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HSPの人はめんどくさい?

HSPの人はめんどくさい?

近年、多くの人に知られてきた「HSP(Highly Sensitive Person)」。

多くの人が、SNSの投稿や書籍などで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
HSPの人は、敏感で感受性が強い特性により、日常生活でも気疲れしたり、生きづらさを感じたりすることが多いといわれています(※1)。

(※1)出典:新宿ストレスクリニック「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?

HSPの人がめんどくさいと言われることが増えている

hspをめんどくさいと思っている女性

5人に1人がHSPといわれており(※1)、割合としては少なくはありません。また、インターネットの情報により、多くの人にその特性が知られるようになってきました。

しかし、一部では「HSPの人=めんどくさい人」というネガティブな意見もあるようです。

HSPの人がめんどくさいといわれる理由9つ

HSPの人は「めんどくさい」と言われる理由

一体なぜ、HSPの人は「めんどくさい」といわれているのでしょうか?
HSPの人がめんどくさいといわれる理由を、9つご紹介します。

(1)非HSPの人はHSPを理解することが難しい

非HSPの人はHSPを理解するのが難しい

HSPではない人は、HSPの特性に共感するのが難しいといわれています(※2)。
こちらはHSPの特性の一部です。

・深く情報を処理する
・過剰な刺激を受けやすい
・共感しやすい
・心の境界線が薄い、もろい
・疲れやすい
・自己否定が強い

※引用:マドレクリニック「HSP(Highly Sensitive Person)ハイリー・センシティブ・パーソン

HSPではない人は、このような敏感さや感受性の強さ、HSPの人が抱えている生きづらさなどを理解するのが難しいため、めんどくさいと感じている場合もあります。

(※2)出典:マドレクリニック「HSP(Highly Sensitive Person)ハイリー・センシティブ・パーソン

(2)HSPの特徴が一見矛盾しているようなものがある

HSPの特徴が一見矛盾しているようなものがある

上述したように、5人に1人がHSPだといわれていますが、そのうちの約30%(人口の約6%)がHSS型(High Sensation Seeking)のHSPだといわれています。

これは、「刺激追求型HSP」とも呼ばれており、傷つきやすい一面を持ちながらも、行動力があるという特性を持ちます。

そのため、一見矛盾しているようにも見え、周囲の人に理解してもらうのが難しいと考えられています(※3)。

一般的なHSPの特性は多くの人に知られてきましたが、HSS型HSPはまだ十分に認知されていません。
それゆえに、特徴に矛盾を感じ、めんどくさいと思うケースもあると考えられます。

(※3)出典:COELOG「【HSS型HSPとは】矛盾に苦しむ・・・社交的で刺激を求めるのに傷つきやすい人

(3)HSPの人と接するのが難しい(仕事で扱うのが難しいなど)

HSPの人と接するのが難しい

HSPの人は、敏感さや感受性の強さから、繊細な人が多いといわれています。

例えば、職場で一度に複数の仕事を頼むとつらそうにしたり、職場の人のネガティブな感情表出に影響を受けやすかったりします(※4)。

そのため、そのような状況を見ると、「接し方が難しい」「扱いづらい」と思われてしまうことがあります。
さらに発展すると、「なぜ、特別扱いしなければならないのか?」「みんなもつらさを抱えながら頑張っているのに」と思われることも……。

特に職場や学校などの組織では、そのような理由からめんどくさいと思われてしまう可能性があります。

(※4)出典:SankeiBiz「HSPに「普通」を強要する残酷さ 自分も損をしない衡平な接し方

(4)HSPの人に言ってはいけない言葉が多すぎる

HSPの人に言ってはいけない言葉が多すぎる

HSPの人は、共感力の高さから、他人のささいな言葉を気にしすぎたり、深く考えてしまったりすることが多いといわれています。

何気ない言葉や冗談も、まともに受け止めてしまい傷ついてしまうことが多いのです。

もちろん、話す相手が誰であっても言ってはいけない言葉というのは存在します。しかし、HSPの人と話すときはいつも以上に、言葉選びに慎重になる必要があります。

そのような気遣いや配慮が必要になることから、めんどくさいと感じられてしまうのかもしれません。

(5)被害者意識が強い人もいるから

HSPの中には被害者意識が強い人もいる

HSPは5人に1人、つまり人口の約20%のため少数派といえます。
その特性を理解してもらえないこともあるため、中には繊細さや少数派であることをアピールしたり、同情を求めたりするような、被害者意識が強い人もいます(※5)。

「HSPではない人から、こんなにひどいことを言われた」など、過度に非HSPを批判して同情を求めようとすると、めんどくさいと思われてしまうこともあるでしょう。

(※5)出典:CREATORS「なぜHSPは「めんどくさい」と思われる?そうならないための対処の秘訣とは!

(6)HSPの特性を言い訳に使う

HSPの特性を言い訳に使っている男性

HSPの特性にはさまざまなものがあり、それにより、生きづらさや苦しさを感じることも多いです。

しかし、その特性を言い訳に使ってしまうとめんどくさいと思われてしまうでしょう。

例えば、仕事などでミスをするなど、自分にとって良くない状況になったときに「自分はHSPなので……」と言い訳をする人もいるかもしれません(※5)。

そのような言い訳ばかりをしていると、HSP自体の印象を悪くしてしまうことにもつながります。

また、HSPであろうとなかろうと、言い訳ばかりする人はめんどくさいと思われてしまいます。自分の非を素直に認めましょう。

(7)「自称HSP」の人もいる

自己診断で自分がHSPだと思っている女性

HSPは病気ではなく、生まれもった気質のことです。そのため、医学的に診断されるものではありません。

現在はインターネット上に「HSPあるある」や「HSP診断」などがたくさんあり、誰でも容易にセルフチェックができます。

そのため、「チェックにたくさん当てはまったから自分はHSPだ」と主観で判断することになります。

しかし、中には本当はHSPではないのに「自分はHSPである」と思いたい人や、その特性をうまく利用するためにHSPであることにする人もいると考えられています(※5)。

また、HSPの特性の中には、誰にでも当てはまるものもあります。
例えば、落ち込むことや人間関係に疲れてしまうことは、HSPでない人でもありうることです。

これは、心理学でいう「バーナム効果」というものに当てはまるといえるでしょう。バーナム効果とは、誰にでも当てはまることを自分に当てはめて信じ込むことをいいます(※6)。
例えば、占いや性格診断で「自分のことを言い当てられた」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか?
そのような効果からも、「自称HSP」が増えていると考えられます。

HSPであることを伝えること自体は悪いことではありません。
しかし、本当はHSPでない人が言い訳やアピールに使った場合、めんどくさいと思われてしまうでしょう。

(※6)出典:本当の働き方さがし「HSPの人がめんどくさいと思われる理由|繊細さんが嫌われないためには?

(8)マイペースだと思われやすい

HSPの人はマイペースだと思われやすい

HSPの人には繊細で慎重な面もあります。非HSPの人が気づかないところまで気づいたり、いつも気を張っていたりするため、疲れやすく、みんなのペースを乱してしまうこともあるでしょう。

また、仕事面でも進みが遅かったり、深く考えすぎたり、疲れて休んだりしていると、めんどくさいと思われてしまうかもしれません(※5)。

(9)ノリや人付き合いが悪い

HSPの人はノリや人付き合いが悪いと思わやすい

HSPの人は、他人の言動に左右されたり、感情表出に影響されたりすることで、人間関係に疲れを感じやすい面があります。

一人で過ごす時間も必要なため、人付き合いが悪くなってしまうことも多いでしょう。

そのため、ノリが悪いと思われたり、遊びや飲み会に誘っても来てくれないと思われたりすると、めんどくさいという印象を与えてしまうかもしれません。

めんどくさいHSPの対処法

めんどくさいHSPの対処法

ここまで、HSPの人がめんどくさいといわれている理由をご紹介しました。
では、めんどくさいと感じるHSPの人への対処法には、どんなものあるのでしょうか?

めんどくさいHSPの人と関わらない

めんどくさいHSPの人と関わらない

HSPの人は、そもそも無理に人と関わろうとしていない可能性があります。

実際に、HSPの人には人間関係で疲れないよう、嫌な人と仕事以外で接点を持たないことや視界に入れないことなど、物理的に距離を置くことがすすめられています。

例えば嫌な人と過ごさなければいけないときは、
・仕事以外では接点を作らない
・席をずらして視界に入れない
・ひとりになる時間や空間を作る
などの工夫をしてみてください。

※引用:からだにいいこと「HSPの人が“人嫌い”になる原因って?人間関係に疲れない方法

そのため、無理に関わろうとしないことが、HSPと非HSP、お互いにとって良いことかもしれません。

また、HSPの人には、一人になる時間も必要なのだと理解してあげることも大切でしょう。

HSPにかかわらずめんどくさい人とは距離を置くことが処世術かもしれません。

HSPに適切なポジションを与える

HSPに適切なポジションを与えるとうまく活躍してくれる

上述した通り、HSPの人は、一度に複数の仕事を頼むとつらそうにしたり、職場の人のネガティブな感情表出に影響を受けやすかったりすることもあります。
そのような態度から「扱いづらくてめんどくさい」と思われてしまうことも……。

そんなときは、HSPである、その人にあった役割やポジションを与えることが大切です。
また、作業を早く終わらせるように急かしたり、特別扱いをして仕事量を減らしたりするのではなく、その人にあったペースで振り分けることも重要です(※4)。

HSPの人も、良好な環境下では高い能力を発揮できるといわれています(※7)。

職場や学校では、同じ組織にいる限り、完全に関わらないようにすることは難しいでしょう。
そのため、HSPの特性に理解を示し、適切な対応をすることも時には必要です。

(※7)出典:Discover「『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』イルセ・サン 身近な人がHSPの場合の適切な対策・対処方法とは

HSPはまだまだ理解されにくいので理解してあげることは大切

HSPの人がめんどくさいといわれる理由や対処法を見てきました。

HSPは少数派で、まだまだ理解されていないところも多いでしょう。
また、HSS型HSPに関しては人口の約6%といわれており、HSPの特性と矛盾している特性もあることから、さらに理解されづらいことも分かりました。

確かに、自称HSPや、HSPであることを過度にアピールしたり言い訳に使ったりする人は、めんどくさいと感じてしまうかもしれません。

しかし、本当にHSPの特性を持つ人は、日常生活で苦しみや生きづらさを感じています。
そのため、身近にHSPの人がいる場合は、「HSPの人=めんどくさい」と一括りにしてしまうのではなく、その特性を理解しようとしてあげることが大切だといえます。

また、無理に深く関わろうとしないことも、見方を変えれば優しさになります。
そして、職場などで特性に合う適切なポジションを与えることは、本人にとっても周囲や会社にとってもプラスになるでしょう。

「HSPの人はめんどくさい」「HSPの特性は理解できない」と諦めてしまうのではなく、理解し、歩み寄ることも大切だといえるでしょう。

まとめ

HSPの人がめんどくさいといわれる理由と対処法をご紹介しました。

HSPの人も、HSPでない人も、互いに理解し尊重し合えると、適切な距離感でうまく付き合っていくことができるのではないでしょうか。

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