせのシンボル」というよりは、ハワイの人にとっては守り神に近い存在だと感じます。
守り神と言われる由縁は複数ありますが、その一つは神話上、ウミガメはその昔人間に姿を変え海で遊ぶ子どもたちを危険から救ったそうです。海で遊ぶ人間の子どもたちの安全を見守り、中には寂しそうにしている子を見つけるとその子が笑顔になるまで一緒に遊んだりしたそうです。
今はハワイでウミガメと実際に遊ぶことは残念ながら出来ません。絶滅危惧種に指定されている為、幸運にもウミガメを見かけても近寄ったり触れることは法令で禁じられています。
以前、決まった時間にウミガメのいる浜辺をハワイ大学海洋生物研究所の研究員たちが見回りをして、ウミガメの健康状態をチェックしているところに出くわしたことがありました。
太古の昔から人間の守り神として、大切にされて来たHonu(ホヌ)。今は人間が有終の時を越えその恩返しをしているのかなぁ。。などと感じた瞬間でした。彼らの真摯な活動には頭が下がります。
また、中にはフクロウ(ハワイ語でPueo(プエオ)と言います。)が守り神だというファミリーもいます。ハワイではフクロウは神の遣いとされている有能で神秘的な存在です。
海に縁のある人、山に縁のある人それぞれあるように「しあわせの象徴」や「自身を守ってくれるもの」は人によってファミリーのルーツによって異なるというのがハワイでの考え方です。
ハワイ語で「たくさんの幸せ」を意味する言葉は?
Piha Hau’oli(ピハ ハウオリ)という言い方が一番しっくりくるのではないかなと思います。Pihaは、「満ちた」とか「十分な」などの意味を持つ言葉です。
Piha Hau’oli、つまり「幸せに満ちている」状態を表しています。
また、たくさん美味しいものを食べた後、お腹をさすりながら、「Piha」(ピハ/十分だよ)と、いうように使ったりする言葉です。
このPihaよりもっとたくさんの状態をMa’ana(マアナ)と言います。
「もうこれ以上は食べられない!無理無理!」みたいな時に使う言葉です。
因みににMa’ana Hau’oliというのはあまり聞いたことがありません。「溢れ出るほどたくさんの」という意味になりますが、何となくPihaの方が素敵な雰囲気がしたりもします。
美味しいものもしあわせも「Piha」くらいが良いのかも知れません。笑
ハワイの「しあわせ」や「愛」を表すことわざ
私の思うハワイを代表する「しあわせ」の象徴は何と言ってもLei(レイ)だと思います。誕生日、卒業式や結婚式などお祝いのセレモニーには欠かせないLeiは、ハワイの文化を象徴するもっともたるもの。
レイには贈る人の愛や思いやり、その人の永遠のしあわせ(Hau’oli mau loa)を願う心を込めて贈るものです。※mau loaは永遠にという意味。
愛しい人や大切な人をハワイの人たちはレイに例えます。レイは肌身に身に付け顔の近くで素敵な芳香を与えてくれる。好きな人(家族)が常に自分の側にいて良い影響を与え愛し支えてくれているような存在と捉えます。
そんなしあわせを感じさせてくれる素敵なハワイのことわざを一つご紹介したいと思います。
“E lei kau, e lei ho’oilo i ke aloha”
愛とは夏にも冬にも掛けるレイのようなもの
これは、季節を問わずに身に付けるサークル(輪)状になったレイは人生に必要不可欠なものであることから「永遠の愛」を意味することわざです。
レイはどんなにシンプルなものでも何十、何百枚もの花弁やリーフを必要とします。そのパーツの一つ一つを繋ぎ合わせて一つの輪にすることから、それらのパーツを祖先や両親、愛する家族や仲間、恋人、夫婦、自分に例え一つの輪にするという意味合いも持ちます。
ハワイで歌われているしあわせの家「Laimana(ライマナ)」
最後に「しあわせに満ち溢れた家」という歌詞が出てくるハワイの名曲をご紹介したいと思います。
タイトルは「Laimana(ライマナ)」という楽曲です。ライマナというのは人名で、本名はライマンという方で、この方は宣教師としてアメリカ本土から1842年にハワイ島のHilo(ヒロ)にやって来ました。この時まだ若く結婚したばかりのライマン宣教師は結婚後約半年でヒロに到着してからハワイアンの為に人智を尽くし、一生本土に戻ることなく生涯をハワイでハワイアンと共にハワイ文化の中で過ごし、ハワイアンからもとても慕われ愛された人でした。
この方は晩年ヒロからコナに移り住みますが、子孫にあたる一人はハワイの王族の血を引く方と婚姻関係を結んだりしています。
この楽曲を作ったLei Collinsさんという方は晩年のライマンさんと親交のあった人です。
“He kohu kula kaimana
Alohi nei i ka lā”その場所は太陽の光を受け
ダイヤモンドのように輝いています“Home kau i ka nu’u
Home piha hau’oli
Home piha hau’oli”家は高台に建っています
喜びに満ちた家
喜びに満ちた家。。
歌詞から伝わるのは、Home(ホメ/家)が素晴らしく豪華でダイヤモンドのようなのではなく、その家に暮らす家族、そこに集う仲間の温かさやしあわせが喜びという光となって輝くのだということ。
Home piha hau’oli…家はしあわせに満ちています。
心温まる大好き中ハワイアンソングの歌詞の一節をご紹介しました。
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